映画
『劇場版「It's MyGO!!!!!」』羊宮妃那&小日向美香の絆とMyGO!!!!!への愛、そして葛藤【インタビュー】

迷いや葛藤さえも力に変えていくのがMyGO!!!!!──『劇場版「BanG Dream! It's MyGO!!!!! 後編 : うたう、僕らになれるうた & FILM LIVE」』高松燈役・羊宮妃那さん、長崎そよ役・小日向美香さんロングインタビュー

「あれ、これって総集編じゃない……?」

――では『前編 : 春の陽だまり、迷い猫』はどのような印象がありましたか?

小日向:なんといっても前編の見どころは、楽奈ちゃんの新規カットがTVアニメ1話分くらいのボリュームで入っている点だと思います。謎めいた存在であった楽奈ちゃんの、幼少期から歩んできた道のりを知ることができたのは本当に嬉しかったです。それと、楽奈ちゃんが「バンドリ!」の先輩たちとギターの人生を歩み、そして、そのバンドを見たことをきっかけで「バンドやる」と言ってくれたことに、私自身親近感を覚えました。

私もポピパ(Poppin'Party)さんの存在を知ったことで「バンドをやりたい!」と思い、ベースを始めた人間なので、彼女の気持ちに重なる部分がありました。

――前編で楽奈のおばあちゃんの様子を見たときは特別な思いがあったのではないでしょうか。……おばあちゃんという言い方をしていいのか(笑)。

小日向:まさかあんなにもお孫さんにデレデレのオーナーを見られるとは思ってなかったのでビックリしました!(笑) なんとなく怖い印象があったので身構えて見ていたのですが、「まあ仕方ないか」って感じで優しく見守る雰囲気。オーナーにギャップ萌えしました(笑)。

――羊宮さんはどうでしたか?

羊宮:最初は「あれ、これって総集編じゃない……?」という印象でした。本編を観ていない子から聞いたのですが、その子にとっては、映画を観終わると楽奈ちゃんが一番主人公らしく映っていたようです。そのお話を聞いたときに、アニメから受ける印象とはまた違った角度からアプローチができる作品になっているんだなと改めて感じましたし、映画から観ていただいた方でも楽しんでもらえるんじゃないかなと。

アニメを観ている側としても、総集編とはいえ、展開がどんどん進んでいくのを見て、「そうだよね、そうだよね」と頷きながら楽しめました。やはり、後編が早く観たくなる前編だったと思います。

――良いところで終わりますし……。

小日向:確かに(笑)。前編の最初と最後にあのセリフが出てくるのも、アニメを観ていない方にとっては衝撃の走る展開だよなぁと思っておりました。実際、ラジオのお便りでも「アニメは観ていなかったけど、劇場には観に行ったよ」というお声をいただいて、そういう方々からするとそよちゃんがどうなっていくのか気になっているようで……。続きがより楽しみになる終わり方だったように感じます。

――ところで、先ほど小日向さんからPoppin'Partyに関する話がありましたが、「バンドリ!」との出会いや魅力について、もしよかったら知りたいです。

小日向:私は元々アニメーションが好きで、青春モノが好きだったということと、そしてバンド音楽が大好きだったということで、その全てが重なった「バンドリ!」に惹かれて絶対に見たらハマる作品だろうなと思って見始めたのがきっかけでした。

うまく説明できるかは分からないのですが……香澄ちゃんをはじめ、バンドリ!のキャラクター達が持っているキラキラしたエネルギーや、バンドによる音楽がもたらすみんなの心の通じ合いの瞬間に特別なものを感じるというか……。物語ごとに生まれる曲がストーリーによって深みが増して、また声優さんたち自身が演奏することで、ライブで新たな感動が加わっていく。そういった一連の流れが、「バンドリ!」でしか出せない魅力なんだろうなあって感じていました。

MyGO!!!!!は従来の「バンドリ!」とは少し違うと言われていますが、先輩方のバンドも等身大の女の子たちの悩みが描かれているように感じているんです。その時々の女の子たちが持つキラキラした感情や悩みや葛藤なども多く込められているように感じていたので、学生時代の自分にとって親近感がありましたし、刺さるものがありました。でも「バンドリ!」のすごいところは、大人になっても共感できるところで。

