『咲く乱状態in日比谷野音2011』が開催――大槻ケンヂと絶望少女達、水木一郎ほか豪華メンバー勢ぞろいで『かってに改蔵』第一話先行上映も!!
久米田康治氏原作のマンガをアニメ化した『さよなら絶望先生』の全シリーズがこの春よりBlu-ray BOXシリーズとして登場。さらに、同作者の伝説的ギャグ漫画『かってに改蔵』が5/25よりOVA化が決定し、同作品の主題歌シングルが4/23にリリースされた。
『さよなら絶望先生』Blu-ray BOXのテーマソングを歌うのは、これまでのTVシリーズでも主題歌を担当してきた“大槻ケンヂと絶望少女達”。『かってに改蔵』の主題歌を担当するのは、“アニキ”こと水木一郎と大槻ケンヂ率いるロックバンド・特撮という超豪華タッグである。
そして、CDの発売翌日となる4/24(日)に、発売を記念したスペシャル・イベントSCR×SHAFT ANIMATION THEMES LIVE 『咲く乱状態in日比谷野音2011』を日比谷野外大音楽堂で開催。
大槻ケンヂと絶望少女達、水木一郎はもちろん、シャフト×スターチャイルド作品の主題歌を担当した、豪華アーティストも出演( 面影ラッキーホール/『夏のあらし!』、スネオヘアー/『荒川アンダー ザ ブリッジ』、神聖かまってちゃんfeat.藤和エリオ(CV.大亀あすか)/『電波女と青春男』)。
さらに、当日は特別出演として『かってに改蔵』の声優・櫻井孝宏(勝 改蔵役)と喜多村英梨(名取羽美役)、MCには声優のキャリアも持つ芸人・アメリカザリガニが登場──と年代・ジャンルの垣根を越えた、フェスティバルさながらの盛大なイベントとなった。
●貫禄のパフォーマンスで会場を温めた面影ラッキーホール
満員のオーディエンスの前に現れたのはファンキーなエンターテインメント集団、面影ラッキーホール。ムード歌謡さながらのアダルトさを内包した「今夜、巣鴨で」「あたしだけにかけて」などの独創的なナンバーで畳み掛けオーディエンスを魅惑していく。
全身ピンクの衣装で身を包んだボーカルのACKYが「6/4に新しいCDが出ると思うんですけど、出た途端に発売中止になると思うので──みんな買い占めてくださいね」と会場の笑いを誘う。
●夕暮れ時に爽やかな風を吹かしたスネオヘアー
続いて登場したのはスネオヘアー。冒頭でこのイベントに出られたことを「嬉しいゼェーット!」と“アニキ”の言葉を借りてハイテンションな声色で伝えたものの「……このパンクなイベントにスネオヘアーが受け止めてもらえるかは、ちょっと分からない……」と消極的な様子。
しかし、その言葉とは“サカサマ”に「逆様ブリッジ」では大きなハンズ・クラップが客席から沸き起こるなど、オーディエンスのハートをがっつりと掴んでいったスネオヘアー。夏にはアルバムのリリースが予定されているとのことで、こちらにも期待したい。
●ロックンロールは鳴り止まないっ!
日も落ちてきた頃にステージに登場したのは神聖かまってちゃんfeat.藤和エリオ(CV.大亀あすか)。
キュートなハイトーン・ボイスで楽曲を彩る大亀あすかはピンクを基調とした可愛らしい衣装で、「シャフトのアニメ主題歌をずっと担当したかった」と熱弁したドラマーのみさこは“アニメ繋がり”ということで大好きな『魔法少女まどか☆マギカ』のまどかコスで登場。
そんな2人を横目にボーカルの“の子”は「今回は宇宙人の曲と言うことで、人間みんな死ねばいいと思います」とオーディエンスを煽り、TVアニメ『電波女と青春男』のOP主題歌「Os-宇宙人」「コタツから眺める世界地図」とコラボレーション楽曲を熱演したあと、名曲「学校に行きたくない」を畳み掛けるように投下!圧巻のライヴを見せてくれたのだった。
●『かってに改蔵』第一話先行上映&トークショー!
完全に日が暮れ少し肌寒くなってきた時間帯に差し掛かると、その寒さも吹き飛ばすような熱い映像が届いた。なんと5月25日より全3巻のOVAとして展開される『かってに改蔵』の第一話の映像である。
上映の前には『かってに改蔵』の声優・櫻井孝宏(勝 改蔵役)と喜多村英梨(名取羽美役)も登場。早速会場にいる全員で映像を鑑賞した。詳しい内容は控えるが、原作のテンションの高さがしっかりと表れた、とにかくユーモアに溢れた内容になっていた(ド下ネタも健在!・笑)。
また、マガジン(講談社)連載中の『さよなら絶望先生』とサンデー(小学館)にかつて連載された『かってに改蔵』が出版社の枠を越えて、4月27日(水)発売の両誌に“逆転”してW掲載されるということで、その歴史的な快挙を遂げたマガジンとサンデーの表紙も特別公開され、オーディエンスの視線をさらったのだった。
●なんとレッドマフラーで登場!?
上映後「みんなに会えて嬉しいゼェーット!」と勢いよくステージに現れたのは水木一郎──なんと“レッドマフラー”を立てたまま、しかもセンターに立った途端に雨が降るという(!)、雲さえも驚かせてしまう帝王の登場である。
雨が降り注ぐなか『かってに改蔵』の主題歌「かってに改造してもいいぜ」を熱唱し、フロアのテンションを持ち上げていったと思ったら、「久しぶりのコラボです!」となんと大槻ケンヂをステージに招き入れ「ヌイグルマー」を共に歌うと伝え、フロアからは怒号のような歓声が!その奇跡のコラボレーション・ソングでフロアのヴォルテージをマックスまで上げていったのだった。
●声優・小林ゆうの映像のあとは――
もはや恒例となった(?)声優・小林ゆうの「(イベントに)出たいよ~!!」と叫ぶユーモアに溢れたコメント映像がモニターに流れるとフロアからは大きな歓声が!
その映像が終わると同時に、“大槻ケンヂと絶望少女達”(野中藍/井上麻里奈/沢城みゆき/新谷良子)がオン・ステージ! 赤のターバン姿の大槻が「いうまでもないことだが、俺たち全員人として軸がぶれているぜええ~!」とシャウトし「人として軸がぶれている」を熱演。
燃え上がるフロアにさらなるガソリンを注ぐかのごとく大槻が「聴いた途端、ただちに健康に影響のある曲ガンガン良くぜ!」とアジテートし「ニート釣り」「空想ルンバ」、『さよなら絶望先生』のBlu-ray BOXに収録される本邦初公開「メビウス荒野~絶望伝説エピソード1」でフロアを攻め、「まだまだ行けるかい!? 今日の野音最高だぜ!」とラスト・ナンバー「林檎もぎれビーム!」を投下!
この世の全ての絶望を切り裂くような力強いパフォーマンスでオーディエンスを錯乱状態にし、この日一番のハイライトを飾ったのだった。
アンコールは無かったが、なんと終了後に配られたフライヤーには“特撮、5年振りに復活!!”の文字が!! スペシャルな朗報にオーディエンスが喰いついていたのは言うまでもない。
また、この華麗なる“咲く乱”の模様は5/25(水) 〈スペースシャワーTV〉の番組『DAX -Space Shower Digital Archives X- 道との遭遇 』で放送されるとのこと。当日熱狂したファンも、足を運べなかったリスナーもみんなまとめてチェックだ“ゼェェーット!”
<テキスト・逆井マリ>