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アニメ
TVアニメ『リゼロ』鈴木このみさんが歌うOPテーマに込められたメッセージとは【取材生活 第5回】
アニメイトタイムズにて掲載中の「Re:ゼロから始める取材生活」。本企画はTVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』(以下、リゼロ)の声優陣やテーマソング担当アーティストの特別インタビューを連続で掲載していく企画となっています。
その第5回となる今回は、本作のOPテーマ「Redo」を歌う鈴木このみさんです。5月11日に発売されたばかりのシングル「Redo」を中心に、作品の印象やお気に入りのキャラクター、そして前回登場の水瀬いのりさん・村川梨衣さんからのリレー質問にお答えいただきました。
――『Re:ゼロから始める異世界生活』を原作やTVアニメでご覧になった感想は?
鈴木このみさん(以下、鈴木):「Redo」のレコーディング前にイメージをつかみたかったので、原作を読ませていただきましたが、ドキッとするシーンが随所にあるので次が気になってページをめくる手が止まらなくなりました。アニメではキャラがしゃべって動いて、音楽が付くことによってドキッが倍増して。そしていつも衝撃的に終わるので毎週楽しみに観ています。5話ではこのままほのぼのと終わるのかなと思ったし、EDになったからホッとして実況ツイートの準備をしていたらまさかのラストでビックリしました。またOP曲もどんな風に流れるんだろう!と、私的には毎回ドキドキしてます(笑)。
――スバルに対しての印象と魅力を感じるところは?
鈴木:スバル君は完璧人間じゃないからいいなって。スバル君はよく妄想するし、ドジだし、一人語りをよくするけど、そこが親近感を持てて共感できるんじゃないかなと思います。私は人見知りするタイプなのであの距離の詰め方はうらやましいです。でも初対面であんな感じでこられたら戸惑うと思うけど(笑)。あとピンチになった時にもあきらめずに乗り越えようとする粘り強さは素晴らしいですね。
鈴木:原作を読んだ時から印象に残っていたシーンがあって。4話でスバル君が食事を作るレムのお手伝いをした時、包丁の切り傷がいっぱいできて、エミリアが治そうかと言ったら努力の証が残っているほうがうれしいと話していたのがじーんときました。私も頑張らなきゃと元気づけられたところでまさかの死に戻りしちゃって、キツいなって思いました。映像で観たら余計にぐっときましたね。 あとは1話でスバルがエルザの攻撃を受けた時も衝撃的で、先行上映会で観た時も「うわ~」ってなって。それ以来、エルザを見るたびにお腹が痛くなるようになりました(笑)。 ――お気に入りのキャラを教えてください。
鈴木:私のツイッターをご覧の方はもうご存じかと思いますが、一番のお気に入りはベアトリスです。元々、金髪が大好きだし、ロリータファッションも見た目も好きですが、そこにツンデレ属性も入って、もう完璧です(笑)。魔法も使えて強いのに、スバルにはいつも扉渡りを破られてしまうところもかわいいですね。 ――もしスバルと同じルグニカ王国へ召喚されてしまったとしたら、最初にどんな行動をしますか?
鈴木:たぶん行動できないでしょうね。3日間はへこみまくると思います。
――サバイバル生活では最初にいなくなるタイプですね(笑)。
鈴木:だからこそ、スバル君はすごいなと思います。3日間ほうけた後にお金を稼ぐ方法を考えて、バイトを始めるんじゃないかな(笑)。
――ご自身が歌う「Redo」が流れたOP映像をご覧になった感想は?
鈴木:イメージしていた通りの映像で感激しました。レコーディングの時、スバルが顔をくしゃくしゃにしながら泣き叫ぶ表情を想像して歌っていましたが、Bメロの“叫んで~”のところでOP映像でもそういう表情のスバル君が出てきたので、「合っていたんだ」と安心しました。ほとんどの方がアニメのOPで初めてこの曲を聴くことになるので、反応も気になっていましたが、皆さんから「アニメにピッタリです」というツイッターのリプライをたくさんいただいてうれしかったです。
――「Redo」を初めて聴いた時の印象は?
