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『リゼロ』水瀬いのりさんが明かす、6・7話でのレムの演技への想い

TVアニメ『リゼロ』水瀬いのりさんが明かす、衝撃的な6・7話のレムを演じたときの想い

作品への想い、ここでしか読めない裏話に加え、近々に放送された回の振り返りに、放送直前の回の見どころも特別にお伝えしていく「Re:ゼロから始める取材生活」

TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』(以下、リゼロ)の声優陣やテーマソング担当アーティストの特別インタビューを連続で掲載していく本企画の第10回では、前回に引き続きナツキ・スバル役・小林裕介さんレム役・水瀬いのりさんが登場!

第2章の締めくくりとなった11話を振り返りつつ、ファンの間でも話題になった6~7話のレムがスバルを襲う衝撃のシーンについて、そして新章突入の12話の見どころなどを語っていただきました。
 

目次

印象的だったレムの心からの素直な笑顔


――11話が先日オンエアとなりました。レムの過去が明らかになって救われたりと、感動的だった11話についての感想をお願いします。

水瀬いのりさん(以下、水瀬):レムがヒロインのようだったなと台本を読みながら思っていました。

レムはスバルと出会えてよかったとしみじみ思う回でもあり、レムが抱えていた様々なこともわかって、救われた気がしました。双子として生まれた時からラムだけだったらよかったのにと周りから言われたことで、優秀だったラムへの劣等感やラムのツノが折れた時にふと抱いてしまった安堵感に対して、ずっと罪の意識があったので。

それまでは笑うことがあっても、これから起こることを察しながらやっていた部分もあったけど、この回の最後でようやく裏表のない、真っ直ぐな笑顔を見せてくれて。レムがより好きになったし、演じられてよかったと思いました。そんな笑顔はスバルが引き出してくれたもので、今後のレムとスバルの関係も良くなっていくと確信しました。

小林裕介さん(以下、小林):スバルは、レムとラムの過去はわかっていないから無神経に聞こえる発言もあったかもしれないけど、スバルらしくレムのことを思って叫び、動いて。それがレムの心を開いたわけで。すごい男だし、カッコイイなと思いました。
 
――これまではウザさがどこかあったけど、この回のスバルはいい男ですよね。レムの髪をなでる仕草とかイケメン過ぎます。

小林:ちょっと反省したのはテストで演じた時、「ちょっと口説いているみたいな感じがする」と言われたこと(笑)。

水瀬:「キザ過ぎる」って言われてましたよね(笑)。
小林:だから、本編ではいつものスバルにしました(笑)。あと最後にエミリアをデートに誘うシーンに泣きそうになりましたね。ロズワール邸に来て、エミリアをデートに誘った後に死に戻りして、それがスタートだったから。ようやく約束を果たせるんだなと。レムに対してもスバルに対してもよかったねと思える、第2章のいい終わり方でした。


スバルの魔法も発動! スバルの成長と新章につながる伏線も見えた11話

――スバルはレムに対して「俺の人生初のデートの相手がお前だ」と言ったり、「レムがいてくれてよかった。ありがとう」と言ったり、レムが「きっと寄りかかってしまいますよ」と言った時も「いいじゃん」と答えて、その気にさせておいて、でも結局のところ、エミリアかと。

小林:「結局」とかやめてください。(水瀬さんを見て)ねっ?

水瀬:スバルの中にいるエミリアの大きさにはやっぱりかなわないですよね。スバルの原動力になっているのはエミリアなので。その支えになれればという位置をレムは望んでいるのかなと思いつつ、心の中では「はぁ……」と思っているかもしれないけど……。


――6~7話でレムがスバルを襲った時、視聴者の人たちもかなり動揺していましたが、その理由もわかり、レムへの愛おしさも更に深まった気がします。

水瀬:レムの意図がわかってもらえてよかったです。

小林:傷ついたラムを癒やすロズワールのシーンも意味深でしたよね。第1章の腸狩りや、今回の魔獣使いも王選絡みかもと匂わせたり、「王選を勝たなきゃいけない。竜を殺すまでは」の言葉も気になります。今後のお話の中でも重要なキーワードになりそうですね。あとスバルは覚えた魔法を使うことができました。
水瀬:「シャマク」をやっと詠唱できましたね。

小林:切り札になったよね。
水瀬:スバルは死に戻りを繰り返すたびに、生きていく知恵をどんどん学んでいる気がしますね。ムダになった死は一度もなくて、「こいつ意外にできるヤツだな」と、視聴者のスバルへの印象も変わってきているんじゃないかな。

小林:そうだったらいいな。


お互いが演じる姿を見た印象とは?

――お互いが演じている姿を見た印象は?

小林:“かわいい”ですね。今まで溜め込んでいたものをスバルにぶつけて、最終的には全面的に信頼するようになって。見え方が変わったレムはこんなにもかわいくなるのかと、横でずっと楽しんでいました(笑)。幼少期のレムは姉様に追いつこうと一生懸命で、それが鉄面皮のクールなキャラになって、スバルの言葉でまた一生懸命なレムになる、声優さんってすごいですよね。

水瀬:前回に続いて(笑)。毎回、スバルが苦しんでいるシーン=小林さんが頑張るシーンなので、尊敬しています。テストの時から本気なのもそうですし、スバルが100%憑依していて、私も収録ではスバルと会話している気持ちでお芝居できます。

ただレムはラムとスバルくらいしか会話するキャラがいなくて、ラムは信頼関係があるからスムーズにできるけど、スバルの事は第2章の序盤であれだけ憎んでいたので、11話で心を預けるシーンで「気持ち的にちゃんとそこに行けるのかな」と不安な部分もありました。

でも小林さんがキャッチボールをリードしてくれて、ウソがない言葉をぶつけてくれたからウソがないお芝居で返そうと。だから後半は掛け合いをしていて楽しかったです。

2者択一で好きなキャラを選んでもらったら?

