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- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。
マンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」で連載中の『ダンダダン』(著・龍幸伸先生)。霊媒師の祖母を持つ女子高生・モモとオカルトマニアの男子高生・オカルンが遭遇する怪奇現象との戦いを繰り広げるバトル漫画です。
ゾッとするような奇怪なキャラクターとのスピード感あるバトルシーンや高校生たちが織り成す恋模様などが人気で、様々なメディアにも取り上げられ、各コミック賞を受賞。そんな本作のアニメが2024年10月より遂に放送されます。
本稿ではオカルンが最初に遭遇する妖怪・ターボババアの情報をまとめてお届け! 強さや性格、元ネタとなる都市伝説に加え、今後の注目シーンなどを一挙にご紹介していきます。
※本記事はネタバレが含まれます。
昔から全国各地に姿を現している神出鬼没の妖怪。その名の通り、脚の速さに絶対的な自信を持っており、かけっこで追い抜かれたら呪われてしまう。現在は正能市のトンネルに潜んでおり、遭遇したオカルンが思わず逃げてしまい追いつかれ呪われることに。
昔は“100キロババア”とも呼ばれていた近代妖怪で、全国各地に出没して暴れまわっていました。現在は、正能市にあるトンネルに長く居座っており、そこにいる地縛霊と合体し、さらに強力な妖怪と化しています。
オカルンと遭遇したターボババアは、逃げたオカルンを捕まえ、彼のイチモツを奪って呪います。速度はもちろんですが、妖怪としても非常に強力なターボババア。呪ったオカルンを媒介に周囲の人間までも呪い殺すことができる他、墓地の霊の力を借りたりすることも可能です。
今は地縛霊と合体してさらに強力になっているため、霊媒師であるモモの祖母・星子でも、あまりの霊気の強さにトンネルに近づくことさえできなかったといいます。
通常は普通の老女の姿をしていますが、その姿は変幻自在で、自分を退治するために正能市のトンネルに入ってきたモモとオカルンをトンネルサイズの顔で前後から挟み撃ちにしました。体術も心得ているうえ咬合力も強く、蹴りや噛みつきで攻撃することも。おばあちゃんだからと侮ってはいけない強者なのです。
強い妖怪であるターボババアは非常に強気な性格。口調もおばあちゃんとは思えないくらい荒くとても攻撃的で、自分を軽視することは絶対に許しません。
しかし、実は優しさをもつ妖怪である可能性も。昔からターボババアが出没する場所は理不尽な死をとげた少女の霊がいる場所だったそうで、正能市のトンネルも連続少女殺人事件の現場でした。
星子はターボババアが成仏できない少女たちを慰めて回っていたのではないかと推測しています。モモたちとの戦いでターボババアだけが捕まえられた際に、地縛霊たちが「ババアを返せ‼」と襲ってきたのも、彼女を慕っていたからなのかもしれません。
モモたちには強気でへそ曲がりな態度を取るターボババアですが、本当は優しく情のある心を秘めているのです。
ターボババアはモモとオカルンによって討伐されてしまいますが、完全に消されてしまう前に密かにオカルンの身体に乗り移り、息を潜ませていました。このまま隠れて反撃の機会をうかがうつもりだったようですが、星子に気づかれてしまい、オカルンの身体から追い出されてしまいます。
追い出されたターボババアの意識は招き猫の人形に入れられ、以降は招き猫の姿のままモモの家で暮らすことに。なお、霊力はオカルンの身体に残ったままとなり、戦闘力を失ってしまうのですが、それでもモモたちにとって心強い味方となっていきます。
オカルンやアイラに修行をつけたり、モモのピンチを助けたりと、文句を言いながら何かと手助けをしてくれるターボババア。はじめは激しく敵対していた星子ともなんだかんだ息が合ってすっかり仲の良いコンビに。
太々しい態度も粗野な口調も可愛い招き猫の姿ならもはやチャームポイント。本人は不本意かもしれませんが、本作のマスコットキャラクターとしての地位を確立しています。
ターボババアの元ネタは、高速道路やトンネルを時速100~140キロほどで走るという老女の都市伝説です。全国各地に逸話があるようで「ターボばあちゃん」「100キロババア」「ジェットババア」など地域によって呼び方は違うものの、車と並走するおばあちゃんという内容は変わりません。
