小4みたいな子供っぽさとダークヒーロー感。現代にも通ずる“誠実さ”が信頼に繋がっている|TVアニメ『逃げ上手の若君』連載第11回:風間玄蕃役・悠木 碧さんインタビュー
“あの門番”で説が立証!?
──これまで数々のキャラクターが登場しましたが、お気に入りのキャラクターはいますか?
悠木:第十一回に登場した保科側の門番です(笑)。すごくモブ顔なんですけど、「私は首だけの状態で敵の尻から侵入し、内臓を全て貪り食ってから、胸から飛び出し、笑顔で死にます」とか言っていて! 強すぎますよ(笑)!
──(笑)。
悠木:私の中で、善良そうな人ほどヤバイ説が立証されてしまいました(笑)。あの門番みたいなキャラクターってなかなかいないですよね。そんなキャラクターを生み出せるのは先生のすごいところでもあるなと思いました。
──この作品はシリアスな状況を上手いこと笑いに変えてくれますよね。
悠木:そうなんですよね。門番もそうですけど、いつの間にか笑いに変えられているシーンが多いなと思いました。
あと逃若党の中だと、玄蕃との絡みはまだ少ないですが亜也子が好きです。あの子はのびのびとしていますよね。雫以上にツッコまないところは見ていて気持ちが良いです(笑)。クラスのドッジボールが強い女の子みたいで、男の子からも女の子からも好かれるキャラクターだと思います。
──それでいてかわいいですよね。
悠木:すごくかわいいです。掛け合いを通してというよりも、私個人として好きだなと思いました。
マイナスイメージを利用した巧みな提示
──この作品は「逃げ」がテーマになっています。マイナスなイメージが多い言葉ではありますが、作品を通して「逃げる」ことにどんな印象を持ちましたか?
悠木:マイナスイメージのある言葉ではありますよね。特に、日本の倫理観では逃げないことがカッコいいとされている部分があって。私自身、学生時代は目の前のタスク、責任から逃げてはいけないと言われ続けていましたが、はるか昔の感覚ともなればより逃げてはいけない風潮が強かったと思うんです。
でもこの作品は、自分の命を賭してでも責任を全うしなさいと言われていた時代を舞台としながらも、「逃げる」=「生きる」として描いているんですよね。これは新しい提示の仕方だなと。マイナスなワードに惹かれがちな人間の心理を上手く利用したタイトルだなと思いました。
──作品に触れて、良い意味で予想を裏切られた人も多いでしょうね。
悠木:そうですね。『逃げ若』って、区分的には歴史モノになるんですけど、そこがほかの作品にはない要素にもなっていて。当時の合戦をしっかりと描きつつ、資料が少ない部分は“もしかしたらこうだったかもしれない”で押し進めていくところは、先生がいちばんの“逃げ若”なんじゃないかな?って(笑)。
──そんなことある? というシーンも上手いバランスで散りばめられていますよね。
悠木:ノリが賑やかだったり、耳や目が大きい人が出てきたり。本人の写真があるわけではないから解釈を広げることができるんですよね。そこは見てみないとわからない面白さでもあるなと思います。原作の表紙のぼんがかわいいだけに、より作風を勘違いする人も多いでしょうし(笑)。
──改めて本作の魅力をお聞かせください。
悠木:歴史モノというとお勉強のイメージが強いと思うんです。でも、勉強でふざけるのって面白いじゃないですか。ザビエルの肖像画にいたずら書きをしたり(笑)。
──やりました(笑)。
悠木:誰もが小学生の頃に感じた、絶対に先生には言えない“おもしろ”と言いますか。この作品はそんな絶対に笑っちゃう“ギリギリの下品”を大人が超真面目に描いています。それでいて、キャラクターたちの熱さに感化されていく歴史モノ特有の魅力もしっかりと詰まっているんですよね。
──歴史モノでありながらも、“現代だったら”のような表現があって堅苦しさがないですよね。
悠木:予知の能力で渋谷が見えちゃったり(笑)。そういった点を含めて、歴史が苦手な人にこそ見てほしいです。
そしてギャグが積み重なることによってキャラクターに親近感が湧いてきて、気付いたら友達みたいな感覚になってくるはずなんですけど、その子たちが矢が当たっただけで死んでしまう戦場に駆り出されていくとなると、本気で応援しちゃうんですよね。そんな、キャラクターたちの心に寄り添えるところも魅力だなと思いました。
──最後に、アニメのクライマックスに向けて、視聴者にメッセージをお願いします。
悠木:逃若党のみんながようやく揃ったところで、大きな作戦を成功させられるのかどうなのか、どんな風に攻略していくのかが、これからの見どころになってきます。すっかり手懐けられた玄蕃もコマのひとつとして輝いてくれるので、ぜひ注目してほしいです。
そしてクライマックスにつれて、ぼんのヤバさも輝いていきます。ヤバさゆえのカッコ良さであったり、逃若党のみんなが彼に惚れ込んで命を賭けても良いと思った部分も描かれるので、ぜひ、かわいくてカッコいいぼんの姿を見届けてください。
[インタビュー MoA]
作品概要
◆放送情報
2024 年 7 月 6 日より毎週土曜日 23:30~TOKYO MX・BS11 ほかにて放送開始!
