TVアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ』3話の櫛田桔梗(CV:久保ユリカ)から声優陣が感じた恐怖と安心/声優対談
2017年7月12日(水)より放送開始となった『よう実』こと、TVアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ』(原作:衣笠彰梧/キャラクター原案:トモセシュンサク)。
アニメイトタイムズでは、本作の連載企画「ようこそ実力至上主義の広報室へ ~すべての人間は生まれながらにして知らんことを欲す~」を毎週掲載中。『よう実』に出演する声優陣をはじめ、アーティストやスタッフへ作品について、たっぷりとお話を伺っていく内容となっています。
今回の第3回目に登場していただくのは、主人公の綾小路清隆 役・千葉翔也さんと、櫛田桔梗 役・久保ユリカさん。視聴者に大きな衝撃を与えた第3話の櫛田を中心に、アフレコやオーディションの裏話に至るまで語っていただきました!
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【第1回】千葉翔也さん×鬼頭明里さん
【第2回】千葉翔也さん×鬼頭明里さん
イマココ⇒【第3回】千葉翔也さん×久保ユリカさん
――まず久保さんにお伺いしますが、最初に本作をご覧になった印象をお聞かせください。
櫛田桔梗役・久保ユリカさん(以下、久保):普段からライトノベルを読み慣れていない人にとっても読みやすくて、連続して繰り広げられる展開にドキドキしました。キャラクターが立っているところはライトノベルらしさもあって、幅広い人たちに楽しんで読んでもらえるような作品だと思います。それは原作や台本を読んでも感じました。
――衝撃的なラストシーンを迎えた第3話ですが、久保さんから見た櫛田の印象を教えてください。
久保:第1話から、監督や音響監督には「めちゃめちゃ明るくていい子であざとく!」「やり過ぎなくらいやってください!」と口を酸っぱくして言われていて、アフレコの度に「やり過ぎじゃないかなぁ……?」と思うくらいでした(笑)。
「とにかく明るくていい子だから、男の子がみんな好きな感じで!」とも言われて「本当に!?」と疑問を持っていましたが、そうしたことによって今回の第3話が活きて、櫛田として分かりやすい差が生まれましたね。
第1話から第3話の豹変前まで、視聴者の方の「櫛田桔梗」というキャラクターが固まったことによって、より面白みが増したと思います。ただオーディションのときは、その差を演じるのが難しかったんです。なので後日、役が決まったというお話をいただいたときに、誰よりもびっくりしました。
――オーディションでは、普段の明るい性格と第3話のラストに見せた部分の二種類を演じられたんですか?
久保:そうですね。両方を演じさせていただきましたけど、私自身はドスの効いた方の櫛田をうまくつかめているか不安でした。でも今回、櫛田に選んでいただけたということは、そういう素質があったのかなと……(笑)。
――ギャップの差が一目置かれたのかもしれませんね。
久保:そう思っていただけると嬉しいですね! ちなみに第1話のオンエアの後、見てくださった方から「あざとい!」との声が上がっていたようで良かったなと思います。
――久保さんから見たアフレコ現場の雰囲気を教えてください。
久保:すごく雰囲気の良い現場だと思います! 作品の内容だけに暗くなるのかなぁと考えていたんですけど、他のクラスのキャストさんとも和気あいあいとしていますね。千葉さんが“綾小路と違って”なのか、“綾小路ばりに”なのか分かりませんが、イジられキャラでいてくれるのですごくありがたいと思います。ただ、私のことは怖いだろうなと(笑)。
綾小路清隆 役・千葉翔也さん(以下、千葉):いやいやいや! そんなことは全然思ってないです!
――ラジオ「ようこそ実力至上主義のラジオへ」でも、鬼頭明里さん(堀北鈴音 役)と久保さんが話題に出していましたが、千葉さんは現場でイジられキャラのような立ち位置だったり……?
