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アニメ
TVアニメ『リゼロ』エミリアorレム、3章に突入し小林裕介さんが選ぶヒロインは……
TVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』(以下、リゼロ)の声優陣やテーマソング担当アーティストの特別インタビューを連続で掲載していく「Re:ゼロから始める取材生活」。アニメイトタイムズにて掲載中の本企画、第14回目ではナツキ・スバル役の小林裕介さんと、レム役の水瀬いのりさんが登場!
どん底状態のスバルと必死に大切な人を守ろうと奮闘するレムが対照的な15話、そして衝撃的なラストシーンについて語っていただきました。もちろん究極の二者択一などライトな質問もありますよ! 好評のリレーインタビュー企画では前回登場の高橋李依さんからの質問とファンの皆さんからいただいた質問にもお答えいただいております。
――まず先日オンエアされた15話の感想をお願いします。
ナツキ・スバル役 小林裕介さん(以下、小林):何1つ進展がなく、何1ついいことがなかった、一番絶望的な回でした。セリフも狂乱・激怒・絶望といったものばかりで、正直“もうやだ”と最初に思った回でした(苦笑)。
レム役 水瀬いのりさん(以下、水瀬):スバルは今まではギリギリ立て直したり、心の中の何かを寄りどころにしたり、救いや希望に変えてきたけど、もう抱えきれなくなっていた感じがしました。見てくださった方も、スバルがあのようになってしまうのも仕方がないと思われたのではないでしょうか。私もスタジオで見ていていたたまれない気持ちになりました。
―― 一方のレムは凛々しく勇敢に立ち向かっていましたね。そしてペテルギウスのインパクトの大きさといったら。
小林:一緒にテストで演じているときは平気だったんですけど、本番時後ろで見ていたら笑いをこらえるのに必死で(笑)。ロズワールもすごかったけど、さらにすごいのがでてきましたね。あんな言動だけど、やっていることは残虐非道で気持ち悪くもあり、スバルが初めて殺意を抱く相手になったこともあり、かなり衝撃的でした。
水瀬:皆さんはペテルギウスに関して事前情報もないまま、オンエアを見たと思うので、よりインパクトがあったでしょうね。私自身も台本を読んで、実際に音声が付くことでどうなるのかなと思ったけど、松岡(禎丞)さんがその想像を超えるお芝居をされていました。でも更に高みを目指す松岡さんがいて、「十分キモいですけど」という気持ちで(笑)。テストからスバルと全力でぶつかっていて、後半はほぼスバルとペテルギウスとレムの3人だったので、集中力を切らさないように頑張りました。 ――魔女教という言葉は作中に何度か出てきたし、11話のレムの回想シーンや14話でロズワール邸に戻る途中で囲まれるシーンもありましたが、具体的なキャラが出てきたのは初めてでは?
水瀬:前回に15話の見どころをお話しするときも言いたかったし、登場自体も指折り数えて待っていました(笑)。軽口なのに言ってることは残酷で、狂気じみた感じや不気味さや怪しさをアニメで見られると思うと期待してました。
水瀬:スバルは見せ場があり過ぎましたよね。
小林:そうだね。でも最後にレムを看取るシーンは怒りなのか悲しみなのか、自分でやっててもわからなくなっていました。最後までスバルに優しさや慈愛を持ったまま、メッセージを残して死んでいくレムに心を打たれて、複雑な気持ちでいっぱいでした。
水瀬:私もそのシーンは印象的でした。スバルという大切な人の腕に抱かれながら死んでいって、死に際に「大好き」とつらく悲しい告白をしましたが、レムにとっては好きな人を守り、その人の腕の中で生を終えるということは、やりたかったことの1つだったと思います。だから、悲しみだけでなく、慈愛や温かみを込めて演じました。寂しくて、未練があるお別れよりは「ありがとう。これからも生きて」と希望を託すようなお芝居ができればと思ったシーンだったので、いろいろ考えながら演じました。 ――15話の中盤で、魔女教に急襲されて、スバルを連れ去ろうとしたとき、「この場に死に往く理由すら奪うのかぁーー!」と叫ぶシーンもありましたね。
水瀬:彼女が生きていく使命は、自分を救ってくれたスバルと結びついているので、生きていくなかで考えるのはいつもスバルだと思うので、レムの中のスバルの大きさを感じました。
水瀬:やだぁ、どう答えても好感度下がりそう(笑)。……トキメキをくれるのはラインハルトさんですね。カッコイイ! 絆的な部分で考えればスバルなんですよ。レムを演じているからという理由だけでなく、見ていて感情移入できるキャラなので試行錯誤しながら成長していく姿に胸を打たれますよね。ロズワール様は何って言ったらいいのかわからないけど……大事な人ですよね(笑)。
――実際に3章に出てきたラインハルトはカッコよかったですか?
