劇場版『聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY』のキャストへリレーインタビュー第3弾 キグナス氷河役の小野賢章さん
1980年代後半を代表するアニメの一本ともいえる「聖闘士星矢」。その名作が10年の時を経てスクリーンで2014年6月21日(土)より劇場版『聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY』として復活!
アニメイトTVでは、青銅聖闘士(ブロンズセイント)を演じる5名のキャストへリレー形式の独占インタビューを行った。第3回目は白鳥星座(キグナス)を守護星に持つクールな貴公子「キグナス氷河」を演じる小野賢章さん(以下、小野)のインタビューをお届けしよう!
――読者あるいは視聴者として「聖闘士星矢」にふれた思い出はありますか?
小野:小さいころの思い出は特にないんですけど、テレビのゲームCMなどを見て技名とかは覚えていました。もちろん作品の存在は知っていたし、こういう機会で出会えたので改めて作品としてふれたいなと思います。
――では、キグナス氷河役が決まった時の率直なお気持ちを聞かせて下さい。
小野:まず、オーディションの話をいただいた時に「マジかよ!」って思いました。先輩方が代々演じられてきたすごい作品だということは分かっていましたし、原作の車田正美先生の画道40周年という節目の記念作品でもあるので、まさか自分が青銅聖闘士になれるとは夢にも思っていませんでした。オーディションの時も、作品に参加したい気持ちは強く、持っている力を全部出しきってオーディションに臨みました。でも、まさか受かるとは思っていなかったので、記念受験に近い気持ちで受けに行ったのを覚えています。そのため、氷河をやらせて頂けると分かった時には、久しぶりにガッツポーズをしましたね。
――氷河を演じるにあたって気をつけられたとこはありますか?
小野:もちろん原作もあるし、これまでの氷河のイメージもあるので、僕もその部分はリスペクトしたいと思っていました。そのためアフレコまでには、過去のアニメを観たりして準備はして行こうと思っていたんです。でも、監督から「これまでの聖闘士星矢とは違う新しい作品を作りたいから、今までの聖闘士星矢は意識しなくていい」って言われて、それでプレッシャーがなくなりました。自分が持っている全てを出しきって氷河になりきれればいいんだなって思えたんです。結果的に自分が思う氷河をやれたと思います。
――氷河と小野さんは、雰囲気の近い部分があるかなと感じたのですが、ご自身で似ているなと思われることはありますか?
小野:自分でも割と似ていると思います。氷河は一見クールに見えると思うのですけど、内に秘めている意志は他の聖闘士に負けないものがある。僕も表には出さないですけど、すごく負けず嫌いですし、そういう部分は似ているなと思いました。
――青銅聖闘士と黄金聖闘士(ゴールドセイント)の方々とのアフレコ現場での思い出などありますか?
小野:青銅聖闘士は星矢役の界人くんが一番叫んだりするシーンも多いので、声が潰れないか心配しました。でも、「もっとやり直してこうしたい」とか、自分が納得いくまで粘っている界人くんを見て、こういうことを自ら進んでやっている界人くんのような人が星矢なんだなと思いましたね。
――その話を聞いても、なんだか小野さんは氷河っぽいですね! 小野さんが喉を痛めるほどに叫んだシーンはありましたか?
小野:やっぱりカミュ(CV:浪川大輔)との戦いですね。何回も録り直しをして、収録の次の日のことは何も考えられなかったです。対決で師匠を超えないといけないし、今までにないくらい叫んだと思います。あそこは最大の見せ場で小宇宙(コスモ)を爆発させるところなので、台本をもらった時から「一番大切にしなきゃいけない部分」と思っていました。どのシーンも大切ですが、そこは特にばっちりキメたいと思いましたね。
――カミュの浪川大輔さんを始め、ベテラン揃いの黄金聖闘士キャストの方々と共演されてみていかがでしたか?
