“音楽”が繋いだ親子愛を小野賢章さんと森久保祥太郎さんが繰り広げる! 「AD-LIVE 2016」八王子公演【2日目・昼】レポ
鈴村健一さんがプロデュースする、即興劇プロジェクト「AD-LIVE(アドリブ)2016」。昨年の熱狂をそのままに2016年の秋も開催され、6日間12公演を駆け抜けました。
アニメイトタイムズでは、昨年にひき続き全日の昼公演のレポートを公開予定。本稿では、9月11日(日)に開催された八王子2日目昼公演の模様をご覧いただきましょう。今回、“精神”を旅するふたりはどんな人物? 関係は? アドリブワードが起こした奇跡も含めてどうぞ!
【出演者/9月11日@オリンパスホール八王子】
小野賢章さん
森久保祥太郎さん
「意識不明になった人や心を閉ざした人の精神に入り込み、記憶を刺激して意識を回復させる」という、全く新しい治療法「マインドダイブ」。「AD-LIVE 2016」の物語は、この治療法を使って入り込んだ“意識を失っている人の精神の中”で、描き出されていきました。昼公演では小野さん演じる小川奏太が、ショウタロウ(演:森久保さん)の精神に入ります。
前回のレポートでも触れましたが、「AD-LIVE 2016」は出演者1人が相手も含め2人分の人物設定、そして全体の世界観を考えているとか。この回では、小野さんが考えた設定に森久保さんが乗っかることに。つまり、森久保さんは完全に“ゼロ”の状態でステージに立つことになります。これぞまさしくアドリブ! 開演するやいなや、言い得ない緊張感があたりを包みます……。
最初に行われたのはクイズ。シルエットしか見えないショウタロウに向け、奏太があらゆる質問を投げかけていきました。半ば誘導尋問のような投げかけに、システムから何度も警告を受ける奏太。ともあれ、めげずにやりとりを続けていき「ショウタロウがシンバル奏者からロッカーに転身したこと」や、「ふたりは親子関係であること」が明かされます。
「まったく身に覚えがないけど」とうろたえるショウタロウ。しかし、現実世界では意識を失っている身であるため、憶えがないのも頷けます。そして最後のクイズでは、ショウタロウが後悔していることに触れるひと幕も……。どうやら、マインドダイブの90分間で、“後悔”を明らかにする必要がありそうです。
奏太に「パピー」と呼ばれたり、自分の金髪頭に驚いたり。あたふたが止まらないショウタロウを連れてはじまった“記憶の旅”。ふたりは、バスに乗って2か所の思い出の地をめぐり、記憶の断片を拾い集めていきました。最初のうちは距離を置いて接していた父・ショウタロウでしたが、元シンバル奏者でロッカー(ギターボーカル)でもある彼は、本能的に音楽に反応。
とくに、ひとつめの思い出の地でシンバルを手にすると、「しっくりくるぜ!」とうれしそうな表情! 大きな音を響かせ、息子で現シンバル奏者でもある・奏太を感動させました。さらに、ギターまで見つけ弾きはじめるといった展開も。ステージ上は、みるみるうちに音であふれていきます。
しかも、2か所目の地へ向かうバスの中では、3人目の登場人物としてショウタロウのバンド仲間・テツヤ(俳優の西山宏幸さん)が登場。ギザギザ頭に革ジャン革パン+アコギというロッカースタイルで一曲披露すると、その姿に胸打たれてか再会のハグ。その後も奏太を交えセッションしたり歌ったりと、音楽で存分に語り合いました。
また、ショウタロウがライブMCでやっていたという伝説の「ファンキーな水飲み」まで披露する流れに。ダイナミックさと可愛らしさを混在させたパフォーマンスに、全員が酔いしれました。会話劇だけでなくライブまで楽しめるという特別感あるステージ。観客の手拍子も拍手も、回を追うごとに大きくなっていきます。
ちなみに、この日もアドリブワードは奇跡の連発!(以下“”内はアドリブワード) 父ながら黒を基調に若々しい格好で登場したショウタロウに、奏太が言った「“なんでそんな服なの?”」は、ショウタロウが「こっちが聞きたいよ!!」と返してしまうほどドンピシャなワードに! また、2度目のバスの中、テツヤとショウタロウが思い出話をしている場面でも、「お前の一番の味方にならないとなって思ってた」と言ったテツヤに対し、「お前が言ってくれた言葉おぼえてるよ。“本気になれよ自分!”ってさ」とショウタロウ。
さらに、2度目の思い出の地(地下鉄のホーム)で「なんで飛び込み自殺しようとしたんですか!」と問いかける奏太に、ショウタロウが「“そろそろ真実を知りたくなってきたのかな”」を返すファインプレーも。次々と降ってくる奇跡に、観客も感激しっぱなしでした。
意識を失ったショウタロウ、それを救うため立ち上がった奏太。そんな親子を音楽が繋ぎ、90分間の記憶の旅は終幕へ。最後のシーンは、現実世界。シンバルを持った奏太のもとに現れたのは、ギターを持ったショウタロウ。そして、ふたりが奏でた音が重なり……見事なフィナーレを迎えました。
会話劇とアドリブワードはもちろんライブまで観られ、濃密な時間となった八王子2日目昼公演。もちろん、このほかにも見どころは満載すぎるほどあるので、気になる方はぜひBlu-ray&DVDをチェックしてみてください。また、アニメイトタイムズでは3日目以降の昼公演レポートも公開予定。そちらもぜひチェックしてみてください!