水瀬:やっぱりカッコよかったです。フェルトとのやり取りも、幼い主に仕える大人のイケメンというのは、私にささりまくりで(笑)。私以外の女子もキュンキュンしていると思いますよ。最近はユリウスさんもいいんですけど。
小林:ダメだぁ、ただのメンクイだ(笑)。
水瀬:スバル君も素敵! そう! みんな素敵でいいところがあるよ! ――という水瀬さんの発言を受けてスバルとしての感想は?
小林:(やさぐれながら)いいんじゃないですか? 僕もイケメンか、そうじゃない人かと言われたらイケメンのほうがいいですもんね。あっ、俺、男だ!
水瀬:どっちに行こうとしてるんですか?
小林:どこにも行こうとしてないから!
小林:どうだったかなあ?
水瀬:でもアフレコ現場ではよく言っていますよね。「なんでエミリアなのかな?」って。りーちゃん(高橋李依さん)がいないところで。
小林:隠れて言ってるわけじゃなくて、たまたまいないだけだから! でも王選編になってから、エミリアとの絡みは傷付くことばかりで15話以降も……。その中でなんで気持ちが変わらないんだろうという疑問ばかり出てきますね。その間もレムは献身的にスバルを支えているのに。そうなってくると理由を知りたい。なぜそこまでエミリアに気持ちがいくのか? 男としてスバルに問い正してみたい。 ――小林さんも毎回精根尽き果てるような収録をしているから癒やされたいという気持ちが湧いてくるのもあるんじゃないですか?
小林:そうかもしれない。
――現時点ではエミリアとレム、どちらを選びますか?
小林:レムです!
水瀬:レムよかったね! 私も今までの話の流れだとスバルがそんなに好きじゃないのか、みたいに思われちゃうかもしれないけど、結構好きですからね! みんな、僅差なんです!
小林:イケメンと僅差って気持ちいいね(笑)。
水瀬:ラインハルトさんは「カッコイイな。やっぱりそうだったな」止まりだけど、スバルは作品を通してどんどん好きになるキャラなので、一番奥行きや伸びしろがあるんです!
小林:2章と比べて、すごく積極的になったり、スバルへの想いをダイレクトに出してくれるようになりましたよね。でもスバルを想うあまり、傷付いてほしくないと単独行動に出てしまうことは、スバルにとっては逆効果で複雑な心境だろうなって。僕からすればレムの気持ちはよくわかるけど、スバルはそれを理解できない心境なんですよ。
水瀬:みんなが優しすぎて、その優しさが傷付けてしまっていることに気付かず、想いを貫こうとすることで生じる心のすき間は私も感じます。スバルが危ない目に遭えば、レムは絶対助けるけど、スバルにとっては自分が情けないからと責めたり、悔しい想いにつながってしまって。でも、その優しさにスバルが気付ける日が来たら、スバルの中のレムが大きくなるのかなと。レムは毎回、優しさの種を蒔き散らしてるじゃないですか? それが一斉に咲いたら好感度ヤバそう(笑)。 ――もう既にレムの好感度は突き抜けていると思います。逆にスバルの好感度は……。
小林:低迷、底が見えませんね……。
水瀬:2クール目に入ってからはエミリアとのやり取りもうまくいかず、敵が多い状況ですからね。
宣伝担当:13話のエミリアがハーフエルフということで攻められているときスバルが「ふざけてんじゃねぇーーっ!!」と飛び出してきたのを見て、「ウザっ!」と思っちゃった。
小林:僕も「あ~、やっちゃった」って思いましたもん。
宣伝担当:知ってても思っちゃったくらいだから、知らない視聴者の方はウザさ倍増でしょうね。
小林:ほめ言葉と受け止めておきます(笑)。
小林:14話の宿に一度泊まって、スバルを眠らせたシーンですね。悪い女でしたね。
一同: (爆笑)
小林:かわいいところは、頭をなでた時にぽっと頬を赤く染めたりしたシーンなどたくさんあったけど、女性を感じたのはあのシーンでぐっときましたね。
