『Wake Up, Girls!』×『MONACA』対談!OP『7 Senses』には幻のヴァージョンが存在した!?【WUG新章・バックステージ#9】
2017年10月より放送中のTVアニメ『Wake Up, Girls!新章(WUG新章)』。
2014年1月からスタートした同アニメシリーズ。劇場アニメ『Wake Up, Girls! 七人のアイドル』、TVアニメ『Wake Up, Girls!』、続・劇場版前編『Wake Up, Girls! 青春の影』、続・劇場版後編『Wake Up, Girls! Beyond the Bottom』など約3年以上の歴史を刻んできた『Wake Up, Girls!』シリーズの最新作となっている。
アニメイトタイムズで実施している連載『WUG新章・バックステージ』第9回に登場するのは、声優ユニット『Wake Up, Girls!』の吉岡茉祐さんと青山吉能さん、奥野香耶さん。そして、『Wake Up, Girls!』を音楽で彩ってきた『MONACA』の田中秀和さん、広川恵一さんだ。
今回の【WUG新章・バックステージ#9】では、『Wake Up, Girls!』と田中秀和さん、広川恵一さんとの出会いや2017年11月29日に発売された『WUG新章』のOP『7 Senses』について聞いた。
『MONACA』と『WUG』の出会い
ーー田中秀和さん、広川恵一さんと『WUG』の出会いについてお聞かせください。
吉岡茉祐(以下、吉岡):しっかりと覚えています。お渡し会でしたよね?
青山吉能さん(以下、青山):あぁーそうだ!『7 Girls War』発売記念握手会。一瞬で思い出した!そのお渡し会の最後尾にお2人がいらしてたんですよ。
奥野香耶さん(以下、奥野):確か途中から列に並ばれたんです。
田中秀和さん(以下、田中):ドッキリ企画みたいな感じでしたね。
青山:たまにいらっしゃるじゃないですか?「握手会やってるんだー。参加してみよっか?」みたいな感じの方かなって思っていたんです。
吉岡:そこで聞かれた質問が「『WUG』の中で一番好きな曲はなんですか?」だったんですよね?まだお2人にお会いしてない時期で、本当にビックリしました。それで、握手会が終わってもそのまま会場にいらっしゃって。
青山:あれ?帰らないのかなー?って、思っていたらネタバラシがあったんだよね。どの曲が好き?って、ファンの方にも普通に聞かれる質問だから全然気付かなくて。しかも、、その時タメ語だったんですよ、私(涙)。
全員:爆笑
青山:質問されて、「私?『7 Girls War』!バイバーイ!!」みたいな(笑)。本当に私は神に向かってなんという言葉遣いをしてしまったのかと。やってしまいましたね。かやは何て答えた?
奥野:私なんて答えたかなぁ?
田中:まだ曲が少ない時期だからね。
広川恵一さん(以下、広川):『16歳のアガペー』はあったかな?
奥野:『16歳のアガペー』だったような。
広川:『16歳のアガペー』なら覚えてるもん(笑)。
奥野:あっ、じゃあ『タチアガレ!』ですね。そうだ!私、その日家に帰って親に話したら、「『16歳のアガペー』って言えばよかったのに!」って言われたんですよ。「お母さんアガペー好きだよ?」って。
田中:よっぴーは『7 Girls War』、まゆしぃが『大空のプリズム』か『リトル・チャレンジャー』だったかな。
吉岡:すごく懐かしいですね(笑)。
ーーなるほど。奥野さんは、何かお2人と思い出に残っているエピソードはありますか?
奥野:そうですね。『素顔でKISS ME』のレコーディングが、私の誕生日にすごく近い日だったんです。それで、広川さんがケーキを買って来てくださったんですよね?
広川:よく覚えてるね(笑)。
奥野:すごく嬉しかったんです。その節はありがとうございました。
田中:そうやって思い出していくと、よっぴーの鰻事件が一番印象に残ってるかな?
