声優
『ばっかだな』で完結する3部作を経て、直田姫奈が進む“我が道”【レポート&インタビュー】

これからも多くの方の予想を裏切りながら「我が道を行く」スタイルを貫きたい――直田姫奈さん 3rdデジタルシングル『ばっかだな』インタビュー&朗読音声動画『サニペダ ~Another Tale of Lavender Blue~』収録レポート

朗読音声動画『サニペダ ~Another Tale of Lavender Blue~』の収録を終えて

――『ラベンダー・ブルー』3部作がこのたび、朗読音声動画『サニペダ ~Another Tale of Lavender Blue~』となりました。先程収録を終えられたばかりですが、いかがでしたか?

直田:今回の朗読音声動画は、私がアーティストデビューしてからのライブやイベントなどの様子や軌跡も踏まえ、『ラベンダー・ブルー』3部作を再構築したものとなっています。今回の朗読台本も金子さんに書いていただいたのですが、完成したものを読んで「こんな解釈もあるのか!」と思いました。「Another」という言葉通り、新しい世界を見せていただいた感覚です。

まさか3部作が、このような形で発展していくとは思いませんでした。台本も短編小説のようなボリュームですし、金子さんも小説の形で物語を書くことは初めてだったとのことで、無理難題を強いてしまったなと……(笑)。ただ、素晴らしいものを書いてくださったので、また一本取られたなと思っています。

――楽曲から物語へと繋がっていくという流れも、珍しいですよね。

直田:そうですね。アーティスト活動で朗読をするとは思っていなかったです(笑)。

――しかも、直田さんがおっしゃられていたように短編小説のようなボリューム感でした。

直田:私も3、4ページくらいの台本だと思っていたのですが、23ページもあって! とても嬉しいです。今回の朗読の中にも今までの歌詞が散りばめられているし、「もしかして、あの歌詞のことでは?」という文言も出てきます。無音の部屋で収録していたのですが、これは『ラベンダー・ブルー』3部作を聞きながら読みたいなと思っていました。


――収録の様子も見学させていただいていましたが、「あの子」と「私」の演じ分けも見どころのひとつかと思います。どのような意識で演じられていたのでしょうか?

直田:「快活な彼女と、インドア派の私」という表現からもあるように、「私」は感情の矢印が自分に向きやすい子なんだろうなと考えています。でも、ただ引っ込み思案というわけでもなく、仲良くなるとお話が広がるタイプであると意識して、役を作りました。

対して「あの子」はスポーティで大人びた印象です。居酒屋さんでバイトをしているらしいので、発声も人当たりも良さそうだなと妄想しています(笑)。あと、きっと「あの子」はこの恋が初恋ではないんだろうなと思っています。「私」はもしかすると今回が初の恋仲かもしれませんが、「あの子」は高校時代とかに一人か二人と交際経験がありそう。

このような恋愛の経験値の差はストーリーにも反映されているし、演じ分けのポイントでもありました。彼氏ができたことを「あの子」に知られたくなかったのも経験値の差ゆえなのかな、とか勝手に想像してニヤニヤしていました(笑)。

そして地の文に関しては、5、6年経って大人になった「私」のイメージで演じました。大人になった「私」はさらに落ち着いていて……事務職とかに就いているのかな。デスクワークでコツコツと積み重ねるような印象があるので、声の張りもふわふわしている感じを出しました。

――内容としても色が濃く、高い湿度を感じていました。対して直田さんの声色は優しげで心地良かったです。

直田:私の隠れた狙いとしては、この音声動画を聞いたみなさんに安眠をお届けできれば、と思っていました。

――安眠……?(笑)

直田:あれ? 寝れないかなぁ……(笑)。寝心地が良くなりそうなテンションかなと思ったのですが……(笑)。

――初見かつ、ストーリーを追おうとすると聞き入ってしまいそうです。

直田:そっかぁ……。いきなり大声を張り上げる展開とかはなかったから、大丈夫だと思ったんですけど……。確かに、さらっと「あの子」と「彼」が別れたりしてるしなぁ……(笑)。

――その情報もモノローグで急に出てきたので、ビックリしました。

直田:さらっと判明しましたよね。でも、後腐れない感じも「あの子」っぽいなと思います。

――朗読音声動画の中では、「彼」に対する「私」と「あの子」の行動の対比も描かれていましたね。

直田:「彼」から離れていったのは、実は「私」なんですよね。きっと「私」が離れようとしなければ「彼」も「あの子」も変わらない距離感だったんだろうなと思います。「私」は、全てが自己完結で。

――「彼」からのアクションも「付き合っていることを『あの子』に言ってもいいか」と聞かれたくらいのものでした。

直田:「彼」も、「私」と付き合うのは難しかっただろうなと思います。このあたりのエピソードも含めて、初恋っぽいなって。右も左もわからない状態で恋愛をしている感じがありますね。色々な想像が膨らみます。

――今回の朗読動画は「Another Tale」と銘打たれていますが、これまで展開されてきた世界観がまたひとつ広がるようなものとなりましたね。

直田:ひとつの解釈として、みなさんに楽しんでもらえたらと思います。今回の『サニペダ』はライトな雰囲気がありますが、リリックビデオの世界観はもう少しドロドロとしていますし、お好きな方を選んでください(笑)。

こうして、一連の楽曲を様々な解釈で楽しめる機会も少ないと思いますので、私としても楽しいなと思います。感無量です。


――これからも、湿度の高い直田さんの楽曲、また楽曲に付随する物語を待っているファンも多くいると思います。

直田:カラッとしないですよね(笑)。ただ女性声優らしからぬ、可愛い世界観の楽曲ではないから……。

――こういった方向性にアーティストのスタイルが確立しつつあるという意味では珍しいですよね。

直田:アイデンティティとして、これからも励みたいと思います!(笑)

<次ページ:アーティスト・直田姫奈はこれからも「我が道を行く」>
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