水瀬:11話でベッドに横たわるスバルの手を握って、「こういうときに何をしてあげたらいいのかわかりません。わからないから、レムがされて一番嬉しかったことを…」と言ったシーンがかわいいなと。彼女の潜在的妹力ではないですけど(笑)、お姉ちゃんにしてもらったことを参考にしたのがレムらしいなって。ラムとレムの関係の素晴らしさも見えたし、それをスバルにしてあげる、心を開いている感があって、スバルがうらやましくなりました。 ――14話でスバルがヴィルヘルムと稽古した後、レムがひざ枕するシーンもかわいかったですね。
水瀬:スバルに「情けないと思うことと、一緒にいることとは矛盾しませんよ」と言ったシーンですよね。妹感がすごいのに、ふと瞬間に母性や温かみを感じる時があって。
――ひざ枕で髪をなでられたら男性的にはヤバいですよね?
小林:僕はちょっと恥ずかしいかも。でもあそこまで落ちている時にあんなことされたら好きになっちゃいますよね。だからこそ、なぜエミリアなのか……わからない。 水瀬:生きてて、なかなかあんな経験ないですよね。髪をなでられたら照れるのに、自分がする時は照れないんだなって。意外と大胆ですよね。自然体でただしてあげたいと思っていることを無意識にやっているだけで、スバルが照れたらレムも照れちゃうんだろうけど。優しくて温かい空間ですね。
小林:見ている人も「スバル、そこ替われ!」って叫んでいるんでしょうね(笑)。
水瀬:私は14話の予告の“ラム、リム、ルム、レム、ロム、”の5つ子ですね。まさかのロム爺の麦人さんと一緒に、最後の「ドッキリ大成功!」と声を合わせた瞬間の夢のユニゾンも実現して。ラム以外とシンクロしたセリフを言う機会があるとは(笑)。大ベテランの麦人さんと一緒にできたこともうれしかったし、印象に残っています。
小林:以前もお話ししましたが、ロズたん、スバたんの掛け合いが楽しかったですね。短い時間の子安(武人)さんがかなり混ぜ込んでくるので負けまいと張り合った結果、「ロズたん」、「スバたん」のたった4文字の掛け合いでおもしろみを作れるんだという新しい発見もあり、楽しかったです。ロズワールが大好きなので、コミカルな掛け合いができてうれしかったです。
――本編がシリアスになればなるほどギャップが大きくなって。小林:そうですね。
水瀬:最初に耳で楽しんで、次に映像込みというふうにしないと両方入ってこないですよね。
小林:僕、人見知りするので、なるべく自分から話しかけないようにしているんです。
水瀬:それでも頑張っていることとか、ありますか?
小林:共通の話題を持っていって、相手の仕草を観察して、「これ以上話したらいけないかも」と判断したらやめますし、「まだ行けるな」と思ったらなんとか膨らませるように頑張ります。
水瀬:私もされていたのかな?
小林:いのりんと最初に話した時、覚えてる。他の作品で共演した時、別の作品でまた共演するのが決まっていたから「今だ!」と思って、「おはようございます。小林です。今度、ご一緒させていただく……」、「あ~! アレですよね。よろしくお願いします」というやり取りがあって、あんまり目を合わせてくれなかったので、「あっ、終わりだ」と思ってすごすごと帰っていったのを覚えてます(笑)。でもそこで話せたから2回目は「『ここさけ』見ておもしろかった」とがっつり話した気がします。
小林:何かしら話題が見つからないと話に行けなくて。でもイベントですぐ話さなきゃいけない時は、とにかく話して、話しやすい空気を作ろうとします。でも最近思ったのは話しかけるのも怖いけど、相手が自分をどう思っているかがわからないのが怖くて。正直、あんまり気にしてないだろうなと最近学んで、初対面の人でも「お疲れ様です。何飲んでるんですか?」とどうでもいいことも話すようにしてます。
――すごくよそよそしいですね。
小林:いきなりズバっとはさすがにいけないです。僕もいきなり踏み込んでくる人は苦手なので、同じことはしたくないから。相手にちょっと気を遣われているなとわかるくらいがちょうどいいかなと。
小林:まずフェルトは「妹」です。エミリアは「お姉ちゃん」。
水瀬:お姉ちゃんなんだ!?