青山:いやー!!!止めてください!!(絶叫)その話はまだ内緒で!
吉岡:(読者の皆さん)気になるやろ!
青山:今後、アニメイトタイムズさんで小出しにしていきますので(笑)。まだちょっと見逃してください!!
幻の『7 Senses』が存在していた
ーーありがとうございます。では、今回の新曲『7 Senses』について聞かせてください。この楽曲はいつ頃から制作がはじまったのですか?
田中:かなり早い時期でしたね。今年の2月くらいかな?曲が完成したのは夏前くらいでしたが。
青山:そうですね。夏のツアー(Wake Up, Girls! 4th LIVE TOUR「ごめんねばっかり言ってごめんね!」)で初披露という感じでしたので。
吉岡:6月、7月頭くらいにレコーディングしたんですよね。
田中:『7 Senses』は『7 Girls War』の後継にあたる楽曲にしたいというオーダーがありました。アーティスト『Wake Up, Girls!』もアニメの中の『Wake Up, Girls!』もそれぞれ成長していますので、その点を踏襲した楽曲になっています。
ただし、最初に制作したデモ曲は今とは全然違う曲だったんです。楽曲のイメージとしては、大人びていて凛としたような雰囲気。それは結局、世の中には出さないことになりました。
吉岡:えっ、聞いてみたいです。
田中:それは何かの機会に(笑)。そのデモは『7 Girls War』のイメージから離れすぎていたんですね。それを寄り戻したのが皆さんが聞いている『7 Senses』です。結果、『WUG新章』の物語や絵、空気感と照らし合わせると今回の楽曲になってよかったと思いますね。
ーー『7 Senses』のパート割についてはどのように決められたんですか?
田中:声優ユニット『Wake Up, Girls!』の魅力につながるところでもあるのですが、7人それぞれが持っている声質にキャラクターがしっかりとあるんです。音楽的に「ここでこの人の声質が欲しい」だったり、「このメロディにはこのメンバーの声だ」ということを考えています。
今回で例えると、『7 Senses』の歌い出しは田中美海さんが歌っています。ここのメロディは低い音から始まります。ただ、サウンドとしては明るさが欲しい。イントロ開けの歌い出しは、曲の印象が決まる重要なパートですので。そこで、7人の中で誰にお任せしようかな?と、考えた結果、田中美海さんにお願いしました。
青山:はじめて聞きました。
奥野:そうだね。
吉岡:歌詞割って深いですね。
青山:これまでの曲も歌詞割って田中さんが考えられたんですか?
田中:楽曲によります。『7 Senses』は僕が土台となる歌詞割を考え、音楽プロデューサーと意見を擦り合わせながら作っていきました。
ーー他のインタビューで『7 Senses』はキャラではなく、本人で歌うディレクションがあったと拝見しました。
田中:これは音楽プロデューサーの判断ですね。その時に仰っていたのは、「本編の挿入歌とは違う扱いしたい」という意図だそうです。
広川:ちょっと聞いてみたいんですけど、『7 Girls War』の進化形にあたるのが、『7 Senses』ですよね。どう進化させようとしたんですか?
田中:『7 Girls War』は元々神前さん(神前暁さん)の曲。なので、進化というよりも後継という意味で、メロディの素直さというか、奇をてらわずに、それでも力強さがあるという部分を引き継ぎたいと思ったんですよ。
また、『7 Girls War』のアレンジは僕が担当しました。音としてははしゃいだ感じで、色々な音が入っています。精神年齢が高い音というよりも、もう少し幼い方向に寄せたんです。それを『7 Senses』では、もっとシンプルな音と7人の歌声で説得力を持たせられるような曲にしたかったんですよ。
広川:『Wake Up, Girls!』の皆さんも成長したから、こういう曲でも大丈夫ということですね。
田中:楽曲自体の難易度は間違いなく上がっていますよね。7人とのレコーディングを重ねていくにつれて、「どういう投げかけに対してどういうレスポンスが返ってくるか」というサンプルが僕の経験として積み上がってきました。もちろん、7人それぞれの経験やテクニックも積み上がってきています。「前の楽曲でこういうメロディを歌っていただいたら、こんな声が返ってきた。じゃあ、次はこうしてみたらもっと違うものができるかも?」という試行錯誤も含めて、僕らの中でもチャレンジングな仕事ができていますね。
吉岡:これまでの『Wake Up, Girls!』の楽曲で、これは歌うのが難しいだろうな?と感じた楽曲はどの曲ですか?
