刺激的で見応えのある2nd Season。演技でロントトの価値観の違いが表れる? 『鴨乃橋ロンの禁断推理』2nd Season 鴨乃橋ロン役・阿座上洋平さん、一色都々丸役・榎木淳弥さん【インタビュー前編】
『家庭教師ヒットマンREBORN!』や『エルドライブ【ēlDLIVE】』などで知られる天野明先生の最新作『鴨乃橋ロンの禁断推理』がTVアニメ化! 2023年10月の1st Seasonを経て、2024年10月7日(月)より2nd Seasonの放送・配信がスタートしました!
ファン待望の2nd Seasonの放送がスタートし盛り上がりを見せる中、鴨乃橋ロン役・阿座上洋平さん、一色都々丸役・榎木淳弥さんにインタビューを実施! 前編では1st Seasonを振り返っていただきつつ、お互いの演技の印象やアフレコのエピソード、そしてM家との戦いが本格化する2nd Seasonについてのお話を伺いました。
バディとしての変化を感じた「孤島天文台殺人事件」
ーー『鴨乃橋ロンの禁断推理』としては、これまで作品にちなんだイベントや企画がたくさん実施されました。
一色都々丸役・榎木淳弥さん(以下、榎木):いろんな遊びをしましたね。
鴨乃橋ロン役・阿座上洋平さん(以下、阿座上):逆ドッキリとか(笑)。ほかにも、キャスト間で実際に何かしているのかを当てる「本当はしている? していない!? 推理チャレンジ」とかの動画企画もありましたね。
榎木:あったあった! あんなにバラエティに富んでいる作品も珍しいよね。
阿座上:僕らとしてはかっこよくてダークな感じで攻めていくのかなと思っていたら、思いの外、体を張ることが多くて。最初はガムシロップを飲み干しましたからね(笑)。
榎木:ガムシロップ、意外と美味しくなかった?
阿座上:ちょっとだけならね。全部飲んじゃったから胸焼けがすごくて……(笑)。
ーー(笑)。作品を通してお互いの親睦は深まりましたか?
阿座上:そうですね。もともと仲が良かったんですけど、この作品でしっかりと共演できたこともあって、飲みに行ったり、サウナに行ったりしました。
榎木:そうそう、作品を通してより深まった気はしますね。
阿座上:八代くん、日笠さんともまた飲みに行きたいねとお話していたりします。
ーーイベントなどでお馴染みの4人ですね。
阿座上:そうですね。でも、やっぱりこの4人が演じるキャラクターたちは一緒に推理する仲間のような関係で、自ずと4人で収録することも多いので、自然と仲良くなっているところはありますね。
ーーでは1st Seasonを振り返っていただいて、印象深いエピソードをお聞かせください。
阿座上:「夜蛇神様殺人事件」ですかね。兄ッツ(シュピッツの兄)が出てきたこともそうなんですけど、黒幕がおじいさんだったことに驚きました。現場でもおじいさんのフィジカルの強さが話題になったんですよね。しめ縄で自分より若い人を殺してしまったり(笑)。
ーーよく考えたらすごいおじいさんですね(笑)。
阿座上:最終話のBパートからはM家との対決に繋がるような展開になっていたので、そういう面を含めて印象に残っています。
榎木:僕は「孤島天文台殺人事件」です。初の3部構成のエピソードでしたよね。
阿座上:そうだったね。
榎木:BLUEのジョン・グリズリー教官がいきなり殺されたことに驚きましたし、ロンの秘密が語られたりして物語がすごく進んだエピソードだなと。
ーー「血の実習事件」についてもここで語られましたね。
榎木:そうですね。結局、犯人が逃げたけど殺されてしまったという、衝撃的な事件でした。
阿座上:トトが大活躍したエピソードですよね。もしかしたらロンが捕まっていたかもしれないから。
ーーこの辺りからふたりの関係性が深まっていきましたね。
阿座上:バディとして、だいぶ対等な関係になったんじゃないかなと思います。
榎木:そうそう。最後のほうのセリフでもね?
阿座上:「信用してる」ってね。
ーー物語を通して、ご自身のキャラクターの成長や変化を感じたところはありますか?
