『甘神さんちの縁結び』上坂すみれが語る夜重の秘密――第11話で明かされる真相とは?
現在放送中のTVアニメ『甘神さんちの縁結び』。三姉妹と上終瓜生(CV.鈴木崚汰)のラブコメだけでなく、そこに神秘的SF(すこし不思議)要素が加わるというのが、新しくて面白い! 魅力的でかわいいキャラクターたちの動きの細かさ、美しい画作りなど、アニメで観る楽しさもたっぷり感じられるアニメだ。
アニメイトタイムズでは、甘神夜重(CV.上坂すみれ)、甘神夕奈(CV.本渡 楓)、甘神朝姫(CV.若山詩音)の甘神三姉妹ひとりずつにスポットを当てて、インタビューをお届け! 免許証の名前が、夜重ではなく一乗寺澪子になっていることに気づいてしまった瓜生が、その真相に迫っていく第11話。本作について、そして夜重について、上坂すみれさんにインタビュー。
甘神夕奈役・本渡楓さんはこちら
仲の良いアフレコ現場の休み時間にやっていることとは?
──アニメの映像を見た印象をお聞かせください。
上坂すみれさん(以下、上坂):本当に美しい映像で、特に瞳の描写や三姉妹のかわいらしい表情、原作で魅力的だと思っていた部分が再現されているなと思いました。原作へのリスペクトと愛がアニメーションから感じられますよね。
それと京都の様々な背景設定。神社や竹林がすごく美しく描かれていたので、京都に行きたくなる作品だなと思いました。色や効果音が付くと、空気感も感じられますよね。
──原作の決めショットも、アニメではよりキラキラ輝いているから、撮影も素晴らしいなと思いました。
上坂:光のエフェクトも、きっとかなりこだわりがありますよね。あまり技術的なことはわからないですけど、光の感じはとても透明感があって、きれいだなと思いました。
──ここまでのエピソードを振り返ると、まず第4〜5話にかけて、例大祭がありました。
上坂:例大祭で5,000人を集めなければ神社がなくなってしまうという大きな課題に対して、三姉妹がとにかく必死で頑張り、瓜生くんもそれを親身になって支えて乗り越えていったというのが、すごく良かったです。
神社でもインスタみたいなものを使うことがあるんですね。朝姫のかわいい自撮りとかが上がれば、それだけでうまくいくと思ったんですけど、そううまくはいかず……。でも、あんなにかわいい夜重のセクシーショットが上がる神社なら、私はそれだけで行くんだけどなぁって思っちゃいました(笑)。
例大祭のお話は、商店街の人も巻き込んで、初めて甘神三姉妹と瓜生の4人が力を合わせたエピソードだったので素敵でした。例大祭の成功によって、夜重がハッピーになってついつい瓜生くんにキスをしちゃうんですけど、この作品では、だいたい夜重がラブの進展を牽引しているんですよね。
──それは間違いないですね。
上坂:夕奈はお硬い感じで、朝姫はうぶな感じだから、夜重の大胆さによって2人が動かされていく感じがありますよね。だから、夜重が嬉しくて、ありがとうっていう気持ちでキスをしちゃう最後のシーンは、とても印象的でした。
──それに朝姫も影響されて「耳はむ」もありましたし。夜重は最初から瓜生に好意的だったのも、なるほどなと思いました。
上坂:これから夜重の過去も明らかになりますし、そのあたりで、また何かがわかるかも知れないですね(笑)。
──月神宵深子とのエピソードはいかがでしたか?(第7話〜第9話)
上坂:幼少期の三姉妹がすごくかわいかったですね。3人共巫女をエンジョイしているのかなと最初は思っていたんですけど、みんな本気なんだ!というのが、宵深子さんとの思い出エピソードでわかりました。宵深子さんの愛ある厳しさに、必死に食らいついていく3人がすごく愛おしかったですし、みんな神社を大切にしているんだなぁと思いました。
──三姉妹にとっては、大事な家ですからね。
上坂:自分の帰る場所でもあり、みんなの願いを叶える場所でもありますからね。3人共、悲しいこととか、心にしまっていることがあるから甘神神社というおうちを大事にしている。それがわかるエピソードでした。朝姫の不器用な舞いの練習がかわいかったし、小さい朝姫かわいいな、とも思いました(第9話)。
──宵深子は、お母さん的存在でもあるんですよね。厳しいシーンは、どうでしたか?