――確かに。

小日向:彼女たちの持つ明るいパワーや、人々を惹きつける力があるからこそ、そして、先輩方が絶えず走り続けてくださっているからこそ、「バンドリ!」という奇跡が今も続いているんだろうなと思っています。私たちもその夢に加わらせていただけることは、本当に奇跡のようだと日々感じていて、なんだろう。もう一言で表すなら人生を変えてくれた作品だと感じています。ああ、うまく言えないなあ。

――めちゃくちゃ伝わっていますし、横で羊宮さんが頷かれているのも印象的でした。

羊宮:うんうん。(小日向さんを見つめて)伝わってるよ!

小日向:本当? ありがとう。論文でしっかりとまとめて発表したいくらい(笑)、「バンドリ!」が大好きなんです。だからこそ、MyGO!!!!! の一員になれた事も本当に夢のようでした。まさかまさかと、合格の連絡を受けた時は涙が出ました。

でも、マネージャーさんからは、これまで先輩方が築き上げてきたものがあるからこそだから、小日向も受かったからといってうぬぼれずに、その意思をしっかり受け継ぐようにと言われました。その言葉を聞いて、シャキッと背筋が伸びました。夢見心地ではいられないなって。

――ものすごくストイックに向き合われているんだろうなと感じています。

小日向:いやいや、そんな。

羊宮:めちゃくちゃストイックですよ。楽屋やレッスン、休憩の合間でも、一人でベースの練習している姿をよく見かけて、見えているところでしかわからないのですが、人一倍楽器に触れているんじゃないかって思うほど、ずっとベースを触っている印象がありますね。

小日向:えええ、ありがとう。でも補足すると、羊(よう)ちゃんもなんですよ! 常に声出しをしていて、日常生活からしてプロ意識が高いんです。特に役に向き合う姿勢はすごいなって。MyGO!!!!!の楽曲は情報量が多いし、歌詞も膨大で、ポエトリーとなると、通常の歌にくらべて何倍もの言葉を覚えなければいけないんですよね。

それでいて、感情を入れないと歌えない楽曲がMyGO!!!!! には多いのですが、それをライブで複数曲歌い切るのは、相当な体力と精神力が必要だと思うんです。それをやり遂げている羊ちゃんの姿を見ると、本当にすごいなと思いますし、並大抵の努力では成し得ないことだと感じます。

それと、これは言っていいか分からないのですが、ライブなどでホテルに泊まる時は、メンバーの部屋が近いんですね。それで羊ちゃんの部屋が向かい側だったとき、私がベースを練習しようと準備していると、羊ちゃんの歌声が聴こえてきて。

羊宮:わわああああああ……!?

小日向:まだ夜中とまでいかない時間だったんですけど、こんな時間に練習しているんだって。(恥ずかしがっている羊宮さんに対して)偉いなぁと思いつつ、結構聞こえるんだなって思って!(笑)

羊宮:そういうものなんだね、気をつけよう……。誰にも何も言われなかったので大丈夫かなって思っていたんです。その事実を取材で知るという(笑)。

小日向:その声を聞いて、「ああ、私もやらなきゃ」って気合いが入りました。ボーカルとして真ん中に立つのは大きな重圧があると思うんですよ。それを乗り越える羊ちゃんの姿を見ると、ベースとして支えなければという気持ちが湧きます。羊ちゃんが真ん中に立ってくれて、本当に良かったと常に思っています。

羊宮:嬉しい……。何かあるとすぐに連絡をくれるんです。いつも支えてもらっているなって思っています。

小日向:こちらこそありがとう。ごめんね、取材の場で話してしまって(笑)。

――あははは。ずっとこのやりとりを見ていたくなりますね(笑)。すぐ連絡が飛んでくるというのも、ふたりの強いキズナを物語っているように感じます。

羊宮:お互いに長文なんですよ。

小日向:羊ちゃんは抱えているものが多いだろうなって思うんです。返すのが負担になってしまうかもなと思いつつ、メッセージを送ることがあります。

羊宮:いやいや! 本当に嬉しいなあと思いながらメッセージを打っています。

(C)BanG Dream! Project
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