諏訪ななかさんのライブ「NANAKA SUWA 5th LIVE 〜足跡が紡ぐ世界〜」昼の部 公式レポートが到着! 最新コンセプトミニアルバムの楽曲を軸に全17曲を披露
2024年11月16日(土)に山野ホールにて開催された、諏訪ななかさんのライブ「NANAKA SUWA 5th LIVE 〜足跡が紡ぐ世界〜」昼の部の公式レポートが到着!
10月30日(水)にリリースされたコンセプトミニアルバム「足跡が紡ぐ世界」の楽曲を軸に、これまでの諏訪さんの軌跡が感じられるライブとなりました。
「NANAKA SUWA 5th LIVE 〜足跡が紡ぐ世界〜」昼の部 公式レポート
会場が暗転し、ピアノの音色が響きわたる。柔らかい光が落ちるステージに諏訪ななか(以下、すわわ)が登場すると、さっそくコンセプトミニアルバム『足跡が紡ぐ世界』から、歌謡曲調の「春待歌」を披露する。シリアスな歌詞を、緩急をつけながら見事に表現すると、続く、ピアノのフレーズが印象的な「夢十夜」では、時に感情的に言葉を放ち、世界観のある楽曲を歌い切る。
「『NANAKA SUWA 5th LIVE~足跡が紡ぐ世界~』へようこそ! 盛り上がっていますか? 新曲も含めて、これまでリリースした楽曲の中から、みなさんと一緒に新しい世界を紡いでいけたらと思います。最初から重厚感のある曲だったんですけど(笑)、ここからは明るい曲もあるので、楽しんでいきましょう!」と伝えると、新曲「World of Words」のかわいらしいイントロが響く。優しい光に包まれながら内省的で切ない歌詞を届けると、続くスペーシーでエレクトリックなポップス「Starry Garden」では、ダンスを交えながらパフォーマンス。サビでぴょんぴょんと飛び跳ねながら歌っているのがかわいらしかったし、おしゃれなエレピやエレキのフレーズも心地良かった。勢いのあるイントロで、“オイ!オイ!”というコールが起こった「Morning glow」では、ステージの左右に立って、ファンへ〈ご機嫌いかが?〉とご挨拶。スピーディーな間奏やアウトロでは、ファンもペンライトを上下に振って盛り上がっていた。
切なくもきらきらとした気持ちを歌った「あたしびより」のあと、新曲「花言葉」をしっとりと歌い始める。青、黄色、ピンクと次々に変わっていくステージライトが、彩り豊かな花のよう。すわわも、キャッチーさと切なさという、ポップスの大きなふたつの魅力を感じることができるこの曲を、心を込めて歌う。特にメロディが落ちるところでの表現力の高さが、際立っていた。
一気に5曲を駆け抜けると「『花言葉』で、ピンクと紫以外の(ペンライトの)色にしてくれていた人がちょこちょこいたんですけど、今、自分が好きな花の色にしてみてください」と言って、色とりどりのペンライトを振ってもらう。「次にこの曲を披露するときは、好きな花の色にしてみてくださいね。それでは、次の曲は何色なんだろうなぁ」と思わせぶりに言うと、新曲「連なって」へ。ヘヴィなギターとスピーディーで軽快なピアノが踊る楽曲で、すわわもさらに一段階ギアを上げて歌っていく。こういうシリアスで重めなボーカルも、すわわの魅力と言えるだろう。ファンは紫色のペンライトを振って、曲を後押ししていた。
『足跡が紡ぐ世界』のラストナンバー「My Step」は、黄色の照明が印象的なステージ。「連なって」から一転、明るく前向きな歌声だ。落ちサビでは自然とクラップが起こり、ラスサビでは、すわわが伸びやかなロングトーンを何度も響かせる。そしてシティポップ調の「ひと足」では、ファルセットを交えながら、おしゃれなサウンドとリズムにノリながら歌っていく。途中の〈一緒に行こ!〉を呼びかけるように歌っていたのもかわいらしかった。