小野:もう、「やばかった!」ってその一言ですよね。全員名前を知っている先輩方ですし、物語の順番に沿って収録をしたので徐々にスタジオに先輩方が入って来られて、どんどん背筋が伸びていく緊張感がありました。先輩方のちょっと余裕のある姿が刺激になったし勉強にもなりました。特にサガ役の山寺さんの演技には驚きましたね。「こんな台詞の言い回しがあるんだ!」と、自分の持っていない部分を見せていただき、たくさん刺激を受けた現場でした。本当に、貰ったものはいっぱいありますね。
――では、氷河を演じた小野さんが考える映画の見どころを教えてください。
小野:とにかく映像がきれいです。それだけでも楽しめるし、僕的にすごく面白いなと思ったのは、エンターテイメント性が強い部分です。キャラクターたちの表情や、ミュージカルっぽくなっているところとか、海外にも日本の作品を発信して行こうとする視野の広さが感じられて、また新たに「聖闘士星矢」としていろんな作品を生み出して行けるのではないかという可能性を感じました。そんな本作に参加できたのは僕自身とても嬉しいので、みなさんにも純粋に楽しんで頂けたらと思います。
――ありがとうございます。実は、先にインタビューを終えた赤羽根健治さんから質問をお預かりしています。「小野くんは、なぜそんなにカッコよくてお洒落で色気があるのか?」とのことですが、いかがですか?
小野:色気ありますか? なんだろう……。マイペース……なのかなぁ? あんまり周りに影響されないんですよ。それが色気かはわかんないですけど。でも、よく「雰囲気があるよね」とか「小野賢章って感じがする」って言われることが多いですね。基本的に仕事でもプライペートでも変わらないので、そのマイペースな感じがそういうふうに見えているんじゃないかなと思います。自分で言うと汗かいちゃいます(笑)。なんて質問をしてくれたんだ赤羽根さん……(笑)。
――では、小野さんからアンドロメダ瞬役の岡本信彦さんへの質問を頂戴できますか?
小野:「いつも仲良くして下さってありがとう御座います。普段の会話でも瞬の必殺技「星雲鎖(ネビュラチェーン)」とよく叫ばれていますが、自分が話している時に岡本さんが必殺技を叫んだ時は、静かにしたほうがいいですか?」でお願いします。
――ありがとうございます(笑)。ばっちり聞いておきます。
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作品情報
【STAFF】
原作・製作総指揮:車田正美
監督:さとうけいいち
脚本:鈴木智尋
CGディレクター:さとうえい
音楽:池 頼広
【CAST】
天馬星座(ペガサス)星矢:石川界人さん
龍星座(ドラゴン)紫龍:赤羽根健治さん
白鳥星座(キグナス)氷河:小野賢章さん
アンドロメダ瞬:岡本信彦さん
鳳凰星座(フェニックス)一輝:野島健児さん
城戸沙織/アテナ:佐々木彩夏(ももいろクローバーZ)
牡羊座(アリエス) ムウ:宮本 充さん
牡牛座(タウラス) アルデバラン:小山力也さん
双子座(ジェミニ) サガ:山寺宏一さん
蟹座(キャンサー) デスマスク:平田広明さん
獅子座(レオ) アイオリア:井上 剛さん
乙女座(バルゴ) シャカ:真殿光昭さん
蠍座(スコーピオン) ミロ:浅野真澄さん
射手座(サジタリアス) アイオロス:森川智之さん
山羊座(カプリコーン) シュラ:川田紳司さん
水瓶座(アクエリアス) カミュ:浪川大輔さん
魚座(ピスケス) アフロディーテ:桐本琢也さん
【イントロダクション】
1985~90年に週刊「少年ジャンプ」にて連載された「聖闘士星矢」。ギリシア神話に由来したファンタジックな設定や星座をモチーフにした聖衣(クロス)が少年少女の心を掴み、テレビアニメ放映は漫画連載から9ヶ月後という当時としては異例の早さでスタート。魅力的な登場キャラクターと聖闘士の多彩な必殺技が多くのファンに根強く愛され80年代後半を代表する名作となった。
原作コミックスの世界累計発行部数3,440万部、さらにテレビアニメはフランスやイタリア、ブラジルなど世界80ヵ国以上で放映されるなど海外からも絶大な支持を得、今なおその名は不動のものとなっている。
そして2014年、ついに全世界が待望した劇場版『聖闘士星矢』が10年の時を経てスクリーンに再び登場。数あるエピソードの中でも一番の人気を誇る聖域十二宮編を、「TIGER&BUNNY」や『黒執事』などの監督を務める、さとうけいいち氏が新たに甦らせスクリーンへ解き放つ! 原作者である車田正美氏も製作総指揮として参戦した、21世紀の新生聖闘士星矢神話の幕開けに、全宇宙の歴史が変わる!!