冬アニメ『空色ユーティリティ』高木美佑さん×天海由梨奈さん×後藤彩佐さんインタビュー|今はゴルフに興味がない人でも「ゴルフって素敵だな」と思えるような作品に
誰かの“スペシャルな特別”にゴルフがなれれば嬉しい
──3人は実際にゴルフをプレーしたことはあるのでしょうか?
高木:私は短編の時は全くやったことがなかったんですけど、このTVシリーズが始まる前に始めて、1年ぐらいゴルフの教室に通っています。作品に出てくる“いい球が打てた時の感触”とか気持ちよさとかがすごくわかるようになって、これが感動かっていう風に、なんかちょっと答え合わせもできたなって思って、すごくやってよかったなって思ってます。
天海:私は短編の時点でも、TVシリーズのアフレコ時点でもゴルフをしたことがなくて。触れる機会も作れたとは思うんですけれど、初心者に毛が生えたみたいになると、逆に遥というキャラクターの邪魔になっちゃうかなって思っていて。だったらもう自分の中で「ゴルフとはこういうものだ」みたいな想像をして「私はゴルフがうまい」と思い込みをしながら演じていました。
でも、最近我々3人でYouTube企画をやらせていただいてるんですけど、ありがたいことにゴルフに触れる機会をいただきまして。ゴルフって敷居が高いものだなって勝手に思っていたんですが、やってみたらすごく楽しかったです。最初は球に当てることすら大変なんですけれど、だんだん球に当たるようになり、距離が伸びるようになると「これがゴルフにハマる人の気持ちなんだな」っていうのを知りました。
後藤:私も全くゴルフはやったことがなく、テレビの中でやってる競技というイメージがあって。自分でやるというより、画面の中のスポーツってイメージがありました。でも、先ほど話に出たYouTubeの企画でやらせていただきまして。美波ちゃんと同じようにゼロからゴルフを始めたら同じ気持ちになれて「ゴルフを始めるってこういうことなのかな」っていうのを一緒に実感することができました。この作品を見れば、「これからゴルフ始めてみようかな」って思っている方にも、すごい共感いただけるんじゃないかなと思います。
──ご自身が演じたキャラクター以外で、お気に入りのキャラクターは居ますか?
高木:美波の学校のシーンで出てくる“泉美”という友達が、美波とすごいテンション感は真逆で結構ダウナーな感じなんですけれど、同級生で仲良しなシーンがいっぱいあって毎回楽しいって思っています。なので“泉美”がすごく好きですね。
天海:私は、オープニングには出ているんですけれど、まだ何も明かされていないキャラクターが居まして。物語が進めば自ずとわかってくるんですが、そのキャラクターがすごくかわいくて大好きです。
遥と同じようにゴルフが好きっていう気持ちがすごいある子なので、どう物語に関わってくるのか皆さんには楽しみにしてもらいたいですね。
後藤:私は、とある回のゲストって言うんですかね、ゴルフクラブを手に入れる時に出会う店員さんたちがいるんですが、その店員さんたちがもうすごく個性的で、3人もちょっと圧倒されてしまうくらいすごく面白いキャラなので、ぜひ注目してほしいです。
──キャラクターを演じていて、ご自身で似てるなというところはありますか?
高木:美波ちゃんは短編の時より表情がコロコロ変わるようになっていて、私も結構ムラがあるというか、調子の上下がコロコロ変わるタイプなので、そこは割と似ているところかなって思います。あとは美波ちゃんも好奇心がすごい旺盛で行動力もある方なので、そのマインドは似ているかもしれません。
天海:ちなみに、落ち込んでる時にご飯を食べられる人?
