人気声優、池澤春菜が誘う幻想と感動の世界! ザ・シネマ『世界三大ファンタジー特集』放送記念インタビュー!!
日本では『ドラゴンクエスト』などの人気ゲーム、また数々の人気アニメ・ノベルの舞台として、すっかり定着したファンタジー。その基礎を築いた”世界三大ファンタジー”を映画化した、『ナルニア国物語』(C・S・ルイス原作)、『指輪物語/ロード・オブ・ザ・リング』(J・R・トールキン原作)、『ゲド戦記』(ル=グウィン原作)がこの年末、洋画専門チャンネル『ザ・シネマ』にて一挙放送される!しかも、これらの作品の魅力を解き明かす特別番組も放送され、司会を務めるのは、無類の読書家として知られる池澤春菜さん。
ご本人も非常に思い入れが深いというこれらの作品を、彼女がどうナビゲートしていくのか?また、その意気込みは!?今回は年末の放送を控えたこの特別番組への、池澤さんの意気込みなどのコメントをお伝えしていこう。
●世界三大ファンタジー その魅惑の世界
――今回世界三大ファンタジーのナビゲーターとなられた訳ですが、その感想などは?
池澤さん:元々本が好きだった私は、この3作品を小学校低学年の時から、繰り返し繰り返し読んできてきました。この3作品がなかったら、多感な子供時代を無事に過ごせたかどうかというくらいに(微笑)。その、映画化されるなんて思わなかった位すごく壮大な世界を、今の技術でこうやって映像として見ることが出来るのは、とても素晴らしいことだと思うんです。ですから、この3つの作品をご存知ない方や、まだ映画を見たことのない方には、『こんなに凄いんだよ!』ということを声を大にして、熱く語っていきたいと思います。
――では、それぞれの作品への思い出や解説をお願いします
池澤さん:まず『ナルニア国物語』についてですが、作者のルイスさんがキリスト教の世界観をモチーフとして作品を描いていますので、この3作品の中では一番分かりやすい勧善懲悪となっています。全編を通して人間に対する明るい想いに満ち溢れているのがすごく好きで、寝る前に「ナルニアに夢の中でいけたらいいな、どのクローゼットがナルニアに通じてるんだろう?」と探した思い出があります。
『指輪物語』。こちらは私、活字中毒だったので、まずその分厚さにときめきまして。注釈や世界観の補項の部分もすごくあるので、『ここまで全部読んでいいんだ!』と、とにかくボリューム感が幸せでしたね。子供心には分からないくらい深いお話ですけれど、読んでいるうちに歴史的な部分が頭に入ってきて、自分の中で“中つ国”が出来ていく様が面白かったですね。あと、私の初恋の人は馳夫さん(アラゴルン)なんですね。そこから入っていっちゃったので、ちょっと世の中と違うところを見ている、浮世離れした人にその後もちょっとずつ惹かれていくという感じで(苦笑)。
『ゲド戦記』は、多分一番大人向けの作品だと思います。善と悪が割り切れるのではなく、いろんなものが交じり合った中から、それぞれが自分の道を探していかなければならないという、人生の複雑さが描かれている作品なので。多分、子供の時には私、読んでいて本当の深い部分までは理解できていなかったと思います。でも、その後続編が発行されて、大人になってから読み返す機会が与えられたことで、より深い部分の世界観というもの知れたのではないかと。
●映画化された傑作 その見所
――実際、読み込んだ作品が映画になったのを見て、どのような感想を持たれましたか?
池澤さん:漫画とかもそうだと思うんですけれども、読む方の頭の中にそれぞれの世界が出来てるじゃないですか?でも、それってしょうがないと思うんですよね。でも、そうしたデメリットよりも、本を読むだけでは伝わりづらかった空気感みたいなもの?荒涼とした大地をわたってくる風の匂いや、ホビット庄での生活のリアル感とかは、やはり映像の方がすごいですよ。文章では伝えきれなかった、馬の馬具がどうなっているのかとか、どんなお鍋をつかっているのかとか、そういう所を確かめながら見ていくのは面白かったですね。
――では、見所などは?
