6月24日にリリースのOVA『最遊記外伝』第弐巻から、関俊彦さん、保志総一朗さん、平田広明さん、石田彰さんにインタビュー! 思わぬ“ネタ”で大盛り上がりのインタビューは最後まで見逃すな!!
『最遊記RELOAD BLAST』からさかのぼること500年前の世界を描いた、峰倉かずや先生の大人気作『最遊記外伝』のOVAが全3巻でリリースされる。第壱巻「桜雲(おううん)の章」は3月25日に発売され、続く第弐巻「散華(さんげ)の章」は6月24日発売予定だ。
今回は、第弐巻のアフレコ終了後、関俊彦さん(金蝉童子役)、保志総一朗さん(悟空役)、平田広明さん(捲簾大将役)、石田彰さん(天蓬元帥役)にインタビュー。最終巻となる第参巻へ向け、山場を迎えたストーリーとあって、キャスト陣揃って真剣な表情で話す…と思いきや、インタビューは予期せぬ方向へ…?
――第弐巻のアフレコを終えての感想をお願いします。
関俊彦さん(金蝉童子役/以下関):第壱巻がハイライトシーンで構成した感じの、割と早いテンポの内容だったので、第弐巻はどういう感じになるのかな?と思って楽しみにしていたのですが、第弐巻で「もう最終巻かな?」と思うくらいの盛り上がりを見せています。涙なしでは語れないお話でした。果たして第参巻はどうなるのか…第参巻の盛り上がりに、更なる期待がかかります。今回は平田さんが大変な当番ですが、素晴らしい芝居でした。
第弐巻も第壱巻同様、皆さんに喜んで頂けるような内容になっていると思います。
保志総一朗さん(悟空役/以下保志):僕は今回もいつも通りの収録でしたね。
関:いつもより収録時間が短かったでしょ?
保志:そうですね(笑)。今回は捲簾と天蓬2人がそれぞれ盛り上がるシーンがたくさんあったので、若干お客様よりの見方をしてしまったかなぁと思います(笑)。お話としては全三巻中の二巻目ということで、真ん中にあたる大事なところですし…
関:確かにね。お魚だと頭、胴体、しっぽの胴体部分だからね。でもそうすると、第参巻は“しっぽ”にあたるから内容的にはしぼんじゃうかな?(笑)
保志:いやいや、そんなことないですよ!盛り上がります!『最遊記外伝』は、以前ドラマCDでやらせて頂いているので、皆さんもどういう結末になるかはご存じでしょうけれども、アニメ―ションとドラマCDは違いますから、OVA版の最後に向けて頑張りたいと思います。
平田広明さん(捲簾大将役/以下平田):僕はもう、燃え尽きました!魚でいうと、僕は真ん中の部分が大きいマンボウみたいな感じでした(笑)。
僕は本当に『最遊記外伝』が好きなので、とてもステキなシーンがいっぱいあって良かったです。第壱巻はかなりスピーディな展開だったのですが、今回はそんなことはなく、いつも通りの収録でした。でもちょっとふいをつかれたのは、思いのほか色のついた画があったのでビックリしました(笑)。色がついているといいですよ。どの作品でも、アフレコ前に原作を読むんですけど、『最遊記外伝』のOVAはカット割りが原作に忠実なので、距離感や臨場感が他の作品に比べて、把握しやすいんですよ。だからこそ、色がついている画でアフレコが出来るのはいいなぁと思いました。
石田彰さん(天蓬元帥役/以下石田):ドラマCDで既にやっているお話ですが、アニメーションでやると新しく画面に影響される所もあったりして、新たにいい物が出来たと思います。魚で言うと…まだもう一巻残っていて、ここからどう展開していくのか?という部分に興味が尽きない所だと思うので、リュウグウノツカイくらいの得体の知れなさだったなぁと思います(笑)。
――第弐巻の中で一番、印象に残ったシーンや台詞があれば教えて下さい。
関:捲簾の男気を感じさせる最後のシーンですね。改めて捲簾は桜がとっても似合う、カッコいい男だなと思いました。でも、オススメはそこだけじゃないんです。悟空を助けた後に金蝉が「怖かったか?」って言うんですけど、そのさりげない優しさが印象に残りました。でも、僕たちは刺身のツマみたいなもので(笑)、ド派手な部分は捲簾が担当しているので、メインはそこで堪能して頂ければと思います。
保志:捲簾がすごい喋っているなと。特に後半はすごいです。悟浄ではあまり見ないシーンだったなぁと思いました。今回はシリアスなシーンが多い中、冒頭で珍しくほっと一息つける花見のエピソードが入っていたので、最初でちょっと落ちつかせつつ、その後にシリアスな展開があるので、それが第弐巻の見所かなと思います。岩魚の塩焼きみたいな感じです。
一同:笑
石田:魚じゃなくて、もう料理になっちゃったね。
保志:お花見といえば、食べたくなるなぁと思って(笑)。
平田:このインタビュー大変だね。僕、魚が思いつかなくてさ~
一同:笑
関:でも、平田さんは釣り好きだから、まさに今日のインタビューにピッタリじゃないの?