上坂:厳しい言葉は使っているけど、堀江由衣さんのお声のベースが優しいので、「私のために言ってくれているんだ」みたいなことがわかるんですよね。いろいろなことを考えた上で、優しい人があえて厳しく言っている、というニュアンスがすごく感じられるお芝居だったと思います。
でも私、上坂すみれ的には、もっと怒ってほしいといいますか……宵深子さんのお叱りボイスがいっぱい収録された何かが欲しいなと思いました。
──それは確かにいいかもしれない……。
上坂:堀江さんの厳しいキャラは珍しいなと思って、堀江ファンとして嬉しかったです。お叱りCD欲しいです!
──それと、このあたりから少し不思議という意味でのSF要素が出てきますよね。
上坂:予知夢はかなり出てきていますよね。あと第1話から出てきていますけど、不思議な狐面の子も登場していて、宵深子さんは何かを知っているのかな?というのは感じつつ、まだまだ謎が多いですね。そういう不思議な要素が、今後はさらに加速していくんですけど、三姉妹と結婚する夢って、ちょっといいですよね(笑)。
──不思議要素とラブコメが絡み合うところがいいなと思いました。
上坂:ちゃんとラブが深まる不思議要素で、それがとても絶妙なんですよね。三姉妹で、結構違う不思議イベントが起こっていくのが、第1クール終盤以降の見どころになってくると思いますし、その最初が夜重になります。
──三姉妹という役どころではありますが、アフレコの雰囲気は、どのような感じですか?
上坂:時期的に分散収録ではなく、全員で録っているんですけど、三姉妹はかなり仲が良くて、時間が合えばアフレコ後にみんなでご飯を食べに行ったりもしているんです。ここまで打ち解けたのは、アフレコだけではなく、イベントやラジオがあったおかげだなと思います。
あと、詩音を笑わせようっていうのを毎週やっていますね(笑)。若山詩音さんは笑い上戸なので、瓜生役の鈴木(崚汰)さんと私と楓で、詩音のツボを突こうということを、休み時間に隙あらばやっているんです。
──それは本線の収録に影響が出ないのですか?(笑)。
上坂:ちょっと笑い疲れているときもありますけど(笑)。でも、4人は同じ屋根の下で暮らしているし、本当に家族感がある現場だなって思っています。
──その良い空気感は、きっと声にも乗っているでしょうね。若山さんはクールそうに見えて、笑い上戸なんですね。
上坂:そうなんです。しかも笑いの沸点も低くて、この前、笑いすぎて床を転げてて……。アフレコ現場で仰向けに転がっている人は、あまり見たことがないですね。作品が始まる前は、2人共、真面目な子だと思っていたんですけど、しゃべるととても面白いので、新たな一面を知ることができました。
──イベントなどがあるのも、仲が良くなっていいですね。
上坂:そうですね。このインタビューが掲載される頃には終わっていますけど、楓と京都サンガF.C.の応援に行ったり、『Lemino presents ANIMAX MUSIX 2024 FALL』では、甘神三姉妹として、巫女服で歌うんです。作品ユニットでフェスに参加するのは、すごく久しぶりなので、めちゃくちゃ楽しみにしています。
──EDテーマ「君に恋を結んで」は、すごく良い曲でしたからね。
上坂:すごく良い曲ですし、EDのアニメーションもかっこよかったです。個人的に、劇場版『ウマ娘プリティーダービー新時代の扉』でお世話になった監督の山本健さんが絵コンテ・演出・原画を担当していて、劇場版の打ち上げのときにその話をしていたので、嬉しかったです。夜重の筆をシャーってやっているところとか、組紐のところで後光が差すカットとか、めちゃくちゃかっこよかったです!