千葉:アフレコ中は、目に光が入っていないような雰囲気で綾小路を演じているんですけど、そのままの低いテンションだとみなさんと仲良くなれないので(笑)。楽しくやりたいと思っていましたし、周りは久保さんをはじめ先輩の方が多いので、胸を借りるつもりで始まった直後から積極的にお話させていただきました。先輩からすれば、少しウザいと思われるテンション感で接しているんですけど、優しくしていただいているので、現場に行くのが毎回楽しいです。
久保:ちなみにスケジュールの都合で私は行けていないんですけど、アフレコが終わった後にみんなでご飯に行っているので、毎回「次こそは!」と言いながら機会を伺っています(笑)。とても楽しい雰囲気の現場ですね。
学との一騒動の後、鈴音の中に生まれた小さな変化
――視聴者に衝撃を与えた第3話ですが、振り返ってみていかがでしょうか? まず綾小路と櫛田としては、食堂で3年Dクラスの先輩と駆け引きするシーンがありましたよね。綾小路が過去のテスト問題を入手するため、引き立て役に櫛田を連れて交渉に臨んでいました。
久保:いやー……悪い男ですよ(笑)。「先輩のところに連れていくのなら櫛田で間違いない!」と思って連れていきましたからね。
千葉:櫛田もそのあたりはなんとなく察していると思うんですよね。
久保:「お願いします……!」と言っていましたけど、普通あんなに上目遣いの時間長くないと思いますし(笑)。
千葉:先輩は上手いこと引っかかってくれましたね(笑)。
――そこで手に入れた過去問を前日に公開することによって、あえてクラスメイトに余裕を持たせない綾小路のキレ者っぷりが明らかになりましたよね。
久保:人間の心理をよく分かっていますよね! たしかに時間があればあるほど、きっと余裕を持ってしまいますし。でも逆に読め過ぎていて怖いなとも感じました。
千葉:Dクラスを“同い年の人間の集まり”という固体でしか見ていないから、ざっくりと判断できるのかなと思います。きっと仲良くないからこそ、できるんだろうなと思いながら演じました。
――また、第2話での堀北学とのやり取りを経て、第3話では鈴音自身に変化が生じていたようですが、お二人からご覧になっていかがでしたか?
久保:ここまでを通して、人としての感情が意外と動いていて分かりやすいのが堀北だと思います。それこそ綾小路とのやり取りを最初から見ていて、とても気持ち良かったんです。お互いのシュールな間と冷静なツッコミがコントみたいで(笑)。
だからコンパスを綾小路に突き刺す場面であえて物を出して攻撃したのは、お互いの距離が縮まったからこその行動なのかなと。誰にも興味がないと言っていた第1話から今回の物を出して脅すシーンは、二人の距離が縮まった瞬間のような気がしましたね。
――直接手を下さなくても、口で返すなりその場から立ち去るなりしてもいいわけですからね。
久保:そうなんです。さらに、そこから画面が暗くなって綾小路の「痛い」というセリフは、とても秀逸だと思いました。
千葉:きっと堀北がイラッとしたのは、綾小路のことを認めざるを得なくなったからだと思うんです。今までは“自分の方が優れている”という点で冷たく突き放していたと思いますが、彼女が知らないところで綾小路が動いていたであろうことに対して、してやられたと思ったからこその行動で。第2話でも学とのやり取りの後に綾小路が言っていましたけど、普通の女の子っぽいところが徐々に出てきましたね。
――感情にはあまり出さないものの、綾小路に対しては行動から可愛らしい一面が見え隠れしていると思いました。
千葉:そうですね。今まで堀北が冷たく接することによって、周りの人間は必ず一歩引いていたと思うんですけど、綾小路は最初から距離を詰めてこないし離れもしないので、何も考えなくていいから居心地がいいのかなと思っています。
