音楽
VALSHE 7thシングル発売記念インタビュー【後編】

ファンに100%の想いを伝えたい――VALSHE 7thシングル『TRANSFORM / marvelous road』発売記念インタビュー【後編】

 今年2月に発売したアルバム『V.D.』で一切フィクションのない、自分自身そのものを描いたVALSHEさんが、“転生”をテーマにしたニューシングルをリリース!

 疾走感に満ちたサウンドと純度の高い歌詞でまっすぐ心を射抜く『TRANSFORM』、声優/ビジュアル監修としても携わっているアプリケーション「WRITERZ」のテーマソング『marvelous road』を両A面に掲げた今作。これまでとは一線を画すダイナミックなアレンジが特徴で、カラーこそ違うがドラマチックに高まっていくエネルギーに溢れた2曲だ。

 インタビュー前編では、新作に向かうまでの気持ちを語ってくれたVALSHEさん。インタビュー後編では、『TRANSFORM』が完成するまでの経緯や、minatoさんが作詞作曲を手掛けている『marvelous road』、VALSHEさん作詞・作曲の『Chewing girl』について、そして7月に控えているライヴイベントについて、じっくり教えてもらった。


●「100%の人たちに対して100%で返したのは初めてかもしれない」

──『TRANSFORM』は自分の気持ちを素直に書いた“ファンへのラブレター”ということだったんですが、これまでと作詞のかたちを変えて、ストレートに包み隠さず書くことって難しくなかったですか……?

VALSHEさん(以下、敬称略):難しかったです。これまでファンのひとたちに対して──大事だからこそという気持ちもあったんですが──それ以外のものをすごく意識していたからだと思うんですけど、自分の伝えたい真意の部分と少し逸れた言葉を選ぶようになっていたというか。ファンのひとたちだけに本当の言葉を発信するんだとしたら、もっと違う言葉を選んでいただろうなと思うことがすごくたくさんあったんですよね。

 たとえば“新しい曲を待ってるよ”って言ってくれるひとに対して“いいものができたから聴いて!”って本当は言いたいのに、“自分的には良いと思うから、聴いてくれたら嬉しいな”って言葉に変わってしまったりして。言ってることは一緒だし当たりさわりはないけど、それって熱量が全然違うじゃないですか。それによって自分の伝えたいことの半分も伝わってないのかもしれないと思うと、すごくもったいないことをしてるよなぁと。もっと言うと“楽しみにしてるよ、待ってるよ”って人の気持ちを蔑ろにしている風にも捉えられるんじゃないかなって。

──ブログのコメントに然りですけど、ストレートな言葉ってすごく心に響きますもんね。もっとその気持ちにこたえたいと。

VALSHE:そうなんですよ。真っ向からくるんです。100%の人たちに対して100%で返したのは初めてかもしれない。

──VALSHEさんのファンのまっすぐな想いが、VALSHEさんを変えたんですね。

VALSHE:そうだと思います。 自分が自分でありたい、自分がVALSHEだと意思表示をしていきたいと考えたときに、そういう部分も思い返すようになって。そういうモノを取っ払って……ファンのひとたちに、自分の思っていることをそのまま伝えたいなと。なので歌詞の言葉も“言い切り”に変えました。

──<この告白(ことば)に一つも偽りはない/だから傍にいてよ>という言葉をはじめ、本当にストレートに気持ちを綴ってますよね。

VALSHE:言葉選びはレコーディングのギリギリまで悩みました。最終的に出来上がったモノを自分で読んで歌って、すごく満足していて。自分の言いたいことを包み隠さず言えた!と。でもレコーディングに至るまでは“こんな風に言い切ってしまって大丈夫かなぁ”という不安も少しはあったりして、緊張はしました。

──レコーディング自体は楽しかったですか?

