あさのあつこ原作の『NO.6』が7月から“ノイタミナ”でアニメ化!アフレコ現場でキャスト陣にインタビュー!!「五感を刺激される作品です」(梶裕貴)
『バッテリー』などの作品で人気の小説家・あさのあつこさんが手掛ける近未来SF小説『NO.6』。
本作がアニメ化され、7月7日よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて放映開始されることが決定した。
放映に向けてアニメーションの制作やアフレコが進む中、今回は第3話のアフレコ現場にお邪魔し、紫苑役の梶裕貴さん、ネズミ役の細谷佳正さん、沙布役の安野希世乃さん、イヌカシ役の真堂圭さんの4名にお話を伺った。
●紫苑とネズミ──対照的な二人を演じるのは梶さんと細谷さん
――まずはそれぞれの役柄について教えてください。
梶さん:紫苑役の梶裕貴です。紫苑はすごく天然で正義感が強く、“エリート”という環境で育ったことがとても感じられる青年です。作品の中で彼は今まで知らなかったような世界を経験していくわけですが、彼の純粋さと真っ直ぐさに驚かされながら、僕もいつも演じています。
細谷さん:ネズミ役の細谷です。ネズミはつかみどころがないキャラクターで、収録が進んでいく中で「つかめたな」と思ってもまたスッと手から逃れていくような、何を考えているかわからないところのあるキャラクターです。演者としてはその芯の部分を分かってなければいけないんですけど、音響監督さんやみなさんと関わりあいながら少しずつ作っていっています。ネズミはとてもリアリストで、甘いところをすべて排除したような、ストイックな役です。豊かな時代に生きている僕には生か死か、といった部分はなかなかピンとこないんですが、その境地に近づけるよう頑張っています。
安野さん:沙布役の安野希世乃です。私は、この春声優デビューをしまして、テレビシリーズのレギュラーは今回が初めてです。毎回緊張しながらもがんばって挑んでいます。沙布ちゃんはエリートで育った女の子で、一見クールなんですけど頑固な部分や熱い部分を内に秘めているひたむきで強い女の子です。おばあちゃんと二人で育ってきたということもあり、紫苑くんのことがすごく大切で、幼馴染であると同時にそれ以上に強く求めてしまうこともあります。ソウルメイトというか、魂の部分で惹かれているのではないかと思います。沙布ちゃんにも色々な困難が降りかかりますが、最後までどうぞお見守りください。
真堂さん:イヌカシ役の真堂圭です。イヌカシはホテル経営をしながら犬を貸しています。お金にがめついというか、生きるのに一生懸命なキャラクターで、これから紫苑くんやネズミと関わることによって色々な心境の変化があるのではないかと楽しみにしています。がんばります!
●アフレコ現場はまるで舞台をやっているかのような雰囲気(梶さん)
――今回3回目のアフレコとなりましたが、現場の雰囲気などはいかがですか?
梶さん:収録が始まる前からそうなるのではないかと思っていたのですが、いい意味で、非常に「お芝居をしています!」という空気感の中収録しています。細谷さんとも「本当に楽しいですね」という話を毎回しているんです。まるで舞台をやっているような感覚を持ちながら、収録が終わるとヘロヘロになってしまうくらいに魂を込めて演じています。本当に楽しいです!
細谷さん:僕もすごく楽しくて、毎回、梶さんと終わるたびに「楽しいですね」という話をしています。たくさん時間をかけていただいている作品で、作品を作るということに対して音響監督さんや、スタッフの方達が妥協せずに僕らを助けてくださるので、すごく信頼できます。凄くありがたいです。
安野さん:お芝居にすごく集中できる現場だなぁと思っています。あとは、音響監督さんがチャーミングな言葉を言ってくれたりと、すごくホットな現場です(笑)
真堂さん:私は今日が初めてのアフレコだったんですが、とても緊張して現場に入りました。はじめ紫苑(梶さん)とネズミ(細谷さん)のやり取りを聞いていたらひしひしと緊張が伝わってきて、私もどんどん緊張していって。でも実際演じてみたらすごくたのしかったです。イヌカシはやんちゃなひょうひょうとしたキャラクターなので、紫苑とネズミとの3人の会話がこれからどうなっていくか楽しみですね。
●紫苑とネズミの“変化”が作品の魅力です(細谷さん)
――この作品の魅力を教えてください。
梶さん:原作がもともと好きで読んでいたのですが、文字から色や温度、触り心地などがすごく伝わってくる、五感を刺激される作品だなと思っていました。もしこの作品がなにかの形で音声化されたときにはぜひ演じられたらいいなと思っていたんです。どこがというよりも『No.6』という作品がアニメになっているというそのすべてが間違いなくみなさんを魅了すると思いますので、ぜひ見ていただきたいなと思います。
細谷さん:僕は「変化」が魅力だと思っています。紫苑とネズミが出会うことによって、甘い世界で育ってきた人間と苦い世界で育ってきた人間が共に生きていくことで、お互いが変化していく様、心が豊かになっていく様が魅力だなと思います。
安野さん:近未来SFのアニメ作品として、「さすがボンズさん、すばらしい!」と思いました。熱い思いを絵からも感じますし、たくさん考えてみてほしいことが詰まっている作品です。答えが出ないこともあると思うんですが、それを一緒に考えながら見ていただければいいなと思います。
真堂さん:紫苑くんが“陽”でネズミさんが“陰”というふうに本当に二極化した2人がお互いに分かりあっていくという関係性が見ていてとても面白いです。そして自分がもしこの世界の登場人物になったとしたらどちらにつきたいかと考えるわくわく感もありますね。どちらが幸せか、どちらが私なりに生きていけるか、といったことを考えながらのめりこめる世界観だと思います。
●皆が気合を入れて作っている作品なので、ぜひ見てください(梶さん)
――それでは最後にファンの方へメッセージをお願いします。
梶さん:原作の素晴らしさと、製作陣全員が本当に気合を入れて作っているということを毎回収録で感じます。作品を見ていただければ、僕らの言葉が本当なんだということが伝わると思います。ぜひ、よろしくお願いします。
細谷さん:ドSな音響監督のもと、ドMな役者陣が何度も何度も理想に近づくために本当に必死で頑張っているので、よろしくおねがいします(笑)
安野さん:初めてのレギュラーなので、とりあえず私ができることは沙布ちゃんを精一杯生き切ることだと思っていて、今はそれしか見えていません。いっぱい考えて沙布ちゃんに歩み寄り、『No.6』という世界を頑張って盛り上げていきたいと思います!みなさん、楽しみにしていてください!
真堂さん:まだアフレコが始まったばかりでスタートラインから走り始めたところなのですが、途中で転ばず、全速力で走りぬけていきたいと思っています。すごく熱い作品なので、みなさんも一緒に熱くなっていただけると嬉しいです!
<TEXT:福島 槙子>
>>アニメ『No.6』オフィシャルサイト