高木:食べられる。
──確かに短編では美波ちゃんが落ち込みながらもカツ丼を食べていましたね。
高木:お腹空いてたら元気出ないから大事。食べれば元気が出ちゃう。
天海:私は自分で言うのがちょっと恥ずかしいですけれど、割と遥そのまんまな感じがしています。
高木・後藤:うんうん。
天海:キャラの設定としてはサバサバで前向きというか、明るい感じなんですけれど、私もあんまり引きずらないタイプというか、今の自分にできることをやりたいっていうタイプなので。未来のことより今を楽しむ方が大事だし、私にゴルフの才能はないですけれど、好きなことに対しての熱の入れ方とかは結構似てるなって思いますね。
だからアフレコも役を用意しているっていうより、その時思った感情とか相手からの掛け合いでもらったものを素直にそのまま返すみたいな感じで演じられたので、自分に近いキャラクターかなって思っています。
後藤:私はあんまり「ここが似ている」って感じはないんですが、彩花ちゃんってインフルエンサーでキラキラしてるんですよ。すごくキラッとしていてきらびやかなんだけれども、そういうキラキラした一面以外に内側に秘めた想いも持っている子。そういう繊細な部分で「気持ちわかるよ」って思うことがあるので、寄り添うというか「わかるよ」って思いながら見てますね。
──本作では、美波が言う“スペシャルな特別”というワードが出てきますが、皆さんにとっての“スペシャルな特別”なものがあれば教えてください。
天海:私は“一期一会”を大事にしていて、人とコミュニケーションを取る時に距離感ってめちゃくちゃ大変じゃないですか。でも、この一期一会を逃したら、次会った時にはまた他人に戻るっていうのがすごく嫌で。だからちょっと気持ち悪いと思われるかもしれないですが、相手のことを多少知った上で話しかけるみたいなのをすごく大事にしています。
後藤:すごいカッコいい……。私なんか大事にしてる寝床とか言おうとしてた(笑)。
高木:私もお風呂の時間とか言おうと思ってた(笑)。めっちゃちゃんとしてる……。
天海:人には人の特別があるし、それも大事だから。
後藤:寝るのが好きなので、お布団がスペシャルな特別です! ツルツルした素材だと足先が冷えちゃうんで、敷布団も掛け布団もすごくふわふわな素材のものを選んでいます。
高木:私は旅行とか、行ったことないところに行くのが“特別”かもしれないです。食べたことないご飯とかもそうですし、日常から非日常になるのが好きなんです。そういう意味ではゴルフ場とかも非日常がたくさんあって好きですね。あんなに広くて綺麗な緑をなかなか見ることがないですし。そういう意味では私もめちゃめちゃゴルフ向いてるのかなって思います。
天海:みんなそういう感じなの!? じゃあ私は、飼っている2匹のポメラニアンがスペシャルな特別です! とてもとてもかわいがっているので!
高木・後藤:恥ずかしがって言い直さなくてもいいのに(笑)。
──最後に、放送を楽しみにしているファンの皆様にメッセージをお願いします。
後藤:『空色ユーティリティ』という作品は作中で「いろんな楽しみ方ができるのがゴルフ」っていうセリフが出てくるんですけれども、本当にその通りで。3人だけじゃなくて登場キャラクターみんなが本当に楽しそうにゴルフをやってるのが見てて癒されますし、ゴルフの魅力もすごく伝わる作品だと思っています。ゴルフをやってる方にとってはこだわりが詰まったところがいっぱいありますし、ゴルフをやったことないという人でも「ゴルフ楽しそう」って思えると思いますので、ぜひ見て頂けたら嬉しいなって思います。
天海:“スペシャルな特別”っていうのはきっとみんなが無意識に探していると私は思っています。その“スペシャルな特別”の1つとして美波がゴルフと出会うっていうのが本作では描かれますが、そういうキッカケって色々なところにあるんだっていうのを、作品を通して知ってもらえれば嬉しいです。
ゴルフって敷居が高いと思っていたり、やったことがない人の方がきっと多いと思うので、そういう方たちにこそゴルフの楽しさを知ってもらって、誰かの“スペシャルな特別”の1つにゴルフがなれたらいいなって思っています。
あとは、何も考えずに楽しく見られる作品ですので、ゆったりしたい時とか、元気が欲しいなっていう時に傍にある作品になれたらいいなと。なんというか「考えるな、感じろ」みたいな感じで気張らずに見ていただけたらなと思います。
高木:『空色ユーティリティ』は“ゴルフ”と“仲間”というすごく大切なものを見つけて、キラキラとした青春が描かれている作品だと思います。今はゴルフに興味がないよっていう人も自然と「こんな感じなんだ、ゴルフって」とか「なんか素敵だな」って身近に感じてもらえるような作品だと思うので、ただただ楽しんでいただければと思っています。ぜひ美波ちゃんたちの青春を見守ってくれれば嬉しいです。
[取材・文・写真:二城利月]
作品概要
あらすじ
青羽美波は悩んでいた。
得意なこともやりたいことも特にナシ。
花の女子高生活、こんなモブキャラで終わっていいのか!?
学校を飛び出し、自分だけの“スペシャルな特別”を探す美波。
偶然たどり着いたのは近所のゴルフ練習場。
アルバイトの茜遥に声をかけられ、ゴルフクラブ―――“ユーティリティ”を握る美波。
それが、美波とゴルフの出逢いだった。
プレーして勝つことだけがゴルフじゃない!
ゴルフにまつわるすべてのことが楽しいのだ!
天才肌ゴルファーの遥、インフルエンサーを目指す星美彩花とともに、
自分が「主人公」になれる瞬間を求めて!
スーパー初心者・美波は、今日もクラブを振り上げる。
キャスト
(C)空色ユーティリティ