秋アニメ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ 豊穣の女神篇』ヴァン役 佐藤元さん|可愛らしいという言葉もカッコいいという言葉も当てはまる本当に不思議な魅力を持った人だと思います【連載第3回】
シリーズ累計発行部数が1700万部を突破する小説『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』(原作:大森藤ノ イラスト:ヤスダスズヒト GA文庫/SBクリエイティブ刊/通称『ダンまち』)。
TVアニメシリーズ最新作となる『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅤ 豊穣の女神篇』が、2024年10月より放送開始されました。
今回の放送に合わせて、アニメイトタイムズでは出演キャスト陣にメールインタビューを実施!
第3回は、ヴァン役 佐藤元さんにヘルンを演じるうえで心がけていることや主人公のベル・クラネルの魅力、注目してほしいシーンなどをお伺いしました。
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必死に足掻いている人という印象を受けました
──5期から『ダンまち』シリーズに参加されますが、原作や台本を読まれた際の印象はいかがでしたか? また、演じる上で心がけたことがありましたら、お聞かせください。
ヴァン役 佐藤元さん(以下、佐藤):声優になる前から知っていた作品でしたので「え!?関わらせていただけるの!?」と今でも台本をいただいた時の驚きを覚えております。しかし、それ以上に嬉しいという気持ちが強く、「本当に光栄だ!!」と家に帰って台本を見ながらニヤニヤが止まりませんでした。
ヴァンを演じるにあたっては、子どもの駄々のようにならないよう気をつけつつ、舐められない様に意図的に出している圧の強みと有無を言わさない軍人らしさの二つを意識しました。
感情が昂りすぎると幼くなるし、かと言って冷静すぎると、ヴァンの意図的な行動が弱く見えてしまうので、バランスを取るのが難しかったですが、様々な映画やドキュメンタリーを見て軍人らしさを研究し、役になるよう心掛けました。
──佐藤さんから見たヴァンはどういった人物でしょうか。
佐藤:自分にできる最善の努力を尽くした先にある壁に道を阻まれ、誰かに、何かに縋る様な危うさと愚直さが彼の魅力だと思います。
一見口調が強くて常にイライラしており、怖い人という印象で終わりそうですが、実はなぜあそこまで余裕がないのかが分かると、彼なりの信念と願望が現実という目に見えないものに飲み込まれかけていて、必死に足掻いている人という印象を受けました。
──佐藤さん演じるヴァンは、第3話ではベルに対する嫌悪感を隠さない様子でした。佐藤さんから見た主人公ベル・クラネルはどういった存在でしょうか。
佐藤:どこか幼さを感じつつ、体格も平均より小柄な印象がありますが、その不屈の精神力と素直な愛情表現が、男女問わずベルという個人に惹かれていく姿はまさに英雄であり、可愛らしいという言葉もカッコいいという言葉も当てはまる本当に不思議な魅力を持った人だと思います。
ヴァンから見たベル、という構図を想像していただくと、ヴァンという人物がまた深く理解できると共に、ベルという人物がなぜここまで愛されるのかがまた一つ分かるかもしれません。