『ネト充のススメ』TVアニメBlu-ray BOX発売──これまでの話を一挙に振り返ります!
TOKYO MX、読売テレビで2017年10月~12月にかけて放送された『ネト充のススメ』(comicoで連載/黒曜燐)。同作の全話+アニメ未放送の11話が収録された『Blu-ray BOX』、9話と最終回を収録した『DVD Vol.5』が12月8日に発売されました。放送期間中にDVD全巻が発売されるのは異例の試みとなります。また、Blu-ray BOX購入者が抽選で参加できる “Blu-ray box発売記念オフ会イベント「ネト充の打ち上げ」”が行われることも発表になりました。
アニメイトタイムズでは、最終回&パッケージ全巻発売を記念してこれまでの話を一挙に振り返ります!
本作のヒロイン・盛岡森子(♀・もりおかもりこ)は、30歳・独身。現実(リアル)世界で、会社を退社したばかりの自称・エリートニート。彼女が安息の地を求めてたどり着いたのは、ネトゲの世界でした。しかし、以前プレイしていたオンラインゲーム「ナンターラサーガ」にログインしようとするも、サービスが終了していることに気づき肩を落とします。
気を取り直して他のネトゲを探してみると、キャラが可愛く絵も綺麗な「フリドメール」というMMORPGに出会いました。早速ダウンロードして、森子は誰もが認めるイケメン・林を作ります。そして、美少女・リリィと出会い──“充実したネトゲ生活”のための、森子の奮闘記がここからスタートします。
「ネト充」の魅力は、個性的なキャラクターと温かな人間ドラマ
現実世界を捨てた森子(林)は、「フリドメール」の世界で個性的なキャラクターたちに出会います。可愛らしくて世話好きな先輩プレイヤーのリリィ、口調は辛辣でも誰よりメンバー思いなギルマスのカンベ、「歩くメガホン」ことお喋り好きな猫耳プレイヤーのライラック、リアルで夫婦のぽこたろう&ヒメラルダ。森子(林)はすぐにネトゲにのめり込み、彼らと深く交流していきます。しかし「ネト充できれば、それでいい」という彼女の想いとは裏腹に、リアルの世界で思わぬ出来事が立て続けに起こっていきました。
最初は困惑していたものの、リアルとネトゲ両方の世界で人の優しさと思いやりに触れ、心が癒されていく森子。ステキな人たちと出会えたのも、実は森子の人柄があってこそですが、自分の魅力に気づいていないのもまた森子。不器用なほど一生懸命で自分に自信のない彼女が過去の葛藤と向き合い、少しずつ成長していく姿は、観るものを感動させ、時にキュンとさせます。
本来、森子のように誠実で優しいひとほど、現実世界でコミュニケーションに困ったり、悩んだり、生きづらさを感じることが多いのかもしれません。一度でも人間関係で悩んだことがある人は、森子の生き方に共感するのではないでしょうか。ネット×リアルの、ハートフルな人間ドラマが魅力的です。
また、ゲーム内の風景やワード、ネトゲならではの独特な人間関係の描写も、オンラインゲームをプレイしたことがある方ならニヤリとすると思います。プレイしたことがないかたはネトゲの世界に興味を持つキッカケになるかもしれません。テンポよく入ってくるギャグ要素も見どころの1つです。
あらすじを簡潔に振り返り!(ネタバレあり)
ここからは、最終話までのあらすじを大まかに振り返っていきます。ネタバレもありますので、知りたくないかたはお気を付けください。
会社を辞めて、自らニートになることを決意した盛岡森子、30歳。現実よりもネット世界を充実させるべく、イケメンキャラの“林”(♂)としてネトゲ「フリドメール」を開始します。第1話では、ゲーム内で出会った優しくて可愛い上級プレイヤーのリリィと、彼女が所属するギルド・@家パーティの仲間たちとゲームのなかで交流を深めていきました。
@家パーティのギルマス・カンベ曰く、ギルドでは面倒ごとを避けるために「恋愛禁止」のルールが・・・。彼からは「リリィとはいいゲーム仲間でいてくれ」とも言わた林は、リリィとギルメンとしての親交を結んでいきました。そうして、ギルドでの生活を通じてネトゲの楽しさを改めて再確認した森子は、パソコンのパーツやスペックをパワーアップ(笑)。ネトゲにのめり込んでいきました。そのため冷蔵庫のなかは、ほぼ空っぽに。
