「僕ら、幸せになります!」二人の左薬指には指輪が!?――「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(“チェリまほ”)特別編集版 小林千晃さん・鈴木崚汰さん・小清水亜美さんが登壇された舞台挨拶レポート!
「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」特別編集版が2024年12月13日(金)より全国劇場にて上映スタート。
本作は『ガンガンpixiv』(スクウェア・エニックス刊)で好評連載中の豊田悠先生が描く大人気BL漫画。2024年1月から放送されたTVアニメを、安達と黒沢のナレーションとともに新たな視点で振り返る特別編集版で、TVアニメでは描かれなかったエピソードの新規映像化と、安達・黒沢・柘植・湊が歌うエンディング主題歌が楽しめることもあり、“チェリまほ”ファンは公開を待ち侘びていました。
本稿では、12月15日(日)に新宿バルト9で行われた公開記念舞台挨拶をレポート! 安達清役の小林千晃さん、黒沢優一役の鈴木崚汰さん、藤崎希役の小清水亜美さんが登壇。まるで結婚披露宴のような雰囲気に包まれた会場の様子とともにお届けします!
緊張の面持ちで登壇されたキャスト陣。小林さんから「新婚なので」
公開後初の週末、大勢のファンが集まり上映を楽しんだ会場で、“チェリまほ”の余韻に浸りながら始まった舞台挨拶。大きな拍手が送られる中、安達清役の小林千晃さん、黒沢優一役の鈴木崚汰さん、藤崎希役の小清水亜美さんが登場。
どこか緊張しているような雰囲気のキャスト陣。すると劇中の安達と黒沢になりきって小林さんが「新婚なので」と言い、「我々この度入籍させていただきました」と鈴木さん。結婚会見のように指輪を見せる二人でしたが、実は鈴木さんは衣装スタッフが用意していた指輪が入らず私物の指輪とのこと。「関節が太すぎて入らなかった」と笑いを誘います。
最初の挨拶では小清水さんが「(私は)ここに居てはいけない!」と“壁になりたい”藤崎さん節の発言をし、「ご結婚おめでとうございます!」とみんなを代表するような言葉を小林さんと鈴木さんに贈ります。「尊い……」と二人を拝み、藤崎さんが半分憑依していると言って会場を沸かせます。
特別編集版は“結婚披露宴のヒストリームービー”
まずは公開を迎えての作品の感想についてうかがうと、「特別編集版は安達と黒沢にフォーカスされた二人に寄り添った物語なので、この二人を好きでいてくれる方にとって濃厚で充実した時間になるんじゃないかなと。僕としてはこそばゆいというか、照れるような描写が多いんですけど、ドキドキして微笑ましい。あんなこともあったな、と思い出せるような内容になっているので、何回見てもいいなと思います」と小林さん。
鈴木さんは「二人の歩みをぎゅっとさせ、TVアニメよりも糖度の高い恋愛模様が描かれている。それを大きなスクリーンで見ていただく気恥ずかしさもあり、でもTVアニメとは違う音や画面の大きさでみなさんに楽しんでもらえるいい時間になると思います」と話します。
一方、小林さん、鈴木さんとは違う見方をされている小清水さんは、この特別編集版を「結婚披露宴で流れるヒストリームービーあるじゃないですか。これはそれです!」と熱弁。共感した観客からも拍手が! 「二人はこうやって出会ってこのめでたい日を迎えて……♡」と結婚式の参列者の気持ちで楽しんでいるようで、「今日はお呼びいただきありがとうございます」と今の気持ちを伝えます。
本作の注目してほしいポイントについて聞かれ、小林さんが「TVアニメ序盤の(安達と黒沢の)じれったいところもテンポよく進む。けれど二人が結ばれるシーンやデートシーンは、じれったさがあったとは思えないほどの糖度になっていて、この甘さ加減が好き」と語ると、「映画館の音響で聴く『デート』はどうなんだろう……すごいんだろうね(笑)」と黒沢が作詞・作曲をした歌『デート』に触れる鈴木さん。
「黒沢の心の声が魔法で聞こえるモノローグ部分も、TVとはまた違った印象に。そこも劇場で見る違いなのかもしれない」と、モノローグにも注目してほしいと話します。
安達と黒沢の、一途でちょっと不器用なところがいい
その後、それぞれが演じるキャラクターの魅力の話に。「安達の人の良いところを見抜く能力の高さが好き。そういうところに黒沢も惹かれたのかなと思う。魔法が使えたことでよりコミュニケーション能力が秀でていって、仕事につながったり黒沢との恋愛につながったりしていくので、人の良いところを見抜いてそれに寄り添う力が安達の素敵なところ」と話す小林さん。人として見習いたいと言います。
鈴木さんは「黒沢のぶっとんでいるところが好き。心の声もそうですし、デートプランもそうですけど、好きな人に対しての大胆さ。モテそうなキャラクターだけど好きな人には一途、そのある種のギャップがすごくいいなと思う」と話します。『実際に言ってくれなきゃわからない』と言う黒沢の一途が故の思いに共感するのだとか。
「安達も黒沢も、一途だけど器用過ぎないところがいい」と小林さん、鈴木さんが言う“ちょっと不器用な二人”が、純度100%の恋をしている様子にファンの心が掴まれていくのだと感じました。
「藤崎さんは人生を楽しんでいるところが魅力的」と言う小清水さん。「役作りのうえで、藤崎さんがどういうことを日々考えているのかなと思ったときに、安達と黒沢の二人の存在をシャンプーとリンスにも例えていそうだなと。安達(シャンプー)の頑張りのあとに、その残り香を感じながらそっと仕上げ作業にかかる黒沢(リンス)。セットなのに交わることのなかったものが、『リンスインシャンプーが出た! ひとつになった!』と、お風呂でさえも楽しんでいただろうなと想像をすると私も楽しくて、人生が充実しました」と、素敵なキャラクターだと熱く語ってくれました。
「それは藤崎さんを演じている身ならでは着眼点」と感心する鈴木さん。会場にいるファンも共感したのか、拍手と笑いが起きました。