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- 二城利月
- 元アニメイトタイムズの編集者で、現在はフリーのライター。アニメ、声優、VTuberの記事など作ってます。
2016年3月24より、『戦の海賊』にて、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』コラボが開催中。これを記念して、イオナ役の渕上舞さん、タカオ役の沼倉愛美さん、ハルナ役の山村響さんの三人にインタビューを行いました。コラボ内容に関するお話から、アニメに関するお話など、幅広く聞くことができたので、両作品のファンは要チェックです。さらに4月3日に行われるTridentのラストライブ「Thank you for your“BLUE”@幕張メッセ」についてもコメントを頂けました!
■登場初期の“逆に新鮮”なメンタルモデルたち!
――まず、初めに『戦の海賊』のプレイヤーの皆さんに向けて、それぞれ担当するキャラクターの紹介をお願いします。
渕上舞さん(以下、渕上):『蒼き鋼のアルペジオ』には、メンタルモデルという存在がいて、それぞれ船が女の子の形になったようなキャラクターなんですが、イオナはイ401という潜水艦のキャラクターです。純粋無垢で、物語の中での成長を見るのがとても面白いキャラクターです。
沼倉愛美さん(以下、沼倉):タカオは霧の重巡洋艦タカオのメンタルモデルです。服装や髪の毛は青いんですが、イメージカラーは赤です(笑)。そんなイメージカラーに似合う、情熱的で一直線な所があるキャラクターで、見た目はお姉さん的な雰囲気ですが、人を信じやすいというか、だまされやすいというか、色々と振り回され気味なキャラクターです。それは彼女の優しさから来てるんじゃないかなと思います。何かを守るということに関しては強い意志を持っている子で、すごくギャップがあって、演じていて楽しいキャラクターですね。
山村響さん(以下、山村):ハルナは霧の大戦艦級ハルナのメンタルモデルです。とてもクールで冷静沈着な性格で、パートナーとして霧の大戦艦キリシマのメンタルモデルのキリシマという子がいます。キリシマはかなり突っ走るキャラで、その横で冷静に物事を見て、的確な指示を出せる存在です。本編の物語では薪絵という女の子に出会ってから、とても人間らしい成長をしていって、誰よりも仲間思いな性格を垣間見ることができます。ちなみに来ているコートを脱ぐと、人が変わったようにへなちょこになってしまったり、人間の言葉を集めるのが趣味だったりと、意外な一面を沢山持っているキャラクターです。
――では次にアフレコの感想をお願いします。
渕上:今回のコラボのイオナは、物語初期の淡々とした、無機質な感じのしゃべり方だったので、懐かしさのような、しみじみとした感情にも浸れました。ただ、当時の演技にスッと戻れたのは、自分でちょっと驚きました(笑)。
沼倉:タカオは、アニメの中ではパーソナリティを獲得するにつれて、ギャグ担当というか、皆さんに笑いを提供していく役割が多くなっていったキャラクターです(笑)。ところが、今回のコラボは、タカオも登場した頃の雰囲気で、戦闘に関する格好いいセリフが盛りだくさんです。なので、私も大好きな“格好いい”タカオが沢山演じられて嬉しかったです。
――これはギャグの側に近いかもしれませんが、主人公千早群像に対する“デレ”のようなセリフは、今回のコラボでは聞くことができるのでしょうか?
沼倉:そうですね、「あのユニット私もほしいな」みたいなセリフは収録しました。あと、ギャグっぽい路線でいえば、あのニュアンスをまた出せるかなっていう不安もありましたが、「ぎゃふん」て言いました(笑)。
山村:私が演じたハルナも初期の頃の、クールで落ち着いた感じのセリフが多かったです。ただ、演技に関して渕上さんはスッと戻れたとのことですが、私は意外と苦戦してしまって(笑)。ですが、懐かしい雰囲気のハルナを演じられたのは、すごくうれしかったです。それと、本編の印象的なセリフが散りばめられていたので、それも懐かしく感じました。ちなみに、クールなだけではなくて、コートがはだけた時の、シクシク泣くようなセリフとか、「シャキーン」も収録しましたよ(笑)。
――物語初期のころと現在では、キャラクターの雰囲気が違うというお話が出ましたが、皆さんはどの頃の雰囲気が好きですか?