――また、これまではDクラスが中心でしたが、第3話では須藤健を挑発していたCクラスの龍園翔や、仲裁に入ったBクラスの一之瀬帆波、Aクラスの坂柳有栖や葛城康平なども声がついた状態で登場しました。
久保:基本的に濃いですよね(笑)。他の作品ならラスボス級の人たちがゴロゴロといるのが、この作品のすごいところだと思います。
千葉:入学して間もないのに、既にトップが決まっているところもすごいですよね。実際まだDクラスはまとまっていないですし。
久保:あと、とても高校1年生に見えない見た目の方々も多いですよね。もし葛城が同じクラスにいたら同い年だって認めませんもん!(笑)
千葉:その風格も日野(聡)さんが威圧感のある演技をされているからこそだと思います。ただ脅すような雰囲気ではなく、醸し出される威圧感がありますよね。
久保:でも数ヶ月前まで中学生だったなんて、信じられませんからね!(笑)
視聴者を大きく裏切った櫛田から感じた恐怖と安心
――須藤の赤点も綾小路の機転と堀北の補助もあって回避し、綾小路の部屋で打ち上げが行われました。片付けの最中、櫛田から「綾小路君はさ、やっぱり堀北さんみたいな子が好き?」といった問いかけがあった直後に、彼女は豹変してしまうわけですが……。
久保:綾小路に対してのセリフは勘違いさせるように、「これから告白するかのようにやってくれ」と毎回ディレクションが入るんですよ。最初はあえて黒いところを出すように、ドスを効かせて冷たく聞くのかなと思ったんですけど、「そこはあえて思い詰めて告白しそうな雰囲気でやってくれ」と言われて、なるほどと思いました。以降、そういうシーンになると意味深に聞こえるよう心がけて演じましたね。
――あえて黒いところを一切見せずに第3話のラストに繋げたと。きっと騙された視聴者の方は多いと思います。
久保:騙されたみなさんは、とてもいい視聴者の方ですね! こちらとしてはありがたいです(笑)。原作を読んでいない方でも、「本当は性格悪いんじゃない?」という気持ちがあったとは思いますが、想像よりもすごいものが来ましたからね。
千葉:ここまで一貫しているから、本当にいい子なんじゃないかと思ってしまいますよね。でも第1話の綾小路に話しかけてくれたところから、あんな自己紹介をしていた彼に優し過ぎないかとも思っていました。
――綾小路として、千葉さんから今回の櫛田をご覧になっていかがでしたか?
千葉:誰とでも仲良くしているわけではない綾小路なんですけど、先輩に駆け引きをしに行った場面では意外と櫛田と息が合っていたと思います。クラスで一番浮いているんじゃないかと思う綾小路も、ラフに接してくれる櫛田に対して拒絶はしていなかったので、無自覚ながらも居心地は悪くなかったと思うんですよね。
だから櫛田の本性を見たときに、今まで描いていた櫛田像は嘘だったんだと自分の中で上書きするのに時間がかかったのが、目を閉じてこれまでの櫛田を振り返っていたシーンだと思うんです。なので、綾小路的には少しだけショックだったんじゃないかなと思います。
――基本的に綾小路は、声も表情もあまり変化がありませんよね。
千葉:柵を蹴っている櫛田を見ても、素直に「あっ、そっちか」みたいな雰囲気でしたからね。
久保:予想もしてなかったでしょうね。
千葉:そうなんです。本当に予想外だったと思うんですけど、誰に対しても素早く印象を書き換えられるのが綾小路なんだろうなと思います。
――声や表情に出さない分、会話の間やモノローグに少しだけ表れているのかなと。
千葉:モノローグも、スタッフの方から「あまり人間らしくしないで」と口を酸っぱくして言われているんです。そこで100%本音を出すわけではなく、ほんの少しだけにじみ出たらいいなと思って演じています。なので、基本的にはモノローグでも綾小路の内心は分からない方がいいという作り方をしていますね。
――ちなみに最初に原作を読まれたときは千葉さんも驚かれました?
