Production I.Gが社運を賭けて送る話題作!『ブレイクブレイド』完成披露試写会!
劇場公開まであと一ヶ月を切り、ますます期待が高まる劇場アニメ『劇場版ブレイクブレイド 第一章 覚醒ノ刻(かくせいのとき)』。その歓声披露試写会が26日株式会社バンダイナムコゲームス本社ファンシアターで行われた。
総監督のアミノテツロ氏や監督の羽原信義氏をはじめとした、質の高いロボットアニメに定評のある豪華スタッフが結集したこの作品は、ロボットやキャラクターなどの重要なパートはCGを一切使わずに全て手書きアニメで表現されている等、気合の入り方も尋常ではなく、事実試写会の最中も、主人公機「デルフィング」や、ライバルの駆る「エルテーミス」のアクション、この世界独特の武器「プレスガン」の細かい描写には会場からもため息が漏れるほどだった。
かといって、メカの内部モニターなどの必要な場所には効果的にCGが使われており、スタッフが単に「ロボットアニメ」に長けているだけではなく、「アニメーション」そのものに長けている百戦錬磨のスタッフだということが画面の端々から見て取れる。
その代表がこの一見ファンタジー風の独特の世界観を表現している背景美術だ。中東風の荒野特有の乾いた風と、容赦なく照りつける太陽、たなびく雲などや風に揺れる稲穂など、昨今のテレビアニメではとかく軽視されがちな背景を巧みに描写することにより、世界観のみならず、戦場の緊迫感やキャラの心情までも取り込んで演出されている。
本作の見所はそれだけではない。主人公のライガット(CV:保志総一朗)や、「人妻」という珍しいポジションのヒロイン、シギュン(CV:斉藤千和)とその夫で国王のホズル(CV:中村悠一)、そしてかつてはその三人と親友でありながら今は敵国の部隊長としてかつての親友達に銃を向ける立場となったゼス(CV:神谷浩史)。自分達の立場や「戦争」という状況など、様々な運命に翻弄される彼等の葛藤も本作の見所の一つだろう。彼等の友情や、秘めた想い故の苦悩を演じた声優陣の演技も見事だった。
50分間の本編上映が終わると、6月26日に上映が決定した「第二章 訣別ノ路(けつべつのみち)」の予告編が上映され、熱気と余韻をのこしたまま試写会は終了し、壇上には監督の羽原信義氏、メカニックデザインを担当した柳瀬敬之氏、制作会社Production I.G代表取締役社長の石川光久氏、プロデューサーの大河原健氏が登場し、舞台挨拶が行われた。
羽原:第六章まで続くということで、本当に気合を入れて挑まないと原作が非常に壮大な叙事詩となっていますので、是非最後までご覧ください。
柳瀬:新しいゴゥレムが毎回登場して、どんどん新しいアクションシーンが展開していくと思います。キャラだけでなくメカもちゃんとドラマに組み込まれた作品となってますので、見てもらえるとありがたいです。
石川:「社運を賭ける」という事は、第一章だけじゃなく、第二章、三章四章…と全部観て頂いて、観た人から「これぞI.GとXEBECが社運を賭けた作品だ!」と、そう言ってもらえるつもりで作っていますので、宜しくお願いいたします。
大河原:原作者の吉永先生からコメントを頂きましたのでこの場で披露させていただきます「自分はアニメ業界に行きたかったけど行けなかった人間でした。今回は本当にスタッフの方々のアニメに対する熱意に驚かされました。大変な枚数を描くアニメーターの方々、演じてくださる声優の方々、皆さんに感謝いたします。
これでこのアニメの出来が微妙ならば、原作に問題があるのでしょう。そして観てくださる皆さんに感謝いたします」というコメントを頂いております。我々も熱い気持ちで頑張っておりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
アニメだけでなく、WEBラジオやプラキットまで、多方面に渡って展開する『ブレイクブレイド』、本編が公開される5月26日には待望の原作コミック8巻も発売されるなど、各方面の連携もあり、今年一年にわたって注目の的となりそうだ。
<取材・文:渡辺佑>
全六部作 劇場用アニメーション『ブレイク ブレイド』
2010年5月29日(土) 「第一章 覚醒ノ刻」公開
2010年6月26日(土) 「第二章 訣別ノ路」公開
>>『ブレイクブレイド』公式サイト
>>『ブレイクブレイド』公式ブログ