渕上:イオナは、成長していくにつれて見られる、にこやかな表情とかが可愛いなと思うことも多いんですが、群像と出会った頃から、少し経ったくらいの頃が面白くて好きです。人間の感情に、わからないなりに興味を持ちだしている感じが、本人はいたってまじめながら、聞きようによればとぼけているように聞こえる。その頃の独特の空気感が好きだなと思います。
沼倉:時期的なものはあまり関係ないんですが、ドヤ顔しているタカオが好きです(笑)。周りに振り回されている時も可愛いんですけど、本来持っている、彼女の“強さ”のようなものが垣間見えるシーンが好きですね。
山村:ハルナもあまり時期とかではないんですが、コートを脱いでへろへろになってしまったり、コートの中に下着しか着ていないっていう、人間的じゃないところとか、予想を裏切ってくる感じが面白い子だなと思っていて、そこがすごく好きな部分です。
――ちなみに、初めてハルナがそういうキャラクターだと知った時はどう思いましたか?
山村:見た目からは、そういう雰囲気は一切感じなかったので、やっぱり驚きました(笑)。ただ、やっぱり初めて知った時からそのギャップはかわいいなと思いました。
■イオナ、ムサシ、コンゴウ! 最強艦隊結成!
――今回のコラボキャラクターの中で、どう言った組み合わせのパーティーを組んでみたいですが?
渕上:イオナ、ムサシ、コンゴウで、最強感あふれるパーティーを組んでみたいです。コンゴウは最後味方になってくれましたけど、TVシリーズや映画で対立していた二人を従えたイオナを見てみたいです(笑)。どういう会話をするのか、とかも気になりますね。
沼倉:タカオと組ませるなら、キリシマかなと思います。個人的に思っている事なんですが、メンタルモデルたちの中で精神的なピラミッドがあるとしたら、タカオは底辺なんですね(笑)。で、キリシマも底辺なんですね。というのは、二人ともツッコミ役で、ずーっと人に振り回されているんです。なので分かり合えるんじゃないかなっていうのと、キリシマ相手ならタカオが上に立てるんじゃないかな? という希望ですね(笑)。
――ちなみにそのピラミッドでは誰が一番上に来るんでしょうか?
沼倉:私はイオナだと思います。コンゴウとかも、意外と真ん中くらいだと思うんですよね。アシガラは強い。ヒエイはだいぶ下ですね(笑)。
山村:私はやっぱり、ハルナ、イオナ、タカオでTridentのメンバーで組んでみたいです。ただ、個性が強くてなかなか統率がとれなさそうですね(笑)。
――イ401のクルーや、メンタルモデルたちが『戦の海賊』の世界に登場するような“海賊”に出会ったらどんな反応をすると思いますか?
渕上:私、これすごく想像できるんですけど、まず杏平が調子にのる(笑)。アルペジオの世界に、木造船に乗ったレトロな海賊が登場したら、超重力砲でイチコロだと思うんです。そういう面で杏平が調子にのる姿がすごい想像できます。
山村:私は、むしろ杏平がすごい怯えて、テンパってる姿が想像できます(笑)。
沼倉:メンタルモデルたちは、ものを知らないが故に、ほかの人間と出会った時とあまり変わらず、「こういう奴らもいるんだな」みたいに興味を持つか、「弱そうだからどうでもいいか」てなるか、みたいな感じだと思います。
山村:タカオは、そこで海賊にちなんだラブロマンスを想像して、ここで私がさらわれれば群像様が助けてくれる! みたいなことになりそう(笑)。
沼倉:多分そんなにしっかりした妄想はしないと思う(笑)。どうしたらそのルートに行けるかとかは全然考えずに、こうなりたい! って結果だけ求めてる感じ(笑)。
山村:ハルナはすごく興味をもって、色んな言葉を集めに行くんじゃないかなと思います。
沼倉:一員になっちゃうかもね。「野郎ども!」とか言いながら。
山村:あるかも(笑)。
――今度はキャラクターではなく、皆さん自らが、もし海賊になったら、どんなことをしてみたいですか?
渕上:私船酔いするからなぁ(笑)。でも、なるとしたら楽しいことがないか、放浪の旅に出ます。お宝があるっていう情報が入れば、探しに行って、何もなければふらふらーっと。楽しいことを探す、平和な海賊を目指します(笑)。
沼倉:私は海賊らしく略奪しますよ! 金銀財宝を奪ってやります(笑)。
山村:私は船上で、樽のビールジョッキで、ワイルドに乾杯してみたいです!
■コートのディティールに、艦の変形まで!? こだわり抜かれたコラボモデル!
――ゲームで使われるイラストや3Dモデルを実際に見ていかがですか?
渕上:3Dの小さいキャラがかわいいです! こういう、いかにもゲームのキャラクターっていう感じのイオナは初めて見たので、不思議な感覚ですが、これが船の上にちょこんと乗っている姿を想像するとすごくかわいいなと思います。
沼倉:私も等身の高いタカオしか見たことがなかったので、小さいタカオは、なんだかおもしろいですね(笑)。タカオは髪の毛が大変だと思うので、製作スタッフさんたちが頑張ってくれたんじゃないかと思います。
山村:ハルナのコートが、ちびキャラでもディティールがしっかりしていてすごいです! ハルナ以外も、やっぱり新鮮でかわいいです。船も展開形態があったり、すごいです!
