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『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念セレクション上映【PROGRAM1】公式レポート!

『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念セレクション上映【PROGRAM1】公式レポート! 庵野秀明氏・出渕裕氏・氷川竜介氏がスペシャルトークイベントに登壇、『宇宙戦艦ヤマト全記録展』開催も決定

TV放送50周年を記念する特別企画が進行中の『宇宙戦艦ヤマト』。 TVシリーズ全26話から庵野秀明氏が3プログラム×各3話をセレクションし、劇場の大スクリーンで3週にわたって新宿ピカデリーにて上映する「『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念セレクション上映」が12月27日(金)スタートしました。

同日の【PROGRAM1】では、第2話、3話、7話が上映され、その後、庵野氏が司会を務め、ゲストに出渕裕氏(メカニックデザイナー・監督)、氷川竜介氏(アニメ・特撮研究家)を迎え、熱いトークを展開しました。

2025年には東京、大阪で『宇宙戦艦ヤマト全記録展』が開催されることも発表されました。

▲左から出渕裕氏、庵野秀明氏、氷川竜介氏

▲左から出渕裕氏、庵野秀明氏、氷川竜介氏

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宇宙戦艦ヤマト
西暦2199年。 地球は謎の星間国家ガミラスの攻撃を受け滅亡の危機に瀕していた。遊星爆弾による放射能汚染は地表全土に広がり、地下都市に逃れた人類を刻々と蝕みつつあった。地球防衛軍も敗退し希望の全てを失った時、惑星イスカンダルの女王スターシャからのメッセージが届く。イスカンダルには地球の滅亡を救う放射能除去装置コスモクリーナーDがあるという。イスカンダルの技術「波動エンジン」を搭載した宇宙戦艦ヤマトは、人類の夢と希望をのせ14万8千光年の彼方へと旅立っていく。作品名宇宙戦艦ヤマト放送形態TVアニメスケジュール1974年10月6日~1975年3月30日日本テレビほか話数全26話キャスト沖田十三:納谷悟朗古代進:富山敬島大介:仲村秀生森雪:麻上洋子(一龍斎春水)真田志郎:青野武徳川彦左衛門・佐渡酒造:永井一郎アナライザー:緒方賢一デスラー:伊武雅之スターシャ:平井道子ナレーター:木村幌スタッフ企画・原案・プロデューサー:西崎義展監督・設定デザイン:松本零士音楽:宮川泰SF設定:豊田有恒メカニックデザイン:松本零士 スタジオぬえ監修:山本暎一 舛田利雄 豊田有恒キャラクターデザイン:岡迫亘弘主題歌OP:「宇宙戦艦ヤマト」ささきいさおED:「真赤なスカーフ...

『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念セレクション上映会スペシャルトークイベント(12/27)より公式レポート到着!

複数あった「宇宙戦艦ヤマト」ファンクラブのひとつで会長を務めていた氷川氏は、放送中に同作の制作スタジオであるオフィス・アカデミーへ見学に行き、廃棄寸前だった同作の脚本、絵コンテ、台本、原画、セル画、背景、設定などの資料を譲り受けたことが、研究家としての原点となった。

「消えてしまう資料をなんとか後世に残さねばという思いでした」と切り出した氷川氏は、「このアニメって何か行動をしなきゃいけない気にさせられる作品なんですよ」と力説。

「それは分かります」と語る出渕氏も、「だからこそ50年経っても残していかなければいけないということにもなるし、何か人に伝えたいと思うんですよ」とその意見に同意。

さらに庵野も「なんか語りたくなる作品なんですよね」としみじみ付け加えた。

そしてこの日はもうひとつの貴重映像となる、テレビシリーズのノンテロップ版のOP/ED映像をスクリーンで上映。

「これは本当に探していたんで、これを見つけた時は感無量でしたね。『ないと聞いていたのにあるじゃない!しかも3つも』という感じでした。それで中身を確認したところ、1話と2話のバージョン、それと21話以降のバージョンがあって。そこに氷川さんが制作スタジオからカット袋ごと譲り受けた幻のカット(「カット5」)を撮影して付け加えてみました。このカットをなかなか表に出せる機会がなくて。今回ようやく許可をいただくことができました。幻のバージョンです」と興奮気味に話した。

その貴重な映像をスクリーンで上映し、ヤマトファンと共有した氷川氏は「50年保存し続けていたものが世に出せてよかった。現場が解散すると産業廃棄物として消滅してしまうものなので。それは人類の損失だろうと思ったんです」と感慨深い様子でコメント。

