声優
それぞれの推しキャラも発覚!?『ポッピンQ』アフレコ後声優座談会

それぞれの推しキャラも発覚!? 瀬戸麻沙美さん、井澤詩織さん、種﨑敦美さん、小澤亜李さん、黒沢ともよさんによる『ポッピンQ』アフレコ後声優座談会

 2017年1月に公開される、東映アニメーション創立60周年記念オリジナル劇場アニメ『ポッピンQ』。これまで公開されていた特報は”青春もの”を思わせるものでしたが、先日新たな特報とティザービジュアルが解禁。ポッピン族が住み、そして5人が迷い込む不思議な世界、とのみアナウンスされていた「時の谷」のベールがはがされ、本作の持つファンタジックな世界観がいっそう明らかになりました。

 そんな完成が待たれる『ポッピンQ』ですが、初夏の某日にアフレコが終了! 収録を終えたばかりの主演声優の5人――瀬戸麻沙美さん、井澤詩織さん、種﨑敦美さん、小澤亜李さん、黒沢ともよさんにインタビューを実施しました。アフレコの様子や、5人の演じるヒロインたちの魅力など、たっぷり語っていただきました。

▲収録台本を手にする5人(左から、黒沢ともよさん、種﨑敦美さん、瀬戸麻沙美さん、小澤亜李さん、井澤詩織さん)

▲収録台本を手にする5人(左から、黒沢ともよさん、種﨑敦美さん、瀬戸麻沙美さん、小澤亜李さん、井澤詩織さん)

■時間をかけて丁寧にできた役作り

――オリジナル作品ということで、まずはみなさんが演じられる5人がそれぞれどんな子なのか、というところから教えていただけますか?

小湊伊純 役・瀬戸麻沙美さん(以下、瀬戸):伊純は、陸上部に所属している活発な女の子です。明るく社交性があって、初めて会った子とも普通に話ができるタイプですね。まっすぐで熱いのが長所ですけど、言い換えればちょっと頑固でもあって……。時として相手とぶつかってしまったりもする子です。

日岡蒼 役・井澤詩織さん(以下、井澤):蒼ちゃんは、正義感が強いクールな女の子です。人にも自分にも厳しいタイプで、決して間違ったことは言わないんですけど、そのせいで少し孤立してしまっているという……。クラスに1人はいそうな子です。

友立小夏 役・種﨑敦美さん(以下、種﨑):こなっちゃん(小夏)は、いつも笑顔でほわっとした雰囲気のある、ピアノが得意な女の子です。不安を感じると自分の髪をいじっちゃう癖もあって、とても女の子らしいです。と言うと「おとなしい子」に感じるかもしれないですけど、むしろ茶目っ気のあるムードメーカーで、場の空気を和ませてくれたりもします。立ちパネルにもなっているキャラクターデザインを見ると、腰に手を当てて口も猫みたいで、ちょっと強気な印象ですし。メガネがキラン! と光るシーンなんかも出てくるんです。

大道あさひ 役・小澤亜李さん(以下、小澤):あさひは一見おとなしい子なんですけど、実は芯のある女の子です。家が武道の道場で、両親からも「武道をやれ」と言われているんですけど、本当はかわいらしい女の子でいたい! という気持ちがあって……その中で悩んでいます。意志の強さは持っているんですけど、周囲の人をうかがって、自分の気持ちを主張できずに飲んでしまう子なんです。

都久井沙紀 役・黒沢ともよさん(以下、黒沢):沙紀ちゃんは体温が低そうというか、眠そうに見えるんですけど(笑)、とてもダンスが得意な女の子です。実は過去にダンスにまつわることで心に傷を負ってしまっていて、踊るとそのことを思い出して、つらくなってしまうんです。それ以来、色々なことに臆病になってしまっています。あと、沙紀は髪がはねているのがかわいいです!

――アフレコの前段階として、声優陣・スタッフが集まって台本の読み合わせをしたと、3月の「アニメジャパン2016」のステージでお話しされていました。読み合わせから今日のアフレコに至るまでの間、どのように役を作っていきましたか?