阿座上:やはりロンは表立って推理ができないからトトにお願いしている、というある種の利害の一致がふたりの間にありました。しかし、「孤島天文台殺人事件」をきっかけに、お互いを信用するようになって。そしてM家という存在が現れたことで、より結束が深まったんじゃないかなと思います。
榎木:自分の気持ちを素直に言うようになったなと思います。感謝の気持ちもそうですし、信頼を寄せていることが伝わる言動が増えているなと。
阿座上:たしかに。
榎木:そこは2nd Seasonでも感じてもらえるんじゃないかなと思います。
ーー第11話の新幹線のシーンではハッキリと認めていましたものね。
阿座上:あそこはハッキリと伝えていましたね。実際、最初は振り回してばっかりでしたが、2nd Seasonになるとそれも減っているんですよね。
キャラクター性を意識したアドリブ
ーー演技面で印象的なシーンはありますか?
阿座上:忘れられないのは「紅染温泉殺人事件」ですね。淳弥が「手洗った?」っていうアドリブを入れていて。
榎木:あぁ〜、聞こえるか聞こえないかくらいの声のやつね(笑)。
ーー第3話の温泉上がりのシーンですね。
阿座上:ロンは普段から手を洗っていないの?って。オンエアでしっかり使われていて笑っちゃいました(笑)。
榎木:怒られない範囲のアドリブを必死に考えた結果があれでしたね(笑)。
ーー阿座上さんは全体的にアドリブを入れているのでしょうか?
阿座上:ロンはアドリブを入れるタイミングが難しいんですよね。ただ、「ハンドコレクター殺人事件」のパペットくんはロンのヤバさを意識しつつ、あえて変な感じになるように演じました。あと「生放送殺人事件」では番組のテーマソングにのせて歌いましたけど、ここはアドリブが求められているんだろうなと思って全力で挑んだところですね。
榎木:あぁ、あそこ面白かったね。
阿座上:ロンはかっこいいけど、やっぱり変なヤツなのでそこは切り替えて演じました。
榎木:僕は「紅染温泉殺人事件」の最後、シュピッツの去り方がおかしくて印象に残っています(笑)。
阿座上:「ほほほい」とターザンみたいに逃げていたよね。
榎木:そうそう。クセが強くて、愛すべきバカだなって(笑)。
ーー八代さんの演技が光りましたね。
榎木:演技なんですかね?(笑)
阿座上:拓はたまにふざけるもんね(笑)。本人は「原作に描いてあるんだよ!」と言っていましたが(笑)。
ーートトのシーンだといかがですか?
榎木:自分の演技だと、「孤島天文台殺人事件」あたりからアバン(タイトル)で推理の説明をすることが増えたので、毎回そのセリフ量に驚きつつ、噛まないように頑張りました。
阿座上:毎回、トトのセリフから始まるもんね。
榎木:そうそう。でも後半になるにつれて噛むことがなくなってきて、人間の慣れはすごいなと思いました。
阿座上:なぜか2nd Seasonは噛まなかったよね。1st Seasonの頃は日によってめっちゃ噛むことがあったりして。
榎木:お互い成長したのかもね。
阿座上:尺の取り方とか空気感を掴んだのかもしれない。
ーーアフレコは1st Seasonから続けて行われたのでしょうか?
阿座上:半年くらい空きました。ただ、少し時間が空いたとはいえ1st Seasonと同じような感覚で収録することができたんじゃないかなと思います。
ーー前回のインタビューは1st Seasonの放送前でしたので、実際に完成版が放送された感想もお聞かせください。
榎木:作画がずっと綺麗でした。
阿座上:たしかに。もともとの先生の作画が素敵なので「これを動かしたらどうなるんだ?」とワクワクしていたら、その素材がしっかりと活かされていて。アフレコ段階ではまだ絵コンテしか見れていなかったので、より感動が増したところでもありますね。
榎木:脚本も原作とは少しだけ違う言い回しになっていたりするんですよね。アニメに合ったアレンジになっていて、動画としての完成度が高かったですし、話の流れも我々が演じやすい構成になっていたなと思います。
阿座上:アニメならではの良さがあったね。