VALSHE:ハイ。レコーディングはいつも通り楽しくて、ある意味開き直れました(笑)。『TRANSFORM』は、自分のアウトプットがそのまま出たような作品になっているので、こういう曲を作れた、歌えたということは自分のなかで大きな転機になったんじゃないかなと思います。

●「掲げたい大きなコンセプトが2つあった」

──ではminatoさんが作詞・作曲された『marvelous road』についても教えて下さい。

VALSHE:『WRITERZ』の主題歌なので、その作品のテーマソングであることをコンセプトにしているんですが、おおざっぱに分類すると応援歌です。多くのひとが経験していることだと思うので、当てはめて聴いていただいてもいいですし、自分を奮い立たせる曲ととっていただいてもいいですし。自分で選んだ道が素晴らしい道なんだ、間違いを恐れずにそこに進んでいってほしいという強い気持ちを込めました。

──『WRITERZ』には声優業、ビジュアル監修(白皙さんがイラストを担当)にも挑戦されていますが、スイッチの切り替えみたいなものはあるのでしょうか。

VALSHE:あんまり意識してないです。それぞれの現場の空気に合わせるというか。テーマソングを歌っているVALSHEと、声優として出演しているVALSHE、ビジュアル監修をしているVALSHEを変に一緒くたにせずに、それぞれ別物として楽しんでいます。ただ声優業としてはこれがデビュー作で自分にとっての第一歩なので……楽しみつつも、勉強をする姿勢で臨めました。初めての現場で気づくこと、勉強になることがたくさんあって、周りのキャストの方の胸をお借りするような気持ちでしたね。

 ビジュアル監修に関してはまた別の視覚的な部分で、いかにいいモノ、魅力的な世界観を届けるかというところに注力して作っています。テーマソングはテーマソングでいつもの王道のVALSHEサウンドを気持ちよくのせていくというところに注力しました。本当にそれぞれ楽しませてもらっています。

──ところで今回の作品を両A面にした理由とは?

VALSHE:大きな理由があるかというと、あんまり……(笑)。単純にどちらもA面にしたくて。普段からカップリングも含めてA面の気持ちで歌うという制作スタイルではあるんですが……あえて理由を挙げるとしたら“掲げたい大きなコンセプトが2つあった”というところです。『TRANSFORM』 は今後の布石、活動そのもの大きなコンセプトとして出したいモノ、『marvelous road』は『WRITERZ』の背景があったうえで大きく掲げたいメッセージ。……ということで両A面だろうと。自然な流れでした。

──個人的には、VALSHEさん作詞・作曲の3曲目『Chewing girl』もA面に入れてもらいたいんですが。

VALSHE:アハハハ(笑)。ありがとうございます!

──今までにない遊び心に溢れた曲ですよね。“お手上げです!”という冒頭のセリフから独特の世界観とリズム感で展開されていきます。

VALSHE:別の意味で新しく挑戦している楽曲だと思います。今まで自分が詞曲を手掛けたものってシリアスな楽曲が多かったんですけど、ここにきて“明るい感じのモノ”を書きたいなと思うようになって、そこからこの曲が生まれたんです。シャウトを入れたり、エフェクトを挟んでみたり、詞、曲に然りコミカルな要素が目立つ楽曲ができたかなと思います。

 今回は理論派のひとと感情論派のひとが平行線を辿るやりとりをコンセプトにしているんですが、初めて自分と自分の身近にいる人の実体験をまるまる入れたんです。言ったこと、言われたことをそのまま描きました。

──ちなみにVALSHEさんはどっち側なんですか?

VALSHE:バルは“お手上げです!”というほうです(笑)。『V.D.』では自分のパーソナルな部分の実話を書いていましたが、こちらはもっと日常的というか、明るい内容になっていて。自分は友人関係のひととのやり取りを歌詞にしているんですけど、男女間のあいだでもありそうな会話だから、いろいろなひとがいろいろな解釈をしてもらえるのかなと。“分かる分かる”と思ってもらえたら嬉しいですね。

──こういう曲ができたことで、VALSHEさんの幅が広がりました?