鈴木:歌うのは絶対難しいだろうなと。でもすごくカッコイイので、この曲を歌いこなしてやるんだという気持ちがみなぎってきました。
――イントロのギターフレーズからドラムビートにのってカッコよく歌っていたと思ったら途中でギターの音色が優しくなると歌い方も優しくとアップダウンもあり、そしてまた激しくと目まぐるしい展開の曲ですね。2Bでコール&レスポンスのパートが急に入ってくるのも驚きました。
鈴木:実は1番と2番のBメロは最初同じだったんですけど、最終的に2番ではシャウトが入って、みんなにコールもしてもらえるのでライブでの盛り上がりどころですね。
――普通はDメロに山場が来るのにその前にもいくつか山場があるみたいで。
鈴木:レコーディングの時からずっと全力で歌っている感じでしたね。スバル君自身もギリギリのところを全力で突っ走っている感じなので、そこも意識しながら必死感や狂気さを出しつつも暗くならないように。彼はポジティブな人なので、希望に向かって走っていきたいなって。
――歌詞も必死に戦っているスバルそのものです。
鈴木:それでいて、私の歌に対する想いにも当てはまるんですよね。私もいつも必死だけど希望に向かって歌ってきたので。ライブで歌っていてもいろいろなことを思い出したり、感動したりします。
――曲名の「Redo」は“やり直し”の意味なんですね。
鈴木:直訳ではそういう意味もありますが、スバル君がポジティブなので、“何度でも始める”と私はとらえています。ちなみに読み間違い方は「レド」派と「レード派」が多いんですが、正しくは「リドゥ」です(笑)。
――お気に入りのフレーズを挙げるとすれば?
鈴木:一番気に入っているのは1番のBメロの“巻き戻しの中 掴んだ愛はそう離しはしないから”ですね。スバル君らしくて。エミリアに対する変わらない想いを感じるし、全体的にメロディの上がり下がりもあって狂気的な部分も見えるけど、このフレーズはスバル君の素直な気持ちが出ているんじゃないかなと思います。
――今までのお話以外で「Redo」の聴きどころや注目ポイントを教えてください。
鈴木:この曲はまさにスバル君そのもので、どんなにつらくても、死に戻りしていることを誰も知らなくても、エミリアのために絶対にあきらめないという強い気持ちと執念のような信念を歌っているので、背中を押してくれる曲になっています。
ライブ映えもする曲で、最近歌っていて思うのは、Dメロの“ここから始まれ”というフレーズのときにみんなの顔を見ると「ここからスタートなんだ」という気持ちになれて、心地いいんです。聴いてくれる方もこの曲でパワーを再充てんして、元気やエネルギーがみなぎってくれたらいいなと思います。
――もうライブで披露されているとのことですが反応はいかがですか?
鈴木:発売前なのにみんなが盛り上がってくれて、2番のBメロもコールしてくれてうれしかったです。一応、歌う前にコール講座みたいなこともやっていますし、YouTubeで公開されたショートバージョンのMVでも2番終わりまで聴けるのでそこで予習をしてくれたみたいで。ライブで進化していく曲だと思っているので、これから歌い続けていくのが楽しみです。
――「Redo」のMVのコンセプトを教えてください。
鈴木:「過去」を表す黒い衣装を着た私と「現在」を表す白い衣装を着た私が、コリドールというボードゲームで対戦していて。白い私が黒い私に負けるたびに過去に戻って盤面もリセットされるという死に戻りのイメージになっています。コリドールはチェスに似ているゲームなんですけど、コマの他に板みたいな持ち手があって、相手の進路を妨害できるんです。妨害された数々のルートの中から、正しいルートを探して進むというところがアニメにリンクできるかも、と採用されました。スロー再生すると板を使っているシーンもあるので確かめてみてください。そして黒と白の対決の結末はフルバージョンのMVでしか見られないのでぜひ!
――撮影中の印象的な出来事は?
