『シャングリラ・フロンティア』2nd Season 第1クールOP曲「QUEEN」配信記念・LiSAさんインタビュー|遊びを詰め込み、“自由”に作り上げた楽曲。タイトルは逆境さえも楽しみ、迷わず進み続ける者たちをイメージ
10月から第2シーズンの放送が始まったTVアニメ『シャングリラ・フロンティア』(以下、シャンフロ)。
LiSAさんが歌うOP曲「QUEEN」は、第1シーズンでOP曲を担当したアーティストFZMZ(ファゾムズ)のMAQUMAさんが作詞、HONNWAKA88さんが作曲(LiSAさんとの共作)と編曲を担当した、ハードで疾走感あふれる楽曲となっています。
アニメイトタイムズでは、「QUEEN」の配信を記念し、LiSAさんへインタビューを実施! 『シャンフロ』の魅力や、楽曲の聴きどころはもちろん、現在開催中のライブツアー「LiSA LiVE Smile Always〜COCKTAiL PARTY〜SWEET&SOUR」についてもお話を伺いました。
劇中ゲーム「シャンフロ」はキャラクターたちが集合する秘密基地のよう
──『シャングリラ・フロンティア』のアニメをご覧になった感想をお聞かせください。
LiSAさん(以下、LiSA):ゲームが題材になっているアニメは、ゲームのことを知らないとわからない用語が使われているので、少し敷居が高く感じますが、『シャンフロ』は世界観を理解した上で入らなくても楽しめるアニメだなと。なので、私がOP曲を担当させていただく第2シーズンから見ても楽しめると思います。
原作マンガも読んでいましたが、アニメになったことで色合いのポップさや声優さんのお芝居のおかげでより見やすくて、楽しみやすいなと感じました。
──クソゲープレイヤーの主人公・サンラクが“神ゲー”と呼ばれる「シャンフロ」を始めて、新しく知り合ったプレイヤーと絆を深めたり、一緒にクソゲーをしていた旧知のプレイヤーも登場したり、運営側の人間も入り乱れるなど、いくつもの世界の中で物語が展開するのがおもしろいですね。
LiSA:みんなが集合する秘密基地みたいな存在が「シャンフロ」で。私が子供の頃はまだインターネットも今ほど普及していなかったので、実際に友達同士で秘密基地に行って、違う学校の子に会ったりするのが割と主流でした。
でも今はインターネットを通じて、国境さえも越えていろいろな人に出会えるし、「シャンフロ」のようなゲームの中でみんなが遊べて、そこで友達ができるところもリアルだなと思いました。
──バトルがあるゲームを題材にしていることもあって、アクションシーンもかなり迫力がありますね。
LiSA:バトルシーンも含めて疾走感があるところが魅力の1つですね。サウンドも素晴らしいし、アニメの第1シーズンのOP主題歌をFZMZさんが担当されていましたが、世界観にピッタリだなと思いました。
──ちなみに、好きなキャラクターはいますか?
LiSA:一人に絞るのが難しいです。オイカッツォがすごく好きなんですが、ウサギのピーツもエムルもいいし、エンピツもいいし。でもサンラクではないかも(笑)。
FZMZさんの歌う第1シーズン 第2クールのOP「Danger Danger」で、Reolちゃん(icy名義)が歌うターンに出てくるオイカッツォがすごく好きなんです。Reolちゃんの声と重なって、強いのに乙女っぽい子の役割をオイカッツォが担っていると思っていて。そのかわいさがReolちゃんの歌声と一緒に出てくるのが最高です(笑)。
FZMZが手がけた第1シーズンOP曲の要素を受け継ぎ、“自由”に作り上げた「QUEEN」
──第2シーズンのOP曲「QUEEN」はどのようなイメージやテーマで制作されたのでしょうか?
LiSA:第1シーズンの主題歌をFZMZさんが(いい意味で)好き勝手にやられていたので(笑)、それを受け継いで私も自由で派手に、バトルシーンめがけてやらせてもらいました。
──作詞作曲編曲をFZMZのお2人にお願いしようと思った理由は?
LiSA:最初からお願いしようと思っていたというよりは、やりたいことをキーワードに挙げていく中で、FZMZさんに頼むことでもっと作品に寄り添って作れるかもしれないと思って相談しました。
──LiSAさんはご自身で作詞されるケースが多い印象ですが、今回は作詞では入らず、作曲をHONNWAKA88さんと共作しているというのが意外でした。
LiSA:第1シーズンでMAQUMAさんが作詞されていて、私よりも作品を理解した上で制作していただけると思ったことと、サウンドに言葉をのせるのが上手だなと思って。私のことも理解してくださっているので、歌詞を預けてみました。
──FZMZが手がけた第1シーズンのOP曲は、第1クール、第2クールともに韻を踏んだ歌詞やラップが印象的でした。
LiSA:言葉遊びがおもしろいし、世界観にも寄り添えているので、今回の楽曲をよりよいものにするためにお願いしました。
──今回もサウンドから制作されたのでしょうか?
LiSA:そうですね。直近の私軸で言えば、悲壮感のある曲は「ブラックボックス」でやって、疾走感がある攻撃的な曲は「Shouted Serenade」でやったので、この曲はFZMZの血を受け継いだ状態で、少しハードなものをやりたいなと。
なので、HONNWAKA88さんに相談したときに、まずサウンド作りからやらせてもらいました。HONNWAKA88さんがまずゲームを感じるサウンド感や私がハードなものをやりたい気持ちを詰め込んでくれたので、そこから歌いたいメロディーを二人で乗せ合いながら作っていきました。
──1Aのサウンドにはいろいろな要素が詰め込まれていますね。
LiSA:今回はいろいろなものをいっぱい詰め込もうとスタッフとも話しました。ストレートなものではなく、いろいろなジャンル感を出して混ぜようと。今回はアニメの制作サイドからあまりお題がなかったので、私のルールも含めたものを自由に作ってみることになりました。
あとは、ストリーミングでの聴き方を意識して、(尺を)普段の楽曲よりも短くしたいという話もあって。結果として今やりたいことやこの曲だからできることをたっぷり詰め込みました。
──FZMZさんらしいデジタル感のあるサウンドから、途中でキャラバンのような、異国が感じられるところもあったりして。
LiSA:A、Bメロは結構遊んで、サビはサビとしてちゃんと聴ける楽曲にしようと意識しました。