ニューアルバムを携えての1年半ぶりのライブツアーは東名阪+故郷・静岡の4カ所公演!栗林みな実Concert Tour 2008 “dream link”
栗林みな実さんが8月27日にリリースされた4枚目のアルバム『dream link』を引っさげて、約1年半ぶりとなるセカンドライブツアー『dream link』が9月20日からスタート。東名阪に加え、自らのホームタウンである静岡での凱旋公演も含めた全4カ所のツアーとなる。3カ所目にあたる10月5日は東京・中野サンプラザホールにて行われた。
今回は新たにパーカッションを迎えて、より厚く広いサウンドサポートの元で、栗林さんはどんなステージを繰り広げるのだろうか?
●1年半ぶりのサンプラザに感動!気合いの理由とは!?
ステージの後ろには末広がりで山のようなセットの頂にはサブステージがあり、壮大なオーバーチュアにのって栗林さんが登場。1曲目はニューアルバムのタイトルチューンで「dream link」で、リズム隊の叩き込むハイビートにのって、栗林さんのパワフルなボーカルが会場の熱気に点火した。「Love Jump」、「Dream☆Wing」とアッパーな曲で息つく間も与えない。1年半ぶりの待望のステージで想いと同様に歌声とビートは止まらない。
「前回のツアーから約1年半ぶりにサンプラザホールに立つことができて本当にうれしいです。このステージに立つのは3回目で昔、バンドを組んでいて、そのコンテストで1度立ったことがあるんですけど、その時の仲間が『dream link』の中で1曲作詞をしてくれました。またここに立てるとは思ってなくて。昔、自分達が作った曲をここで歌えて本当にうれしいです。夢みたい」と話して、バンド仲間だった松本亜季さん作詞、栗林さん作曲の「Rain Rain」を感慨深そうに歌った。続く「ひとことだけの勇気」とさわやかなポップソングが2曲、熱気を冷ます涼風が通り抜けたような心地よさに包まれた。
「wonderful worker」は栗林さんが出演したラジオ番組『音速♪ひとみしりちゃんねる』から生まれ、一生懸命働く人達に向けてエールを送った曲。ダンサー4人がステージに加わり、5人が鮮やかなダンスを繰り広げた。ステージ上で華麗に回るダンサーの背中にはラメで作られたお手製の栗イラストがかわいい。栗林さんは同じく栗イラスト入りのネイルをMCで客席のみんなにお披露目。歌い終わると「この曲はずっとCDに入れたくて。せっかく仕事を頑張る歌を歌うので、私も今までやったことがないことをやらなきゃと思ってダンスを頑張ってみました(笑)」。
そしてバンドメンバーの紹介へ突入。そこで栗林さんを含め、過去にメンバー3人が中野に住んでいたことも分かり、思い入れのある土地でのライブということで気合の入っている理由もわかった。
打ち込みの激しいビートから始まる「sweet passion」より3曲、アニメやゲームのテーマ曲となったハードなナンバーを続ける。そしてバラード曲「かがやく時空が消えぬ間に」へ。ステージから流れるスモークが幻想的なムードを演出した。しっとりとした雰囲気のまま「ぜひアコースティックで歌いたかった」という「桜時計」では打ち込みなしで、生演奏のみのサウンドが栗林さんの透き通った声とせつない表情を浮かび上がらせ、ピアノで曲間を繋ぎ「涙の理由」へと続く。ここまでアゲアゲでのっていたお客さんも席に座ってじっと歌声に耳を傾ける。「風と星に抱かれて…」まで感情を込めつつ、歌い上げる。
●エンターテイメント性を高めたステージングでファンを魅了
栗林さんがステージ袖に消えると、ダンサーのよるステッキを使った、鮮やかなダンスショーが始まり、落ち着いた空気になった会場を再度盛り上げる。ダンスショーのバックミュージックから途切れる間なく「Next Season」のイントロに乗り換わるその瞬間、中央から新たな衣装で登場する栗林さん。羽の髪飾りを付け、前半とは対照的な黒い衣装が印象的。あっという間に過ぎる時間の早さに寂しさを感じた栗林さんは「もう後半になっちゃった。この後、もっとたくさんしゃべろう」と、前日の大阪公演終了後にあわてて、新幹線で帰京したことや、多くの「かわいい」の声に「みんなだけだよ! そんなこと言ってくれるのは」などと客席に向かって楽しそうに語る。
「BUT,metamorphosis」から怒涛の終盤へ突入。OVAの収録後に家で泣いてしまったことや「遙と共に成長できてよかったと語る『君が望む永遠』のアニメ主題歌「Precious Memories」、MCを挟みOVA『君が望む永遠~Next Season~』のED曲「eternity」と一気に駆け抜けた。本編ラストのMCで「前のツアーでみんなの声援を聞いたり、笑顔を見て、歌の仕事をずっと続けていきたいなと思ったんです。歌を続けることによってこうやってみんなと会えて、自分の成長を見てもらえると。自分が歌う意味を教えてもらって。みんなのおかげで今日もここに立てているんです。どうもありがとう。会場ごとに『また来るね』と約束してきました。そして今日も約束します。みんなと会えるように頑張りますのでこれからも応援してください」と感謝の言葉を述べた後、涙声で「こんなにたくさんの人の前で歌ったり、しゃべったりする仕事をすることになるなんて思ってなかったんですけど、でも本当にこの仕事を続けられて本当に幸せです。ありがとう」とお礼を言い、更に「私は一人じゃなくて、支えてくれるたくさんの人がいて。私“栗林みな実”はみんなでできているんです。これからつらいこともあるかもしれないけど、負けないで、あきらめないで頑張りたいと思うし、みんなにも頑張ってほしいなと思うし。そんな道の途中で私の歌を聴いて元気になってくれたらうれしいです。これからも頑張ります」と頭を下げるとたくさんの温かい拍手が送られた。
●最高のステージの締めは「Shining☆Days」!
大きなみな実コールに応えてアンコールはセカンドアルバムのタイトルチューン「passage」。そして栗林さんにとっても、ファンにとっても大切な曲、PCゲーム版『君が望む永遠』のOP曲「Rumbling Hearts」でこの日一番のクライマックスを迎えた。おなじみとなったコール&レスポンス。栗林さんもバンドもお客さんも最高のテンションに。
「もう1回コール」に呼び込まれ、全員ステージ上にそろってのダブルアンコールはファンの間で人気の高い『舞-HiME』のOP曲「Shining☆Days」で締めくくった。
今回のライブツアーはかつて生まれ育った場所、プロデビュー前に立った思い出のステージなど、どの場所も思い入れの深い会場で最高のステージを見せた。また1年半ぶりのツアーで、前回のツアーから進化し、成長した姿を見せたいという願いが叶い、みんなと同じ時間を共有できる喜びからか、何十回と言葉にした「ありがとう!」。このツアーで更に音楽をやる楽しさや歌う喜びを増幅させた栗林さん。きっとこれからも素晴らしい曲を作り、歌い続け、約束の場所、ステージへ戻ってきてくれるだろう。
<SET LIST>
1.dream link 2.Love Jump 3.Dream☆Wing 4.Rain Rain 5.ひとことだけの勇気 6.wonderful worker 7.sweet passion 8.United Force 9.unripe hero 10.かがやく時空が消えぬ間に 11.桜時計 12.涙の理由 13.風と星に抱かれて… 14.Next Season 15.BUT,metamorphosis 16.divergence 17.Crystal Energy 18.Precious Memories 19.eternity ENCORE 20.passage 21.Rumbling Hearts DOUBLE ENCORE 22.Shining☆Days |