小林:「姉ちゃんダメだなあ。こうやんの!」って、姉として世話をしたいんです。恋人にすると疲れそうだから(笑)。姉弟だったら適度な距離感でバカにもできるし。レムは「恋人」ですかね。
水瀬:おお! ここでヒロインになってしまった(笑)。
小林:ベア子は「友達」、親友になれたらうれしいですね。ああいうツンツンしてる子って興味を持っちゃうんです。自分をあまり出そうとしない人に対しては突っ込んで行きたくなる悪い性格なんです(笑)。そういう人をデレデレにさせたら俺の勝ちみたいな。
水瀬:なかなか上級者ですね。
小林:人見知りとか言っておきながら(笑)。でもベア子はなんだかんだ言っても気にかけてくれるじゃないですか? それなのにこっちが踏み込もうとすると「そういうのはいいかしら」と突っぱねてきて。「またまた。なんでなんで」と行きたくなっちゃう。遊び心をくすぐられるというか。だから親友にしたいです。 ――今まで挙げたポジションの中で一番手がかかってますよね。
水瀬:確かにレムとしては寂しい。親友と思っていたのに好きかもって。ヤダヤダ!(笑)
小林:恋人と親友だったらどうしても親友のほうが仲が深くなるじゃないですか!? 恋人は大切にしたいから触れられない部分もあるけど、親友だったらそこも触れられるし、ケンカできるのもいいところで。ベア子のほうに行っちゃうかもしれないけど、愛情はレムに向けている。言い訳っぽい?
――もしレムに「私と親友、どっちを取るの?」と聞かれたら?
小林:そうしたら「レムだよ」って言います。
水瀬:おお! でもレムとベア子が話してたら、レムにとって私が知らないスバルがいて……ヤバイヤバイ! そしてラムの名前がまだ出ていないという(笑)。 小林:話しながらラムをどうしようか考えてましたけど一番難しい。う~ん……ただのクラスメイト。ラムには何をやっても勝てない気がするんです。ベア子と似ているところもあるけど、応対の仕方など親密度が違って。ラムには本当に壁を感じる気がして。向こうから来ない限り、こっちも行けないと思う。まあ、ちょっと欄外ですね(笑)。
水瀬:りえしょん(村川梨衣さん)には言葉を選んで伝えておきます(笑)。
どん底状態のスバルと必死に大切な人を守ろうと奮闘するレムが対照的な15話、そして衝撃的なラストシーンについて語っていただきました。もちろん究極の二者択一などライトな質問もありますよ! 好評のリレーインタビュー企画では前回登場の高橋李依さんからの質問とファンの皆さんからいただいた質問にもお答えいただいております。
目次
- 絶望のどん底のスバルに魔女教の怪人・ペテルギウスが立ちふさがる
- ラストのスバルの腕の中で告白し、絶命したレムのシーンが印象的
- 水瀬さんが選ぶのはスバル? それともラインハルト?
- 小林さんは2人のヒロインのどちらを選ぶ?
- 3章に入ってから感じるスバルの変化とは?
- 2人が選ぶレムの「ベスト・オブ・かわいいシーン」
- 毎回楽しくて気になる次回予告。2人のお気に入り回は?
- 小林さんと水瀬さんの初対面をプレイバック!?
- 小林さんが女性キャラ5人をポジション分け!?