平田:今回の話は、僕が釣るタイプの魚の話じゃなかったからなぁ……う~ん…僕のオススメは、311カットです。
(※311カット=走り去り際に悟空に向いて微笑む天蓬)
石田:これ、捲簾じゃないですよ?
平田:でも、このシーンはいいなって思ったんだよ。多分、スタートして20分くらいの所だと思いますが、このシーンをいきなり観るのではなくて、最初から全部観て頂いて、このシーンの良さを感じて頂ければいいなと思います。捲簾としては、特に見所はありません。
一同:え~!?
関:ありすぎて選べないんだよね?
平田:いやいや。捲簾絡みといえば捲簾絡みだけど…捲簾が「俺が行く」と言った時の、全てを察した天蓬のシーンかな。
保志:また、天蓬!?
平田:そう。元々、野郎四人の話だから、何か言わなくても分かるだろ?みたいな場面が昔から散りばめられているんですけど、今回は特に、僕たち声優陣も長年一緒にやってこないとこのシーンの雰囲気って出せないのかなって思って。捲簾のその一言で、天蓬が捲簾の考えをよく汲み取ってくれたなぁと。
石田:僕の個人的な見所は、自宅のテレビがまだ“4:3”なので、リハーサル素材を見ているとキャラクター全員、面長なんです。「あ、これがもうちょっと太った感じが、本当の映像なのかな?」って思って、今日、スタジオに来たらちゃんとした比率で見れて、「あぁ、こうでなくちゃな」って気付けたところです。第弐巻は6月24日発売ですから、まだアナログテレビの方もいると思います。もし、僕がリハーサル素材で見たものに近い映像を見たい方は、テレビを買い替えずにそのままで(笑)。買い替えずにいることにそんなに意味はないので、最終的には、狙った通りのクオリティのちゃんとした絵を見て頂きたいので、地デジ化対策はお早めに。ですから魚で例えると、僕が見ていたのはヒラメとカレイで、似て非なるものという感じですね。
関:ヒラメでリハーサルしたけど、現場にきたらカレイだったっていうこと?
石田:そうですね。
関:何だか不思議なコメントになってきましたよ~
平田:岩魚の塩焼きよりはいいよ。
一同:笑
――平田さんが天蓬のシーンをイチオシに選んでいますが、石田さんとしてはいかがでしたか?