――11話が終わった段階で、小林さんはラムとレムどちらが好きですか?

小林:えっ? それはレムに決まってるじゃないですか!
水瀬:ここに村川さんがいても同じように即答できますか?

小林:もちろん! あれだけスバルに対して憎悪を抱いていたのにあの懐きよう。スバルにとって憎しみを取り除くことができた喜びは大きかったはずです。

水瀬:ということも含めて小林さんはレムのほうが好きだと。
小林:そうだね。

――では、水瀬さん個人としてスバルとロズワール、どちらが好きですか?

水瀬:同じ土俵に立つキャラですか?(笑) それはスバルですよ! ただラインハルトさんが出てきたらわからないですけど。イケメンなので。
小林:やっぱり顔なのか?

水瀬:“質問の答え”はスバルですよ! ロズワール様はご主人様ですけど、演じていると引っ張られる部分も大きいし、いち視聴者として見ていたとしてもスバルを選ぶと思います。

――とりあえず第2章までではということで。3章になったらわからないけど。

水瀬:何かトゲがありますよね(笑)。

2人にとって「ボッコの実」になる食べ物

――スバルはボッコの実を口にして体内のマナを回復しましたが、体力回復や気分転換したい時にすること、食べたりするものはありますか?

水瀬:私は炭水化物を同時に摂取します。ラーメンと白米あるいはチャーハンとか。

小林:そんな風に見えないよね。

水瀬:中華料理屋さんにも1人で行っちゃいます。

小林:でも意外に食べるイメージはあるかも。

水瀬:あまりお腹いっぱいになることがなくて。脳からのお腹いっぱいという信号で食べ終えることはあっても満腹で食べ終えることはないかも。私、目の前に食べ物があるといくらでも食べてしまうクセがあって。ご飯も少なめと頼まないと大盛りできたら食べちゃうんです。でもめっちゃ頑張った日はラーメン、しかも替え玉したりします!
小林:僕は甘いものですね。

水瀬:えー!? 私たち、逆じゃないですか?

小林:今年に入ってからダイエットしていて、基本的に間食や甘いものを食べないようにしているんですけど、『リゼロ』の収録では集中力もパワーも必要なので、糖分は摂ろうと置いてあるお菓子を食べるようにしています。長月先生も差し入れをしてくださるので。

水瀬:毎回、おいしいお菓子を持ってきてくださるんですよね。

小林:でも夜は炭水化物を摂らないようにしているし、甘いものも食べないようにしています。でも本当に頑張った日は、自分への御褒美にデザートを食べますね。

――何を食べるんですか?

小林:ケーキや白玉あんみつとか。僕、和菓子が好きなので。まんじゅうや大福とかも。

水瀬:わかります! 私も生クリームよりあんこ派なので。
小林:白玉ぜんざいとかめちゃめちゃいいですね。

水瀬:おいしいですよね!!

今明かす、衝撃的な6~7話のレムを演じたときの想い

――ここで記事をご覧になった皆様から募集した質問へのご回答をお願いします。「7話冒頭での、レムがスバルを問い詰めるシーンはそれまでのレムとは全く違うものとなっているので、演じるにあたっていろいろお考えになったと思います。その辺りのことをお聞かせいただきたいです」。

水瀬:原作を読んだ時からこのシーンは鍵になるシーンになるんだろうなと思って、どう演じようか考えていました。アフレコした時に、低い声でドスを効かせて、今までとガラっと違うレムを演じようと心がけてテストに臨んだら、要求されたのがもっと低く、もっと怖くていいと。そこで「こんなにやっちゃっていいんだ」という安心感もあり、幅を見せる重要なシーンだからもっと振り切らなきゃいけないんだとわかって、「よし思い切りやろう」って思って出た声があれでした。
――スバルを追い詰めていくところで、熱く訴えかけるスバルに反応しないところも怖かったです。

水瀬:自分自身の中で葛藤しながらも溜まっているものを吐き出すシーンだったので、すべてをスバルにぶつけるというより、スバルだけでなく自分にも言っているように演じました。ところどころスバルが死にそうになりながら問いかけてくることに、「覚えてません」と言うところは普段のレムだったり、スバルがブラックアウトする寸前に「姉さんは優しすぎます」と冷たくつぶやくところとか、いろいろな感情の起伏があのシーンの中にあって、彼女の中にいろいろな感情がうごめいていることを表現するのは難しかったです。それでスバルがまた死に戻りしたら普通にスバルに接するわけですから。
――第1章では最初から敵意があるキャラの行為によってスバルは死に戻っていましたが、仲良くなったり、親近感を抱いた人の手にかかったのは初めてでしたね。

小林:正直、気持ち悪いですよね。繕っているものと中にあるもののギャップが大きすぎて、死に戻って発した奇声は怖さよりも気持ち悪さだったんじゃないかな。レムに追い詰められた時、汚いものを見るような、あのレムの言い方にこっちは何を返せばいいのか、何を言っても伝わらないという絶望感があって。でもぶつけざるを得ないくらいぶちのめされて。あんなに心を壊されたのは初めてだったじゃないかなと思います。


<次ページ:2人が行っているアフレコ前の準備。そしてスバルとラムに望む「幸せな未来」は?>

(C) 長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会
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