
アニメの二次利用と新しい市場の拡大を目指して――「ジャパン・アニメコラボ・マーケット2009」がUDXで開催!
今年で3回目となる「ジャパン・アニメコラボ・マーケット2009」(以下JAM2009)は“アニメの二次利用”を促進し、新しいビジネスモデルの創造・市場の拡大をねらう取り組みとして2007年にスタート。今年は、秋葉原のUDXにて10月15日~18日まで行われた。
「JAM2009」では、二次利用・商品化企画を公募。その中から審査の上、サンプル品を作成し、展示やプレゼンテーションを行う。現在のアニメ関連産業の市場規模は、キャラクター商品市場で約6000億円、二次利用全体としては1兆5000億~2兆円規模と言われており、JAMはこの市場を広げていくための商品開発とマッチングの場を提供している。
●国際的にも評価の高いアニメーションで新しいビジネスを!!
経済産業省・商務情報政策局長の石黒憲彦氏による、「日本のアニメーションは国内だけでなく、世界中で高い評価を受け、盛り上がりをみせています。そういった状況の中で、アニメの力をビジネスに繋げられたらと思っております」という挨拶で開幕した「JAM2009」。
続く日本動画協会理事長・布川郁司氏は「今年で3回目になる本イベントですが、キャラクターをどう活かしていくかというところからはじまりました。日本のアニメは、早朝から夜中まで様々なジャンルのアニメが放送される中で、キャラクターを活かして市場を活性化できたらと思っています」と挨拶。関係者が見守る中、テープカットを行った。
●伝統文化やインテリアとアニメーションとのコラボレーション
ブースでは、伝統文化とアニメーションを融合させた新たな試みを展示。
江戸時代から続く老舗提灯(ちょうちん)屋がケロロ軍曹のキャラクターを使って製作した「ケロロ提灯」の展示。
伝統の玩具で、お正月の風物詩「凧」に手書きの職人技で、アニメーションのキャラクターのイラストを入れたものを展示。
また、壁紙や襖などの室内インテリアとアニメーションの組み合わせなど、キャラクターの二次利用ビジネスの最先端を垣間見た。
●アニメ+街興しと地域活性。
地方の町興しとアニメーションとのコラボレーションを紹介。『らき☆すた』などによる地域活性に注目が集まるなか、昨今の戦国ブームを牽引してきた『戦国BASARA』から、圧倒的な人気を誇る“伊達政宗”と、彼の本拠地ともいえる宮城県と、地元の企業がコラボレーション商品を展示。伊達政宗と家臣の片倉小十郎をパッケージのイラストに使ったお米、地ビール、お味噌など、お土産商品や旅行ツアーなどが紹介されていた。
●最先端技術と2次利用ビジネスの成功例
伝統工芸とのコラボレーションだけでなく、最新技術との連携も展示。昨年から発売になったiPhoneのアプリとして、アニメのキャラクターを組み合わせたアプリの紹介や、F1などで使われる先端材料のドライカーボンを利用した鉄腕アトムや機動警察パトレイバーの像などを参考展示していた。
また、アニメ作品と積極的に連動したり、声優をフィーチャーしたラジオ番組を多数展開。通称“アニラジ”と呼ばれるラジオ番組のジャンルを開拓し、業界を引っ張ってきた文化放送もブースを出展。インターネットを使ったデジタルラジオの紹介や18日にはステージイベントとして、生中継などのイベントも行った。
そして劇場版の公開で、さらにファン層を拡大させた『エヴァ』もブースを出展。劇場公開のタイミングに合わせて展開してきたコラボレーション商品を中心に展示。来場者の注目を浴びていた。
>>ジャパン・アニメコラボ・マーケット2009