そしてアニメや特撮に関する様々な資料を保全する認定NPO法人アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)を設立した庵野も「ATACを作ったのも、僕らがこの世の中からいなくなってからも、貴重な資料が残るようにというのがあった。個人で持ってても、僕がいなくなると、それでなくなっちゃったりするんで。だからコレクションじゃなくて、資料をとっておくということですね」と後世にアニメ文化を残すことの意義をせつせつと語った。

そんなヤマト50周年を祝福するトークは終始大盛り上がり。終盤には50周年を記念した新情報を発表することになった。

そこでは庵野セレクトのテレビシリーズ放送50周年記念セレクション上映の開催、コミックや画集などの出版企画、そして2025年3月開催予定の「宇宙戦艦ヤマト展(仮)」などが発表された後に、庵野が代表を務める株式会社カラーが、西﨑彰司氏が代表を務めるボイジャーホールディングス株式会社より、「宇宙戦艦ヤマト」をベースとした新作アニメ映像を制作する権利を付与されるとともに、株式会社東北新社から著作権の利用について許諾を得たという発表を聞いた観客からは拍手が。

「ひらたくいうと、僕が『ヤマト』の新作をつくれるようになったということです」と語る庵野は、「このことは事前にネットとかで出すのではなく、ここに来てくれる方々に、これを言いたかったんです」とその思いを明かす。

さらに「内容は触れられないのですが。現在公開している『ヤマトよ永遠に REBEL3199』に連なるリメイクシリーズとは異なる航路を進む作品です」と説明を付け加えた。

そして最後に「50周年は今日がピークとかファイナルでなく、これがはじまりなので。これから盛り上げていきたいと思います。それでは最後にオープニング映像を上映するので、みんなで一緒に歌いたいと思います」という庵野の呼びかけとともに、会場全員で「宇宙戦艦ヤマト」主題歌の大合唱。ヤマト愛あふれるイベントは大盛り上がりのうちに幕を下ろした。

▲左から庵野秀明氏、出渕裕氏、氷川竜介氏

▲左から庵野秀明氏、出渕裕氏、氷川竜介氏

『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念セレクション上映概要

『宇宙戦艦ヤマト』放送50周年記念セレクション上映【PROGRAM1】

●上映作品 :
第2話「号砲一発!! 宇宙戦艦ヤマト始動」
第3話「ヤマト発進!! 29万6千光年への挑戦!!」
第7話「ヤマト沈没!! 運命の要塞攻略戦!!」
●日時:2024年12月27日(金)19:00開演
●会場:新宿ピカデリー
●トークイベント司会:庵野秀明(監督・プロデューサー)
●トークイベントゲスト:出渕 裕(メカニックデザイナー・監督)、氷川竜介(アニメ・特撮研究家)

■主催:(株)カラー/東北新社
■企画協力:アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)
■配給:東北新社

公式サイト
公式X(@Yamato50th)

8㎜フィルム版『宇宙戦艦ヤマト』とは

劇場版(1977年8月5日公開)とは異なる編集と新規ナレーションにより再構成、TVシリーズ全26話を約12分×全3巻(総時間約36分)という長さにまとめた8mmフィルム商品です。

発売は1977〜78年頃。当時はまだビデオテープレコーダー(β・VHS)の発売が始まったばかりで、持ち運びできる家庭向けビデオカメラはありません。一般的に日々の暮らしを動く映像で残したい時は8mmフィルムカメラで撮影、現像したフィルムを映写機でスクリーンに映写し楽しんでいました。

その普及率は高くありませんが、映画などを短く編集したり数巻に分け収録した映像ソフトが幾つも発売されていました。今回上映される『宇宙戦艦ヤマト』は全3巻として発売。後に『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』は全2巻として発売されています。

「宇宙戦艦ヤマト」作品紹介

西暦2199年、人類は滅亡の危機にあった。地球侵略を企てる異星人国家ガミラスの攻撃により、海は蒸発し、地表は放射能に汚染されていく。

そんな中、イスカンダル星より放射能除去装置・コスモクリーナーの情報がもたらされる。人類はメッセージと共に送られてきた波動エンジンの設計図を基に、第2次世界大戦の戦艦「大和」を宇宙戦艦として再建造し、14万8000光年離れたイスカンダルを目指し旅立つ。人類滅亡の日まであと1年。ヤマトはコスモクリーナーを受け取り無事に地球へと帰り着けるのだろうか……。

第一作となるTVシリーズ『宇宙戦艦ヤマト』からはじまり、その後も数多くのTVシリーズ・劇場用映画・実写映画が製作され、今なお新作が製作されている『宇宙戦艦ヤマト』は多くの人に愛されているSFアニメの金字塔である。

(C)東北新社/著作総監修 西﨑彰司
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