「今日の衣装は、アルバムのジャケット写真で着ていたものをアレンジした服なんです」と回ってみせると、「かわいい!」という声が飛ぶ。「次のパートは座っていただいて、ゆったりとした気持ちで聴いてください」とお願いをして、ラベンダー色に包まれた世界で、ピアノとドラムだけのミニマムサウンドが心地よい「Lavender Tears」を披露。すわわの主旋律と、その後ろで軽やかに鳴り響くピアノの美しい旋律の絡みが心をきゅっと切なくさせる。〈「わたし、平気だよ」〉という台詞部分も含め、とても印象的なパフォーマンスになった。
「記憶ファンタジック」は、何と言ってもメロディアスで広がりのあるサビが気持ちいい。2コーラス目からはステージに置いてあったガーデンベンチに座りながら歌っていく。少し肌寒くなり、イルミネーションが広がる今の季節にぴったりな楽曲を、かわいらしいボーカルで歌うと、続いては、反対側にある椅子に座って、本を開きながらミディアムバラード「Storytelling」を語りかけるように歌う。物語のように深くて壮大でキラキラしたサウンドも、この曲の聴きどころだ。1stアルバムのときは、これから歩んでいく新しい物語を歌っていく曲だったが、今はこれまでを振り返っているようにも感じたし、さらにこの先もみんなと歩いて行こうという。新たな決意の曲のようにも聴こえた。
「最後の曲です! 最高に盛り上がっていきましょう!」と煽ると、座って聴いていたファンも立ち上がる。本編ラストの「Wonderland!!」では、左右にステップを踏み、サビではダンスをしながらのパフォーマンス。〈回れ回れ回れ!メリーゴーランド!〉で、みんなで手を回したり、追っかけがあったり、ファンと一緒にラスサビまで一気に盛り上がっていき、最後は手のひらを上にかざして、ライブを締めくくった。
アンコールを求めるすわわコールに応えて、衣装チェンジをして登場したすわわ。まずは「突風スパークル」で伸びやかな歌声ときれいなファルセットを響かせ、気持ちいい風を吹かせる。ステージの青と客席の緑のペンライトが、開放的な景色を表現しているようだった。
「アンコールありがとうございます。みんなよりもすごく加工されているライブTシャツを着てみました。これはアリスっぽいイメージです。次の曲は皆さんの声が必要です! マイクを向けたらみんなが歌ってね。思いっきり盛り上がってください」と伝え、ピアノロックの「Give Me Emotion!!」を歌っていく。サビの〈みんな!笑って!〉を掛け合いにして、ファンの声があって完成する楽曲にしていたし、間奏でのコールやDメロでのコール&レスポンスもバッチリ決まって、ラストサビまで一緒に盛り上がっていく。そして最後は〈【Please Give Me Emotion!!】〉と4回繰り返し、賑やかでエモーショナルな楽曲を締めくくる。最後は、始まりの曲「So Sweet」を、ピンクに染まった会場で、かわいくダンスをしながら披露し、幸せなオーラに包まれながら『NANAKA SUWA 5th LIVE~足跡が紡ぐ世界~』を終えた。
「皆さん、盛り上がってくれましたか! 今回は今までの自分のライブの中で一番曲数が多かったんですけど、まだやっていない曲もあります。それを聴きたい方は、またライブに聴きに来てください」と伝えて、笑顔でステージをあとにする。コンセプトミニアルバムの楽曲を前半に固めていたり、選曲や曲順も新鮮に感じたが、これまでの彼女の歩みと、これから先への想いなどが感じられた5thライブだった。
昼の部セットリスト
M01.春待歌 *新曲
M02.夢十夜
M03.World of Words *新曲
M04.Starry Garden *ダンス
M05.Morning glow
M06.あたしびより
M07.花言葉 *新曲
M08.連なって *新曲
M09.My Step
M10.ひと足
M11.Lavender Tears
M12.記憶ファンタジック
M13.Storytelling
M14.Wonderland!! *ダンス
En01.突風スパークル
En02.Give Me Emotion!!
En03.So Sweet