- 次回登場の渡邊政治監督、音楽の末廣健一郎さんへ質問
- スバルの底はまだまだ終わらない。しかし希望を失わず見てほしい16話
絶望のどん底のスバルに魔女教の怪人・ペテルギウスが立ちふさがる
――まず先日オンエアされた15話の感想をお願いします。
ナツキ・スバル役 小林裕介さん(以下、小林):何1つ進展がなく、何1ついいことがなかった、一番絶望的な回でした。セリフも狂乱・激怒・絶望といったものばかりで、正直“もうやだ”と最初に思った回でした(苦笑)。
レム役 水瀬いのりさん(以下、水瀬):スバルは今まではギリギリ立て直したり、心の中の何かを寄りどころにしたり、救いや希望に変えてきたけど、もう抱えきれなくなっていた感じがしました。見てくださった方も、スバルがあのようになってしまうのも仕方がないと思われたのではないでしょうか。私もスタジオで見ていていたたまれない気持ちになりました。
―― 一方のレムは凛々しく勇敢に立ち向かっていましたね。そしてペテルギウスのインパクトの大きさといったら。
小林:一緒にテストで演じているときは平気だったんですけど、本番時後ろで見ていたら笑いをこらえるのに必死で(笑)。ロズワールもすごかったけど、さらにすごいのがでてきましたね。あんな言動だけど、やっていることは残虐非道で気持ち悪くもあり、スバルが初めて殺意を抱く相手になったこともあり、かなり衝撃的でした。
水瀬:皆さんはペテルギウスに関して事前情報もないまま、オンエアを見たと思うので、よりインパクトがあったでしょうね。私自身も台本を読んで、実際に音声が付くことでどうなるのかなと思ったけど、松岡(禎丞)さんがその想像を超えるお芝居をされていました。でも更に高みを目指す松岡さんがいて、「十分キモいですけど」という気持ちで(笑)。テストからスバルと全力でぶつかっていて、後半はほぼスバルとペテルギウスとレムの3人だったので、集中力を切らさないように頑張りました。 ――魔女教という言葉は作中に何度か出てきたし、11話のレムの回想シーンや14話でロズワール邸に戻る途中で囲まれるシーンもありましたが、具体的なキャラが出てきたのは初めてでは?
水瀬:前回に15話の見どころをお話しするときも言いたかったし、登場自体も指折り数えて待っていました(笑)。軽口なのに言ってることは残酷で、狂気じみた感じや不気味さや怪しさをアニメで見られると思うと期待してました。
ラストのスバルの腕の中で告白し、絶命したレムのシーンが印象的
――15話での印象的なシーンを挙げていただけますか?水瀬:スバルは見せ場があり過ぎましたよね。
小林:そうだね。でも最後にレムを看取るシーンは怒りなのか悲しみなのか、自分でやっててもわからなくなっていました。最後までスバルに優しさや慈愛を持ったまま、メッセージを残して死んでいくレムに心を打たれて、複雑な気持ちでいっぱいでした。
水瀬:私もそのシーンは印象的でした。スバルという大切な人の腕に抱かれながら死んでいって、死に際に「大好き」とつらく悲しい告白をしましたが、レムにとっては好きな人を守り、その人の腕の中で生を終えるということは、やりたかったことの1つだったと思います。だから、悲しみだけでなく、慈愛や温かみを込めて演じました。寂しくて、未練があるお別れよりは「ありがとう。これからも生きて」と希望を託すようなお芝居ができればと思ったシーンだったので、いろいろ考えながら演じました。 ――15話の中盤で、魔女教に急襲されて、スバルを連れ去ろうとしたとき、「この場に死に往く理由すら奪うのかぁーー!」と叫ぶシーンもありましたね。
水瀬:彼女が生きていく使命は、自分を救ってくれたスバルと結びついているので、生きていくなかで考えるのはいつもスバルだと思うので、レムの中のスバルの大きさを感じました。
水瀬さんが選ぶのはスバル? それともラインハルト?
――重い話が続いたところでライトな話題も。以前、水瀬さんに「スバルとロズワールをどちら選ぶか?」の質問をした時、スバルを選びましたが……「ラインハルトが出てきたらわからない」と言っていました。実際にラインハルトが出ても気持ちは変わりませんか?水瀬:やだぁ、どう答えても好感度下がりそう(笑)。……トキメキをくれるのはラインハルトさんですね。カッコイイ! 絆的な部分で考えればスバルなんですよ。レムを演じているからという理由だけでなく、見ていて感情移入できるキャラなので試行錯誤しながら成長していく姿に胸を打たれますよね。ロズワール様は何って言ったらいいのかわからないけど……大事な人ですよね(笑)。
――実際に3章に出てきたラインハルトはカッコよかったですか?