[取材&文・松本まゆげ]
ドキュメンタリー「MATSU-LIVE(マツリブ) -Documentary of AD-LIVE 2016-」放送決定
【TOKYO MX】1月22日(日) 19:00
【MBS】1月22日(日) 25:35
【BS11】1月25日(水) 25:00
※放送日時は変更になる可能性があります。予めご了承下さい。
監督:津田健次郎
制作プロダクション:祭
『AD-LIVE 2015』TV放送スケジュール
★ポイント1:豪華声優総勢13名が織りなす、90分間全てがアドリブで進む、唯一無二の舞台劇。
★ポイント2:決められているのは大まかな世界観と、舞台上で起こるいくつかの出来事のみ。お互いのキャラクターも舞台上で初めて知る!
★ポイント3:全12公演で約6万人(ライブビューイングを含む)もの観客を動員した人気舞台!
【放送日】
2/4(土)スタート毎週(土)19:00~
[再放送]毎週(日)26:30~
(12週にわたって放送)
【出演者】
■出演:櫻井孝宏・津田健次郎・鈴村健一
2/4(土)[東京公演(1日目)昼公演]
2/11(土)[東京公演(1日目)夜公演]
■出演:小野賢章・釘宮理恵・鈴村健一
2/18(土)[東京公演(2日目)昼公演]
2/25(土)[東京公演(2日目)夜公演]
■出演:梶裕貴・名塚佳織・鈴村健一
3/4(土)[埼玉公演(1日目)昼公演]
3/11(土)[埼玉公演(1日目)夜公演]
<以降の放送日は変更になる場合があります>
■出演:岡本信彦・谷山紀章・鈴村健一
3/18(土)[埼玉公演(2日目)昼公演]
3/25(土)/[埼玉公演(2日目)夜公演]
■出演:岩田光央・浪川大輔・鈴村健一
4/1(土)[大阪公演(1日目)昼公演]
4/8(土)[大阪公演(1日目)夜公演]
■出演:下野紘・福山潤・鈴村健一
4/15(土)[大阪公演(2日目)昼公演]
4/22(土)[大阪公演(2日目)夜公演]
【総合プロデューサー】鈴村健一
『黒子のバスケ』、『宇宙戦艦ヤマト2199』、『うたの☆プリンスさまっ♪』など人気アニメ、ゲーム、ラジオなど多くのメディアで活躍中。
2015年9月~10月に全12公演開催され、実に約6万人(ライブ・ビューイング含む)を動員した大人気舞台劇「AD-LIVE(アドリブ) 2015」。その制作舞台裏や舞台本番映像を通じ、AD-LIVEの魅力に迫る特別番組。
【放送日】1/29(日)、2/3(金)19:30~20:00
【出演】鈴村健一、櫻井孝宏、津田健次郎、小野賢章、釘宮理恵、梶裕貴、名塚佳織、岡本信彦、谷山紀章、岩田光央、浪川大輔、下野紘、福山潤
『AD-LIVE 2015』とは?
90分間、全てアドリブ!総勢13名の豪華キャストが織り成す、唯一無二の舞台劇! 大まかな世界観と、舞台上で起こる幾つかの出来事(例:電話が鳴る、誰かが来る)が決められているのみで、出演者のキャラクター(役)もセリフも、全てアドリブで紡がれる90分間の舞台劇。お互いのキャラクターも舞台上で初めて知ることに。どう紡がれるのか、何が生まれるのか判らないアドリブ要素と、予め決まっている幾つかの出来事の化学反応により、その日その瞬間に、その場だけの感動と衝撃のドラマが生まれる。
パッケージ情報
■Blu-ray&DVD「AD-LIVE 2016」(全6巻)
発売日:
第1巻 (鈴村健一×寺島拓篤) 2017年2月22日(水)
第2巻 (小野賢章×森久保祥太郎) 2017年2月22日(水)
第3巻 (梶裕貴×堀内賢雄) 2017年3月22日(水)
第4巻 (中村悠一×福山潤) 2017年3月22日(水)
第5巻 (釘宮理恵×高垣彩陽) 2017年4月26日(水)
第6巻 (浅沼晋太郎×下野紘) 2017年4月26日(水)
価格:
[通常版] 各7,500円+税(Blu-ray/DVD共通価格)
本編ディスク2枚組
特製ブックレット
オーディオコメンタリー(夜公演)
特典映像(CM、PV集)
[アニメイト限定版] 各8,000円+税(Blu-ray/DVD共通価格)
●通常版+特典DVD
・AD-LIVE 2016 CAST After Talk
各公演終了直後の出演者による対談映像
・AD-LIVE 2016 DIRECTOR After Talk
鈴村健一、浅沼晋太郎、川尻恵太の演出家3人で打ち上げ。各公演を振り返るトーク映像
>>「AD-LIVE(アドリブ)」公式サイト
>>「AD-LIVE(アドリブ)」公式Twitter