鈴木:黒の私が挑戦的な笑みを浮かべていますが、実はMVの中でガッツリ演技をすることも初めてで。その表情が伝わらないとMVに込めたストーリーも伝わらないので、すごく難しかったです。コリドールの対決シーンも、前に人がいない状態での撮影だったので、対戦相手を想像しながらやるのも難しかったです。更に机をちょっとでも動かすとうまく合成できなくなっちゃうからメイク直しもそーっと。かなり緊張感が走りました(笑)。
――カップリング曲についてもご紹介お願いします。まず「メビウス」は、堂々巡りで中々前へ進めない人が勇気を出して進んでいこうとする気持ちを描いた曲ですね。
鈴木:自分にとっては、デビューして4周年と時間を重ねてきた今だから歌える曲かなと思います。自分が大切にしていることやこだわりを持っているものが他の人には些細に見えたり、誤解されることがあって。表裏交わらない世界を曲名と歌詞で表現していただきました。私が大切にしていることは歌うことで、私自身は歌をあきらめられない理由を歌っていますが、『リゼロ』の世界観にも当てはまるなと思っていて。
スバル君も何度も死に戻りして、何度も同じスタート地点に戻っているので、どれが現実でどれが夢なのかわからない、まさに表裏が見えない状態です。そんな中でもエミリアに対する想いは変わらなくて、それがスバルがあきらめられない理由なんだろうなと思います。
――スローなテンポなのが苦悩する姿に重なりますね。
鈴木:ちょっとダークな曲調になっていて、2番のAメロの“追いかけた夢に 時に追いかけられ”がすごくせつなくて、歌っていて心に刺さりました。私も夢を追いかけたいと思って歌い続けてきたけど、時にはプレッシャーになることもありました。
例えば新しいシングルを出すごとに前の自分に勝ちたい、勝たなきゃと思って、それがプレッシャーになることもあるけど、それでも歌っていたいと思うのはみんなが応援してくれるからその期待に応えたいからです。曲調はダークだけど、前を向いて、大事なものをしっかり抱いて進んでいこうというメッセージを込められたらいいなと思いました。
――3曲目は限定盤と通常盤で収録曲が違いますが、どちらもアコースティックバージョンですね。
鈴木:どちらもバンドメンバーさんと同じブースに入って、せーので、一発録りしました。だから失敗したらどうしようとドキドキしました。会話や笑い声とかも入っていたり、その場の雰囲気が伝わる音源になったかなと思います。限定盤に収録された「夢の続き」(3rdシングル収録)は、ライブでも何度かアコースティックバージョンで歌っていましたが、好評だったので改めてレコーディングできてうれしかったです。
あと、今回は大学の卒業式で歌うような気持ちで歌いました。私は大学に通っていましたが、その時間を歌にすべて使いたいと思って、今は休学して地元の大阪を離れて上京してきたので、ちょっと早めの卒業式みたいな気分で歌いました。卒業式といえば誰かを送り出す気持ちがありますが、それに加えて上京する自分自身を送り出す気持ちも込めています。
「世界は疵を抱きしめる」(5thシングル収録)は始まりの季節にピッタリな眩しさのある曲だと思って選びました。ライブで何度も歌っている曲で、ライブに来てくれるみんなが見せてくれる笑顔を思い出しながら歌いました。
鈴木:ワンマンライブをする時はバンドさんやサポートさんなどたくさんの方に協力していただいて、ライブを作ってきましたが、1人でステージに立って、セットリストからヘアメイクも衣装をそろえるのも自分でやっているのが「19歳ヒトリタビ」です。
マネージャー:周りの方に支えてもらっていてばかりだと、スタッフがどんなことをしてくれているのか、なかなか目に見えてこないし、自分の歌だけで勝負するという経験もしておいたほうがいいんじゃないかなと思って、10代最後の節目でやってみようと。
鈴木:今までやったことがないツアーで、試行錯誤を重ねてやっていて、毎回変化や成長があると思うし、心境的な変化は既に感じています。何よりライブへの準備が早くなりましたね。今まではギリギリになってから準備していましたが、全部自分でやってみると、当日は本当に時間がないことに気付きました。現時点の私をリアルに感じてもらえるライブだと思うので、ぜひ遊びに来てほしいです。
――そんな中でアジアツアーというのも挑戦ですね。
鈴木:初めてのアジアツアーです。台湾と香港で行いますが、どちらも以前行ったことがあるし、台湾では1stツアーの追加公演としてワンマンライブもしたことがあります。どちらも行くたびに温かい場所だなと思うし、アニメで勉強して日本語を覚えて、気持ちを伝えてくれるのがうれしいんです。そんな皆さんに私も全力全開でパワーをお届けできたらいいなと思っています。
いつもは1人で行っていましたが今回はバンドメンバーのギターとベースの方が一緒に来てくれるので心強いです。2ndライブツアーからの勢いで臨むつもりですし、人気がある曲も日本と少し違うところもあるので、そこも考慮してセットリストを組んだので、楽しみにしてほしいです。
――作品名にちなんで、今、ゼロから始めたいことや挑戦してみたいことはありますか?
