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『甘神さんちの縁結び』本渡楓が三姉妹の絆と物語の魅力を掘り下げる

『甘神さんちの縁結び』本渡楓さん(甘神夕奈役)インタビュー|三姉妹の絆と物語の魅力を掘り下げる

現在放送中のTVアニメ『甘神さんちの縁結び』。三姉妹と上終瓜生(CV.鈴木崚汰)のラブコメだけでなく、そこに神秘的SF(すこし不思議)要素が加わるというのが、新しくて面白い! 魅力的でかわいいキャラクターたちの動きの細かさ、美しい画作りなど、アニメで観る楽しさもたっぷり感じられるアニメだ。

アニメイトタイムズでは、三姉妹役の上坂すみれさん、本渡 楓さん、若山詩音さんの鼎談をお送りしていたが、ここからは、重要なエピソードで甘神三姉妹の一人ずつにスポットを当てたインタビューをお届けしていく。例大祭の試練を終え、ほっこりとした甘神家の様子が垣間見れた第6話、ここまでのエピソードを、甘神夕奈役の本渡 楓さんに振り返ってもらった。

 

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瓜生に対する三姉妹の気持ちが膨らんでいった例大祭

──まず、ももいろクローバーZが歌う、OPテーマ「やわく恋して ~ずっと僕らでいられますように~」と甘神三姉妹によるEDテーマ「君に恋を結んで」がすごく良かったです。

本渡 楓さん(以下、本渡):良い曲ですよね! アニメーションの画のタッチが本編とはまた違った魅力を持っていて、止め絵のところも凄まじい作画だったりして。初めて観させていただいたのが、京まふの控室だったのですが、そのときのメンバーで「うわ〜!! これはすごいぞ!」と言いながら観ていたんです。だから視聴者の喜んでいる反応を見たときは、「でしょ〜、すごいよね!」と思っていました(笑)。

 

 

──EDテーマは、甘神三姉妹が歌っていますが、収録はいかがでしたか?

本渡:「君に恋を結んで」のレコーディングのとき、スタッフの皆さんが「これは良い曲だよね!」って話されていたんです。そうやって、作っている人たちが自信を持って愛を語れるということが、私は大好きで、そうでなくてはいけないなと思うんです。自分も一緒に頑張ろう!という気持ちをレコーディング時に感じられたので、すごく気持ちを乗せることができました。歌割りも大好きです!

──それと、オンエアが始まった段階で、アフレコが続いているというのも良いですね。

本渡:それもとても大きいです。最近のアフレコだと、かなり早くに録り終わっていることもあるのですが、今回は2クールであることもあって、オンエアを見ながらアフレコすることができているんです。どういう絵になっているんだろう、どういう劇伴が付くんだろう、自分の声がどう聞こえているんだろうというのがわかるのは、すごくありがたいことです。

──作品ファンの反応も聞こえてきますしね。

本渡:そういうことが、すごく良い方向に働いているなと思いました。アニメの絵も本当にすごくきれいですよね! 原作にある「ここ! かわいいところです」っていうシーンでの気合いの入り方がすごい! 第3話の「今日は楽しかったな」のところも、夕奈の顔をすぐに見せてくれないところから顔が見える演出になっていたり。朝姫の「そんなことないもん」も同じように、焦らしていくカット割りがすごく良いです!(笑)。

三姉妹もかわいいのですが、背景美術と撮影もすっごくきれいで! 背景のボケ具合も映画みたいだし、とても豪華な感じがしました。蔵の木目とか、描き込みもすごく細かいですし。あと、猫カフェの猫がリアルすぎて驚きました。

 

 

──そこでは夕奈も良い声を出していましたよね(笑)。

本渡:「ふにゃあ〜! かわいい〜!」のところですよね。この台詞はオーディションからありました。

──いつもの夕奈の雰囲気から、一気に崩れるところがかわいかったです。

本渡:どれくらい夕奈を夕奈でなくするというか、本来の夕奈にするかというか……。普段は堅い子なので、ギャップがありますよね。よくぞ瓜生くんは、姉妹の助言を得て、ここ(猫カフェ)に連れてきてくれたなと思いました。

それにしても、よく瓜生くんは、こんな三姉妹に付き合ってくれますよね。冷静に考えて、自分が瓜生だったら、しんどいかもしれないです(笑)。

──料理も作って、洗濯もしていますからね。

本渡:それとなく追い出そうという作戦もありましたが、京大を目指しているのに、ちょっと可哀想だなと同情しました。でもそれは一度置いておいて、ラブコメ目線で見直すと、本当に良い人ですよね。この時点では一旦「良い人」にしておきます(笑)。

──恋愛だと、それは「どうでもいい人」という捉え方になっちゃうかもしれませんが、突き抜けて良い人ですからね。

本渡:世話焼きですよね。もちろんそれは瓜生くんの背景でもあって、お母さんとのことや「きせき園」でのことがあるから、こんなに世話を焼いてくれる。諦めずに人を見てくれるんだなというのが、序盤の2話くらいでわかりました。

 

 