池澤さん:私は結構、男の子的な趣味が多いんですよ。プラモデルを作ったり、日曜大工をしたりもしますし。だから、男の子的な視点で言えば動物が出てきたり大きな戦いがあったりするのが面白いですね。個人の剣の使い方も気になりますし、乗馬もやっていましたので、馬が出てくるとトキメいちゃいます。
女の子目線でも、『ナルニア国物語』で言えばケアパラベルの王宮で繰り広げられる王宮の生活や衣装の描写とか、『指輪物語』なら、それこそアラゴルン萌えもありますし。『ゲド戦記』などは食べ物なんかの地域での違いなんかも面白いですよね。
●大人にこそ見て欲しい ハイファンタジーの魅力
――まだ映画を見たことがない、原作を知らない視聴者の皆さんにはどのような形でこれらの作品を薦めていきたいですか?
池澤さん:あまり普段読むことが出来ない大作だからこそ、映画から入るといういうのはすごく正しい方法だと思うんですよ。本を読むにしても、個人差はあると思いますが、『指輪物語』ならお正月休みを丸々なんてことになっちゃうと思うんですね。
でも、映画なら何本かありますが、2時間、3時間ずつで見ていくことができますから。だったら、まずは映画から入って世界観の基本的な知識を身につけてから、原作に取りかかっていくというやり方もアリだと思うんですよ。そうするとより一層活字で見た時にイメージが蘇ってくるでしょうし。で、また原作に行くことによって物語の深みや重厚さも分かっていただけるのかなと思いますので。
――ですが、大人がファンタジーを楽しむのはなかなか大変では?
池澤さん:ファンタジーは子供のものと考えている人は多いと思うんですけれども、この3作は大人に通じるものだと思うんですよ。もちろん、『ナルニア国物語』などは子供のために書かれているんですけれども、これらの作品はハイファンタジーというジャンルなんですね。ですから、たとえば『三国志』を読むとか、SFなら『ペリー・ローダン』を読むのと変わらないと思うんですよ。
皆さん本を読むこととか映画を見ることや、ドラマを見ることなんかに日頃触れているじゃないですか。だから、架空のものと毛嫌いせずに、その延長線上で食わず嫌いをせずに普通に入り込んできて下さればいいんじゃないかなと。たしかに見慣れない言葉や風習や世界観は出てきます。でも例えば私たちがアメリカのお話を読む時、日本とは違いますから知らない土地の名前も一杯出てきますし、異文化も出てくるじゃないですか。実際に見てみれば、そこの中にいるのは生きた人間で、他の数多ある作品と変わらないと分かっていただけると思います。むしろ、大人にこそ読んだり見たりしていただきたいですね。
――ありがとうございます。それでは最後に視聴者の皆さんにコメントを
池澤さん:これだけ話題になっている作品ですし、皆さんどこかで耳にしたり、見たことがあると言う人は多いと思います。でも、全部を見たことがある人は少ないでしょうから、この機会にぜひフルコースでお楽しみ下さい。丁度お休みの時期ですし、家族で、恋人同士で、1人で見たって映画の中には仲間が一杯いますよ! 寂しくないですよ!! ですからこの機会に、それぞれの魅力を深く味わいながら、ドップリと世界観に浸っていただければと思います!」
ザ・シネマ『世界三大ファンタジー特集』
特別番組『世界三大ファンタジースペシャル すべてのファンタジーは、この三つの物語から始まった!』
12月15日(月)~20日(土)20:45~21:00※連日リピート放送
・字幕版:12月15日(月)~20日(土)21:00~
12月15日『ロード・オブ・ザ・リング』
12月16日『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』
12月17日『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』
12月18日『リンガーズ ~ロード・オブ・ザ・ファンズ~』
12月19日『ゲド/戦いのはじまり』(前編・後編)
12月20日『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』
・字幕版:12月29日(月)~1月2日(金)16:00~
12月29日『ロード・オブ・ザ・リング』
12月30日『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』
12月31日『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』
1月1日『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』
1月2日『ゲド/戦いのはじまり』(前編・後編)