冬アニメ『空色ユーティリティ』高木美佑さん×天海由梨奈さん×後藤彩佐さんインタビュー｜今はゴルフに興味がない人でも「ゴルフって素敵だな」と思えるような作品に

短編の時よりも3人のキャラクター性や関係性が細かく描かれるTVシリーズ

──収録していて好きだったシーンや注目してほしいシーンはありましたか？

天海：私としては短編を思い出せるようなシーンがありまして……。短編があったからこそTVシリーズの良さが引き立つシーンがあるんです。そこのシーンが来た時にきっと短編を見たら「あ～」ってなると思うんで、何話とかはちょっと言えないんですけれど、そこのシーンをぜひ注目してもらいたいなって思います。

後藤：私が思ったのは、TVシリーズでは美波ちゃんの学校のシーンがあったり、遥もバイトしてるシーンがあったり、彩花ちゃんも実際に仕事をしてるシーンがあったりして、短編では描かれなかった1人1人の、もっとパーソナルな部分を見ることができたのが好きでした。

　
もっと具体的に言っちゃうと、彩花ちゃんがインフルエンサーやモデルの仕事をしているお話があって、私はそこがめちゃくちゃ大好きですね。彩花ちゃんの仕事ぶりが見れつつ、3人の関係性も見られてとってもオススメです。

天海：確かにあのシーンはゴルフってウェアとかファッションの面でも楽しめるっていうのをすごい教えてくれる回だと思うので、そこもいいよね。

後藤：うんうん。

高木：私のオススメポイントは、TVシリーズでは3人以外のキャラクターもすごく増えているところです。強烈な個性を持ったおじいさんたち3人組が出てきたりとか、美波ちゃんが自分のクラブを手に入れるまでの過程で、また強烈なキャラクターが出てきたりとか……。結構ギャグ的な感じで、コロコロみんな表情が変わっていくし、絵のタッチも変わったりとかテンポのいい掛け合いもあったりするので、そこもぜひ見てほしいなって思います。

天海：ただのほほんとゴルフしているだけじゃなくて、要所要所にギャグだったり真剣な部分が挟まっていたりね。基本的には緩く見てもらえる感じになっていつつ。

高木：日常＋コメディがいい塩梅で、出てくるなって思うので。そちらも楽しんでもらいたいです。

──実際にTVシリーズを演じてみて、短編との違いを感じた部分はありますか？

天海：私はあまりなくて、3人のプライベートな部分がより細かく描いていただいているかな、というくらいで基本的な部分は形はあんまり変わってないかなって思います。それこそ本当に短編よりもさらに細かく、より丁寧に全てを描いてくださっているぐらいの印象ですね。

　
高木：美波ちゃんはソシャゲ好きっていう設定になったので、ゴルフをゲームになぞらえたワードで例えたり、ユーティリティ（※ゴルフクラブの一種）を「私のエクスカリバー」って言ったりとか、そういったちょっと親しみのあるところが増えてより楽しくなったのかなって思ってます。

後藤：私はさっきも挙げたのですが、彩花ちゃんは短編の時と年齢が変わったので、より大人っぽい落ち着いた雰囲気になったという点で、少し変わったかなと思いました。

あと、短編の時も“インフルエンサー”って設定はあったんですが、TVシリーズでは動画を撮ってるシーンとかお仕事してるシーンが出てくるので、そういったパーソナルな部分が見れて素敵だなって思いました。

──ちなみに、今回はTVシリーズでやりますよというお話はどのくらいのタイミングで聞いたのでしょうか？

高木：短編の時に“HAM”※っていうこの3人のグループを作っていたんですが、去年の頭ぐらい？　夏前？　くらいに急に連絡が入って。

※短編アニメの時に遥、彩花、美波の頭文字を取って作られたチーム名。エンディングテーマを歌うユニット名にもなっていた。

　
天海：マネージャーさんからTVアニメシリーズになります、収録がいついつから始まりますって聞かされて。

高木：1年以上前だよね。

後藤：うんうん。

天海：久しぶりにTVシリーズになるって聞いて、またじゃあ“HAM”として集まれたらいいねっていうのをその時に言ってた記憶があります。「また集まれるね」って、「一緒に活動できるね」っていうのをすごい喜んだ記憶が。

後藤：すごく嬉しかったですよね。私も覚えてます。

高木：短編から時間が空いたので、素直に「本当にやってくれるんだ」って思いました。

天海：やっぱり短編1つだと、キャラクターの深掘りってできないじゃないですか。TVシリーズとして十数話かけてキャラクター1人1人に寄り添ったシナリオを書いていただいてるので、それがようやく皆さんにも届けられるのかと思うと、私的には「TVシリーズをやります」って聞いた時よりも今のほうが喜びというか楽しさが倍増してる感じです。

──本編を見させて頂いた時、個人的に持っているゴルフやゴルフ作品のイメージと、本作で見られるゴルフの雰囲気はだいぶ違うという印象を受けたのですが、みなさんはいかがでしたか？

天海：本当にその通りですね。

高木：彩花が運転してみんなでゴルフ場に向かったりするのとか、すごい青春で楽しそうだなって思いました。

天海：ゴルフに限らず、スポーツを始めるのって必ずお金はかかってくるじゃないですか。たださっき話に出たように、ゴルフってあんまり身近なスポーツではないというか、テレビで見る競技ゴルフのイメージがどうしても強いと思うんですよ。

でもゴルフに興味を持って、教室に通ったら実はレンタルもできるし、1からなんでも教えてくれるし、我々も実際手取り足取り、基礎からこうやったらいいよとか、自宅ではこうやってやるといいよっていうのもすごい細かく教えていただいたので、ぜひみなさんもやってみて、同じ気持ちになってほしいですね。

後藤：この作品は年齢も違うし学校も違う3人がゴルフを通じて仲良くなる、そういう趣味仲間みたいな特殊な関係性……ゴルフを通じて1つになってるっていうのが、見ててすごい癒やされます。そこは競技ゴルフとはまた違うゴルフの楽しみ方が見れるなって思いました。