リリィとゲーム内で約束をしていたクリスマスの夜、おなかのすいた森子は、コンビニに直行します。食べ物を物色して(さらに課金カードもカゴに入れて)会計を済まそうとすると、レジの横にあった「クリスマスチキン」が目に入り……「チキンください!」と叫びますが、隣にいた金髪碧眼のイケメン男性とその声を被らせてしまいます。
即座にチキンを譲られた森子は「恥ずか死ぬ!」と早々にコンビニを後へ。これがのちに第2話で衝撃の出会いをする・イケメンエリート会社員の桜井優太(さくらいゆうた)との出会いです。
明け方までゲームして風邪を引いた森子は薬局へ向かう途中、この金髪碧眼の桜井と曲がり角でぶつかってしまい、森子は肘鉄をくらってしまいます。病院で目を覚ますと、病室で点滴を受けている自分に気付きます。ベッドの横で付き添っていた桜井から「後遺症が残ったら心配だから」と連絡先を渡されてしまいます。
困った森子はギルドのメンバーに相談すると、マナーとしてお礼のメールをしたほうがいいのではないかということに。精一杯の気持ちを込めてメールを出すと、今度は「お詫びをしたい」と食事に誘われてしまい、突然の出来事に戸惑うばかり・・・。
一方の桜井は、何かとちょっかいをかけたがる愉快な先輩・小岩井と話しているときに、ある仕事の業績で気になっていた人が、森子であることを知ります(森子が在籍していた会社に、小岩井も以前勤めていました)。森子と部署は違ったものの、電話で話したことがあるともいいます。
その後、森子に食事を断られた桜井は、小岩井に何かと相談するようになります。「どうしたら盛岡さんに会えるのか」と悩みますが……。
森子の周りが騒がしくなっていく
一方の「ネトゲ」の世界では林とリリィが「相方」の関係性に発展。そもそもの性別だけでなく、「就活を迎えた大学生」と今の自身を偽ってしまい、、、ハラハラしながら過ごす場面がありながらも、充実したネトゲ生活を送っていました。
そうこうしているうちに、森子はコンビニで偶然にも小岩井と再会を果たします。「キミってもしかして、盛岡森子さん?」。気の良い小岩井と、動揺する森子。半ば無理やり食事を誘われてしまい……立て続けの出来事にいっぱいいっぱいになってしまった森子は、リアルに起こったことを(性別を隠して)、ゲーム内でリリィに相談。その内容に、リリィは困惑します。リリィの正体は桜井だったからです。
「林=森子」ではないかと疑いながらも「あるわけないよなぁ、そんな偶然・・・」と桜井は思っていました。それと時を同じくして、4話で話しかけられた行きつけのコンビニの店員が、実はゲームではカンベのプレイヤーであることが第5話で発覚。森子はこう思いました。「……ネトゲ生活オワタ……」。
ゲームとリアル、リアルとゲームのトライアングル
落ち込んでいた森子でしたが「別にいいじゃないか、遊び方は人それぞれだろう」と、カンベからは温かい言葉をもらいます。そして「相方だとしても、リリィにはリアルのことを相談しないほうがいいと思う」と忠告されます。というのも、カンベはリリィが“ネカマ”(男が女のふりをする)であることを知っていたからです。どういう意味だが、そのときの森子はわかりませんでした。
しかしその忠告を気にしながらも、リリィに飲み会の服装のことを相談してしまいます。リリィは「その飲み会っていつですか?」と思わず聞きます。「明日です!」。「明日……」。
リリィ(桜井)はリアルで小岩井から聞いていた飲み会の日程と1日違うことが気にかかります。「小岩井さん明日は出張で、明後日って言ってたし……やっぱり盛岡さんじゃないのか?」。桜井はまだ「林=森子」である確信が持てなかったため、翌日も気にしないように努めていました。「そんな偶然あるわけない。あるわけないけど……林さんが盛岡さんなら、きっと今頃……」。
飲み会の待ち合わせ場所で、小岩井を待つ森子。ばっさりと髪の毛を切り、久々にメイクをして待っていたものの、小岩井は現れません。それもそのはず、森子は日にちを1日勘違いしていたのです。
諦めて帰ろうとしたとき、森子の前に現れたのはなんと桜井でした。そこで桜井が小岩井の後輩ということと、約束が明日だったことを知る森子。その直後、小岩井から電話がかかってきました。電話で日にちを間違えていたことを改めて知り、桜井がきたことを伝えます。小岩井は驚きました。