噂は1990年代に日本で広がったもののようで、「ただ追いかけられるだけ」「追いつかれたら死ぬ」「追いつかれたら事故が起きる」など言い伝えは様々。基本的には無害な存在のようですが、ドライバーがびっくりして事故を起こしてしまうという意味では完全に無害な存在とは言い切れないようです。
呪われているというジジの家の除霊に来たモモたち。しかし霊は一向に姿を見せないため、オカルンとジジを家に残し、モモは1人温泉街に遊びに行きます。古い露天風呂を見つけ入浴していると、ぞろぞろとやってきた5人のおじさんたち。
看板は汚れて読めなくなっているものの、どうやらそこは混浴露天風呂だったよう。戸惑うモモをよそに、おじさんたちは気持ち悪い笑みを浮かべて入浴してきます。彼らの真の目的は温泉ではありません。
モモは超能力で抵抗しようとしますが、長く浸かっていたせいでのぼせてしまい上手く使うことができず、ついに捕まえられてしまいます。するとそのとき、突然湯口となっている石像が壊れ、モモを捕まえていたおじさんにクリーンヒット。
さらに逃げるモモを追いかけるおじさんたちの上に温泉の周囲を囲っていた塀がどんどん崩れ落ちてきます。呆然とするモモの前に現れたのは彼女のリュックに隠れていたターボババア。口では何もしていないとは言っていますが、彼女がモモを助けたのです。
女の子を傷つけることは許さない、ターボババアの信念と味方としての心強さが感じられるシーンです。
ターボババアを演じるのは田中真弓さん。1月15日生まれ、東京都出身。『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィ役をはじめ、『ドラゴンボール』のクリリン役など、数々の人気キャラクターを演じています。
とても恐ろしい姿で登場し、モモたちを圧倒するターボババア。彼女がまさかマスコットになってしまうとは初登場シーンからは想像もつかないのではないでしょうか。可愛いだけではなく、次第にモモたちの心強い味方になっていくところも注目していただきたいポイント。恐ろしく、そして可愛いターボババアを貴方も大好きになること間違いなしです!
作品名 | ダンダダン |
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スケジュール | 2024年10月3日(木)〜 MBS/TBS系28局「スーパーアニメイズムTURBO」枠にて |
あらすじ | 霊媒師の家系に生まれた女子高生・モモ<綾瀬桃>と、同級生でオカルトマニアのオカルン<高倉健>。 モモがクラスのいじめっ子からオカルンを助けたことをきっかけに話すようになった2人だったが、「幽霊は信じているが宇宙人否定派」のモモと、「宇宙人は信じているが幽霊否定派」のオカルンで口論に。 互いに否定する宇宙人と幽霊を信じさせるため、モモはUFOスポットの病院廃墟へ、オカルンは心霊スポットのトンネルへ。 そこで2人は、理解を超越した圧倒的怪奇に出会う。 窮地の中で秘めた力を覚醒させるモモと、呪いの力を手にしたオカルンが、迫りくる怪奇に挑む!運命の恋も始まる!? オカルティックバトル&青春物語、開幕! |
キャスト | モモ<綾瀬桃>:若山詩音 オカルン<高倉健>:花江夏樹 星子:水樹奈々 アイラ<白鳥愛羅>:佐倉綾音 ジジ<円城寺仁>:石川界人 ターボババア:田中真弓 セルポ星人:中井和哉 フラットウッズモンスター:大友龍三郎 アクロバティックさらさら:井上喜久子 ドーバーデーモン:関智一 太郎:杉田智和 花:平野文 |
スタッフ | 原作:龍幸伸(集英社「少年ジャンプ+」連載) 監督:山代風我 シリーズ構成・脚本:瀬古浩司 音楽:牛尾憲輔 キャラクターデザイン:恩田尚之 宇宙人・妖怪デザイン:亀田祥倫 色彩設計:橋本賢 近藤牧穂 美術監督:東潤一 撮影監督:出水田和人 編集:廣瀬清志 音響監督:木村絵理子 アニメーション制作:サイエンスSARU |
主題歌 | OP:「オトノケ」Creepy Nuts ED:「TAIDADA」ずっと真夜中でいいのに。 |
1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。