【放送局】
TOKYO MX 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
とちぎテレビ 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
群馬テレビ 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
BS11 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 23:30~
MBS 7 月 6 日(土)より 毎週土曜 26:08~
RKB 毎日放送 7 月 9 日(火)より 毎週火曜 25:58~
長崎文化放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:18~
宮崎放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:26~
愛媛朝日テレビ 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:50~
HTB 北海道テレビ 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:55~
テレビ新潟 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:59~
中京テレビ 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 25:59~
北陸放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:00~
静岡放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:15~
大分放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:25~
IBC 岩手放送 7 月 10 日(水)より 毎週水曜 26:28~
テレビユー福島 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 24:59~
鹿児島放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:20~
琉球朝日放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:20~
さくらんぼテレビ 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:25~
東日本放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:31~
信越放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:42~
秋田朝日放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:50~
青森放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:54~
RSK 山陽放送 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:55~
広島テレビ 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 25:59~
テレビ山口 7 月 11 日(木)より 毎週木曜 26:00~
チューリップテレビ 7 月 12 日(金)より 毎週金曜 25:53~
熊本放送 7 月 12 日(金)より 毎週金曜 25:53~
テレビ山梨 7 月 12 日(金)より 毎週金曜 26:55~
アニマックス 7/27(土) 毎週土曜 20:30~
リピート:7/28(日) 毎週日曜 9:30~
【配信】
▼7 ⽉ 6 ⽇(⼟) 24:00〜 毎週⼟曜⽇ 24:00〜
Prime Video
▼7 ⽉ 9 ⽇(⽕) 12:00〜 毎週⽕曜⽇ 12:00〜
d アニメストア/d アニメストア/FOD/ABEMA/U-NEXT/アニメ放題/バンダイチャンネル/Hulu/Lemino/Netflix/TELASA
(⾒放題プラン)/J:COM STREAM(⾒放題)/au スマートパスプレミアム/milplus ⾒放題パックプライム/DMM
TV/WOWOW オンデマンド/アニメタイムズ/Disney+/
※配信⽇時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承下さい。
◆スタッフ
原作 : 松井優征(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
監督 : 山﨑雄太
シリーズ構成 : 冨田頼子
キャラクターデザイン・総作画監督: 西谷泰史
副監督 : 川上雄介
プロップデザイン : よごいぬ
サブキャラクターデザイン : 高橋沙妃
色彩設計 : 中島和子
美術監督 : 小島あゆみ
美術設定 : taracod/takao
建築考証 : 鴎 利一
タイポグラフィ : 濱 祐斗
特殊効果 : 入佐芽詠美
撮影監督 : 佐久間悠也
CG ディレクター : 有沢包三/宮地克明
編集 : 平木大輔
音響監督 : 藤田亜紀子
音楽 : GEMBI/立山秋航
音響効果 : 三井友和
制作 : CloverWorks
◆キャスト
北条時行 : 結川あさき
雫 : 矢野妃菜喜
弧次郎 : 日野まり
亜也子 : 鈴代紗弓
風間玄蕃 : 悠木 碧
吹雪 : 戸谷菊之介
諏訪頼重 : 中村悠一
足利尊氏 : 小西克幸
◆イントロダクション
少年は逃げて英雄となる―――
鎌倉幕府滅亡から始まる一人の少年の物語
『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』の松井優征が描く、「週刊少年ジャンプ」で大人気連載中の歴史スペクタクル漫画がついにアニメ化!
鎌倉幕府滅亡の後、北条家の生き残り・北条時行が動乱の世を駆け抜ける!アニメーション制作は『ぼっち・ざ・ろっく!』などを手掛ける「CloverWorks」が担当、監督は『ワンダーエッグ・プライオリティ』で副監督を務めた山﨑雄太、シリーズ構成に『その着せ替え人形は恋をする』の冨田頼子、キャラクターデザインに『劇場版ポケットモンスター ココ』で総作画監督を務めた西谷泰史など奇才たちが集結し、美麗かつ迫力の映像で歴史の一片を紡ぐ!
◆プロローグ
時は西暦 1333 年、武士による日本統治の礎を築いた鎌倉幕府は、信頼していた幕臣・足利尊氏の謀反によって滅亡する。
全てを失い、絶望の淵へと叩き落とされた幕府の正統後継者・北条時行は、神を名乗る神官・諏訪頼重の手引きで燃え落ちる
鎌倉を脱出するのだった......。逃げ落ちてたどり着いた諏訪の地で、信頼できる仲間と出会い、鎌倉奪還の力を蓄えていく時行。
時代が移ろう大きなうねりを、「戦って」「死ぬ」武士の生き様とは反対に「逃げて」「生きる」ことで乗り越えていく。
英雄ひしめく乱世で繰り広げられる、時行の天下を取り戻す鬼ごっこの行方は――。
◆WEB
公式サイト:https://nigewaka.run
公式 X :@nigewaka_anime (推奨ハッシュタグ:#逃げ若)
◆原作情報
既刊1~16 巻 発売中(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)