刺激的で見応えのある2nd Season。演技でロントトの価値観の違いが表れる? 『鴨乃橋ロンの禁断推理』2nd Season 鴨乃橋ロン役・阿座上洋平さん、一色都々丸役・榎木淳弥さん【インタビュー前編】
“見えてきたもの”を芝居にのせた2nd Season
ーーでは2nd Seasonについて伺います。まず台本をご覧になった際の感想をお聞かせください。
榎木:1st Seasonから続く、M家との戦いが本格的に描かれるんだなと。物語もハードな展開になっていて、1st Seasonよりも凄惨な事件が起こったりするんですけど、そこは刺激的で見応えのあるものになっているんじゃないかなと思います。
阿座上:シリアスなシーンが増えたよね。
榎木:殺人のやり方がエグかったりしてね。
阿座上:そうそう。それでいて、事件の規模が大きくなってたくさんの人が巻き込まれてしまうんですよ。そして、そんなシリアス展開の中、ロンのかっこいいシーンが増えているのは特徴的だなと思いました。
ーー榎木さんはいかがですか?
榎木:トトは1st Seasonでさまざまな経験を積んだおかげか、今回、代理で推理をするときに堂々としていることが多くなりました。むしろ、トトの発言がロンにとってのヒントになることもあったりして。そういったところを見ると、徐々にしっかりするようになっているんだなって思いました。
ーー今回、演じるにあたってスタッフからオーダーなどはありましたか?
阿座上:ないかも?
榎木:うん。ずっと流れのままに演じていた気がする。
阿座上:2nd Seasonの第1話も「じゃあ、はじめまーす」くらい軽い感じで始まって(笑)。
榎木:録り終えるのも早かったよね。
阿座上:大体2時間くらいで終わっていたよね。
ーーへぇ! でもセリフ量は結構多いですよね?
阿座上:そうですね。最初はキャスト同士、「セリフ量が多くて大変そうだね」と話していたんですけど、結局慣れてきたんでしょうね。
榎木:そうだね。
阿座上:登場人物が少ない回だとセリフ量は増えるんですけど、それでも特に大変だと思うことはなかったですね。そのおかげで、どういう言い方にするのか、どういう演出をするのか、という部分に集中できました。
ーー慣れてきたからこそ見えてきたものはありますか?
阿座上:ありますね。やっぱり、つらつらと一辺倒に話すだけでは、視聴者的にも、個人的にも面白くなくて。どこで立てるのか、どこで気持ちを切り替えるのか、あと誰に向かって言っているのか、という部分を分断して、それを自然と繋げられるようにすることがロンを演じるにあたって大事なんだろうなと考えるようになりました。
ーーロンは相手によって話し方が変わったりしますものね。
阿座上:そうですね。自分の気持ちを込めるときもあれば、俯瞰して喋ることもあるので、やっぱりセリフの言い方ひとつで違ってくるものがあるんじゃないかなって思いますね。
ーー榎木さんはいかがですか?
榎木:僕は慣れるなんて、とてもじゃないですが……。
阿座上:なんでだよ!(笑)
榎木:(笑)。僕はあんまり頑張らないといいますか、少し俯瞰しているくらいがちょうど良いんじゃないかなって。これまでは役に入ろうと思っていたんですけど、一歩引くことで、特に推理シーンなんかはしっくりきました。一生懸命さをなくすことがひとつの答えとして見えてきたところはあります。
阿座上:考えないといけないタイプと考えなくてもできちゃうタイプだね。
ーー努力タイプと天才タイプみたいな?
榎木:え〜、阿座上くんは天才タイプじゃない?
阿座上:いやいや、めっちゃロジックだから。
榎木:ふたりとも天才ということですね。
阿座上:ダメだよ、見出しに“天才コンビ”とか書かれちゃうから(笑)。
ーー検討させていただきます(笑)。せっかくなので、お互いの演技の印象をお聞かせください。
榎木:2nd Seasonの阿座上くんは、1st Seasonとはちょっと違う感じがしました。1st Seasonが良くなかったというわけではなく、今回では流れがスムーズだったといいますか、川が清流になったような。
阿座上:淀みなく喋れているところはあるかもね。
榎木:聞いていて楽でした。安定感がありますね。
阿座上:そこは意識していたところですね。僕が静だとしたら、榎木くんは動ですよね。やっぱりリアクションや熱を込める部分はトトが担っているので、そこは良い対比になっているんじゃないかなと。
しかも、それが自然にできているんですよね。動揺というよりは驚いたり、声を大にするときの熱量が増していて。ロンとはまた違った目線で事件に向き合っているように感じましたし、ロンとトトの価値観の違いみたいなものが演技でも表れていて良いなと思いました。
ーー打ち合わせとかはしましたか?