瀬戸:まず、読み合わせがあって本当に良かったです! オリジナル作品でしかも劇場版となると、私は役を自分の中に刷り込むまでに、かなり時間がかかります。でも一度みんなで会って読み合わせをしたことで、それぞれのキャラクターについて「こういう声なんだ! こういうお芝居なんだ!」と、すごく具体的に知ることができました。それからでき上がったアフレコ台本を読んだ時も、読み合わせでのみんなのお芝居が聴こえてくる感じがして。読み合わせをしたことで、本番に向けてのリハーサルがすごくやりやすかったなと思います。

 伊純に関しては土佐弁を話すので、アフレコまでは方言をなじませる期間だったかなと思います。みんなも色々なじませてた?

種﨑:なじませてた!

小澤:資料も早めにたくさんもらってたので、役について考えるヒントは色々あったんですけど、読み合わせがあったから、間違ったなじませ方をしないで済んだ気がします。自分が考えたキャラクター像と、宮原監督の頭の中のイメージが合っているのか、すり合わせができたんです。なので間違った方面に固めすぎずに、リラックスした状態でアフレコ当日を迎えられました。

井澤:そうだよね。不安が少なかった!

小澤:緊張がなかったですよね。

種﨑:いただいた事前VTRを読み合わせの後に見たら、「ストーリーも絵も、こんなにすんなり頭に入ってくるんだ!」ってビックリしちゃって。初めての体験でしたね。

黒沢:事前VTR、トータル尺の半分くらいありましたよね。

瀬戸:しかも、ほぼほぼアフレコ段階に近いでき上がり具合で。すでに1回やっているような感覚になれたので、本番はほんとに不安がなかったです。

黒沢:普通のTVアニメのアフレコは、事前にいただける映像があんまり動いていないこともあるんです。そうすると、台本から「言葉を拾って役を作る」作業になるんですけど、今回の場合は事前VTRもあるし、事前に監督や他のキャストのみなさんにもお会いできたし、資料も豊富にいただけて。しっかりと「キャラクターの性格や背景から役を作る」ことができた感覚があります。

小澤:私も宮原監督から「あさひはもっとしゃべれば良いのに、もったいないなと思われるような子なんです」と説明されて、なるほど! と納得しました。

井澤:私は正直に言うと、オーディション前の蒼の印象は「この子、私じゃないな」だったんです(笑)。オーディションの時は、本命として別のキャラクターを受けていて。私が普段演じているキャラクターの傾向からすると、蒼ちゃんは珍しいタイプのビジュアルだったので、「この子はまず私じゃないだろう」と感じていたというか。だから受かった時には「どうしたものか!」と、かなり悩みました。でも、資料を見たり、宮原監督からお話を聞いていくうちに、内面はすごく私に似ていることに気付いて「行ける!」と思えてきて。今ではもう、私の子だと思っています!

――瀬戸さんは土佐弁を自分になじませていたということですが、どんな準備をされたのですか?

瀬戸:まず、私と同い年くらいの地元の女性が土佐弁のセリフを全部収録してくださっていて、その音源を聴きながら練習していきました。そのあとは別の方言指導の方に、私が発するセリフ一つひとつをチェックしていただいて、私の声で土佐弁のセリフ全てを収録したものをスタッフさんと共有しました。さらに後日、伊純の陸上部の後輩・深町美晴役の田所あずさちゃんと一緒に土佐弁の練習をする機会もありましたね。

井澤:すごく色々やってたんだね。

瀬戸:「(自分たちの土佐弁)本当に合ってるのかな!?」って、ふたりで不安を共有していました(笑)。


■「監督の性格や雰囲気が、作品にもアフレコ現場にも出ていました」(瀬戸さん)

――今日まで時間をかけて役を作ってこられたとのことですが、実際のアフレコは割とスムーズに進んだのでしょうか?

種﨑:リテイクが少なかった気がする!

小澤:少なかったですね~。

瀬戸:もちろん意味のあるリテイクは何回かありましたけど、基本的には「作ってきたものを出す!」という感じでした。スムーズに進んでいました。

種﨑:読み合わせの時にはいなかったキャストの方の演技から、また違う影響を受けた部分はありますね。

黒沢:沙紀の場合、実はこの4人以外のキャラクターとしゃべる時間のほうが長いので、アフレコ現場に入ってちょっと変わったところもありました。スタッフさんに「テストと本番でまるで違うね!」と言われたシーンなんかもあって。先輩方に影響を受けて、今日はがんばれました!