VALSHE:そうですね。こういうのもありだって気づけた部分もあって、すごく楽しかったです。

●「会えるのが、本当に楽しみ」

──今回のジャケは今までにない力強さですよね。CDを手にしたファンの心を射抜くように、まっすぐ前を見ているVALSHEさんが印象的です。

VALSHE:真正面にした理由はまさにそうで。(ファンのことを)直視してるよってことを真正面以外で表現しようがなくて。そのなかで『TRANSFORM』していく瞬間を描きました。手にとって下さるかたはじっと見つめてもらいたいです(笑)。

──(笑) 作品をリリースしたあとには、応募者が全員参加できる太っ腹なイベント“THE Quizzical BOX ~TRANSFORM / marvelous road Zepp Tour 2014~”が開催されます。

VALSHE:現時点ではどういう形態になるのかは具体的には決まっていないんです(6月中旬現在)。“LIVE THE JOKER 2013”はファンクラブ限定ライブだったので、次は自分に興味を持ってくれた人が気軽に来られるように招待状を出したかったんです。

 “VALSHEってどういう人なんだろう”って漠然としか分からない人たちと、“LIVE THE JOKER 2013”に来てくれた人たちとの温度差をそこで埋めてもらえたら。その上で同じ気持ちで次のステージに一緒に進んでいけたらなという気持ちを込めて、この時期にイベントを開くことにしました。単純に自分は楽しみ。会えるのが、本当に楽しみ。東名阪なので、前回来られなかったひとも来られると思うし、夏休みのシーズンなので学生さんにも来てもらいたいな。

──楽しみです。ところで初回特典のDVD“バルばる散歩/川越編”が気になるんですが(笑)、どのような内容なのでしょうか。VALSHEさんは散歩が趣味なんですよね。

VALSHE:そうなんです。あと昔ながらの街並みがすごく好きなので「レトロな雰囲気が好きなら川越に行ってみたら?」と勧められて、これは行くしかなかろう!と。これまで特典ではコンセプトを決めてガッツリ作りこんでいたんですけど、今回は散歩なので一緒に川越の街を見るみたいな感じでフワッと観てもらえたらなと。番組みたいな雰囲気なので、そこも楽しんでもらえたら。


[インタビュー&テキスト・逆井マリ]


■リリース記念イベント
<THE Quizzical BOX ~TRANSFORM / marvelous road Zepp Tour 2014~>

7/30(水) 大阪・Zepp NAMBA 応募締切:7/20(日)23:59
8/03(日) 東京・Zepp DiverCity 応募締切:7/20(日)23:59
8/20(水) 愛知・Zepp NAGOYA 応募締切:8/7(木)23:59
※CD購入応募者全員をご招待!
※各会場2公演を予定
※応募方法等、他詳細は商品封入チラシをご覧ください。

■7thシングル『TRANSFORM/ marvelous road』(全タイプ共通)
1.TRANSFORM(作詞:VALSHE 作曲:minato 編曲:中山真斗)
2. marvelous road(作詞・作曲:minato 編曲:G’n-)※iOS/Androidアプリ『WRITERZ』テーマソング
3. Chewing girl(作詞・作曲:VALSHE 編曲:G’n-)
4. TRANSFORM -Instrumental-
5. marvelous road -Instrumental-
6. Chewing girl -Instrumental-

【初回限定盤A VALSHE盤(CD+DVD+スリーブ仕様)】JBCZ-4009 / ¥1,619+税
※特典DVD収録内容
1. “TRANSFORM” MUSIC VIDEO
2. ばる散歩 ~川越編~

【初回限定盤B WRITERZ盤(2CD+スリーブ仕様)】JBCZ-4010 / ¥1,429+税
※特典CD収録内容
1. VALSHE RADIO ~スマホ落としてトイレに流れる編~
2. つぐない(原曲:テレサ・テン)
作詞:荒木とよひさ 作曲:三木たかし 編曲:FAITH-T
3. VALSHE RADIO ~スマホ落としてトイレが壊れる編~

【通常盤 (CD)】JBCZ-4011 / ¥1,238+税

【Musing盤 (CD+オリジナルムービー視聴ID+デジパック仕様)】JBCF-1004 / ¥1,905+税
※特典オリジナルムービー内容
Musing Special Movie ~川越出張編~

>>VALSHEオフィシャルウェブサイト
>>VALSHE Twitter(@valshe9)
>> VALSHEのばるとく★RADIO

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