小岩井は電話をスピーカーにするように森子に指示し、「もりもりちゃん、可愛くなってる?」と桜井に聞きます。恥ずか死ぬ森子を横に「とてもかわいらしいですよ…! 今ここに小岩井さんがいなくてよかったって思うくらい」と桜井は森子に伝えました。
そして小岩井の計らいにより、そのまま桜井と飲みに行くことに。それにしてもなんで日にちを勘違いしていたことを知ってたんだろう? 森子は不思議に思いますが、小岩井に飲み会の話を聞いていたこと、「たまたま仕事帰りにみかけて声をかけたから」と桜井は答えます。その夜は、お酒を片手に楽しいひと時を過ごしました。しかし、帰り道の会話で、桜井は森子が小岩井に好意がある……と勘違いした様子。翌日の小岩井の飲み会は、もともと桜井のために仕組んだものでしたが、桜井は急きょそれを断ります。
翌日の小岩井との飲み会も楽しく過ごすことができた森子は「2日間で一生分の男性運を使い切ったような気がする」としみじみ。その一方、桜井は森子をあきらめようとしていましたが、それを小岩井に見抜かれて……。
小岩井がゲームの世界に乱入! そこでもう1つのミラクルが
「森子=林」を確信した桜井。第7話では、リリィは正体を知らないふりをして先日の飲み会の話を聞きます。そして桜井のことを嬉しそうに話す林に、桜井(リリィ)は動揺してしまいました。桜井は思わず喜んでしまうものの、同時に罪悪感も覚えます。「ごめん、盛岡さん……」。
そんななか、なんと小岩井も「フリドメール」に参加することに。先日の飲み会で、森子がネトゲの楽しさを語ったことで興味を持ったようでした。小岩井が作ったキャラクターは、美少女(でもムキムキ) “はるみ”。そのインパクトの強さで、ゲーム内ではちょっとした話題となりました。
いろいろと考えた森子は、ゲーム内で小岩井と会話するため、臨時用のMollyというキャラを作り上げることにします。森子が作ったキャラは、彼女が以前プレイしていたゲーム「ナンターラサーガ」のキャラクターを意識したもの。
桜井は小岩井からメールで送られてきたスクショで、「森子のキャラ」であるMollyを見て、彼が学生の頃に遊んでいた「ナンターラサーガ」で出会ったユキという社会人プレイヤーを思いだしていました(すこし混乱してきた方は、8話のはじめの「まとめ」をご覧くださいね。桜井がネトゲにハマるまでの心情も描かれています)。桜井のなかで点と点が線に繋がっていきます。
8話以降は2人の距離がグッと近くなる、迫りくるクライマックスにドキドキ!
桜井は淡い期待を抱きながら「ナンターラサーガ」で使っていたキャラクター・ハースを意識して「フリドメール」内で新たにキャラクターを作りました。そして“桜井として”はるみと森子のもとへと向かいます。
そこで森子と感動の再会──とはいかず。キャラクター名をアルファベット表記の“Harth”にしたため、読み方が分からず、最初は気づかない森子でした。
その後「ハース」と聞いてピンときた森子は、思い切って桜井に電話をかけ真意を確かめます。すると、桜井はあっさり「ハース=桜井」であることを認めました。
テンションの上がる森子と、覚悟を決める桜井。勢いのまま「リリィ=桜井」であることも告白しましたが、そのタイミングで携帯の電池が切れてしまいます。その翌日の夜2人は道端でバッタリ。桜井は、ついに自分がリリィであることを告白しました。
前に踏み出した桜井 森子はどう反応する?
衝撃の事実に驚きつつも、森子はこれからもリリィと一緒にネトゲが出来ることを楽しみにしていました。しかし、その日を境にリリィはログインしなくなってしまいます。
リアルとネトゲにおける2人のすれ違い、細かな心情を描いた8話~9話。ここでも先輩・小岩井の粋な計らいで、森子と桜井が膝を突き合わせて話す機会を作ってくれますが……いつもの通りグウウ~とおなかが鳴ってしまう森子。桜井は思わず顔を緩めます。
「ごはんを買いに行きませんか?」という桜井の提案でコンビニへそこでコンビニオーナー・矢代の余計な一言で傷つき、森子はコンビニから飛び出してしまいます。桜井は追いかけますが、雨が降ってきて……。
最終回となる第10話では、雨宿りとして桜井の自宅へ。穏やかな時間が流れるなかで、お互いの気持ちを伝えあう森子と桜井。リアル×ネトゲで、ドラマティックな出会いを果たした2人が、どのような形で集束していくのか──アニメを直接観てときめいて欲しいので、詳しくは割愛します!