小澤:今回初めて(黒沢)ともよちゃんと現場をご一緒したんですけど、テストでは台本を持っているのに本番では離していて「うわーすごーい!」って思いました。

井澤:ああ、そうだった!

小澤:ぶわーっと刺激をもらいました。お芝居のエネルギーもすごかったですし、めちゃくちゃ印象に残っています。(台本を離すのは)いつもなんですか?

黒沢:比較的……相手の目を見て言うセリフのときは離すというか、読まないようにはしています。そうすると全然飛距離が違うような気がして。

小澤:いやぁ……沙紀からはすごいエネルギーを感じました!(笑)。

――逆に、アフレコで苦労したところなどはあったのでしょうか?

瀬戸:苦労したところ……

井澤:苦労したところ……

黒沢:あったっけ……

種﨑:苦労……

小澤:あんまり感じなかったです。

瀬戸:方言はありましたけど、特に苦労とは感じないですし。そういう役だからやるんだ、という。

黒沢:かっこいい……。

瀬戸:方言指導の方がずっと一緒について下さっていたので、一つひとつ確認をとりながら丁寧にできました。終わってホッとしています(笑)。

種﨑:私、「使えゆ~」が好きだったな~。

井澤:あ~! 「ゆ~」かわいい!

黒沢:使えゆ~!

瀬戸:「定期、使えゆ」っていうセリフがあって、私は方言に必死だったんですけど、録った後にみんなが……

黒沢:かわいい~

井澤:かわいい~

瀬戸:って(笑)。

井澤:方言女子、萌える! って思いました。あと、ほかに大変そうだったのは敵キャラ! たくさんいる敵キャラを男性数人で演じられていて、すごく大変そうでした。

黒沢:大変そうでした!

小澤:カットが長くて……

瀬戸:すごく喉を酷使して……

種﨑:すごくがんばってくださって……

小澤:終わった後、トローチなめてましたもん。

一同:(笑)

小澤:でもやっぱ、さすが! と思いました。

井澤:劇中に出てくる生物の声に、SEを使わないんですよね。ほぼみんな人間の声!

種﨑:そうそう、SEでやってるのなかった!

井澤:演じる方々のテクニックがすごかったです。

――みなさんが演じる5人には"同位体"となるポッピン族がいますが、ペア同士で何かすり合わせをされたりもしたのでしょうか?

種﨑:実はみんな、そこまでやりとりはなかったんですけど、自分の同位体の出番になると注目しちゃったりはしました!

井澤:わかる! 見ちゃう見ちゃう。

種﨑:ダレン! ダレン! って、応援しちゃってました。

瀬戸:私は田上(真里奈:ポコン役)さんを観察しちゃってました。田上さんってすごい美人だし、存在感のある方ですよねぇ。

黒沢:タノウェイ!

瀬戸:タノウェイ! 読み合わせの時が「はじめまして」だったんですけど、その時からすごく気になる存在で。お互い"同位体"の関係ですけど、まだ知らない部分も多いので、収録現場では田上さんが他の人と話しているところを見ていたりしました。表情を観察したり(笑)。

一同:(笑)

瀬戸:作品の中の伊純とポコンの関係性でいうと、結構サバサバしているので、逆に距離感はあっても良いのかなと思いつつ。でもこの作品で出会ったことをきっかけに、もっと田上さんのことを知りたいなと思ったのは正直なところです! 魅力を感じてしまいました(笑)。

井澤:私は相方のルチア役が石原夏織ちゃんなので、"詩織・夏織"だ! って勝手に喜んでました(笑)。

小澤:タドナ役のM・A・Oちゃんとはおしゃべりしたりもしましたけど、今まで違う作品でもご一緒したことがあるので、もう信頼関係みたいなものはありました。

黒沢:チーム都久井はですね~、一番うるさかったと思います(笑)。ルピイ役の新井(里美)さんと黒沢はずっと笑い転げてました。沙紀とルピイは劇中だと異質な存在というか、言葉数は少なくても一言ひとことが全部重要! みたいな役なんですけど、演じるふたりは休憩のたびにまわりから「うるさい!」って言われていました(笑)

――みなさんから見た、アフレコ現場での宮原監督の印象はいかがでしたか?

