珍しく肌寒い8月の東京、だけどココは南国よりも熱かった!「THE WORKS~志倉千代丸楽曲集~」発売記念ライブイベントが開催
志倉千代丸氏の肩書きは、代表取締役。その他にも作詞家・作曲家、音楽プロデューサー、声優、ラジオDJなど、多彩な代名詞を持つ男。その男・志倉千代丸氏が手がけた楽曲たちが、2008年7月30日にコンプリートアルバム3枚として同時にリリースされた。総曲数45曲、参加アーティスト13組、これだけでも「凄っ!」と叫んでしまう様な作品にも関わらず、「これでもか!」と言わんばかりに、TVアニメやゲームなど、どれをとっても主題歌クラスのタイアップ有の楽曲を3枚のCDに詰め込んでいる。
そのリリースを記念したイベントが8月23日に都内のライブハウスで行われた。楽曲集に参加した11人のアーティストをゲストに招き、志倉氏が手がけた楽曲を披露してくれた。色とりどりの華たちが輝き、夏の風物詩といえる華火となり大きな大輪をステージへと咲かせてくれた「THE WORKS~志倉千代丸楽曲集~発売記念ライブイベント」。3時間という長丁場だった“志倉千代丸と愉快な仲間たち”のライブ&トークイベントをご紹介!
●マイナスイオンが漂った第一部~JUVENILE WORKS SIDE~
まずは5pb.高橋氏がステージに立ち、来場者へのご挨拶。5pb.のイベントでは、もうお馴染みの彼をオーディエンスは暖かく迎え入れると、高橋氏からは、この日の公演の大まかな流れや注意事項などが読み上げられ、その中には“ヲタ芸”への注意も促され会場の空気が穏やかな笑いに包まれた。さすが、秋葉原っ子の気持ちを理解している志倉千代丸氏が主宰するイベントと言ったところか。
トップバッターを飾るのは、いとうかなこさんがギターに志倉氏を従えての登場。ハイテンションに曲名を叫び、トップバッターという重圧を蹴飛ばすと、力強さの中にもしなやかな歌声の「Find the blue」という曲調がいとうさんの気合と相まって、会場も一気にヒートアップしていく。
続いてライブを披露してくれるのかと思いきや、またも高橋氏が登場し、トークへと移る。ステージにはいとうかなこさんを挟んで、左にはたどたどしい進行の高橋氏と、右には志倉氏が立っていた。今回のこのイベントは“ライブ&トーク”。……とは言うものの、全体を通して観てみると、トークのほうが遥かに多かったのは気のせいということにしておこう。この先、登場するアーティストにも1曲が終わる度に高橋氏が登場し、志倉氏との出会いや、歌った曲の感想などを聞いていた。
“~JUVENILE WORKS SIDE~”と銘打つ第一部では、トップバッターのいとうかなこさんが、ややスピード感を伴った2曲を歌った以外、スローテンポでしっとりとその世界にいざなうバラード曲を披露した。彩音さん、Kiccoさん、村田あゆみさん、Asrielさんと女性が続く中、今回のイベントでは唯一の男性アーティスト・藤重政孝さんが登場し、第一部のラストを飾ったのは、榊原ゆいさんが歌う「マジカル★ジェネレーション」。オーディエンスが“ジェ・ネ・レ・ィ・ション!”と、一丸となって盛り上がる光景は圧巻だった。
若干の休憩時間を挟んで行なわれたのは、現在、毎週日曜日にNack5で放送されているラジオ「THE WORKS」の公開録音。桃井はるこさんと一緒に登場した志倉氏は完全に桃井さんにイニシアチブを渡し、横からチャチャを入れることに徹していたように伺えた。……とは言うものの、初の公開録音。放送できないような単語をズバッっと言ってしまうところを見ると、志倉さんもテンションが上がっていたのかもしれない。行けなかった人は何がカットされているのか妄想に耽っていただくとして、この場に居た人たちには、「あれが流れてない!」とラジオやPCの前で、ニヤニヤとしていただきたい。
●スペシャルゲストに宮崎羽衣さんも登場!
