サクラの夏の新風物詩! 「横山智佐のサクラ大戦 ミニライブ&トークショー」collaboration with TOMOTOON! 開催
去る8月4日、昨夏に続いて東京・上野恩賜公園野外ステージにて、横山智佐さんの企画による『サクラ大戦』のミニライブが開催された。
今回は出演者全員が花組コスプレで並び、『サクラ大戦』総合プロデューサーの広井王子氏までもが久々に劇場掃除人・広井の衣装で登場したため、往年の歌謡ショウの空気感が場内を包む。
さらに広井氏からは『サクラ大戦』待望の新企画となる「TOMOTOON!」での展開の紹介や、20周年記念歌謡ショウへの意気込みまでもが飛び出し、サクラファンの心を躍らせた。
今年は昼・夜の2公演が行われたが、昼の部では上手側の客席に真夏の日差しが照りつけ、場内の暑さも厳しいものとなった。しかし1曲目「下町ラプソディ」が始まれば、ゆったりとした曲調に乗って気分もたちまち穏やかに。
サクラは曲数が膨大だけに、様々なテーマでの選曲が可能なことも強み。今回は歌詞に「さくら」が付く曲メドレーということで、「さくら前線」「さくら咲いた」「ユンフォア」「花雪洞(はなぼんぼり)」を続けて歌うが、まさに珠玉の曲ばかり。屈指の名曲「さくら」をさくら特集の締めに歌い、真夏の上野公園で満開のさくらを咲かせてみせた。
続いてゲストコーナーとなるが、酷暑の中、マリア・タチバナの冬服姿で登場した高乃麗さんに客席からどよめきが挙がる。降り注ぐ陽光の下のステージも、情感たっぷりの「オンリーマン」で都会の影に包みこみ、観客を魅了。かと思えば、MCでは一転して笑わせる。「ゲキテイ」の振り付け講座まで務めた後、藤枝かえで役の折笠愛さんにバトンタッチ。
折笠さんもサクラきってのセクシーソング「夜のサンバ」で、真昼間だというのに大人の夜のムードを醸し出した後、MCでは3年ぶりのかえでコスプレでもすんなり着こなせたことを喜んでいた。
5年ぶりに掃除人の格好をしたという広井氏も交えて、次はいよいよ『サクラ大戦』新プロジェクトの発表。これは広井氏が進めている、マンガをCGアニメーション化する新たな表現メディア「トモトゥーン」で、『サクラ大戦』のコミック版を映像化するという企画だ。
マンガのコマの絵が動き出し、キャラクターが喋る「トモトゥーン」はなんとも新触感の表現方法で、スマートフォンなどで楽しむことができる。キャラクターボイスもすべて新録で、ゲームですらフルボイスではなかった大神一郎のセリフまでもが今回はフルで入る。
またアニメよりも遥かに制作しやすいことから、広井氏は『サクラ大戦 漫画版』9巻分を2年がかりですべて「トモトゥーン」化する計画とのこと。しかもそうやってサクラを盛り上げた先には、「サクラ大戦20周年記念歌謡ショウ」を考えていると明かし、場内のサクラファンを大歓喜させた。
歌謡ショウの題材は、前々からやりたいと口にしていた「四谷怪談」だそうだが、これには横山さんが「四谷怪談」の舞台には色々と噂話が絶えないことから、若干不安げな様子を見せる。しかし広井氏は「いいじゃん! 20周年なんだから何が来ても!」と、なんでもアリのサクラらしい大らかで楽しい舞台を期待させた。
再び歌のコーナーに戻り、さくらとかえでという初の組み合わせによる「バスは行く行く夢乗せて」、デュエット曲の大定番たるマリアとさくらの「愛ゆえに」を熱唱。
さらに、「サクラ大戦は夢いっぱいの作品です。そんな夢がこれからもずっとずっと――20周年といわず、30周年、50周年までも続いてくれるといいなという気持ちを込めて」という横山さんの語りと共に、「夢のつづき」を披露する。今回は20周年記念歌謡ショウの話題が出ただけに、「さよならは言わないの、また会えるから」という歌詞がいつも以上に希望をもって聴こえてくる。
ラストソングはもちろん「ゲキテイ」。長い年月とたくさんの人の思いを注ぎ込んで燃やし続けてきたサクラの灯は、そう簡単に消えるようなものではない強さを感じさせてくれたイベントだった。
collaboration with TOMOTOON! セットリスト
M-1 下町ラプソディ
M-2 歌詞にさくらが付く曲メドレー
(さくら前線、さくら咲いた、ユンフォア、花雪洞)
M-3 さくら
M-4 オンリーマン
M-5 夜のサンバ
M-6 バスは行く行く夢乗せて
M-7 愛ゆえに
M-8 夢のつづき
M-9 ゲキテイ
>>『ちさくら部』~横山智佐公式ファンクラブ Web Site~
>>TOMOTOON! サクラ大戦特報予告編