番組ナビゲーターに神谷浩史さんが登場! アニマックスにて4/26放送『機動戦士ガンダム30周年記念 みんなのガンダム完全版』記者会見
今年30周年を迎えた『機動戦士ガンダム』を記念して、アニメ専門チャンネル・アニマックスにてこの作品の魅力の秘密に迫る番組『機動戦士ガンダム30周年記念 みんなのガンダム完全版』が4月26日に放送される。今年1月1日に放送された特別番組『みんなのガンダム』では、1stガンダムを一挙放送するとともに「ガンダムを作った男たち」と題して、富野由悠季総監督、キャラクターデザインの安彦良和さん、メカニックデザインの大河原邦男さんらスタッフに加え、古谷徹さん、池田秀一さんら声優陣のインタビューが行なわれた。今回はそのインタビュー部分を取り出し、未公開映像を加えた豪華版での放映となる。
さらに今回の放送では、番組ナビゲーターとして『機動戦士ガンダムOO』にティエリア・アーデ役で出演している人気声優・神谷浩史さんが登場。2月27日、放送に先がけて記者会見が行なわれ、神谷さんに番組に対する意気込みやガンダムに対する想いなどを語っていただいた。
●『1st』への想い
――『機動戦士ガンダム』30周年記念番組のナビゲーターとして出演されることが決まりましたが、1stガンダムに対してどのような想いがありますか?
神谷浩史さん:僕が最初に『機動戦士ガンダム』に触れたのは、おそらく再放送だと思うんですよ。その当時ガンプラが流行っていて、そこからガンダムに触れた世代です。ですから物語に対して「こんなストーリーだったんだ」と改めて思ったのは、実はわりと最近で、もしかするとこの業界に入ってからかもしれません。単にモビルスーツが出てきて戦うだけの作品ではない、というところが一番インパクトが強かったかな。そのときは「こんな作品をやっていたのか」と衝撃を受けました。
――神谷さんは現在放送中の『機動戦士ガンダム00』でティエリア・アーデ役として出演されています。自分で演じられる立場になって、1stガンダムと比べて気持ちに変化などはありますか?
神谷さん:1stガンダムと比べてしまうと自分のやっていることが非常につたない感じがして、比べること自体が怖いですね。他の作品と同じように接していますが、やっぱり“ガンダム”という冠がついている以上、僕もガンダムが大好きなものですから特別な思いはあるわけで。ただそれを全面的に押し出していくのも違うような気がするので、どこか冷静なところでティエリア・アーデという役を演じています。まだ『00』は話の途中なので、終わったあとに改めて『機動戦士ガンダム』と『機動戦士ガンダム00』という作品が歴史の中に存在していたらいいなと思いでやらせていただいています。
――ちなみに最初に購入されたガンプラを覚えていますか?
神谷さん:僕はガンタンクですね。当時のガンプラブームはすごくて、ガンダムなんて手に入らなかったじゃないですか。買えたとしてもよく分からないプラモデルとセットで買わされるみたいな状態でしたから(笑)。そのなかで連邦のモビルスーツは何が買えるかといえばガンタンクだったんです。亡くなった祖母に買ってもらって、すごく大切に作ったのを覚えています。実は今でもプラモデルはいっぱい持っていますし、自分の出ている作品や過去の作品のガンプラを買ったりするんですが、いまだに“1stガンダム”は買っていないんですよ。そのときに買えなかったものというのが自分のなかで大切なんですね。だから自分が手に入れてしまったら、何かを失ってしまいそうな感じがして。以前キャラホビで、歴史のなかでは無かったことになっている限定版の「キャスバル・レム・ダイクン専用ガンダム」をいただいたりしたんですけど(笑)、「これは僕が持っていてはいけないものだ」と思って、僕よりもガンダムが好きだろうと思われる人に譲ったりしていました。
●『みんなのガンダム』はすごい内容だった
――最初にナビゲーターの話が来たときはどう感じましたか?