後半戦は“~ELEMENTS WORKS SIDE~”と題された第二部幕開けは、客席がピンクのライトバーの煌きを放った、野川さくらさん。自身も久しぶりに歌ったと言う『Memories Off #5 とぎれたフィルム』日名あすかのキャラソン「ココロ☆ラブリウェイ」。再び登場の彩音さん、いとうかなこさん、村田あゆみさんらが、疾走感溢れる楽曲を披露し、ライブになるたびに、カラフルなライトバーが暴れんばかりに空間を舞っていた。そして、ここで登場したのがスペシャルゲストの宮崎羽衣さん。実はこの日、宮崎さんのバースデイとのことで、バースデイイベントからここへ駆けつけてくれたとのこと。オーディエンスからは「おめでとう!」と温かな拍手が送られると、ステージ脇から志倉氏が花束を持って「おめでとう」と手渡す。『THE WORKS』ライブの最後を飾ったのは、momo-i。『PRISM ARK-AWAKE-』の主題歌を歌い上げる。
「アンコール」に応え、登場した志倉氏が挨拶をしようとすると、桃井さんやいとうさんなど今日のステージに立った女性陣が乱入。突然の出来事に志倉氏は呆気に取られ、うろたえる始末。そんな志倉氏を横目にステージにはケーキが運ばれてくる。未だ理解のできない志倉氏に桃井さんらが、志倉氏への感謝の気持ちを述べる。ドッキリ大成功と言ったところか、志倉氏はしきりに「台本にちゃんと書いておいてよ!」とドッキリにかかってしまった自分に少しふてくされていた。それでも、ケーキを見る目は微笑んでおり、今日のこのステージは彼の心に刻み込まれていることだろう。アンコールではいとうかなこさんが「追想のディスペア」を、続いて彩音さんが「コンプレックス・イマージュ」を歌い、『THE WORKS~志倉千代丸楽曲集~』発売記念ライブイベントは幕を閉じた。
11人ものゲストを迎えてのライブはそうそう観ることができない。これは志倉氏が今までに創ってきた楽曲の多さを物語り、偉大さを伝えたライブであったことは間違いないだろう。これからも志倉氏の創る楽曲に、志倉氏の楽曲に関わるアーティストに、目が離せない。そして、秋には『Live 5pb.』と名づけられたイベントの開催が決定している。ワクワクしすぎて観ているアニメの予約を忘れないようにしなければ……。
<SET LIST>
●第一部~JUVENILE WORKS SIDE~ M_01 Find the blue/いとうかなこ(ギター・志倉) M_02 キミと夜空と坂道と/いとうかなこ M_03 Close Your Eyse/彩音 M_04 瞬間スプライン/Kicco M_05 僕のwish/村田あゆみ M_06 Metamorphose/Asriel M_07 Shine~降りそそぐ風のように~/藤重政孝(ギター弾き語り) M_08 そして僕は…/榊原ゆい M_09 マジカル★ジェネレーション/榊原ゆい ●Nack5「THE WORKS」公開録音/志倉千代丸・桃井はるこ ●第二部~ELEMENTS WORKS SIDE~ M_10 ココロ☆ラブリウェイ/野川さくら M_11 Ancient View/野川さくら M_12 ORANGE/彩音 M_13 Drive on dragone/彩音 M_14 F.D.D/いとうかなこ M_15 はぴねす!/村田あゆみ M_16 Triangle Wave/村田あゆみ M_17 Happy Succession/宮崎羽衣 M_18 オペラファンタジア/momo-i M_19 悠遠のアミュレット/momo-i(ギター・志倉) ●ENCORE M_01 追想のディスペア/いとうかなこ(ギター・志倉) M_02 コンプレックス・イマージュ/彩音(ギター・志倉) |