鈴木:料理をちゃんとできるようになりたいです。全然、料理ができないので。最近は頑張って特訓していますが、盛り付けがヘタ過ぎてツイッターやブログに上げられないんです。写真的にのせられないものが多くて(笑)。今、発展途上ということで披露できる日を気長に待っていてください!
あとは、もう1回始めたいのは「釣り」ですね。大阪に住んでいた時、家族で毎週週末に海に行って釣りをしていたので。アジやイワシ、タコ、イカ、トビウオとか釣っていて、ハマった時期がありました。学校のない日はいつも行く、みたいな。もう1回やりたいなと。
――当連載ではリレー質問企画を行っています。前回登場の水瀬いのりさんと村川梨衣さんから鈴木さんへの質問です。まず水瀬さんからは「歌詞はどうやって覚えますか?」。
鈴木:昔から楽譜を見て覚えるタイプではなくて、耳で覚えていて、メロディと一緒に歌詞が入ってくるタイプです。だから歌詞覚えで苦労したことはありませんが、それでも覚えられない時は動作と一緒に覚えます。歌詞の中で振りや動作を入れやすい言葉に動作を付けて覚えれば、ライブでも見ている人も違和感を感じないと思うので。
――次は村川さんから「ライブ前に行うルーティンはありますか?」。
鈴木:あります! ステージに出る前に舞台袖でスタッフさんに背中を思い切り叩いてもらって、気合を入れるのがルーティンになっています。強度も毎回違って、今日はイケるかなと調子がいい日は「とんとん」で、今日はキツく欲しいかもという時はあらかじめ「どんと来てください」とお願いしてバシンと。
あとはよく言う「よし!」という口癖があって、これを言う事で気合が入ります。無意識ですが、レコーディング前とかライブ直前になると口にして気合を入れます。
――最後は水瀬さんと村川さんのお二人から「レムとラム、どちらが好きですか?」。
鈴木:難しい! どちらにも違った良さがあるし。どっちも好きですが、しいて言うならレムかな。レムは家事が得意で、私はいろいろできないので世話を焼いてほしいなという願望があります。あとラムはツンツンですが、私にはベアトリスというツンデレがいるので(笑)。
――インタビュー連載に次回登場するのはED曲を歌うMYTH & ROIDのお二人です。鈴木さんからMYTH & ROIDさんに質問したいことは?
鈴木:Tom-H@ckさんにお聞きしたいのが「どうやったら緊張しなくなりますか?」。私、緊張するタイプで本番前になるとお腹が痛くなっちゃうんです。Tom-H@ckさんとは以前、控室が一緒になったことがあって。私が「緊張する! どうしよう!」とわたわたしていたけど、Tomさんは落ち着いていたのがうらやましくて。ぜひ緊張しなくなるコツを教えてほしいです。
Mayuちゃんとはずっと仲良くさせていただいていて、一緒にご飯を食べに行ったり、お買い物に行ったりしているので、プライベートでもよくお話しするんです。歌っている時と普段のギャップが激しくて、おしゃべりするまではクールな女王様系なキャラだと思っていました。常にアゴが上を向いている、みたいな(笑)。だから最初にお話しした時はビックリしました。自分のことを「ギャグ製造マシーン」って言っていて(笑)。なので質問は「何でそんなにおもしろいことがポンポン出てくるのか、知りたい!」です。あと私がライブなどで使える、鉄板のギャグを作ってください。お願いします(笑)。
その第5回となる今回は、本作のOPテーマ「Redo」を歌う鈴木このみさんです。5月11日に発売されたばかりのシングル「Redo」を中心に、作品の印象やお気に入りのキャラクター、そして前回登場の水瀬いのりさん・村川梨衣さんからのリレー質問にお答えいただきました。
目次
- 毎回衝撃的な“ドキッ”があって楽しみ! スバルのあきらめない強さも魅力的
- お気に入りキャラは自分の好みにマッチしたベアトリス
- 「Redo」はスバルそのもの、歌う時も彼のように希望に向かって全力で
- 曲名はポジティブに“何度でも始める”の意味で
- 「ここからスタート」と思わせてくれる曲
- 黒と白の鈴木さんがコリドールで対決! MVで初挑戦の演技にも注目!!
- スバル、そして自身があきらめられない気持ちを歌った「メビウス」
- 3曲目は限定盤と通常盤で違う曲で、一発録音のアコースティックVer.!