神谷さん:「そもそもなんで僕が!?」と(笑)。そこからのスタートだったので非常に光栄なことだと思いましたが、光栄すぎて「これをお受けしてもいいものか」という葛藤もありました。ただ声優・神谷浩史にあえて任せようとしてくれた人たちの思いを裏切ってはいけないという気持ちがありましたし、単純にファン目線から見れば、こんな面白そうな番組に一番近くにいられるわけじゃないですか。それは出ないわけにはいかないだろうということもあって、「どこまでお力添えできるかわかりませんが、やらせていただきます」とお受けしました。
――今年1月1日に放送された『みんなのガンダム』はご覧になりましたか?
神谷さん:放送では見ていないんですが、先ほどスタッフの方に見せてもらいまして、それはそれは、ものすごい内容でした。メイクしながらずっとモニターだけ見ていましたね。たとえば古谷徹さんのインタビューがあって、古谷さんがどんな表情をされて喋っていらっしゃるのか、そこまで気になってしまう。あとは富野監督や池田秀一さんが本を出されていて、以前から文章で触れていたりしていたんですけど、ダイレクトに本人が語っている、その説得力がすごい。文章でのイメージが今回の映像で補完できたりしたので、これは本当にありがたい番組だなと素直に思いました。
――今回は番組に神谷さんのナビゲーションが入ります。そういった映像の貴重さを含めてプレッシャーは?
神谷さん:それはありますよ! そんなこと言わないでください(笑)。まだ番組は収録していませんが、ある意味ガンダムの世界観のなかの“神の声”でもある永井一郎さんがナレーションでご出演されるということなので、すごいことです。僕は声優ですから顔出しの仕事は遠慮するところがあるんですけど、今回番組として30年前に声をあてていた声優さんにもスポットをあててお話しになる。そこで声優である僕だけに感じられるものがあると思うんです。その能力が大きいか小さいかは別として、僕にしかできない何かというものが番組のなかでできたらいいなと思っています。
●節目にガンダムと縁があります
――神谷さんはガンダム25周年のときも『SDガンダムフォース』に出演されています。節目の年に縁がありますね
神谷さん:『SDガンダムフォース』に出演させていただいたとき、僕は主人公のキャプテンガンダムという役をやらせていただきました。そのときにコマンダーサザビーという敵の役を池田秀一さんがやられていて、あのときは緊張しました。池田さんは本当に真面目な方で、自分の仕事、自分の役に誇りを持って仕事をされているんだなというのを目の当たりにしました。そして今は30周年という記念の年に『機動戦士ガンダム00』という作品に出演させていただいて、ナレーションを古谷徹さんがされている。この人がアムロで、『SDガンダムフォース』のときは一緒にお仕事させていただいた池田さんがシャアだったんだなと思うとすごく変な感覚ですね。僕の節目ごとに出会いがあって、そのときに「ガンダム」という作品に関わっていることが多い気がしますね。今回の番組では本当にこういった大役をまかされて嬉しいです。
――最後にファンの方へメッセージをお願いします
神谷さん:ガンダムファンだったら当たり前のように見ておいて損はない、むしろ絶対見て欲しい番組です。ガンダムを知っているけど詳しく知らないという人でも、なぜガンダムという作品が30年も愛され続けてきて、いまだに新作がつくられているのか、この番組を見たらきっと分かると思います。たぶん世の中において30年間も愛され続けている作品、30年間もずっと同じ役をやっている人ってそうそういないと思うんですよね。そういう人たちの貴重な話が聞ける稀有な番組ですので、本当に全ての方に見ていただきたいと思います。そして僕もどこまでお力添えできるか分かりませんが、納得できるように頑張りますので、そちらもよろしくお願いします。
『機動戦士ガンダム30周年記念 みんなのガンダム完全版』
アニマックスにて4月26日(土)21:00~23:00放送