“愛”を経て結ばれた“キズナ”こそがRoseliaの「礎」――15th Single「礎の花冠」ロングインタビュー|湊友希那役・相羽あいなさん×今井リサ役・中島由貴さん×白金燐子役・志崎樺音さんが語る重圧と「挑戦」
約束の景色を胸に、頂きへ――。Roseliaの15th Single「礎の花冠」が、2024年12月11日(水)にリリースとなります。
表題曲の『礎の花冠』で描かれる「感謝」「祈り」そして「未来への誓い」。カップリング曲の『FRONTIER FANTASIA』が内包する、雄大でドラマティックな世界観が魅力の今作。両楽曲は、スマートフォン向けゲーム『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』(以下、ガルパ)においても、対象イベントストーリー・楽曲ともに人気を博しています。
アニメイトタイムズでは「礎の花冠」リリースを記念して、湊友希那役・相羽あいなさん、今井リサ役・中島由貴さん、白金燐子役・志崎樺音さんにインタビューを実施。2024年6月に有終の美を飾った、Roselia LIVE TOUR「Rosenchor」を経た今、改めて感じるファンへの感謝とRoseliaの結束。そして次なるステージへの「挑戦」とは。
Roseliaとして抱く2025年の抱負、そして相羽さん、中島さんが絶賛した、志崎さんが説く“星の瞬き”について。「Roselia」ならではの魅力が十二分に詰まった、ロングインタビューをお届けします。
ライブツアー「Rosenchor」を経て見えた景色
――まずは、ライブツアー「Rosenchor」について、ツアーを経た今のお気持ちからお聞かせください。
湊友希那役・相羽あいなさん(以下、相羽):ツアーは、Roseliaのみんながずっと「やりたい!」と思っていたことでした。
全国各地でのライブ経験はあったものの、それらは単独ライブだったので、一回のステージで終わってしまうんですよね。ツアーをすることで自分たちのスキルアップにも繋がると思っていましたし、ファンの方からも「やってほしい!」という声が多かったんです。デビューから7年経った今、それが実現して、とても嬉しかったです。
Roseliaを初めて見る方もいらっしゃったと思いますし、生で見る・聴くという感覚は特別なものがあると思います。ツアーに来てくださったファンの方々の声も、SNSなどからダイレクトに伝わってきて、こちらも嬉しかったです!
――自分の街にRoseliaのみなさんが来てくれるというのは、ファンにとってとても特別なことですよね。
相羽:私も大阪で育ちましたので、(応援しているアーティストが)自分の街に来てくれたときは「ありがとう」とずっと思っていました。東京でライブが行われても、気軽には行けない距離ですから……。
――ツアーを通して得たものも多かったのではないですか?
相羽:デビューからこれだけ時間が経っても、こんなにも多くの方がRoseliaを応援してくれて、待ってくれている人がいるんだ、と改めて感じることができました。これからの糧、パワーにつながりました。
――中島さんはいかがですか?
今井リサ役・中島由貴さん(以下、中島):念願だったこともあって、Roseliaのみんなで「良いものにしよう」という気持ちが強かったツアーでした。
会場ごとの響きや環境の違いを短いリハーサルの時間で感じ取り「この会場では、こんなライブにしよう」と対応していって。その結果、Finalの東京公演でとても良いライブが生まれたと思っています。
たくさんライブをするって良いことなんだな、と思いましたね。成長に直結している感覚がありましたし、「まだまだ成長できるんだ!」とも思えて。余裕もできて、ライブ演奏が上手くなった気がします(笑)。
一曲一曲のクオリティも上がったと思いますし、自分たちの成長という意味でもツアーが実現してよかったと思いました。
――「余裕もできた」というのは、みなさんが感じられていたのでしょうか?