水瀬:やっぱりカッコよかったです。フェルトとのやり取りも、幼い主に仕える大人のイケメンというのは、私にささりまくりで(笑)。私以外の女子もキュンキュンしていると思いますよ。最近はユリウスさんもいいんですけど。
小林:ダメだぁ、ただのメンクイだ(笑)。
水瀬:スバル君も素敵! そう! みんな素敵でいいところがあるよ! ――という水瀬さんの発言を受けてスバルとしての感想は?
小林:(やさぐれながら)いいんじゃないですか? 僕もイケメンか、そうじゃない人かと言われたらイケメンのほうがいいですもんね。あっ、俺、男だ!
水瀬:どっちに行こうとしてるんですか?
小林:どこにも行こうとしてないから!
小林さんは2人のヒロインのどちらを選ぶ?
――小林さんにも以前、「レムとラム、どちらを選ぶか?」と質問したらレムと即答していましたが、エミリアかレムの二者択一はエミリアを選んだような。小林:どうだったかなあ?
水瀬:でもアフレコ現場ではよく言っていますよね。「なんでエミリアなのかな?」って。りーちゃん(高橋李依さん)がいないところで。
小林:隠れて言ってるわけじゃなくて、たまたまいないだけだから! でも王選編になってから、エミリアとの絡みは傷付くことばかりで15話以降も……。その中でなんで気持ちが変わらないんだろうという疑問ばかり出てきますね。その間もレムは献身的にスバルを支えているのに。そうなってくると理由を知りたい。なぜそこまでエミリアに気持ちがいくのか? 男としてスバルに問い正してみたい。 ――小林さんも毎回精根尽き果てるような収録をしているから癒やされたいという気持ちが湧いてくるのもあるんじゃないですか?
小林:そうかもしれない。
――現時点ではエミリアとレム、どちらを選びますか?
小林:レムです!
水瀬:レムよかったね! 私も今までの話の流れだとスバルがそんなに好きじゃないのか、みたいに思われちゃうかもしれないけど、結構好きですからね! みんな、僅差なんです!
小林:イケメンと僅差って気持ちいいね(笑)。
水瀬:ラインハルトさんは「カッコイイな。やっぱりそうだったな」止まりだけど、スバルは作品を通してどんどん好きになるキャラなので、一番奥行きや伸びしろがあるんです!
3章に入ってから感じるスバルの変化とは?
――うまく着地したところで(笑)、3章に入ってレムと行動することが多くなったスバルですが、小林さん的にはレムへの印象に変化はありましたか?小林:2章と比べて、すごく積極的になったり、スバルへの想いをダイレクトに出してくれるようになりましたよね。でもスバルを想うあまり、傷付いてほしくないと単独行動に出てしまうことは、スバルにとっては逆効果で複雑な心境だろうなって。僕からすればレムの気持ちはよくわかるけど、スバルはそれを理解できない心境なんですよ。
水瀬:みんなが優しすぎて、その優しさが傷付けてしまっていることに気付かず、想いを貫こうとすることで生じる心のすき間は私も感じます。スバルが危ない目に遭えば、レムは絶対助けるけど、スバルにとっては自分が情けないからと責めたり、悔しい想いにつながってしまって。でも、その優しさにスバルが気付ける日が来たら、スバルの中のレムが大きくなるのかなと。レムは毎回、優しさの種を蒔き散らしてるじゃないですか? それが一斉に咲いたら好感度ヤバそう(笑)。 ――もう既にレムの好感度は突き抜けていると思います。逆にスバルの好感度は……。
小林:低迷、底が見えませんね……。
水瀬:2クール目に入ってからはエミリアとのやり取りもうまくいかず、敵が多い状況ですからね。
宣伝担当:13話のエミリアがハーフエルフということで攻められているときスバルが「ふざけてんじゃねぇーーっ!!」と飛び出してきたのを見て、「ウザっ!」と思っちゃった。
