様々な要素が絡み合いながら繰り広げられるバトルは心躍る! 『新劇場版 頭文字D Legend2-闘走-』中里毅役・諏訪部順一さんインタビュー
昨年、公開された『新劇場版 頭文字D』(原作・しげの秀一、講談社刊)の第2弾『新劇場版 頭文字D Legend2-闘走-』が2015年5月23日(土)より公開中! 今回は、劇場版第2弾で主人公・藤原拓海が対戦することになる中里毅役・諏訪部順一さんのインタビューをお届け! 『頭文字D』ファンであり、大の車好きの諏訪部さんが作品の見どころ、車への愛情をたっぷり語ってくれました。
●車好きから見ても違和感ない映像、緊張感あるバトルに興奮!
――元々、原作の愛読者だったそうですね。
中里毅役・諏訪部順一さん(以下、諏訪部):連載開始当初から読ませていただいていました。クルマ好きということもあって非常に思い入れの深い作品ですので、今回の新劇場版に関わらせていただけて光栄です。
――『頭文字D』の魅力とは?
諏訪部:スポーツカーがたくさんが出てくるところですね(笑)。マシンスペックだけではなく、ドライバーのテクニックやメンタルなど様々な要素が絡み合いながら繰り広げられるバトルは心躍ります。
――完成した映像をご覧になった感想は?
諏訪部:中智仁監督がバトルシーンに力を入れているとおっしゃっていたとおり、ハチロクとR32GT-Rのバトルは本当に迫力がありました。アフレコ時に映像は見ていましたが、すべての音が付いた完成品はやはり凄かったですね。鳥肌が立つほど興奮しました。
――車好きとして見た映像での車の挙動についてはいかがですか?
諏訪部:やはり今の技術は凄いですね。違和感を感じることなく迫力のバトルが表現されていたと思います。内燃機関の描写などがインサートされることによって、クルマの鼓動をより強く感じられた気がしました。エンジン音や排気音、ペダルやシフトノブの操作音など、サウンド面のこだわりもひしひしと伝わってきました。
●中里は武士のように泰然と演じ、バトルは迫りくるハチロクに恐怖!?
――演じる中里というキャラの印象と演じる時に心掛けたことは?
諏訪部:これまで中里というキャラに自分が抱いていた印象は、ここぞというところで熱くなってミスをしてしまう、ちょっと残念なキャラでした。格好つけてもどこか決めきれないような。しかし今作では、「どっしり構えた武士のように泰然としたイメージで」という感じのオーダーを音響監督さんから頂き。イメージの軌道修整をしながら、新劇場版における中里毅をきっちり成立させるよう心がけたつもりです。自分はハコスカですが、同じスカイライン乗りということで親近感もありますし、今作を通じて中里がかなり好きになりました。
――バトルシーンは自身で車の運転をしているイメージで演じられたのでしょうか?
諏訪部:もちろんそうですね。コクピットにいる感覚で演じました。引き離したつもりが、気づくとテール・トゥ・ノーズになっている白いクルマに、リアルな恐怖を感じました(笑)。
――日常シーンとバトルシーンを演じる上での違いはありましたか?
諏訪部:日常シーンを演じるには、自分の中で彼の人となりをしっかり埋めていかないといけないので大変でした。どういう背景を持っているのか、人としての情報はそれほど多くなかったので。逆に、高揚している運転時は気持ちを作りやすかったですね。こういう時はこう思うはず!というカーマニアの心理はよく理解しているので。
――今作に登場するキャラの中で自分に一番近いなと思うキャラは?
諏訪部:自分はセーフティマージンを確保した理性的な運転を心掛けているので、キービジュアルに登場する5人の中で強いて言うなら……高橋涼介でしょうか。
●思い入れ深いR32GT-Rに乗れて幸せ。拓海VS.中里、慎吾の2大バトルに注目!
――今作では拓海と、妙高ナイトキッズの中里毅と庄司慎吾との2つのバトルが柱に描かれていますね。
諏訪部:中里は正々堂々と。慎吾は運転方法に制限を付ける姑息な戦法でしたね。対照的な2つのバトルが繰り広げられる構成はおもしろいと思いました。フラットなコースなら圧倒的に中里が有利ですが、マシンの特性的に不利になる可能性が高い下りコースで勝負を挑んだのはやはりおごりだったのかなと。油断大敵を絵に描いたようなバトルでした。
――ちなみに今回、中里が運転するR32GT-Rという車の印象は?