- セルフプロデュースの「19歳ヒトリタビ」、アジアツアーに挑戦!
- 鈴木さんが始めたいのは料理&釣り!?
- 水瀬さん&村川さんからの質問!鈴木さんの歌詞の覚え方&ライブのルーティンとは?
- ED曲「STYX HELIX」を歌うMYTH & ROIDへ質問!
- スバルのように強い信念を持って歌い続けていきたい
- 番外編:宣伝Pが語る「第7話」の気になる見どころは?
毎回衝撃的な“ドキッ”があって楽しみ! スバルのあきらめない強さも魅力的
――『Re:ゼロから始める異世界生活』を原作やTVアニメでご覧になった感想は?
鈴木このみさん(以下、鈴木):「Redo」のレコーディング前にイメージをつかみたかったので、原作を読ませていただきましたが、ドキッとするシーンが随所にあるので次が気になってページをめくる手が止まらなくなりました。アニメではキャラがしゃべって動いて、音楽が付くことによってドキッが倍増して。そしていつも衝撃的に終わるので毎週楽しみに観ています。5話ではこのままほのぼのと終わるのかなと思ったし、EDになったからホッとして実況ツイートの準備をしていたらまさかのラストでビックリしました。またOP曲もどんな風に流れるんだろう!と、私的には毎回ドキドキしてます(笑)。
――スバルに対しての印象と魅力を感じるところは?
鈴木:スバル君は完璧人間じゃないからいいなって。スバル君はよく妄想するし、ドジだし、一人語りをよくするけど、そこが親近感を持てて共感できるんじゃないかなと思います。私は人見知りするタイプなのであの距離の詰め方はうらやましいです。でも初対面であんな感じでこられたら戸惑うと思うけど(笑)。あとピンチになった時にもあきらめずに乗り越えようとする粘り強さは素晴らしいですね。
お気に入りキャラは自分の好みにマッチしたベアトリス
――ここまでご覧になった中で印象的だったシーンは?鈴木:原作を読んだ時から印象に残っていたシーンがあって。4話でスバル君が食事を作るレムのお手伝いをした時、包丁の切り傷がいっぱいできて、エミリアが治そうかと言ったら努力の証が残っているほうがうれしいと話していたのがじーんときました。私も頑張らなきゃと元気づけられたところでまさかの死に戻りしちゃって、キツいなって思いました。映像で観たら余計にぐっときましたね。 あとは1話でスバルがエルザの攻撃を受けた時も衝撃的で、先行上映会で観た時も「うわ~」ってなって。それ以来、エルザを見るたびにお腹が痛くなるようになりました(笑)。 ――お気に入りのキャラを教えてください。
鈴木:私のツイッターをご覧の方はもうご存じかと思いますが、一番のお気に入りはベアトリスです。元々、金髪が大好きだし、ロリータファッションも見た目も好きですが、そこにツンデレ属性も入って、もう完璧です(笑)。魔法も使えて強いのに、スバルにはいつも扉渡りを破られてしまうところもかわいいですね。 ――もしスバルと同じルグニカ王国へ召喚されてしまったとしたら、最初にどんな行動をしますか?
鈴木:たぶん行動できないでしょうね。3日間はへこみまくると思います。
――サバイバル生活では最初にいなくなるタイプですね(笑)。
鈴木:だからこそ、スバル君はすごいなと思います。3日間ほうけた後にお金を稼ぐ方法を考えて、バイトを始めるんじゃないかな(笑)。
「Redo」はスバルそのもの、歌う時も彼のように希望に向かって全力で
――ご自身が歌う「Redo」が流れたOP映像をご覧になった感想は?
鈴木:イメージしていた通りの映像で感激しました。レコーディングの時、スバルが顔をくしゃくしゃにしながら泣き叫ぶ表情を想像して歌っていましたが、Bメロの“叫んで~”のところでOP映像でもそういう表情のスバル君が出てきたので、「合っていたんだ」と安心しました。ほとんどの方がアニメのOPで初めてこの曲を聴くことになるので、反応も気になっていましたが、皆さんから「アニメにピッタリです」というツイッターのリプライをたくさんいただいてうれしかったです。
――「Redo」を初めて聴いた時の印象は?