石田:僕は261カットですね。捲簾の見せ場としてはここかなと思います。
(※261カット=「行け!」という台詞と共に、捲簾がニヤリと悟空たちを見る)
平田:でも、このシーンは悟空の顔にすぐ切り替わるんだよなぁ。
石田:じゃあ、捲簾の顔が映っていて…というシーンだと422カットです。
(※422カット=ガッと顔を上げて目のUP、正面にナタクを見据えて「骨のひとつも残すんじゃねえぞ!」と叫ぶ捲簾)
最後の方のシーンの捲簾の見所なので、是非、見てほしいです。
――では、最後に第弐巻の発売を楽しみにしているファンへのメッセージと最終巻へ向けた意気込みをお願いします。
関:皆さん、本当に楽しみにして下さっていると思いますし、僕らも楽しみです。ただ、全三巻で終わってしまうのがもったいないなというのが正直な感想です。ですが、全三巻に集約するということで、密度濃くがんばりたいと思いますので、皆さんも密度濃く、見て頂けるといいなと思います。そして、石田さん、平田さんのオーディオコメンタリー(※第弐巻に収録)も是非聞いて下さい。
保志:始まったばかりだと思っていたら、もう折り返し地点なので、最後が見えると寂しい感じがします。第参巻は、展開的に辛いなというのが分かっているので、気合を入れてやらなければなと思います。今回は客観的に見ている部分もありましたが、第参巻は最終巻であり、とても切ない展開が待っているので何とも言えない気持ちでいます。ファンの皆さんは「終わってほしくない。けど、見たい」という気持ちで楽しみにされていると思いますので、全三巻、完成を待ち遠しくして頂いて、この『最遊記外伝』を楽しんでもらえたらいいなと思います。
平田:第弐巻は捲簾がメインで活躍すると皆さんおっしゃって下さっているとおり、そういう部分もあります。ですが、彼ら四人の関係性があるからこそ、今回のお話は四人にとって悲しいものになり、四人それぞれの悲しい結末があるからこそ、冒頭にはしゃいでいるシーンがあるんでしょう。彼らの関係性をもう一度じっくり、是非、台詞のない所でも感じてもらえたらいいなと思います。僕は燃え尽きたので、三巻への意気込みはございません!(笑) 観客のような気持ちでスタジオに来たいと思います(笑)。
石田:『最遊記外伝』のバッドエンドな感じの悲しみを乗り越えた先に『最遊記』の物語があると思えば、それもまた楽しんで見て頂くことが出来るんじゃないかと思います。今回、山場がいっぱい詰め込まれたお話になっていますので、皆さん、これは結構、お買い得だと思います。なので、是非、ご覧下さい。そして、第参巻で完結の物語なので、次回、物語の締めもどういう着地点を持ってくるのか?と期待しつつ、最後までお付き合い下さると嬉しいです。
<取材:文:奥村寿代>
OVA『最遊記外伝』リミテッドエディション(全三巻)
【発売時期】
第壱巻 桜雲(おううん)の章:発売中!
第弐巻 散華(さんげ)の章:2011年6月24日発売
第参巻 萌芽(ほうが)の章:2011年9月22日発売予定
【価格】
各巻 9,975円(税込)
【第弐巻特典】
1:DVD特製収納スリーブケース(峰倉かずや先生描き下ろし)
【音声特典】
2:平田広明(捲簾大将役)&石田彰(天蓬元帥役)によるオーディオコメンタリー
【封入特典】
3:ピクチャーレーベル
4:オリジナルサウンドトラック(非売品)+新録「捲簾大将」(CV:平田広明)/キャラクターソング「No Name Flower」を収録したCD
キャラクターソングの試聴はこちら!
5:特製ブックレット(設定資料、インタビューなど)
6:ブロマイド(2種)
<スタッフ>
原作:峰倉かずや(一迅社「Comic ZERO-SUM WARD」)
監督:葛谷直行
シリーズ構成:峰倉かずや
脚本:代々木一
キャラクターデザイン・総作画監督:原田峰文
アニメーション制作:Anpro
製作:最遊記外伝製作委員会
<出演>
金蝉童子:関俊彦
悟空:保志総一朗
捲簾大将:平田広明
天蓬元帥:石田彰
ナタク太子:幸田夏穂
観世音菩薩:五十嵐麗
李塔天:稲葉実
抄雨:立木文彦
賀孟:秋元羊介
発売元・販売元:フロンティアワークス
※キャラクターの漢字の表記について
一部、Web上で表記出来ない漢字については、代用文字及び仮名にて表記しております。
>>OVA『最遊記外伝』公式サイト
>>峰倉かずや.NET
>>株式会社一迅社