諏訪部:ハコスカ、ケンメリ以降、GT-Rという名を冠したモデルはスカイラインに設定されていなかったのですが、89年に登場したこのBNR32型で遂に復活を遂げました。空白期間は実に約16年。最高峰スポーツカーに与えられるこの称号は伊達じゃなく、実際に数々のレースで圧倒的なパフォーマンスを見せつけました。自動車免許を取得したくらいの時期に発売されたクルマですので当然印象深く。当時憧れだった一台です。
――今作に登場する車の中で実際に運転してみたい車は?
諏訪部:中里のGT-R……と言いたいところですが、ここはハチロクで。やっぱり主人公のマシンには乗ってみたいじゃないですか(笑)。
●印象的なハチロクとのバトル。心地よかった相手を認めた後の好勝負
――今作の見どころの一つとして、前作のLegend1では、いつもクールだった拓海が感情を露わにしたり、変化や成長も見られます。
諏訪部:それまでは父親に言われて何となく乗っていたわけですが、自分の意思でバトルに挑みましたね。巧海の中で走り屋の本能が目覚めたエピソードだったように思います。開花したというよりは、既に持っていた能力に本人が気付いて爆発!という感じでした。
――今作で印象に残っているシーンを挙げていただけますか?
諏訪部:やはりバトルシーンです。自分より格下と甘く見ていた相手に追いつめられて行く中、認識を改め全力で戦いに挑む中里。勝負後に見せた清々しさも含めて印象深いです。
●Legend1ダイジェスト入りで「新劇場版」未体験の人も大丈夫!
――諏訪部さんを虜にする、クルマの魅力とは?
諏訪部:子供の頃に触れたスーパーカーブームがやはりクルマ好きになったルーツですね。まさに「三つ子の魂百まで」といった感じで。デザインや運転の楽しさなど、自分がクルマに魅力を感じる部分は様々ありますが、言葉でまとめるのはちょっと難しいです。心の底からワクワク感が止めどなく湧いて来るというか。「理由とか理屈じゃなく、とにかく好き!」これに尽きます。
――車好きな男性にはたまらない作品ですが、車に詳しくない女子に本作の良さや魅力をアピールするとしたら?
諏訪部:宮野真守君、小野大輔君、中村悠一君が出演しています(笑)。青春群像劇的な見方も出来ますし、たとえクルマのことがよくわからなくてもバトルシーンでは手に汗握ると思います。年齢性別やクルマへの興味の有無は関係ありません。ぜひご覧になってください!
――では最後に皆さんへメッセージをお願いします。
諏訪部:一生懸命頑張って演じましたので、ご覧いただけると幸いです。ぜひ劇場に足をお運びくださいませ。Legend1を観ていない方も大丈夫です! 冒頭にダイジェスト的な映像が入っていますので、ここからでも楽しめますよ! 何度でもご覧になっていただき、クルマの楽しさを見つけてもらえたらうれしいです。
■『新劇場版 頭文字D Legend2 -闘走-』作品情報
【スタッフ】
タイトル:新劇場版「頭文字D」Legend2-闘走-
公開日:5月23日(土)大ヒット上映中
原作:しげの秀一(講談社)
総監督:日高政光
監督:中 智仁
脚本:関島眞頼
キャラクターデザイン:羽田浩二
音楽:土橋安騎夫
製作:新劇場版「頭文字D」Legend2-闘走-製作委員会
講談社/エイベックス・ピクチャーズ/松竹/Sammy/ウルトラスーパーピクチャーズ
制作プロダクション:サンジゲン×ライデンフィルム
配給:松竹
【キャスト】
藤原拓海:宮野真守
中里毅:諏訪部順一
高橋啓介:中村悠一
高橋涼介:小野大輔
庄司慎吾:阪口周平
武内樹:白石稔
茂木なつき:内田真礼
藤原文太:平田広明
【ストーリー】
「秋名のハチロク」の名は、赤城レッドサンズの高橋啓介を下した謎のダウンヒルスペシャリストとして、瞬く間に走り屋たちに知れ渡り、腕に自身のある走り屋たちが続々と秋名に集う。そしてある夜、秋名の峠を切り裂く高橋涼介のFCと中里毅のGT-Rの2組のヘッドライトが交差する。
一方、藤原拓海は池谷や樹から「走り屋」といわれても戸惑うばかりで、まわりの熱狂からひとり浮いていた。そんな時、妙義ナイトキッズの中里毅の挑戦を樹が調子にのって勝手に引き受けてしまった……。
ハチロク VS GTR。GT-Rの380馬力にチューンしたRB26DETTエンジンは“バケモン”のひと言。ハチロクに勝ち目はないと思われる中、怒涛の全開バトルが幕を開ける。その戦いを冷たく見つめる男、妙義ナイトキッズのナンバー2・庄司慎吾も怪しく存在感を光らせる。峠を切り裂く走り屋たちの本能が炸裂する。
>>『新劇場版 頭文字D Legend2 -闘走-』公式サイト
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