榎木:特にはしていないですね。この作品だけに限った話ではないですけど。
阿座上:わかってくれるだろう、と信頼しているところが大きいですね。ここはこう来るかな?という場面で、「そうだよね!」と思ったり、それ以上のものが返ってきて刺激を受けることもありますね。
ーーでは放送を楽しみにされている方へメッセージをお願いします。
榎木:1st Seasonから続くM家との戦いが、2nd Seasonでは本格的に始まります。原作を読んでいない方には驚いてもらえるでしょうし、原作ファンのみなさんには1st Seasonのスタッフさんたちによる素晴らしい映像をまた楽しんでいただけます。期待感を高めて、ぜひ放送を楽しんでください。
阿座上:みなさん、1st Seasonでは鴨乃橋ロンという存在、そして、その登場に驚かれたんじゃないかと思います。しかし、そこから数々の出来事を通して、みなさんもトトのように、ロンの振り回しに慣れてきたんじゃないでしょうか?
2nd Seasonでは、ロンの出生にまつわる謎が明かされていく過程で、より彼のかっこいい一面を見ていただけます。僕としてもそこは意識して収録に挑んでいますし、もちろんトトを振り回すいつもの一面も健在なので、そういうところもぜひ楽しんでほしいです。
[取材・撮影 MoA]
TVアニメ『鴨乃橋ロンの禁断推理』作品情報
放送・配信情報
■2nd Season 2024年10月7日(月)よりAT-X、TOKYO MXほかにて放送開始!
AT-X:10月7日より 毎週月曜日 22:30~
※リピート放送:毎週水曜日 10:30~ / 毎週金曜日 16:30~
TOKYO MX:10月7日より 毎週月曜日 22:30~
KBS京都:10月7日より 毎週月曜日 24:00~
サンテレビ:10月7日より 毎週月曜日 24:00~
BS11:10月7日より 毎週月曜日 25:00~
テレビ愛知:10月7日より 毎週月曜日 25:30~
テレビ北海道:10月7日より 毎週月曜日 25:30~
TVQ九州放送:10月7日より 毎週月曜日 26:00~
静岡放送:10月7日より 毎週月曜日 26:19~
各配信サイトにて10月7日(月)22:30より地上波同時配信
■1st Season 各配信サイトにて好評配信中!
イントロダクション
世界最高峰の探偵養成学校BLUEで天才と呼ばれながら、ある致命的な“欠陥”を抱え、探偵の資格を剥奪された鴨乃橋ロン。
不遇の歳月を過ごした彼の運命は、警視庁捜査一課の一色都々丸――通称「トト」との出会いによって大きく変わる。謎を解くロンと、捜査に動くトト。難事件を次々と解決する二人は、次第に名コンビとなっていく。
そんなロンの行動に目を光らせるBLUEの内部には、彼の理解者もいた。その一人である校長のエメリッヒは、ロンを追放するきっかけとなった「血の実習事件」が何者かに仕組まれたものだと語る。
裏にいたのは、数多くの未解決事件に関わる「史上最悪の犯罪一族」――M家だった。当主の名は、マイロ・モリアーティ。彼はロンにさらなる絶望を与えるため、妹のウィンターを日本に送り込む。ロンとマイロ、両者の間にある因縁とは……!?
STAFF
原作:天野明(集英社「少年ジャンプ+」連載)
監督:井畑翔太
シリーズ構成:渡航
キャラクターデザイン:石川雅一
イメージボード:益田賢治
美術設定:高橋麻穗
美術監督:李 書九
色彩設計:林 由稀
撮影監督:伊藤康行
編集:小島俊彦
音響監督:立石弥生
音響制作:ビットグルーヴプロモーション
音楽:辻陽 ※「辻」は 2 点しんにょう
音楽プロデューサー:水鳥智栄子
音楽制作:KADOKAWA
アニメーション制作:ディオメディア
製作:鴨乃橋ロンの禁断推理製作委員会
MUSIC
オープニング主題歌:ハンブレッダーズ「フィードバックを鳴らして」
エンディング主題歌:hockrockb「ラビリンス」
CAST
鴨乃橋ロン:阿座上洋平
一色都々丸:榎木淳弥
雨宮:日笠陽子
シュピッツ・ファイア:八代 拓
翡翠臣疾:福山潤
卯咲もふ:東山奈央
門季チコリ:小原好美
マイロ・モリアーティ:松岡禎丞
ウィンター・モリアーティ:花守ゆみり
公式サイト
公式X(@kamonohashi_ron)
ハッシュタグ:#鴨乃橋ロン
原作情報
「鴨乃橋ロンの禁断推理」(集英社「少年ジャンプ+」連載)
第1巻~第15巻好評発売中!
(C)天野明/集英社