黒沢:やさしい!

小澤:とても話しやすいです。

瀬戸:見た目は大柄で男らしい方なんですけど、ひとたび笑顔になると、すごくやわらかい表情で……。アフレコ現場でのディレクションも、伝え方がすごくやわらかいんです。監督の性格、雰囲気が本当に作品にも出ているし、現場にも出ていたなぁと感じました。

種﨑:長時間の収録なので、途中でみんな疲れてきてしまうんですけど、監督は「いい感じでしたー!」って笑顔でブースに入ってきて下さるんです。それでみんな笑顔になっちゃう。

黒沢:あと、ディレクションに小ネタをちょいちょい挟んで下さる(笑)。たまにウケないこともあるんですけど、監督はすごく強い心を持っていて、何回も何回も笑かしにかかってきて下さって(笑)。シリアスなシーンが続いている時は「笑わないぞ!」という雰囲気が漂うんですけど、監督が入ってきて、出て行く頃には和やかになっているという。

瀬戸:ウケなかった小ネタは、主に受け手とのジェネレーションギャップ?笑。

黒沢:あと監督、ノリツッコミもしてました!(笑)。この場面って「痛ってって~♪」みたいなことですか? って演者側が質問したら、「そうそう! 痛ってって~♪ ……って違うわ! そんなコミカルじゃないですけど~」って(笑)。

瀬戸:ノリツッコミもそうだけど、宮原監督は、演者側が何か意見を出すとそれを一回飲み込んでくださって、受け止めてくれた上で、かける言葉を選んでくれる。

種﨑:そうそう。お芝居の提案をすると、必ず一回受け入れて下さる方ですよね。

黒沢:あと、ロール(註:アフレコにおいて通しで収録を進める範囲)が終わるたびに、一人ひとりを褒めてくれます。

小澤:対応一つひとつがとても丁寧な方ですよね。

瀬戸:決して「常にギャグを言う人」ではありません(笑)。

一同:(笑)


■5人が男目線で"推しキャラ"をチョイス!?

――5人のヒロインは、それぞれ悩みやコンプレックスを抱えているという設定とのことですが、アフレコを終えられたいま、それぞれ共感するところなどはありますか?

瀬戸:みんな悩みがさわやかだなと思いました。悩みへの挑み方が。

井澤:「無駄な正義感を持っているせいで、ハメを外しにくい」というところは、私と蒼で似てるなぁとも思います。学生時代に学級委員長をやってたんですけど、「校則は守らなきゃ!」みたいなことを思っている一方で、そういうものを軽々と踏み越える子たちに、嫉妬と憧れを感じていた記憶があって。蒼の気持ち、わかるなぁって思います。

種﨑:私は大人になってこの仕事(声優)をしていて、こなっちゃんと同じことで悩んだことがあるなぁと思いました。楽しくお仕事やれたら一番いいのに、がんばらなくちゃ! ちゃんとやらなきゃ! って思っちゃって……(小声で)っていう。

小澤:落ち込まないで~!

一同:(笑)

種﨑:こなっちゃんのそういう気持ちはすごくわかりましたね。

小澤:私もあさひちゃんと共通点が多いです。昔はズボンを履いてたし、女の子らしいことなんか全然してなかったんですけど、まさに中学生の時に「女の子らしさ」に憧れてきて……。スカートを初めて買ってみたり、髪を結んでみたりしましたね。

瀬戸:私も小学校から中学校に上がる時に、制服のスカートを履くのがものすごく嫌だったのを覚えてます。「女の子っぽくしてる」って思われるのが恥ずかしかったのかな……。

小澤:わかる! だからあさひちゃんの、「まわりの眼が気になって自分の気持ちを表に出しづらい」ところも共感しちゃいます。

黒沢:まわりの様子を窺ったり、そういうふうに"外"に意識がいくのがあさひで、逆に"内"に意識がいくのが沙紀なのかもしれないです。私もどちらかというと内に意識がいってしまうタイプで、例えば「芸道と友達のどちらが大事か」と聞かれたら、時期によっては「きっとわかってくれる」という甘えも含めて、芸道を選んでしまう……。そういうエゴが出てしまうタイプだと思っています。今はありがたいことに、比較的広い世界でお仕事をさせていただいているからうまいこといってるんですけど、部活とかそういう狭いコミュニティの中だと、沙紀みたいになるんだろうなって思います。

瀬戸:中学生くらいの年頃だとやっぱり、些細なことや、まわりが気にしていないようなことでも悩んだりするんですよね。大人になるにつれてだんだんなくなっていくのかもしれないですけど。そのあたりはキャラクター全員に共通するのかなと思いました。

――それぞれ特徴のある5人ですが、ご自分のキャラクター以外の4人から推しキャラを選ぶとしたら誰になりますか?