小林:僕も「あ~、やっちゃった」って思いましたもん。
宣伝担当:知ってても思っちゃったくらいだから、知らない視聴者の方はウザさ倍増でしょうね。
小林:ほめ言葉と受け止めておきます(笑)。
2人が選ぶレムの「ベスト・オブ・かわいいシーン」
――15話までで「この時のレムが一番かわいかった!」と思ったシーンを教えてください。小林:14話の宿に一度泊まって、スバルを眠らせたシーンですね。悪い女でしたね。
一同: (爆笑)
小林:かわいいところは、頭をなでた時にぽっと頬を赤く染めたりしたシーンなどたくさんあったけど、女性を感じたのはあのシーンでぐっときましたね。
水瀬:11話でベッドに横たわるスバルの手を握って、「こういうときに何をしてあげたらいいのかわかりません。わからないから、レムがされて一番嬉しかったことを…」と言ったシーンがかわいいなと。彼女の潜在的妹力ではないですけど(笑)、お姉ちゃんにしてもらったことを参考にしたのがレムらしいなって。ラムとレムの関係の素晴らしさも見えたし、それをスバルにしてあげる、心を開いている感があって、スバルがうらやましくなりました。 ――14話でスバルがヴィルヘルムと稽古した後、レムがひざ枕するシーンもかわいかったですね。
水瀬:スバルに「情けないと思うことと、一緒にいることとは矛盾しませんよ」と言ったシーンですよね。妹感がすごいのに、ふと瞬間に母性や温かみを感じる時があって。
――ひざ枕で髪をなでられたら男性的にはヤバいですよね?
小林:僕はちょっと恥ずかしいかも。でもあそこまで落ちている時にあんなことされたら好きになっちゃいますよね。だからこそ、なぜエミリアなのか……わからない。 水瀬:生きてて、なかなかあんな経験ないですよね。髪をなでられたら照れるのに、自分がする時は照れないんだなって。意外と大胆ですよね。自然体でただしてあげたいと思っていることを無意識にやっているだけで、スバルが照れたらレムも照れちゃうんだろうけど。優しくて温かい空間ですね。
小林:見ている人も「スバル、そこ替われ!」って叫んでいるんでしょうね(笑)。
毎回楽しくて気になる次回予告。2人のお気に入り回は?
――記事をご覧になった皆様から募集した質問へのご回答をお願いします。「毎回、ユニークな次回予告にくすっと笑ってしまいますが、お気に入りの回は?」。水瀬:私は14話の予告の“ラム、リム、ルム、レム、ロム、”の5つ子ですね。まさかのロム爺の麦人さんと一緒に、最後の「ドッキリ大成功!」と声を合わせた瞬間の夢のユニゾンも実現して。ラム以外とシンクロしたセリフを言う機会があるとは(笑)。大ベテランの麦人さんと一緒にできたこともうれしかったし、印象に残っています。
小林:以前もお話ししましたが、ロズたん、スバたんの掛け合いが楽しかったですね。短い時間の子安(武人)さんがかなり混ぜ込んでくるので負けまいと張り合った結果、「ロズたん」、「スバたん」のたった4文字の掛け合いでおもしろみを作れるんだという新しい発見もあり、楽しかったです。ロズワールが大好きなので、コミカルな掛け合いができてうれしかったです。
――本編がシリアスになればなるほどギャップが大きくなって。小林:そうですね。
水瀬:最初に耳で楽しんで、次に映像込みというふうにしないと両方入ってこないですよね。
小林さんと水瀬さんの初対面をプレイバック!?
――当連載ではリレー質問企画を行っています。前回登場のエミリア役・高橋さんから小林さんへの質問です。まず「スバルは初対面でも距離を詰めるのが得意なので、「初対面の人への接し方のコツ」と「友達の作り方」を教えてください。あと「友達のタイプ」も」。小林:僕、人見知りするので、なるべく自分から話しかけないようにしているんです。
水瀬:それでも頑張っていることとか、ありますか?