千葉:驚きましたけど、逆に安心感もありました。堀北が正直な性格ですし、これで櫛田が本当にいい子だったら二人に何があったんだろうと考えて読んでいたので、ここで改めて警戒できるなと。個人的にも明るいクラスメイトに対しては恐恐してしまうので(笑)。
――逆に人間らしいところが見えて、ある意味で安心できるわけですね。
千葉:他のキャストのみなさんも「逆に安心した」と言っていました。本で読んでいると字面と絵で表情が変わった場面を表現しますが、現場で久保さんのお声がついたことによって、どう考えても疑えない存在に出来上がっていたんですよ。なので原作よりもさらにびっくりしました(笑)。
久保:第1話のアフレコの段階でキャストのみなさんは原作を読んでいるので、現場では「このシーンどうなるんでしょうね」と話したりもしていましたね。
――堀北の悪口を言いながら柵を思いっきり蹴るシーンは迫力がありました。
久保:BGMが急に変わったところは、ここで使うのかぁ……と思いながら、より悪いやつに仕立て上げていただきました(笑)。
千葉:第1話では衝撃の展開を表す音楽だったのに……(笑)。
――さらに豹変した状態から、いつもの櫛田への切り替えが早かったですよね。
久保:私も「ヤバいやつだ!」と思いながら演じていました……。
千葉:その後、綾小路には裏の顔を見せないまま突き通すことが、どういう意味合いでやっているんだろうと視聴者の方も考えると思いますし、そこに闇を感じますね。
久保:あんなにキレていて堀北に対して思うことが溜まっていたのに、みんなの前では「すごいね! 堀北さんって!」と言っていて、もう普通の人では考えられないですよね。多少は顔に出ちゃいそうなのに一貫して表に出さないのは、彼女の謎であり魅力でもあると思っています。
――綾小路の部屋で行われた打ち上げでも、堀北と櫛田は隣に座っていましたからね。
久保:だから逆に怖いんですよね! みんなが堀北のことを褒めているときに目だけが映らない櫛田のシーンがありましたけど、どこを向いているんだろうと!! 場合によっては見えてしまいますが、上手いことみんなが注目していないときにやっているんだと思うと……。
千葉:一見すると、堀北に綾小路が盗られて悔しいように見えるかもしれない表情ですよね。
久保:そう! 本当にすごい演出だと思います。
――また、怒り心頭に柵を蹴っていたものの、一瞬で冷静になって「誰? そこに誰かいるの?」と綾小路に呼びかけたシーンは、視聴者の方にとってかなり印象的だったと思います。こちらは演じる上でディレクションなどありましたか?
久保:アフレコでは思いっきり怒りを出すような演技や、逆に冷静な怒りが伝わってくる演技など数パターン録らせていただきました。でも完成した第3話を見て、やっぱり後者の方が怖いなと思いました。
千葉:怖かったです……!
久保:それは良かったです(笑)。
――そこから胸に綾小路の手を押しやった後に、「また秘密ができちゃたね」というセリフですからね。
千葉:あのセリフ、とてもセンスがありますよね(笑)。
久保:人間の心理的には、落として上げられたらどうしていいか分からないですよね。
千葉:このシーンは「今後もこういう雰囲気で接していくよ」という暗黙の提示だったのかなと、綾小路として受け止めていました。これ以上踏み込んでも教えてくれない気がして。
――最後の「どっちが本当のお前なんだ」というセリフは、今までの綾小路の中でも珍しいモノローグだと思いました。
千葉:そうですね。そこも感情が分からないように演技してはいますが、櫛田とはどこか息の合っていた部分があったので。「分かってた分かってた、嘘だよな」とショックを受けないようにする感情くらいは、人間味のない綾小路も持っているのかなと思っていました。
誰かの本当の姿なんて綾小路は興味なかったし、今までも何かを求めるセリフはなかったんですけど、この「どっちが本当のお前なんだ」というセリフからは、櫛田には本当の部分を見つけたかったのかなと感じましたね。
久保:果たしてアニメの中でこの理由が最後までに分かるのか、というところがありますからね。
――どのキャラクターも決して一枚岩ではないと。
