『Dear』を通してSparQlewの“今”を感じてほしい――ファンに贈るとっておきの新曲たち。上村祐翔さん、保住有哉さん、堀江瞬さん、吉永拓斗さんロングインタビュー
今年で音楽活動5周年を迎えた声優ユニット・SparQlew(上村祐翔さん、保住有哉さん、堀江瞬さん、吉永拓斗さん)が、3枚目となるミニアルバム『Dear』をリリースします。
本作には、先行配信中のファンクソング「Bang!!!!」、ナノウ氏提供の「今日も世界の片隅で」、ユニット初となるウィンターソング「Snowy Glow」、佐伯youthK氏が手掛けた「コースター」など、新曲6曲がパッケージ。“SparQlewらしさ”を一新するような、多彩な音楽が詰まった一枚に仕上がっています。音楽的にも、そのスタンス的にも、新しい季節へと突入したことを感じさせる本作。どのような気持ちで本作の制作に挑んだのか、メンバー全員にお話をうかがいました。
今の僕たち自身の、最上のものを出すことができたのかなと
──まずは、今回の作品をリリースするにあたって、どういう気持ちで制作に向き合われたのか、前作からの期間を踏まえてお伺いできればと思っています。
上村祐翔さん(以下、上村):前作『You’re My Valentine』(3rdシングル/2024年2月14日リリース)はバレンタインの時期に出した、コンセプトがしっかりとしたシングルになっていて、今回のミニアルバムはそれとはまた違う形にできたら良いなと考えていました。
──いつぐらいにそういったお話をされていたんでしょうか?
上村:今年7月に配信した「Bang!!!!」の時に、アルバムの方向性について話し合っていたんです。前作の可愛らしい雰囲気とは少し違う、おしゃれでかっこいいけれど、あまり気張りすぎず、ラフな印象のあるアルバムにしたいな、となんとなく話していて。結果的に『Dear』というタイトルもその流れで決まって、制作が進んでいった感じですね。
保住有哉さん(以下、保住):もっとさかのぼると「途切れずに曲をリリースしたいよね」というところから、配信シングルがスタートしているんです。「配信シングルを何ヶ月かごとに出していきたいよね」「じゃあそれをまとめてアルバムにしたらどうだろう?」って感じで進んでいきました。かつ、ライブで盛り上がる曲も集めていきたいよね、と。というのも、魅せるような楽曲が多くて、ライブで盛り上がるような曲が僕らのストックの中にあんまりなかったんです。
──ライブで盛り上がる曲がほしいというモードに入ったのには、なにかきっかけが?
保住:5周年ライブ(2月25日Kiramune Presents SparQlew 5th Anniversary LIVE ハジマリノソラ)をやったばかりだったということもあって「そういう曲があったらいいよね」というのをディレクターさんと話していたんですよね。それはみんな思っていたことだったんです。「じゃあどういうベクトルで盛り上がる曲が良い?」という話をして、制作が具体的に進んでいった感じでした。
吉永拓斗さん(以下、吉永):今回の『Dear』は、5周年という節目にリリースするアルバムということもあり、これまで僕たちを知らなかった人はもちろん、以前から聴いてくださっている方にも聴いてもらいたいなと思っていて。初めて聞いてくれた方たちが過去の楽曲を遡って聴き比べてもらえたら「同じグループじゃないみたい」と思ってもらえるくらい、楽曲が集まっているなと感じていますし、自力(じちから)がどんどんと上がってきていると再確認できました。
僕自身、いまの自分の実力みたいなものを見せたいなと思っていたんです。例えば初期の曲を披露する場があったとしたら、「あの頃と比べてこんなに進化したんだ」と感じてもらえると思いますし、それがエンターテインメントとしても面白いんじゃないかと。
保住:確かに、温度差で風邪を引いてしまいそうなくらい、違いがある気がする。(吉永さんに向かって)ところで、なんで半袖なの?(笑) 今日寒いけど……。
堀江瞬さん(以下、堀江):そういえば真夏の格好だね。
吉永:熱い気持ちが溢れて、気持ちが高まったから……(笑)。
堀江:(笑)
──堀江さんはアルバムについて、どのような感触がありますか。
堀江:5周年だからと特別な力の入れ方をしたというよりも、これまでの延長線上で地続きの感覚で制作していました。今の僕たち自身の、最上のものを出すことができたのかなと思っています。