田中:『少女交響曲』かな。リズムや音程が難しいのではないかと思いました。実際、僕らは歌う側ではないので、実際の印象とは違うのかもしれませんけど。『7 Senses』もそうですね。音域が広くてサビも高いし、低いところもあるし。逆にいかがですか?
吉岡:私は『7 Girls War』のソロですね。はじめてツインで歌う(吉岡さんと青山さん)パートがありました。次の『少女交響曲』でもツインのパートがあって。必ずライブ前に練習しています。
青山:今でも緊張するよね。
吉岡:すごく嬉しかったんですよね。そのパートをいただけたことが。ここはしっかりと聴いていただく方に伝えなきゃって。
青山:まゆしぃは『Beyond the Bottom』のソロも大変じゃない?
吉岡:ななみ(山下七海さん)のソロの後に、間奏が入って盛り上がった後に落ちサビなので、聞いている人・見てくれている人が集中するパートだよね。ダンスも“動から静”になるし。楽曲的にここからさらに盛り上がるところなので緊張しますけど、上手くハマった時の嬉しさはすごいですね。
田中:声の魅力という意味でも、あの楽曲と吉岡さんの声って「すごくハマってるな」と思っています。
青山:あのソロはまゆしぃでよかったなって思いますね。
ーー今回の『7 Senses』の落ちサビでは、吉岡さん・青山さんのツインから永野愛理さんがラストを飾ります。制作された田中さんを目の前にして申し上げるのは、大変恐縮ですがとても素敵だなと感じました。
田中:あのパートは7人でソロで回していきながら、歌詞をつないでいきます。そこで、最後のサウンドが永野さんだったら、聴いてる方々がグッとくるのかな?っていう、僕の感性で配置してみました。そう言っていただけるととても嬉しいですね。
と、盛り上がってきたところで【WUG新章・バックステージ#9】はここまで。次回は楽曲から『WUG』の魅力を分析する。楽曲としての『WUG』らしさとは何か。その秘密に迫る。次回をお楽しみに!
[取材・文/川野優希]
「WUG新章・バックステージ」連載記事まとめ
【WUG新章 #01】
ファン待望の第1話について、板垣伸監督と吉岡茉祐さん、田中美海さん、青山吉能さんが語る
【WUG新章 #02】
板垣伸監督「『新章』は新しい魅力を」第2話と今後について吉岡茉祐さん、田中美海さん、青山吉能さんが語る
【WUG新章 #03】
『Run Girls, Run!』初アフレコの感想は?島田真夢の心理描写に注目の第3話に迫る
【WUG新章 #04】
人の行動を変えるほどのインパクトがある出会い方とは?板垣伸監督&『Run Girls, Run!』が第4話について語る
【WUG新章 #05】
『I-1club』の山本希望さん、加藤英美里さん、津田美波さんが語る、キャラへの思いと「アイドルの心構え」
【WUG新章 #06】
山本希望さん、加藤英美里さん、津田美波さんが行ったアフレコへの準備と『I-1club』の未来
【WUG新章 #07】
吉岡茉祐さん×大坪由佳さん対談!『夢みるふたり』の演技に隠された秘密とは?
【WUG新章 #08】
吉岡茉祐さん×大坪由佳さんが語る、声優としてのターニングポイント
【WUG新章 #09】
『Wake Up, Girls!』×『MONACA』対談!OP『7 Senses』には幻のヴァージョンが存在した!?
