第3～4巻のメインキャラを演じる松岡禎丞さん＆小野友樹さんのトークショーも！「OVA『Hybrid Child』完成記念上映会～すべてのはじまり～」レポート

　中村春菊さん原作のOVA『Hybrid Child』第3巻と第4巻の完成を記念した先行上映イベント「OVA『Hybrid Child』完成記念上映会～すべてのはじまり～」が、2014年11月23日(日)、東京・シネマサンシャイン池袋にて開催。月島を演じる松岡禎丞さんと黒田役の小野友樹さんも参加したイベントの模様をお届け！

●後編にあたる第3～4巻。月島、黒田、瀬谷の美しくも悲しき物語に感動と涙

　『Hybrid Child』とは、持ち主の愛情を反映して成長する人形、ハイブリッドチャイルドと、その持ち主の、一途でせつない恋を描いたオムニバス形式のラブストーリーで、今回先行上映される第3巻と第4巻は、全4巻の後編的なお話。前編にあたる1～2巻で登場した元武官の瀬谷、ハイブリッドチャイルドを制作する黒田の過去を描いた、イベント名そのままの“すべてのはじまり”。

　イベントは第3巻と第4巻の先行上映からスタート。月島と黒田、瀬谷は近所の幼なじみで、何かとちょっかいを出してくる黒田に怒る月島、その様子を笑いながら見守る瀬谷という平和な日々。ところが幕藩体制の崩壊により、3人が属する藩は討伐の対象になり、家老として月島が指揮し、黒田と瀬谷も戦場へ。3人の運命はいかに？

　なぜ黒田がハイブリッドチャイルドを開発したのか？　瀬谷はなぜ自分を責め続けたのか？　1～2巻の謎も明らかになっています。3人の美しくも悲しき物語に館内は、前回のイベント同様にすすり泣く声があちらこちらから聞こえてきました。

●「きれいで泣ける作品」(松岡さん)、「黒田のいろいろな表情が見られて、新たな挑戦も」(小野さん)

　上映後のトークコーナーでは月島役の松岡さんと黒田役の小野さんがステージへ。皆さんへ落ち着いたトーンであいさつする2人。「(進行役の大橋隆昌さんが)しっとりしたトーンでしゃべっていらしたので『俺らどうする？　しっとりしてみる？』って(笑)」(小野さん)。館内の余韻が漂う中の登場となり、松岡さんも「4巻の最後で、1巻と2巻の回想シーンがあって、いろいろよみがえってきますよね」としみじみ。

　そんな落ち着いたムードの中、大橋さんから「ここでしかしゃべれないことをどんどんと。小野さんがアフレコ中にお菓子を食べ過ぎていたとか」といきなり暴露された小野さんは「ありましたね(笑)」。完成した映像を見てみての感想は、「絵がきれい、音がきれい、キャラクターの愛情がきれいで。そして『やばいやばい、泣ける泣ける！』と」(松岡さん)、「1話の頃の黒田と全然違う表情がたくさん出てきて、演じる上でも楽しくやらせていただきました。普段は高校生から30代くらいを演じることが多いけど、1話ではいきなり40歳で新しい挑戦でしたが、今回は、黒田は昔、こんなにいろいろな表情があったんだと感じながら、1つ1つのシーンを監督と相談しながら作っていきました」(小野さん)。

●「すべてぶつけられる」、「きっとストレートに来てくれる」と信頼し合える相手との共演

　お互いに共演が決まった時の感想は「友樹さんは全部受け止めてくださるので、僕もすべてをぶつけられるなと安心しました。かみついてもかみついても振り払ってくれるなと」(松岡さん)、「それは受け止めていることになるの？(笑)　平川(大輔)さんもキャスト表で僕の名前を見て、ガッツポーズしたと聞いてありがたかったです。僕もツグだったらきっとストレートで来てくれるし、月島と黒田の関係性にハマるなと思って収録が楽しみでした」(小野さん)。そのやり取りを見ていた大橋さんから「何ですか？　その恋する2人みたいな」と言われて、「それはやめてください！」と必死に否定する松岡さんと小野さんがかわいいかも。

　3～4巻での好きなシーンについては「3巻のラストの黒田ですね。収録を後ろで見ていて『ヤバい』と。最高潮に盛り上がって4巻の収録が楽しみになりました」(松岡さん)、「3話冒頭での月島の『ひよまん？』という言い方が好きです」(小野さん)。「お気に入りの1シーンを軽く実演してください。さっき、押し倒されましょうかと言ってましたよね」という大橋さんからのムチャ振りに「そんなこと言ってないですよ！」とあわてる小野さん(笑)。どのシーンにしようか、ステージ上で相談する2人が選んだのは、からくり人形から発射された吸盤付の矢が月島のおでこにくっつくシーンでした。黒田ではなく、矢とSEを演じる小野さん(笑)。

●中村春菊さんの作り出す世界観が魅力的で、全巻通して見ると再発見できる作品

　ここでアフレコ現場での印象的なエピソードも。「音響監督(たなかかずやさん)のディレクションが丁寧で、こちらからの発言もくみ取ってくださって。自由にやってくださいと言われて、監督の世界観を壊さないようにという緊張はしましたが、いい感じになったかなと。友樹さんの自分がやりたいことを明確に監督へ伝えるところは見習いたいと思いました」(松岡さん)、「こちらからの希望をくんでくださって、更にアイディアも出していただいて、一緒に進めていくというやり方が合っていたのかも。あと監督とはデビュー作でご一緒して、メイン役でご一緒するのは久しぶりだったので、うれしかったです」(小野さん)。

　改めて本作の魅力について「3～4巻が始まりで、1巻から過去につながっていくわけですが、3～4巻を見てから再び1巻を見ると黒田がどんな人物で、どんな想いを持っていたのかと違った見方ができると思います。新しい発見ができると思うので、全巻そろえて繰り返し見てください」(松岡さん)、「中村春菊先生の作り出す世界観ですね。1冊まるごとアニメにしているので、全4巻見て、つながること、わかることがあるので何度も見直して楽しめる作品だと思います。引き続き、楽しんでいただけたら」(小野さん)。

　サイン入りポスタープレゼント、フォトセッションの後、EDに。最後はお2人からメッセージ。「『Hybrid Child』は何度も楽しめる作品ですので、アニメと原作併せて楽しんでください」(小野さん)、「こんなにきれいな作品に出演させていただけたことは光栄です。皆さんの心にも響いていただけたらうれしいです。今後も『Hybrid Child』をよろしくお願いします！」(松岡さん)。

■OVA『Hybrid Child』
第1巻　2014年10月29日発売
第2巻　2014年11月26日発売
第3巻　2014年12月24日発売
第4巻　2015年1月28日発売

価格：[Blu-ray] 6,500円(税別) / [DVD] 5,500円(税別)
発売：ショウゲート


>> OVA『Hybrid Child』公式サイト
>>『Hybrid Child』Twitter