黒沢:(小声で)小夏……小夏……

瀬戸:(4人を見回して小声で)これ、自分のキャラが誰にも選ばれなかったらどうする……?

小澤:「好きな子」ってことですよね?

井澤:なんでそこ強調するの(笑)

瀬戸:付き合うみたいになってる(笑)

種﨑:私は……あさひちゃんが好きです!

小澤:え~! うれしい~!

種﨑:道場の中でお父さんにマニキュアが見つからないように隠す仕草とか、髪飾りを取る仕草とかもかわいい!

井澤:井澤は小夏ちゃんが好きなんです。お口がふにゅふにゅってなっているのもかわいいし、みんなを仲良くさせようとするムードメーカーっぷりなんかも、たまんなくかわいいんですよね。あと、小夏ちゃんって、戦うときに使う言葉が「バカ!」なんですよ。敵に対して「バカ!」って言うその言葉のチョイスに、小夏ちゃんの女の子らしさとか、性格の良さが出てる。きっと彼女にとっては「バカ!」が最大限の罵倒なんでしょうね。本当に素直な人が選ぶ単語だなぁと思って、そこにキュンキュンしています(笑)。

種﨑:読み合わせのときに「ほかに言いやすい言葉や自分の心の中から出てきた言葉があったら、そちらを使っても構いませんよ」と言っていただいていたんですけど、「バカ」以上の言葉は見つからないなと思いました。

黒沢:黒沢も……小夏ちゃんが好きです。

種﨑:イェーイ!

黒沢:「かわいい」で選ぶと、あさひもだけど、やっぱり小夏に敵う者はいないですね。小夏ちゃんは女子人気あると思う!

井澤:あると思う!

黒沢:そして種﨑さんがかわいい……。

井澤:あと、仲間内に1人はいてほしいタイプなんですよね。

黒沢:そうですよね! ピアノが弾けるところもポイント高いし。あとは仕草かな! 髪の毛さわっちゃうところとか。

瀬戸:女の子らしいよね。

小澤:あれ? みんな男目線なのかな?

一同:(笑)

小澤:私はおとなしい子が好きなんですよ。だから本当は自分のあさひが一番好きなんですけど、好みの女の子を選ぶとしたら……うーん……。

瀬戸:どうする? 伊純にしとく?

一同:(笑)

小澤:あれ? おとなしく……ないぞ~?(笑)

黒沢:伊純もいいですよね。伊純とポコンの関係性って、すごく魅力的なんです。あうんの呼吸というか……。私は最後のポコンと伊純のシーンがもう大好きで、ふたりが姉弟だったら最高にうらやましいなと思えるくらい良い関係だなと思いました。伊純にしときましょ! ここは(笑)。

小澤:伊純も好きです! けど……私は推しを一人選ぶなら沙紀かなぁ。沙紀ちゃんの悩みって、これを乗り越えないと本当に先に進めない! というところがあって……。

黒沢:上手い! サキだけにね。

小澤:あー、なるほど!

黒沢:あ、違った。ごめんなさい(笑)。

種﨑:沙紀ちゃんが一人でダンスしているシーンなんかも……すごく綺麗ですよね。

瀬戸:私も、おとなしいというか……友達少ない子が好きなんですよねぇ。

黒沢:(小声で)蒼ちゃんか?

井澤:蒼ちゃんかな?

瀬戸:沙紀はもともと社交的だから、やっぱり……

井澤:(蒼は)孤立してるよ~!

一同:(笑)

黒沢:(沙紀も)孤立してるよ!

瀬戸:どうしよう(笑)。じゃあ……みんな好きっていう前提で……蒼!