【WUG新章 #10】
『WUG』らしい楽曲とは何か――?『Wake Up, Girls!』×『MONACA』が語る、楽曲制作秘話
【WUG新章 #11】
『Run Girls, Run!』が語る、泣いて、笑って駆け抜けた183日!
【WUG新章 #12】
『Wake Up, Girls!』が語る『Polaris』の意味――「仙台、東北への想い。ワグナーへの想い」
Wake Up, Girls! 新章
【INTRODUCTION】
「Wake Up, Girls!(以下、WUG)」は、2014年に劇場作品「七人のアイドル」とTVアニメシリーズが放送され、
2015年には前・後篇となる「青春の影」・「Beyond the Bottom」が劇場にて公開。
2017年、再びTVアニメにて「新章」が公開となるオリジナルアイドルアニメーション。
「新章」では、主人公のキャラクターを演じる7人の声優
(吉岡茉祐、永野愛理、田中美海、青山吉能、山下七海、奥野香耶、高木美佑)に加え、
新たに3人の声優(林鼓子・森嶋優花・厚木那奈美)が
「Wake Up, Girls!AUDITION-第3回アニソン・ヴォーカルオーディション-」より選ばれ、
アイドルに憧れる新キャラクターを演じる。
現実とアニメの境界を越えて、今再び、彼女達の新しい物語が始まる―。
【STORY】
「Wake Up, Girls!」は、宮城県・仙台市で暮らす7人の少女たちが
アイドルグループ「Wake Up, Girls!(以下、WUG)」を結成し、互いに切磋琢磨しながら、トップアイドルを目指していく姿が描かれた成長と絆の物語。
仙台の弱小芸能プロダクション「グリーンリーヴス・エンタテインメント」に所属するWUGは、数多の挫折を経験しながらも、国民的アイドルグループ「I-1club」を「アイドルの祭典」で破り、優勝した。一躍トップアイドルに……と思ったのもつかの間、
「アイドル経済不況」が叫ばれてきたこのご時世、現実は甘くない。7人は地道なアイドル活動に追われる日々が続いていた。
一方、仙台市の中学に通う速志歩・守島音芽・阿津木いつかの3人は、次第にアイドルに憧れを持つようになり……。
【放送情報】
テレビ東京:2017年10月9日(月)深夜2時05分 放送開始
仙台放送:2017年10月10日(火)深夜2時 放送開始
AT-X:2017年10月11日(水)深夜11時30分 放送開始
リピート放送:毎週金曜午後3:30/毎週日曜深夜2:00/毎週火曜朝7:30
※放送日時は変更になる場合があります。
【配信情報】
10月13日(金)深夜0時より随時スタート
あにてれ・dアニメストア・アニメ放題/U-NEXT・JCOM+KDDI ほか
【STAFF】
原作・脚本:Green Leaves
監督:板垣伸
キャラクター原案:近岡直
キャラクターデザイン:菅原美幸
色彩設計:山上愛子 長岡純子
美術監督:海野よしみ
撮影監督:春原幸子 川田敏寛
編集:長谷川舞
音響監督:菊田浩巳
音楽:神前暁 MONACA
音楽制作:DIVE II entertainment
アニメーション制作:ミルパンセ
オープニングテーマ:Wake Up, Girls!「7Sense」
エンディングテーマ:Wake Up, Girls!「雫の冠」
【声優】
島田真夢:吉岡茉祐
林田藍里:永野愛理
片山実波:田中美海
七瀬佳乃:青山吉能
久海菜々美:山下七海
菊間夏夜:奥野香耶
岡本未夕:高木美佑
>>Wake Up, Girls!3公式HP
>>Wake Up, Girls!公式HP
>>Run Girls, Run!公式HP
>>Wake Up, Girls!公式Twitter(@wakeupgirls_PR)
>>Run Girls, Run!公式Twitter(@rgr_official_)