鈴木:歌うのは絶対難しいだろうなと。でもすごくカッコイイので、この曲を歌いこなしてやるんだという気持ちがみなぎってきました。
――イントロのギターフレーズからドラムビートにのってカッコよく歌っていたと思ったら途中でギターの音色が優しくなると歌い方も優しくとアップダウンもあり、そしてまた激しくと目まぐるしい展開の曲ですね。2Bでコール&レスポンスのパートが急に入ってくるのも驚きました。
鈴木:実は1番と2番のBメロは最初同じだったんですけど、最終的に2番ではシャウトが入って、みんなにコールもしてもらえるのでライブでの盛り上がりどころですね。
――普通はDメロに山場が来るのにその前にもいくつか山場があるみたいで。
鈴木:レコーディングの時からずっと全力で歌っている感じでしたね。スバル君自身もギリギリのところを全力で突っ走っている感じなので、そこも意識しながら必死感や狂気さを出しつつも暗くならないように。彼はポジティブな人なので、希望に向かって走っていきたいなって。
曲名はポジティブに“何度でも始める”の意味で
――歌詞も必死に戦っているスバルそのものです。
鈴木:それでいて、私の歌に対する想いにも当てはまるんですよね。私もいつも必死だけど希望に向かって歌ってきたので。ライブで歌っていてもいろいろなことを思い出したり、感動したりします。
――曲名の「Redo」は“やり直し”の意味なんですね。
鈴木:直訳ではそういう意味もありますが、スバル君がポジティブなので、“何度でも始める”と私はとらえています。ちなみに読み間違い方は「レド」派と「レード派」が多いんですが、正しくは「リドゥ」です(笑)。
――お気に入りのフレーズを挙げるとすれば?
鈴木:一番気に入っているのは1番のBメロの“巻き戻しの中 掴んだ愛はそう離しはしないから”ですね。スバル君らしくて。エミリアに対する変わらない想いを感じるし、全体的にメロディの上がり下がりもあって狂気的な部分も見えるけど、このフレーズはスバル君の素直な気持ちが出ているんじゃないかなと思います。
「ここからスタート」と思わせてくれる曲
――今までのお話以外で「Redo」の聴きどころや注目ポイントを教えてください。
鈴木:この曲はまさにスバル君そのもので、どんなにつらくても、死に戻りしていることを誰も知らなくても、エミリアのために絶対にあきらめないという強い気持ちと執念のような信念を歌っているので、背中を押してくれる曲になっています。
ライブ映えもする曲で、最近歌っていて思うのは、Dメロの“ここから始まれ”というフレーズのときにみんなの顔を見ると「ここからスタートなんだ」という気持ちになれて、心地いいんです。聴いてくれる方もこの曲でパワーを再充てんして、元気やエネルギーがみなぎってくれたらいいなと思います。
――もうライブで披露されているとのことですが反応はいかがですか?
鈴木:発売前なのにみんなが盛り上がってくれて、2番のBメロもコールしてくれてうれしかったです。一応、歌う前にコール講座みたいなこともやっていますし、YouTubeで公開されたショートバージョンのMVでも2番終わりまで聴けるのでそこで予習をしてくれたみたいで。ライブで進化していく曲だと思っているので、これから歌い続けていくのが楽しみです。
黒と白の鈴木さんがコリドールで対決! MVで初挑戦の演技にも注目!!
――「Redo」のMVのコンセプトを教えてください。
鈴木:「過去」を表す黒い衣装を着た私と「現在」を表す白い衣装を着た私が、コリドールというボードゲームで対戦していて。白い私が黒い私に負けるたびに過去に戻って盤面もリセットされるという死に戻りのイメージになっています。コリドールはチェスに似ているゲームなんですけど、コマの他に板みたいな持ち手があって、相手の進路を妨害できるんです。妨害された数々のルートの中から、正しいルートを探して進むというところがアニメにリンクできるかも、と採用されました。スロー再生すると板を使っているシーンもあるので確かめてみてください。そして黒と白の対決の結末はフルバージョンのMVでしか見られないのでぜひ!
――撮影中の印象的な出来事は?