千葉:それぞれのキャラクターの心理が深く作られていて、「何故こう考えているんだろう」ということを考えるのに、すごく時間がかかる作品だと思います。一文で説明がつかないようなキャラクターばかりですし、各話のセリフのない表情一つとっても意味があるので、1クールの中でどれだけヒントがあるのか、ぜひ見逃さないでいただければと思います。
久保:1話でも見逃したら展開的にもモヤモヤしてしまうと思うので、絶対に見逃さないでほしいです。
――なるほど。その他に印象的なエピソードや裏話があればお聞かせください。
千葉:もともと脚本にあったモノローグを、あえてカットすることが現場でたまに決まるんです。第1話で綾小路と櫛田が買い物の話をしているときに、「買わなきゃいけないものは買うけどね。石鹸や洗剤なんかの日用品とか、下着……とか」とあざと可愛いことを言っていましたが、脚本の中ではモノローグでツッコミを入れていたんです。
でもテストを通してセリフをカットにすることが決まって、表情だけでリアクションすることになりました。もちろん、他のキャラクターにはヒントが盛り込まれているんですけど、綾小路は逆に削る部分もあるので、彼が何を考えているのか視聴者の方に投げかけているような作りになっています。
――特に綾小路は感情や声質に変化がありませんからね。
千葉:第3話まで見た後に、第1話から見返したら櫛田も綾小路も「内心ではこういうことを考えていたのかな?」と考えて、新しい発見がたくさんできるようになっていると思います。綾小路のちょっとした空白も、後で見返したときに考えられるポイントなのかなと思いますね。
――では櫛田のもう一つの顔を見た後で、綾小路に演技の変化は生じましたか?
千葉:あの場面で綾小路はショックを受けたと思いますが、その後は「こういう人間なんだ」と設定したので、会話の仕方は変わらないようにしています。綾小路は人によって接する態度を変えたりはしないので、僕の中で櫛田は変わっても綾小路は綾小路でしかないことは逆に意識しました。
―― 一回設定してしまえば、綾小路にとってはその後に変化するものはないと。
千葉:そうですね。だから逆に櫛田がやりづらいだろうなと思います。求めているリアクションを綾小路がしていないよなぁと(笑)。
久保:そんなシーンで第3話が終わってしまったので、収録したときは「これで4話がギスギスしていたら笑うな」と思いましたが、それはぜひ4話で確かめていただいて!(笑)
一同:(笑)
――今回は過去問やテストの点数を手に入れるために駆け引きが行われていましたが、お二人は駆け引きやポーカーフェイスなどは得意ですか?
久保:千葉さんは駆け引き……下手そうですよね(笑)。
千葉:……その通りです(笑)。頭の中で嘘や言い訳を考えるんですけど、人の何倍も考えた上で、いざ言うとなると全然言いよどんでバレるんです。顔にすぐ出ちゃうんですよ。
久保:千葉さんは嘘をつけない人の言いよどみ方なんですよね。それこそ漫画のようにいい人の雰囲気なので、駆け引きには向いてないのかなと思います(笑)。
千葉:『よう実』の現場では本当に優しくいただいている分、聞かれたら素直に答えるモードになっているので、嘘がつけないんですよね。
――千葉さんからご覧になった久保さんはいかがでしょう?
千葉:先輩ということもありますし、(先行上映)イベントでは安定して回されていたので、下手に僕のように焦った表情を見せないと言いますか。むしろ焦るまでもなくサラッとこなしそうだと思います。そもそも困ることがなさそうです。
久保:よく困りはするけど誤魔化しているだけです(笑)。
千葉:本当ですか!
久保:その素っぽくイベントをこなされる姿が、先輩としてかなり頼り甲斐があるなと思って見ていたので、これからも付いていきたいと思います。
ちなみに堀北役の鬼頭さんも、久保さんが大好きなんです。アフレコのタイミングが合わないと「今日久保さんいないじゃん!」ってすごく残念そうにしています。
久保:収録にいないとわざわざ連絡をくれるんですよね。
千葉:僕の隣で連絡先を交換して楽しそうにしていました。
久保:だいたい千葉さんと会話をするときは、あかりん(※鬼頭さん)も一緒に入れて会話するから、二人で会話することがほぼないんです(笑)。
一同: (笑)
久保:3人で会話するとバランスがいいんです!