井澤:やった!

瀬戸:誰に対してかは言えませんけど、蒼がその相手を名前で呼ぶようになるシーンがあるんです。人が相手の名前を呼ぶのって、すごく大事で意味のあることだと思うので、その変化が顕著に見えた蒼は魅力的だなと思いました。名前で呼んでみようって意識するのではなくて、そういう変化を自然にできるというのは、若いからこそだなと思いました。意識して「こっちの方が良いからこの呼び方にしよう」といった打算は一切なくて、自然に呼び方が変わっているのが印象的でしたね。

 あと蒼って、見ててちょっかい出したくなっちゃう。私は構って構ってしちゃうタイプなんで、ちょっとツン! ってされるくらいがちょうど良いなぁと思います。

井澤:今日からツンってする!

一同:(笑)

黒沢:蒼はけっこう生粋ですもんね。

井澤:そうだね。彼女は本当に、ツン! って感じ。

黒沢:たぶん、そこが蒼と沙紀の違いなんですよね。簡単にキャラ紹介をしようとすると、この2人ってけっこう似通った印象になっちゃうけど。

井澤:そうだね。沙紀は、昔は社交的っぽい。

黒沢:本当の沙紀は結構フレンドリーというか、ちゃんとしゃべる子なんですよね。

瀬戸:沙紀って絶対、愛されるもん。愛される系のぼっち! ぼっちって言葉はアレか……。愛される系の独り身?

黒沢:独り身(笑)。

黒沢:突っぱねちゃう人(蒼)と、黙っちゃう人(沙紀)っていう感じ。

一同:あ~!(全員拍手)

瀬戸:リアクションもらえるとうれしいから、私はやっぱり蒼かな(笑)。本当に、5人みんな大好きなんですけどね!

――それでは最後に、『ポッピンQ』の公開を楽しみに待っているファンの方へ、作品の魅力を含めてメッセージをお願いします。

種﨑:『ポッピンQ』では、人間もポッピン族もキャラクター性がすごく出ていて、動きも本当に細かくってかわいいんです。監督をはじめ、スタッフの愛が感じられる絵になっていて、そこが魅力の一つだなと思っています。純粋に「可愛いな」と思えるキャラクターですし、幅広い方に見ていただける作品になっていると思います。ぜひ見てください!

小澤:私が映像を見て最初に思ったのも、本当にキャラクターたちがかわいくって魅力的だということでした。やっぱり、ポッピン族のかわいさは尋常じゃないんですよ(笑)。ダンスシーンも本当にすごいんです! 人間の子たちもそうなんですけれど、ちゃんと一人ひとりが個性のあるダンスをしていて、それがしっかり描かれています。

 悩んで考えこんでしまうシーンもいっぱいありますけど、かわいらしいシーンで口角が上がってしまうのも間違いないと思います! 色々と考えさせてくれるし、でもかわいいから気持ちが幸せになれる。そんな作品だと思うので、ぜひ男女ともに幅広い方に見ていただきたいなと思います。

井澤:パッと見の印象は「かわいい作品」というのが大きいので、女の子向けなのかなと思ってしまうかもしれないのですが、「年頃の女の子が何を考えているのか分からないよ」と言う男性にもぜひ観てほしいです!

瀬戸:パパもしかりですね!

井澤:ちょうど自分の子どもがそのぐらいの歳だなというパパもそうだし、意中の女の子が何を考えているのか分からない男の子もそう。どんな人が見ても何かしら受け取れる作品だと思うので、ぜひたくさんの方に見ていただきたいなと思います。

黒沢:『ポッピンQ』は、キャラクターそれぞれの言葉選びがものすごくストレートで、見る人の心にまっすぐ届く作品だと思います。個人的にはサプリメントや漢方薬みたいだなとずっと思っていて、見た瞬間に世界観が変わるわけではないかもしれませんが、この作品を見た後の生活を一つひとつ、日常を暮らしていくことで、じんわりじんわりと色々なことに対する向き合い方を改めてみようと思ったり、空がちょっと綺麗に見えたり、小さな幸せを少しずつ気付かせてくれるんじゃないかなと思いました。少しずつ心をほぐしてくれる作品だと思いますので、身構えずに劇場に足を運んでくださればうれしいなと思います!