■「後一ヶ月ほしい……」ラストライブの意気込みと見どころ!
――次にTridentのラストライブについてお聞きしたいのですが、開催が4月3日に迫った、現在の心境についてお聞かせください。
渕上:だめかもしれない(笑)。それは冗談としても、新しく振付が付いた曲がたくさんあるので、それがすごく大変で、心境がどうこうっていう状況じゃないくらい必死になってます。でも、その分皆さんには楽しみにしていてほしいなと思っています。
沼倉:そうですね、自分自身のパフォーマンスの準備はまだこれからという感じなんですが、着々と全体像が出来上がっているなと感じている最中です。まだ、自分がど真ん中にいるという感じはしていないんですが、なんだかすごいものができるんだなぁって思ってます(笑)。
山村:気づけばもう目前なんだなと気づいて、やばい! って思ってます(笑)。そろそろ焦らないといけないなと思いつつ、今日もダンスレッスンがあって、新しい曲をやったんですが、二人が踊っている姿を見て、Tridentに私もいるんだなと(笑)。
――今ですか!?
山村:二人が踊っているところを見て、頑張らなきゃ! って思ってます。残されている時間は限られていますが、自分の中で詰めていって、最後は私も悔いなく、皆さんに楽しんでいただけるように頑張っていきたいと思うので、楽しみにしておいていただけると嬉しいです。
渕上:後一ヶ月ほしい……
一同:(笑)。
――ラストライブの見どころはどういったところでしょうか?
渕上:前回のセカンドライブに引き続き、映像を使った演出があるんですが、今回は会場も広くなる分、一段と派手になると思います。私たちTridentの歌やダンスもそうですが、ステージ全体が目で見て楽しめる空間になっているので、そこはぜひ期待していてください。
沼倉:今までとはけた違いに会場が大きいので、そういう会場だからこそできることは楽しみにしていてほしいです。パワーアップした部分もありますし、まったく新しい要素もあると思います。あとは私たちが歌いきるさまを見届けていただければ(笑)。
山村:今までの二つのライブとは全く違ったものが待っているので、そこは会場に入った時に、「お!?」と思ってもらえるんじゃないかなと思います。そこはぜひ楽しみにしていてほしいです。
――では最後に、読者の皆様に一言おねがいします。
山村:『戦の海賊』と、『蒼き鋼のアルペジオ』のコラボということで、私のイメージですが、『戦の海賊』のいわゆる、クラシックな海賊たちの世界観に、近未来的なアルペジオの世界観が混ざりあうということで、どんなコラボになるんだろう? と、私もすごく楽しみに思っています。メンタルモデルたちのかわいい、格好いいセリフもいっぱい収録しましたので、ぜひ、アルペジオのキャラクターたちを沢山使って楽しんでください!
沼倉:アルペジオをご存じない方は、「なんだこの強い女子たちは!?」と思うかもしれません(笑)。ぜひそんな方々は、そこからアニメや劇場版にも触れていただけたら嬉しいです。彼女たちは海賊ではないですが、船なので、略奪してもよし、沈めてもよしです。でも愛は沈みません(笑)。苦戦を強いられるかもしれませんが、そこも楽しんで頂けたら嬉しいです。
渕上:アルペジオはアニメとしては、去年のイベントで区切りの付いた作品になるんですが、そんなアニメで生きてきた彼女たちが、また違った世界で生きる姿を見ることができるというのは、演じている身としてとても嬉しいです。そして、これを機会にアルペジオを知らなかった方々は、そこからTVシリーズや劇場版、グッズなど、作品全体に触れて行ってもらえたらと思います。アルペジオファンの方々は、物語序盤の雰囲気のキャラクターたちを見て、懐かしいなと感じていただけたりもすると思うので、そういった部分でも楽しんでいただけると思います。ぜひ、『蒼き鋼のアルペジオ−アルス・ノヴァ−』と『戦の海賊』の両方とも、思いっきり楽しんでください!
[取材・文:二城 利月/由井野 光]
某美少女ゲーム雑誌の編集、アニメイトタイムズの編集を経て、現在はフリーで活動中のライター。主にアニメ、声優、VTuber、ゲーム、車などの記事を作ってます。好きなアニメは『ガルパン』、『艦これ』、『はいふり』、『ラブライブ!』、『ゆるキャン△』、『放課後ていぼう日誌』など。聖地巡礼が好きで、ハマるとすぐ飛んでいきます。
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