鈴木:黒の私が挑戦的な笑みを浮かべていますが、実はMVの中でガッツリ演技をすることも初めてで。その表情が伝わらないとMVに込めたストーリーも伝わらないので、すごく難しかったです。コリドールの対決シーンも、前に人がいない状態での撮影だったので、対戦相手を想像しながらやるのも難しかったです。更に机をちょっとでも動かすとうまく合成できなくなっちゃうからメイク直しもそーっと。かなり緊張感が走りました(笑)。
スバル、そして自身があきらめられない気持ちを歌った「メビウス」
――カップリング曲についてもご紹介お願いします。まず「メビウス」は、堂々巡りで中々前へ進めない人が勇気を出して進んでいこうとする気持ちを描いた曲ですね。
鈴木:自分にとっては、デビューして4周年と時間を重ねてきた今だから歌える曲かなと思います。自分が大切にしていることやこだわりを持っているものが他の人には些細に見えたり、誤解されることがあって。表裏交わらない世界を曲名と歌詞で表現していただきました。私が大切にしていることは歌うことで、私自身は歌をあきらめられない理由を歌っていますが、『リゼロ』の世界観にも当てはまるなと思っていて。
スバル君も何度も死に戻りして、何度も同じスタート地点に戻っているので、どれが現実でどれが夢なのかわからない、まさに表裏が見えない状態です。そんな中でもエミリアに対する想いは変わらなくて、それがスバルがあきらめられない理由なんだろうなと思います。
――スローなテンポなのが苦悩する姿に重なりますね。
鈴木:ちょっとダークな曲調になっていて、2番のAメロの“追いかけた夢に 時に追いかけられ”がすごくせつなくて、歌っていて心に刺さりました。私も夢を追いかけたいと思って歌い続けてきたけど、時にはプレッシャーになることもありました。
例えば新しいシングルを出すごとに前の自分に勝ちたい、勝たなきゃと思って、それがプレッシャーになることもあるけど、それでも歌っていたいと思うのはみんなが応援してくれるからその期待に応えたいからです。曲調はダークだけど、前を向いて、大事なものをしっかり抱いて進んでいこうというメッセージを込められたらいいなと思いました。
3曲目は限定盤と通常盤で違う曲で、一発録音のアコースティックVer.!
――3曲目は限定盤と通常盤で収録曲が違いますが、どちらもアコースティックバージョンですね。
鈴木:どちらもバンドメンバーさんと同じブースに入って、せーので、一発録りしました。だから失敗したらどうしようとドキドキしました。会話や笑い声とかも入っていたり、その場の雰囲気が伝わる音源になったかなと思います。限定盤に収録された「夢の続き」(3rdシングル収録)は、ライブでも何度かアコースティックバージョンで歌っていましたが、好評だったので改めてレコーディングできてうれしかったです。
あと、今回は大学の卒業式で歌うような気持ちで歌いました。私は大学に通っていましたが、その時間を歌にすべて使いたいと思って、今は休学して地元の大阪を離れて上京してきたので、ちょっと早めの卒業式みたいな気分で歌いました。卒業式といえば誰かを送り出す気持ちがありますが、それに加えて上京する自分自身を送り出す気持ちも込めています。
「世界は疵を抱きしめる」(5thシングル収録)は始まりの季節にピッタリな眩しさのある曲だと思って選びました。ライブで何度も歌っている曲で、ライブに来てくれるみんなが見せてくれる笑顔を思い出しながら歌いました。
セルフプロデュースの「19歳ヒトリタビ」、アジアツアーに挑戦!
――先日2ndライブツアーを終えたばかりですが、発売記念イベントに、「19歳ヒトリタビ!」、アジアツアーも控えていますね。鈴木:ワンマンライブをする時はバンドさんやサポートさんなどたくさんの方に協力していただいて、ライブを作ってきましたが、1人でステージに立って、セットリストからヘアメイクも衣装をそろえるのも自分でやっているのが「19歳ヒトリタビ」です。
マネージャー:周りの方に支えてもらっていてばかりだと、スタッフがどんなことをしてくれているのか、なかなか目に見えてこないし、自分の歌だけで勝負するという経験もしておいたほうがいいんじゃないかなと思って、10代最後の節目でやってみようと。
鈴木:今までやったことがないツアーで、試行錯誤を重ねてやっていて、毎回変化や成長があると思うし、心境的な変化は既に感じています。何よりライブへの準備が早くなりましたね。今まではギリギリになってから準備していましたが、全部自分でやってみると、当日は本当に時間がないことに気付きました。現時点の私をリアルに感じてもらえるライブだと思うので、ぜひ遊びに来てほしいです。
――そんな中でアジアツアーというのも挑戦ですね。
鈴木:初めてのアジアツアーです。台湾と香港で行いますが、どちらも以前行ったことがあるし、台湾では1stツアーの追加公演としてワンマンライブもしたことがあります。どちらも行くたびに温かい場所だなと思うし、アニメで勉強して日本語を覚えて、気持ちを伝えてくれるのがうれしいんです。そんな皆さんに私も全力全開でパワーをお届けできたらいいなと思っています。
いつもは1人で行っていましたが今回はバンドメンバーのギターとベースの方が一緒に来てくれるので心強いです。2ndライブツアーからの勢いで臨むつもりですし、人気がある曲も日本と少し違うところもあるので、そこも考慮してセットリストを組んだので、楽しみにしてほしいです。
鈴木さんが始めたいのは料理&釣り!?
