『甘神さんちの縁結び』本渡楓さん(甘神夕奈役)インタビュー|三姉妹の絆と物語の魅力を掘り下げる
人間だなぁって思った第6話の印象的なシーン
──第6話は、それ以外にも、朝姫に誕生日プレゼントを考える夜重と夕奈というエピソードもありました。
本渡:瓜生への気持ちは膨らんでいきますけど、姉妹の仲の良さが出ていました。朝姫へのプレゼントを競い合うというのも、毎年毎年やってきたんだろうなというのも描かれていて、みんな幸せでいてほしいなと思いました。でも、その中から1人しか選ばれないのかな?と思うと、どうなるんだろうという気持ちもあります。ある意味、このままの状態で長く続いていくのもいいんじゃないかなって思ってしまうくらい、この4人の空間が私は好きなので、もどかしいです。
──Bパートは、瓜生の予知夢から始まりました。
本渡:いろいろな不思議がこの作品には出てくるんですよね。予知夢なのかどうかわからないものが、今後どれくらい出てくるのかというところも気になりますが、不思議具合は、まだまだこんなものではないんです。これから、結構いろんなSF(すこしふしぎ)が出てくるんです。そこが神様と関係してくるのが、この物語の真髄というか、柱だなと思います。でも、すごくワクワクしますよね! 頭で考えてもわからないことっていいですよね。
──『甘神さんちの縁結び』が、ただのラブコメではないのは、そういう不思議要素が結構恋愛に絡んでくるところですよね。ほっぺにキスと「耳はむ」が続いてきたので、予知夢では夕奈と瓜生がキスしているのかな?と思いきや、手で防がれていましたね。
本渡:可哀想!(笑)。夢のおかげで防がれちゃったんですよね。でも私、そのあとの「……穢れは祓わねば……」っていうところが大好きなんですよ。自分に塩をかけちゃう夕奈。
ここは2パターンくらい録ったのですが、動揺があるパターンと、動揺を消して、スッと言うパターンがあったんで、消したほうが採用されていましたね。夕奈のこうありたい、こうでなければというのがあるんだろうけど、それができなくて、心がうるさくなっちゃう。人間だなぁって思ったので、すごく好きなシーンです。いやぁ、このアニメ良いですよね! ホントに楽しい!!
──三姉妹みんなを好きになっちゃいますね。
本渡:そうなんですよ。これじゃあ選べないよ……。
──ちなみに、本渡さんがここまでで好きなキャラクターは誰ですか?
本渡:う〜〜〜〜〜ん、やっぱり夕奈が好きです。キャラクターの台詞をしゃべるときって、何でその言葉をしゃべるんだろうって考えるじゃないですか。夕奈は、久しぶりに「そう言うよね、わかる〜!」って共感してしまう子なんです。個人的にはすごく理解できるし、穢れを祓おうと、見て見ぬふりをしたい気持ちも何だかすごくわかるし、出会えて良かったなと思えるキャラクターなんです。
なにかひとつ失敗すると、とんでもなく落ち込むとか、すごくわかるんですよ。寄り添えるし、悩まずに演じることができる貴重な存在です。でも、三姉妹と瓜生は、みんな好きです。
──では最後に、今後の見どころを教えてください。
本渡:例大祭という大きな甘神神社の困難を乗り越え、絆も深まり、三姉妹それぞれが瓜生に対する気持ちにちょっと気づき始めたところですが、まだまだ問題はあります。今後も大きな課題が控えているので、それをどうやって乗り越えるのか。乗り越えるには、何かに向き合わなくてはいけなくて、その向き合う過程で、三姉妹のとある子の過去が掘り下げられます! とっても!
それによって、だからこの子は、その言葉をこのときに使っていたんだな!とかがわかるんですよ。不思議度が、1クール目のラストに向けて高くなっていくし、「こんなん運命じゃないか!」と思わせてくれるようなお話が待っています。今、すごくぼやぼやでしゃべっていますが、1人を掘り下げるということは、ほかの2人も掘り下げられていくんじゃないのかな?と思っているので、それも待っていてほしいです。
[文・塚越淳一]
作品概要
あらすじ
そこで待っていたのは、夜重、夕奈、朝姫の巫女三姉妹との同居生活!さらに居候の条件は「婿養子として神社を継ぐ」こと!?
三姉妹とのお見合い、甘神神社に降りかかる難題…瓜生は乗り越えることができるのか…?一つ屋根の下、巫女たちと紡ぐ奇跡のラブコメディ!
キャスト
(C)内藤マーシー・講談社/「甘神さんちの縁結び」製作委員会