──「きせき園」といえば、白日も原作より早く登場しました。

本渡:白日もすごく良いキャラクターなんですよ。絶妙に三姉妹に被らない感じで、一人称も「ボク」ですし。第2話で出てきたとき、安済知佳さんがテストで演じられたあとに、ディレクションがあって、三姉妹とは被らない感じにしましょうということになり、今の白日の感じになったんです。最初はもう少し、元気めな感じだったんですけど、今の白日、すごく良いですよね! 私はすごく好きです。

──まだこの時点では、よくわからないですが、今後キーになってくるかもしれません。

本渡:そうですね。やけに個性がある子が出てきたなと思っているかもしれないですが、実際、個性的なキャラクターなので、このあとを楽しみにしていてください。

 

 

──第6話まで放送されましたが、第4〜5話では例大祭のエピソードがありました。ここでは瓜生が頑張って例大祭をプロデュースしていましたね。

本渡:三姉妹でも、それぞれで頑張り方が違う、というか才能が違うんですよね。すごく印象的だったのが、朝姫が朝姫なりに一生懸命頑張ってくれたSNSが、夕奈にとっては、ちょっといただけない感じだったんですよね。でも、朝姫は本気で頑張っていた。そこでの朝姫とのやり取りがすごく好きで、一度すれ違ってしまうんですけど、そんな第4話を経て、より家族になった感じがしました。

──朝姫と言い合いをするところですね。

本渡:どっちも真剣なんですよね。ここでは朝姫がだいぶ来てくれたので、その掛け合いはすごく覚えています。

──朝姫も宣伝能力を発揮していきますからね。

本渡:でも、めちゃくちゃ誤字するじゃないですか(笑)。私もいちばんする誤字が「〜〜でふ」なんですよね。フリック入力で、さ行とは行を間違えるんですけど、同じだなって思いました。

三姉妹って、自分だったらこういうふうにやるっていう方向性がきれいに違うじゃないですか。朝姫ならSNSで、夜重はアート、夕奈は古き良きものを大事にするようなところがあるので、瓜生くんが心を決めて婿に入るとなったときに、誰を選ぶかで甘神神社の在りようが変わるなと思いました。これは原作でも特に出てきてないことなので、想像で語り放題なんですけど(笑)。

 

 

──朝姫ならネットを駆使して盛り上げる最先端の神社になるかもしれない?

本渡:プロジェクションマッピングとかやっちゃうのかな〜?とか思ったり(笑)。週末にゲストを呼んで何かをしたり。そんなことを例大祭で考えていましたね。三姉妹で個性がこんなにも違うんだなって。

夕奈は夕奈で、今の感じだと、ちょっとでもルール違反があったら、むむ!ってなると思うのですが、そこに瓜生がいるとしたら、程よく和らげてくれるのかなぁとか。いくらでも妄想ができます。

──三姉妹が協力したらいちばん良さそうですけどね。例大祭では、その他にもいろいろなことがありましたね。

本渡:まずは北白川巳右衛門さんですよね。いいですよね! アニメだと、かなり怖い表情になっていましたけど。原作を読んでいるとき、どういう声なんだろうなと勝手に想像をしていましたけど、遊佐浩二さんが担当されていて。アフレコもご一緒できたのですが、圧倒的なものを感じました。遊佐さんが演じることによって、強大なものに見えるんですよ! のらりくらりとしていて掴めないから、抗いようがないんです。

──瓜生はこの人に、例大祭で5,000人を集めるという啖呵を切ったわけですが、最後の1人になってくれるというのも、いいですよね。

本渡:最後の1人になるのは最高ですよね! 貸しを作ったなんて言い方をされていましたけど、どうなんでしょうね。ちょっとは認めてくれたんだと思いますが。良い終わり方だったなと思います。あと、巳右衛門さんの隣に座っていた人が誰なのかも気になりますよね! 何者なんでしょう。

でも、例大祭という、大きな乗り越えなければいけないものがあったおかげで、甘神家と瓜生くんを含めたみんなの絆が固くなったなって思います。それぞれを認め合って、より家族になれた第5話でした。

 

 

──あと、外せないのは、最後の夜重のキスじゃないですか?

本渡:そうでした! ありがとうのキスを瓜生くんのほっぺにしちゃうんですよね! 夜重はいいですよね…。私自身、三姉妹の中だと、性格とか考え方が夕奈に似ていると思っているのですが、夜重が羨ましいんです。嬉しくて幸せ、ありがとう!と思ったからキスしちゃったって……。衝動で動けるのがすごく羨ましい。それがあっての第6話では、末っ子の朝姫がもやもやする話でしたが、そんな朝姫も朝姫で、何なんでしょうかね、あれ? 

──「耳はむ」ですね(笑)。

本渡:あれも羨ましいです! 朝姫にとっては勇気がいったと思いますけど。それにしても瓜生は可哀想ですよね(笑)。

──勉強をしないといけないのに、三姉妹に悶々とさせられるという。

本渡:そうなんですよ。でも、夜重の心が少し動いちゃったことで、三姉妹も、それぞれが気持ちを考えることになるんですよね。そのあたりは大きな変化で、瓜生くんへの気持ちも膨らんでいくんです。

 

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