妖怪たちに振り回される主人公・安倍晴明の印象はズバリ「うるさい」!? 『妖怪学校の先生はじめました!』逢坂良太さん、鈴木崚汰さん、谷江玲音さんインタビュー|晴明の“堂に入った奇声”を出す秘訣とは
ビビリで泣き虫な新米教師・安倍晴明(あべはるあき)の赴任先は、妖怪たちの妖怪たちによる妖怪たちだけの学校「百鬼学園」!?
田中まい先生が描く、クセ強人間教師・晴明と、個性が大渋滞の妖怪生徒たちによる学園コメディ作品『妖怪学校の先生はじめました!』(月刊「Gファンタジー」連載中)。
本作のTVアニメが2024年10月8日より放送開始となります。
今回アニメイトタイムズでは、安倍晴明役の逢坂良太さん、“疫病神”の生徒・佐野命(さのみこと)役の鈴木崚汰さん、“豆狸”の生徒・狸塚豆吉(まいづかまめきち)役の谷江玲音さんにインタビューを実施!
個性あふれるキャラクターを演じる上で意識したこと、お互いのお芝居の印象、コミカルなシーンが目立ちつつも、それだけではない本作の魅力などをたっぷりと語っていただきました。
テンポ感やノリなど懐かしさのある作品。オーディションでは予想していなかった展開に!?
――作品の印象や魅力を感じた点をお聞かせください。
逢坂良太さん(以下、逢坂):「妖怪もの」の作品はいろいろありますが、主役が人間で、妖怪たちの学校に赴任するという設定は斬新だなと思いました。この作品をひと言で言い表わすなら「平成初期感がすごい」です(笑)。ノリが懐かしくて、自分の子供の頃を思い出すような感覚がありました。
自分が芝居をするときも「平成にデビューした俺たち」という感覚でやっていて。いい意味で“コテコテ”をできているような気がして、懐かしさもあり、今の若い人たちにとっては逆に新鮮なのかもしれないなと思いました。
鈴木崚汰さん(以下、鈴木):2014年から連載が始まった作品ということで、田中まい先生が見てきたもの、好きだったものが詰め込まれている作品だと思うので、愛も感じます。またキャラも個性的でそれぞれに良さがあったり、くすっと笑えるコメディからシリアスになって涙する、緩急も含めて、とても奥行のある作品だなと感じました。
谷江玲音さん(以下、谷江):僕が慣れ親しんできたノリがあって、今回参加させていただけるということにとてもワクワクしました。自分が昔から読んできた作品のような、笑えたり、泣けたりする感じ、みんながわちゃわちゃするような雰囲気があって。その世界観の中で自分も演じているうちに、学生時代に戻れた気分になれて、「この作品、すごく大好きだ!」と思いながら演じさせていただきました。
――オーディションを受けたとき、そして役が決まったときの感想をお聞かせください。
逢坂:僕は最初、晴明の双子の兄・雨明(あまあき)役だけを受けたんですが、テープオーディションを通過し、スタジオオーディションで現場に行ったら、「雨明で残った方は晴明も演じてもらいます」と言われて。たぶん双子だからだと思いますが、僕としては雨明を演じたかったんです。もちろん晴明も雨明も全力でオーディション受けました。晴明は自分が若いときに時々やっていたような、みんなに振り回される役で、今ではあまり演じる機会が少ないこともあって懐かしさを感じましたが、さすがに通らないだろうなと。そう思っていたらまさかの晴明役で受かって。
そして収録がスタートしてから雨明が登場する回になって、「僕よりも年齢が上の方が来るのかな?」と思っていたら、僕よりも後輩の方で、「そっちなんだ!?」とビックリした記憶があります。でも演じてみたら、おさまるところにおさまったなと思っています。
――逢坂さん的には晴明役は若い方が担当されると思っていたのでしょうか?
逢坂:学生役だったら若手の人がやっていたと思いますが、たぶん先生だからという理由で、僕らくらいの年齢の人が受けさせてもらえたのかなと。実際、鈴木くんたちは生徒役しか受けていないですし。
鈴木:僕は最初にオーディションのお話をいただいたときは、山崎という大人役で受けてくださいと言われて。オーディションの資料を見たら、めちゃめちゃキャラクターがいたので、僕のキャリア的にも生徒側のほうがハマるのかなと思って、生徒側の佐野と泥田(ひじた)をテープに録って送りました。
僕自身としては、佐野は全然手応えがなくて、泥田のほうが手応えがありました。というのも、佐野のようにクールで地声を使えるキャラは、アニメではほとんど演じていなかったですし、泥田はどちらかといえばコメディ色が強いキャラで手応えがあったんですが、結果、佐野役で受かってビックリしました。
谷江:初めてキャラ名を見たときは「まいづか」と読めずに「たぬきづか」と読んでいました(笑)。この作品が声優として受ける最初のオーディションだったので、何もかも手探り状態でしたが、「結局は原作と自分の中にしか答えはないぞ」と思って、豆吉を見た印象で「こういう子でいてほしい」という想いで向き合えたことが良かったのかなと。豆吉はデフォルメされた、かわいいキャラなので、自分の声の高いところ上限ギリギリを使って、少しでもかわいくしたいという気持ちでオーディションを受けました。
幸運にも豆吉役に選んでいただきましたが「どうしよう!?」という不安もあって(笑)。収録が朝だったこともあって、早起きしてコンディションを整えながら頑張りました。