「しまったー! なにを口走ってるんだーー!」(by桜井)
そして『Blu-ray BOX』にのみ収録されている11話は、「リア充のススメ」「森子がフリドメールにログインしました」の2本立てで、 “その後”の内容となります。
後者は、森子たちが「フリドメール」のセカイに入ってしまう話。ギャグ要素が多めのコミカルな仕上がりで、それぞれのキャラクターがより愛しくなること間違いなし(!?)。どちらのお話も、思わずキュンとしてしまうエピソードばかり。ぜひ『Blu-ray BOX』で楽しんでくださいね。
[文/逆井マリ]
リリース情報
Blu-ray box 好評発売中! 25,000円+税
全11話をディレクターズカット版で収録!
>>アニメイトオンラインショップでの購入はこちら
■特典その(1) テレビでは観られない第11話を収録!
BD限定の第11話はなんと2本立て!
その(1) リア充のススメ
その(2) 森子がフリドメールにログインしました
■特典その(2) ネト充のオフ会イベント抽選券封入
Blu-ray box発売記念オフ会イベント
「ネト充の打ち上げ」
出演:能登麻美子(盛岡森子役)/櫻井孝宏(桜井優太役)/
鈴木崚汰(林役)/上田麗奈(リリィ役)
応募方法:
「ネト充のススメ」Blu-ray box封入の「オフ会チケット抽選券」からお申込み
下さい。抽選でご招待させて頂きます。(応募締切:1月8日(月)23:59)
■特典その(3)ドラマCD
タイトル:「温泉なのにステータス異常!」
あらすじ:
唯一の外出先はコンビニ…
そして家ではネトゲ三昧な森子が
温泉旅館に旅立った!?いったい誰と!?
恥ずか死ぬエピソードがもりだくさん!?
ドラマCDオリジナルのストーリーをお楽しみ下さい♪
脚本:井上美緒/音響監督:郷田ほづみ
出演:能登麻美子/櫻井孝宏/鈴木崚汰/上田麗奈/
前野智昭/寺島拓篤/中村悠一/ほか
■特典その(4)全話オーディオコメンタリー収録
≪DVD≫ 2,400円+税
全5巻好評発売中!
全話ディレクターズカット版&オーディオコメンタリー収録
トピックス
■豪華キャスト4名がニコ生にログイン!?
ニコニコ生放送にて、
・全話(1話~10話)一挙配信
・最終回記念特番 「ラジ充のススメ
ニコ生出張版!~鈴木と上田と寺島と中村がログインしました~」 配信決定!!
≪放送スケジュール≫
2017/12/16(土) 開場:17:30 開演:18:00
・18:00~ 最終回記念特番「ラジ充のススメ」ニコ生出張版!
~鈴木と上田と寺島と中村がログインしました~
・19:00~ 全10話一挙放送
配信ページ:http://live.nicovideo.jp/gate/lv309322142
作品情報
■『ネト充のススメ』
≪STAFF≫
原作:黒曜燐 (comico)
監督:柳沼和良
副監督:傳 沙織
シリーズ構成:ふでやすかずゆき
キャラクターデザイン:海島千本
衣装デザイン:めばち
プロップデザイン:今橋明日菜
色彩設計:田中美穂
美術監督:保木いずみ
撮影監督:安西良行
編集:本田優規
音響監督:郷田ほづみ
音楽:コーニッシュ
音楽制作:フライングドッグ
アニメーション制作:SIGNAL.MD
≪CAST≫
盛岡森子:能登麻美子
桜井優太:櫻井孝宏
林:鈴木崚汰
リリィ:上田麗奈
小岩井 誉:前野智昭
藤本和臣:寺島拓篤
カンベ:中村悠一
ライラック:相坂優歌
ヒメラルダ:八木隆典
ぽこたろう:寸石和弘
>>TVアニメ「ネト充のススメ」公式サイト
>>TVアニメ「ネト充のススメ」公式ツイッター(@netoju_anime)