――作品名にちなんで、今、ゼロから始めたいことや挑戦してみたいことはありますか?
鈴木:料理をちゃんとできるようになりたいです。全然、料理ができないので。最近は頑張って特訓していますが、盛り付けがヘタ過ぎてツイッターやブログに上げられないんです。写真的にのせられないものが多くて(笑)。今、発展途上ということで披露できる日を気長に待っていてください!
あとは、もう1回始めたいのは「釣り」ですね。大阪に住んでいた時、家族で毎週週末に海に行って釣りをしていたので。アジやイワシ、タコ、イカ、トビウオとか釣っていて、ハマった時期がありました。学校のない日はいつも行く、みたいな。もう1回やりたいなと。
水瀬さん&村川さんからの質問!鈴木さんの歌詞の覚え方&ライブのルーティンとは?
――当連載ではリレー質問企画を行っています。前回登場の水瀬いのりさんと村川梨衣さんから鈴木さんへの質問です。まず水瀬さんからは「歌詞はどうやって覚えますか?」。
鈴木:昔から楽譜を見て覚えるタイプではなくて、耳で覚えていて、メロディと一緒に歌詞が入ってくるタイプです。だから歌詞覚えで苦労したことはありませんが、それでも覚えられない時は動作と一緒に覚えます。歌詞の中で振りや動作を入れやすい言葉に動作を付けて覚えれば、ライブでも見ている人も違和感を感じないと思うので。
――次は村川さんから「ライブ前に行うルーティンはありますか?」。
鈴木:あります! ステージに出る前に舞台袖でスタッフさんに背中を思い切り叩いてもらって、気合を入れるのがルーティンになっています。強度も毎回違って、今日はイケるかなと調子がいい日は「とんとん」で、今日はキツく欲しいかもという時はあらかじめ「どんと来てください」とお願いしてバシンと。
あとはよく言う「よし!」という口癖があって、これを言う事で気合が入ります。無意識ですが、レコーディング前とかライブ直前になると口にして気合を入れます。
――最後は水瀬さんと村川さんのお二人から「レムとラム、どちらが好きですか?」。
鈴木:難しい! どちらにも違った良さがあるし。どっちも好きですが、しいて言うならレムかな。レムは家事が得意で、私はいろいろできないので世話を焼いてほしいなという願望があります。あとラムはツンツンですが、私にはベアトリスというツンデレがいるので(笑)。
ED曲「STYX HELIX」を歌うMYTH & ROIDへ質問!
――インタビュー連載に次回登場するのはED曲を歌うMYTH & ROIDのお二人です。鈴木さんからMYTH & ROIDさんに質問したいことは?
鈴木:Tom-H@ckさんにお聞きしたいのが「どうやったら緊張しなくなりますか?」。私、緊張するタイプで本番前になるとお腹が痛くなっちゃうんです。Tom-H@ckさんとは以前、控室が一緒になったことがあって。私が「緊張する! どうしよう!」とわたわたしていたけど、Tomさんは落ち着いていたのがうらやましくて。ぜひ緊張しなくなるコツを教えてほしいです。
Mayuちゃんとはずっと仲良くさせていただいていて、一緒にご飯を食べに行ったり、お買い物に行ったりしているので、プライベートでもよくお話しするんです。歌っている時と普段のギャップが激しくて、おしゃべりするまではクールな女王様系なキャラだと思っていました。常にアゴが上を向いている、みたいな(笑)。だから最初にお話しした時はビックリしました。自分のことを「ギャグ製造マシーン」って言っていて(笑)。なので質問は「何でそんなにおもしろいことがポンポン出てくるのか、知りたい!」です。あと私がライブなどで使える、鉄板のギャグを作ってください。お願いします(笑)。
<次ページ:スバルのように強い信念を持って歌い続けていきたい>
(C) 長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会