映画『聲の形』は声優とスタッフの結びつきが生んだ!! 早見沙織さん&山田尚子監督登壇の大ヒット御礼舞台挨拶レポート
大今良時氏の漫画を原作として、昨年(2016年)9月17日(土)に公開された映画『聲の形』。そんな本作が、先日第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞しました。本稿では、その大ヒットを御礼して2017年2月1日(水)に新宿ピカデリーで行われた舞台挨拶の模様をお届けします。
イベントにはヒロイン・西宮硝子を演じた早見沙織さんと本作の監督・山田尚子さんが登壇。公開からしばらくを経て、改めて本作への想いを語ってくれました。
イベントが始まると、まずは早見さんと山田監督に日本アカデミー賞受賞を受けての感想を聞いていくことに。また、早見さんと監督がお互いに「おめでとうございます」を言い合うと、会場からは拍手が溢れました。
山田監督がこの受賞を聞いたのは会社だったそうですが、用件を記したメールで最後まで作品名が出てこず、喜びそびれてしまったのだとか。なんと早見さん、山田監督ともに受賞したという実感はないそうで、非常にふわっとした感じとのこと。
司会のほうからこのイベントで『聲の形』の舞台挨拶が28回を数えたことに触れられると、ふたりとも非常に驚いている様子でした。この28回中、早見さんは14回、山田監督は28回すべての舞台挨拶に登壇しているそうで、全国を飛び回った時のエピソードが次々と飛び出しました。
山田監督によると北海道での舞台挨拶の後、その日のうちに九州へ向かったことがあったり、本作ならではと言える“手話付き”の舞台挨拶もあったそうで、それらのエピソードを思い出深そうに話していました。
映画『聲の形』はキャストとスタッフの結びつきの強い現場で生まれた
ここで、当日来られなかった主人公・石田将也を演じる入野自由さんから届いた手紙が読み上げられました。入野さんは今回の受賞に関して「みんなで同じ方向を向いて、精一杯の情熱と愛情を注ぎこんだ『聲の形』が作品賞を受賞。作品に関わった全員に贈られた賞ですね」と述べられ、受賞の喜びとファンのみなさんへの感謝を露わにしました。
改めて本作の現場を振り返ると、早見さんは毎週顔を合わせて録っていた訳ではないのに、結びつきが強かったとコメントしました。山田監督もこれには同意していて、入野さんも述べていたみんなで同じ方向を向いてできたという、キャストとスタッフの結束力に言及していました。
「ふたりにとって本作はどんな作品か?」と聞かれると、早見さんはひと言で表すのは難しいとしつつ、目に見えないものの形を取り扱っているので、自分自身も見てくれたみなさんもそれぞれの形が違うのが面白いとコメント。最後に、言葉にはできないけれど何か大事なものを貰ったんじゃないかなと思える作品だと締めくくりました。
山田監督は、素晴らしい原作で、人生を賭けて制作にあたった作品だったことを明かしました。また、早見さんをはじめとしたキャスト・スタッフとの素晴らしい出会いがたくさんあったと話しました。
そして本作のBlu-ray&DVDの発売が2017年5月17日であることが発表されると、最後はおふたりからのひと言挨拶で本イベントは幕を閉じました。
早見さんはこんなに時間がたっても作品を共有できる喜びを語ると、これからもこの作品を胸に置いて今年1年を過ごしていただけたらと語りました。ぜひともまだ見ていないという人は、一度劇場へ足を運んでみてください!
[取材・文/胃の上心臓]
作品情報
【イントロダクション】
「このマンガがすごい!2015」(宝島社刊)オトコ編第1位、第19回「手塚治虫文化賞」新生賞受賞!まっすぐに「いま」と向き合う少年少女の姿を等身大に描き、全世代から共感と感動を呼んだ名作、大今良時の漫画「聲の形」。 このベストセラーコミックが、日本アカデミー賞 優秀賞を獲得した『映画 けいおん!』(11年)など、多くの作品を輩出し続けている京都アニメーションによりアニメーション映画化された。
【あらすじ】
ガキ大将だった小学6年生の石田将也は、転校生の少女、西宮硝子へ無邪気な好奇心を持つ。「いい奴ぶってんじゃねーよ。」自分の想いを伝えられないふたりはすれ違い、分かり合えないまま、ある日硝子は転校してしまう。やがて五年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長したふたり。あの日以来、伝えたい想いを内に抱えていた将也は硝子のもとを訪れる。
「俺と西宮、友達になれるかな?」
再会したふたりは、今まで距離を置いていた同級生たちに会いに行く。止まっていた時間が少しずつ動きだし、ふたりの世界は変わっていったように見えたが――。
【キャスト】
石田将也:入野自由
西宮硝子:早見沙織
西宮結絃:悠木碧
永束友宏:小野賢章
植野直花:金子有希
佐原みよこ:石川由依
川井みき役:潘めぐみ
真柴智:豊永利行
石田将也(小学生):松岡茉優
【スタッフ】
原作:「聲の形」大今良時(講談社コミックス刊)
監督:山田尚子
脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:西屋太志
美術監督:篠原睦雄
色彩設計:石田奈央美
設定:秋竹斉一
撮影監督:髙尾一也
音響監督:鶴岡陽太
音楽:牛尾憲輔
主題歌:aiko「恋をしたのは」
音楽制作:ポニーキャニオン
アニメーション制作:京都アニメーション
製作:映画聲の形製作委員会(京都アニメーション/ポニーキャニオン/ABCアニメーション/クオラス/松竹/講談社)
配給:松竹
発売日:2017年5月17日(水)
本編129分
Blu-ray 初回限定版(BD本編ディスク+BD特典ディスク):8,000円+税
Blu-ray 通常版(本編ディスク1枚組):5,200円+税
DVD(本編ディスク1枚組):3,800円+税
発売元:京都アニメーション・映画聲の形製作委員会
販売元:ポニーキャニオン
■Blu-ray初回限定版特典
・キャラクターデザイン西屋太志描き下ろし特製ケース
・スペシャルブックレット
■Blu-ray初回限定版映像特典
・映画『聲の形』公開記念特番 ~映画『聲の形』ができるまで~ ロングバージョン
・舞台挨拶映像
・ロングPV
・TV-SPOT 1/TV-SPOT 2
■Blu-ray共通音声特典
・DTS Headphone:X
・オーディオコメンタリー
■Blu-ray/DVD共通特典
・日本語字幕
・特報/本予告
※商品仕様は予告無く変更になる場合がございます。
※DTS Headphone:X(略称:DTS HP:X)はサラウンド音声技術で、5.1chなどのサラウンド音声を通常のステレオヘッドホン、イヤホン上で再現できる技術です。ステレオヘッドホンであればどのような機器にでも対応できます。最大11.1chまで対応可能で、専用のヘッドホンやホームシアターサラウンドシステムがなくても、手軽に映画館で鑑賞しているような臨場感を味わえるシステムです。
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