小林:共通の話題を持っていって、相手の仕草を観察して、「これ以上話したらいけないかも」と判断したらやめますし、「まだ行けるな」と思ったらなんとか膨らませるように頑張ります。
水瀬:私もされていたのかな?
小林:いのりんと最初に話した時、覚えてる。他の作品で共演した時、別の作品でまた共演するのが決まっていたから「今だ!」と思って、「おはようございます。小林です。今度、ご一緒させていただく……」、「あ~! アレですよね。よろしくお願いします」というやり取りがあって、あんまり目を合わせてくれなかったので、「あっ、終わりだ」と思ってすごすごと帰っていったのを覚えてます(笑)。でもそこで話せたから2回目は「『ここさけ』見ておもしろかった」とがっつり話した気がします。
小林:何かしら話題が見つからないと話に行けなくて。でもイベントですぐ話さなきゃいけない時は、とにかく話して、話しやすい空気を作ろうとします。でも最近思ったのは話しかけるのも怖いけど、相手が自分をどう思っているかがわからないのが怖くて。正直、あんまり気にしてないだろうなと最近学んで、初対面の人でも「お疲れ様です。何飲んでるんですか?」とどうでもいいことも話すようにしてます。
――すごくよそよそしいですね。
小林:いきなりズバっとはさすがにいけないです。僕もいきなり踏み込んでくる人は苦手なので、同じことはしたくないから。相手にちょっと気を遣われているなとわかるくらいがちょうどいいかなと。
小林さんが女性キャラ5人をポジション分け!?
――次の質問は「エミリア、レム、ラム、ベア子、フェルトをそれぞれポジション分けしてください」です。小林:まずフェルトは「妹」です。エミリアは「お姉ちゃん」。
水瀬:お姉ちゃんなんだ!?
小林:「姉ちゃんダメだなあ。こうやんの!」って、姉として世話をしたいんです。恋人にすると疲れそうだから(笑)。姉弟だったら適度な距離感でバカにもできるし。レムは「恋人」ですかね。
水瀬:おお! ここでヒロインになってしまった(笑)。
小林:ベア子は「友達」、親友になれたらうれしいですね。ああいうツンツンしてる子って興味を持っちゃうんです。自分をあまり出そうとしない人に対しては突っ込んで行きたくなる悪い性格なんです(笑)。そういう人をデレデレにさせたら俺の勝ちみたいな。
水瀬:なかなか上級者ですね。
小林:人見知りとか言っておきながら(笑)。でもベア子はなんだかんだ言っても気にかけてくれるじゃないですか? それなのにこっちが踏み込もうとすると「そういうのはいいかしら」と突っぱねてきて。「またまた。なんでなんで」と行きたくなっちゃう。遊び心をくすぐられるというか。だから親友にしたいです。 ――今まで挙げたポジションの中で一番手がかかってますよね。
水瀬:確かにレムとしては寂しい。親友と思っていたのに好きかもって。ヤダヤダ!(笑)
小林:恋人と親友だったらどうしても親友のほうが仲が深くなるじゃないですか!? 恋人は大切にしたいから触れられない部分もあるけど、親友だったらそこも触れられるし、ケンカできるのもいいところで。ベア子のほうに行っちゃうかもしれないけど、愛情はレムに向けている。言い訳っぽい?
――もしレムに「私と親友、どっちを取るの?」と聞かれたら?
小林:そうしたら「レムだよ」って言います。
水瀬:おお! でもレムとベア子が話してたら、レムにとって私が知らないスバルがいて……ヤバイヤバイ! そしてラムの名前がまだ出ていないという(笑)。 小林:話しながらラムをどうしようか考えてましたけど一番難しい。う~ん……ただのクラスメイト。ラムには何をやっても勝てない気がするんです。ベア子と似ているところもあるけど、応対の仕方など親密度が違って。ラムには本当に壁を感じる気がして。向こうから来ない限り、こっちも行けないと思う。まあ、ちょっと欄外ですね(笑)。
水瀬:りえしょん(村川梨衣さん)には言葉を選んで伝えておきます(笑)。
<次ページ:次回登場の渡邊政治監督、音楽の末廣健一郎さんへ質問>
(C) 長月達平・株式会社KADOKAWA刊/Re:ゼロから始める異世界生活製作委員会