瀬戸:様々な魅力がたくさん詰まっていますが、一つ私が挙げさせていただきたいのは、「出会い」です。この作品の中で伊純たちが出会ったように、劇場に足を運んで下さった方が作品に出会って、何かを感じる、感想を持っていただくということも出会いだと思っています。なので、第一にみなさんに見ていただきたいです! 伊純役をやらせていただいたことで、このように感想や想いを話せる場をいただいていますが、何よりみなさんが『ポッピンQ』をご覧になって、自由に感じていただけたらと思います!

――ありがとうございました!

[取材&文・小林真之輔]


■『ポッピンQ』作品情報



『ポッピンQ』
2017年1月  全国ロードショー

【ストーリー】
「別々の方向を見ていた、その時までは―。」
卒業式間近の中学生が、突然世界の運命を託された!
時空を超えて出会った5人の少女たちの冒険と、心の成長を描く青春ストーリー

15歳。悩み、コンプレックス、未来への不安、そして別れ
自分を変えたいのに変えられない、乗り越えたいのに乗り越えられないものばかり
「今日は中学校の卒業式、でもこのままじゃ何を卒業するかわからない!」
そんな想いを胸に、海へと向かった中学三年生の伊純(いすみ)は、美しく輝くカケラ
(「時のカケラ」)を拾うと、その力により不思議な世界へ迷い込む。そこで同じカケラを持つ同い年の少女、蒼(あおい)、小夏(こなつ)、あさひと出逢う。

そして現れた謎の生命体。彼らはポッピン族と名乗り、この不思議な世界が「時の谷」と呼ばれ、「全ての世界の時間」を制御している重要な場所だという。そして今その「時間」が重大な危機に瀕していることを知らされる。
 
ポッピン族の長老いわく、世界の危機を救う方法は、「時のカケラ」に導かれた少女たちが協力し合って、ダンスで心をひとつにすること。ついさっき出逢ったばかり、もちろんダンスなんか経験のない彼女たちにそんなことができるのか?半信半疑にダンスの真似事を始める4人。だが、時間崩壊のタイムリミットも迫る。そんな中、5人目の少女、唯一のダンス経験者の沙紀(さき)が現れるがーーー。
突然、世界の運命を託されてしまった5人の少女。果たして5人の心はひとつになるのか!?
ダンスで世界を救えるのか?そして、卒業式には間に合うのか?

―彼女たちの運命の糸が突然に絡み合い、新たな時が動きはじめる。

【スタッフ】
監督:宮原直樹
企画・プロデュース:松井俊之
プロデューサー:金丸裕
原作:東堂いづみ
キャラクター原案:黒星紅白
脚本:荒井修子
キャラクターデザイン・総作画監督:浦上貴之
CGディレクター:中沢大樹
色彩設計:永井留美子
美術設定:坂本信人
美術監督:大西穣
音楽:水谷広実(Team-MAX)
片山修志(Team-MAX)
オープニングソング:「ティーンエイジ・ブルース」(P.IDL)
アニメーション制作:東映アニメーション
配給:東映
製作:「ポッピンQ」Partners

【キャスト】
小湊伊純:瀬戸麻沙美
日岡 蒼:井澤詩織
友立小夏:種﨑敦美
大道あさひ:小澤亜李
都久井沙紀:黒沢ともよ
ポコン:田上真里奈
ルチア:石原夏織
ダレン:本渡楓
タドナ:M・A・O
ルピイ:新井里美
長老:石塚運昇
レミィ:山崎エリイ
深町美春:田所あずさ
三橋ナナ:戸田めぐみ

【ラジオ】
『RadioポッピンQ~ほんのすこし面白くする、それだけで世界は変わる~』
インターネットラジオステーション「音泉」にて隔週配信中
パーソナリティ:瀬戸麻沙美(小湊伊純 役)、小澤亜李(大道あさひ 役)、黒沢ともよ(都久井沙紀 役)
『大道あさひの可愛いもの探そ♪』も同時配信中
パーソナリティ:小澤亜李(大道あさひ 役)

>>『ポッピンQ』公式サイト
>>『ポッピンQ』公式ツイッター(@POPIN_Q_staff)

(C)東映アニメーション/「ポッピンQ」Partners 2016
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