千葉:それもいい感じに僕をネタにしてくれるんですよね。逆に僕が久保さんに緊張せずに話しかけられるのも、鬼頭さんが間に立ってくれているからで、そうじゃなければ僕は初回で緊張して……。僕はめちゃめちゃコミュ障なので(笑)。
――それでは最後になりますが、第4話の見どころをお聞かせください。
久保:第3話と同じように新しくキーになる登場人物が出てくるので、そこは注目してもらえるといいですね。
千葉:第4話は、まだあまり描かれていないDクラスのメンバーも登場し、個性的な人間の多さが分かるような回になっていると思います。また第3話を通して、綾小路のことを「実はちゃんと考えている人間なんだ」と理解した後だと思うので、彼の一つ一つの言動が、どのような意図を持っているのか注目してもらえれば嬉しいです。
久保:Dクラスの他にも、今後の展開を握っているキャラクターが登場します。これから色々なキャラクターが出てきて、見ている方は「誰だっけ?」となるかもしれませんが、そう思ったときは何回も見返してください。そして第4話の時点で改めて整理してもらえると、より今後の繋がりを把握できて作品に入りやすいかなと思うので、そういう気持ちでみなさんに楽しんでいただければ嬉しいなと思います。
[取材・文/鳥谷部宏平]
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【第1回】千葉翔也さん×鬼頭明里さん
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作品情報
【放送情報】
AT-X:毎週水曜 夜11時30分~
【リピート放送】
毎週金曜 午後3時30分~
毎週日曜 朝8時30分~
毎週火曜 朝7時30分~
TOKYO MX:毎週水曜 深夜1時05分~
テレビ愛知:毎週水曜 深夜2時35分~
KBS京都:毎週水曜 深夜1時05分~
サンテレビ:毎週水曜 深夜1時30分~
TVQ九州放送:毎週水曜 深夜2時35分~
BS11:毎週金曜 夜11時00分~
【スタッフ】
監督:岸 誠二 × 橋本裕之
シリーズ構成:朱白あおい(ミームミーム)
キャラクターデザイン:森田和明
アニメーション制作:Lerche
製作:ようこそ実力至上主義の教室へ製作委員会
【キャスト】
[Dクラス]
綾小路清隆 千葉翔也
堀北鈴音 鬼頭明里
櫛田桔梗 久保ユリカ
佐倉愛里 M・A・O
軽井沢恵 竹達彩奈
平田洋介 逢坂良太
高円寺六助 岩澤俊樹
須藤 健 竹内栄治
池 寛治 阿部大樹
山内春樹 岩中睦樹
幸村輝彦 郷田翼
[Aクラス]
坂柳有栖 日高里菜
葛城康平 日野 聡
[Bクラス]
一之瀬帆波 東山奈央
神崎隆二 若山晃久
[Cクラス]
龍園 翔 水中雅章
伊吹 澪 小松未可子
[生徒会]
堀北 学 梅原裕一郎
橘 茜 小原好美
[教員]
茶柱佐枝 佐藤利奈
星之宮知恵 金元寿子
【音楽情報】
・OP:ZAQ「カーストルーム」(2017年8月9日発売)
・ED:Minami「Beautiful Soldier」(2017年8月23日発売)
【STORY】
この社会は平等であるか否か。真の『実力』とは何か――。
東京都高度育成高等学校。それは徹底した実力至上主義を掲げ、進学率・就職率100%を誇る進学校である。そこに入学して1年Dクラスに配属された綾小路清隆だったが、学校は実力至上主義の看板とは裏腹に、生徒に現金と同価値のポイントを月10万円分も与え、授業や生活態度についても放任主義を貫く。夢のような高校生活の中で、散財を続け自堕落な日々を送るクラスメイトたち。
しかし、間もなく彼らは学校のシステムの真実を知り、絶望の淵に叩き落とされるのだった……!
落ちこぼれが集められたDクラスから少年少女たちが見出すものは、世界の矛盾か、それとも正当なる実力社会か。