中島:そうだと思います。東京公演 -Final- に関しては、ちょっと相羽さんにトラブルがありましたが……それまでのツアーの経験で余裕ができていたからこそ、みんな上手に対応できたのかなと!(笑)
相羽:当日の朝にギックリ腰になりまして……(笑)。でも、念願のツアーを中止にしたくなかった。「絶対ライブをやるんだ!」という気持ちでやっと歩いて、治療をしてもらって、立てるようになって。
……これまでのツアーの経験値がなければ歌えていなかったかもしれません。発声などの軸ができていたし、音の鳴り方なども冷静に分析できていたので、もしかすると一番安定していたかも……?(笑)
何より、メンバーの存在が心強かったです。ギックリ腰に対しても、怒ったり見てみぬふりをするのではなく、笑ってくれて(笑)。「(ギックリ腰について)謝ったら罰金」って言ってくれたり……精神的に支えてもらいました。くどはる(氷川紗夜役・工藤晴香さん)もめぐちぃ(宇田川あこ役・櫻川めぐさん)も、ツッコんでくれて笑ってくれました!
中島:(笑)。当日、とっても苦しそうに現場入りして、寝転がった状態でメイクされている様子は、普段のあいあい(相羽さん)から想像できない姿だったんです。
いつも絶対に弱音を吐かないタイプの人が「痛い!!」って叫んでいるから、笑っちゃいけないとは思いつつも……(笑)。(相羽さんも)人間なんだなって思いました。
相羽:(笑)。私としては、それが嬉しかったですね。「痛むから笑かさんといて!」と言ったらさらに笑われるというやり取りも、これまでの関係値が見えてくるような感覚で。
――これまで積み重ねてきたRoseliaの歴史が垣間見える瞬間でしたね……!
相羽:そうですね。改めて良いツアー、良いFinalだったな、と思います。のんちゃん(志崎さん)は、どう?
白金燐子役・志崎樺音さん(以下、志崎):地方へライブに行きたいというのは、私もみんなもずっと思っていたことでした。全国各地のファンのみなさんと交流できて、はじめましての方にもお会いできて、ツアーが叶って良かったなと思います。
本当にRoseliaに会いたいと思ってくれていたんだな、というファンの方々の気持ちが伝わってきましたし、その気持ちを受けた私たちも、ステージの上で感極まってしまったり……。実際にみなさんの前で演奏することの大切さを、改めて実感しました。
全国のファンのみなさんの応援を受けて、これからも進んでいきたいと思いましたし、進まなければいけないとも思いました。
――ツアーの集大成となった東京公演 -Final- はいかがでしたか?
志崎:ツアーで感じたもの、得たものを爆発させなければと思って挑みました。ツアーを通して成長した部分もありましたし、それを「Finalで見せつけたい!」と気合も入っていて。
メンバーそれぞれ気合と覚悟を持って臨んでいたので、当日にトラブルが起きても支え合えたのではないかなと。バンドとして一皮むけた感覚です。
相羽:(東京公演 -Final- は)ギックリ腰になった私を「音で支えなきゃ!」という思いを強く感じていました。
中島:(笑)
志崎:そうかも(笑)。
相羽:「ライブ中に何が起こるかわからないけれど、とにかく音で支えなきゃ!」みたいな(笑)。トラブルは起きてしまったけれど、絆を感じることができました。
またアンコールの『FIRE BIRD』でマイクが切れてしまうアクシデントもありましたが、会場のみなさんが歌ってつないでくださって。会場に歌詞が出ているわけじゃないのに、歌詞も完璧で……。
中島:特に2番の歌詞は、意外と覚えていないことも多いのに完璧に歌ってくださって……!
相羽:そうそう。あの光景が、みなさんと結んできた絆なんだなと思いました。
――あの『FIRE BIRD』は本当にドラマティックで、何か特別なパワーを感じました。中島さん、志崎さんは実際に、相羽さんを「支えよう」という気持ちを持ちながら演奏されていたのですか?
中島:無意識にそうなっていた感覚です。
志崎:私もそうですね。
中島:実はライブ中(相羽さんに)緊急事態が起きたとき、スタッフさんにだけつながるマイクも用意されていたのですが……使わなかったね。
相羽:そのマイクを準備していただけていたこともあって、心身両方の支えを感じながら歌えました。