これが「アドリブ」を冠しているプライド!毎年観劇している取材班が見た「AD-LIVE 2017」の姿
突然ですが、みなさんは「ネタバレ」を許すことができますか?ネタバレとは、物語などの顛末を知らない人に明かしてしまうこと。「内容を知っているぶん理解が深まる」というOK派もいますが、物語は感情の移ろいがあってこそ深く心に刻まれるもの。ネタバレに合うと「楽しみが半減した!」と、許せない気持ちになる人(NG派)も多いはずです。ネタバレされたら最後、知る前の自分には戻れませんからね。
だからこそ、ネタバレにはセンシティブになるのですが……世の中にはそんなことを一切気にせず観に行ける舞台があります。それが、鈴村健一さんがプロデュースする 舞台「AD-LIVE(アドリブ)」。その名の通り、セリフや立ち回りに関するシナリオは一切なし。“舞台設定”と“決められた時間に起こる現象”にあわせ、その場でセリフと物語を組み立てていく、いわば究極の即興劇です。舞台の観劇者はもちろんのこと、壇上に立つ演者すらもその後の展開を知りません。ネタバレしようがないんです。
しかも、今年9・10月に行なわれた「AD-LIVE 2017」は、さらにネタバレ不可能状態に。舞台設定と現象をも全公演まるっと変えてしまいました。
今まで、ここだけは各年共通。2015年は「ワケありの2人が特別プログラムを受けて友達になる」、2016年は「ある原因で意識不明になった人の精神に入り込み、意識を取り戻す」という、1つの設定をベースに毎回決まったレールに乗って物語が進んでいました。これが、今年は全12公演異なるわけですから、設定をひねり出し固めていく作業の労力たるや想像に難くありません。
さらに出演者2人には、今年のテーマ「ヒミツ」にちなみ、ストーリーが進むにつれ、新たな「ヒミツ」が明かされていきます。毎年観劇しているアニメイトタイムズ取材班も、ここまでのパワーアップに「本当に成立するの?」と、ある種の不安を憶えていました。
しかし、フタを開けてみると……「久々の再会を果たした兄と妹」「冠番組に出演する歌舞伎役者とその弟子」「宇宙船で地球を飛び立つ乗組員」など、全公演まったく別の物語として完成されていました。
それに、前述の通り何のネタバレもないまま観られるので、開演直後から感情全開。「ビジュアルが奇抜すぎる!」「いきなりそんな展開!?」といった驚きにはじまり、喜怒哀楽がせわしないくらい押し寄せてきました。同日の昼公演と夜公演でも全く異なる舞台が作られていくので、「出演者は同じ」という前提すら薄れてしまいます。そのくらい別物なんです。
また、キャストのみならずスタッフ陣も柔軟性も高い!とある回では、「このままいくと別の方向に進んでいきそうだから」と、当初想定していた「ヒミツ」を変えるといった対応が見られました。2人の会話から関係性の深そうな人物が飛び出せば、その公演に出演する予定がなかった彩-LIVE(いろどりぶ/メインの2人を支えるキャストたちのカンパニー名)メンバーをその役で壇上へ。「■■が食べたい」と演者が言えば、すぐさま調理されたものが舞台袖から出てくる、なんてことまで!まるで完璧執事がいるかのような対応力を見せていました。
しかも、回を追うごとに研ぎ澄まされていき新たな“味”に。「今回は、舞台裏でどう対処してくれるんだろう?」と毎回の楽しみになっていました。ここまでこだわったのは間違いなく、「AD-LIVE(アドリブ)」を冠しているプライドがあるからでしょう。もちろん裏の様子を目で確認することができませんが、「こんなものまで用意されてるの!?」と、演者以外のアドリブ力を感じられるのは新鮮でした。
事前に知らされたわずかな設定だけを頼りに、物語を作り上げていく演者の技量、神引きが連発するアドリブワードなど、表向きの見どころもさまざまありますが、今回はそこにさらなるポイントが追加。ますます深みが増しました。
各回一度きりの舞台ではあるので、1回でどこまで深く観られるかは人によりけりですが……普段の舞台とはまた違った楽しみを見い出すにはうってつけ。きっと、感情も大きく揺さぶられますよ!
■■AD-LIVE 2017 レポート記事バックナンバー
>>今年は半数が初参加「AD-LIVE 2017」出演者発表会レポート
>>鈴村健一さん&てらそままさきさん出演、千葉公演1日目レポート
>>鳥海浩輔さん&中村悠一さん出演、千葉公演2日目レポート
>>関智一さん&羽多野渉さん出演、東京公演1日目レポート
>>豊永利行さん&森久保祥太郎さん出演、東京公演2日目レポート
>>高垣彩陽さん&津田健次郎さん出演、大阪公演1日目レポート
>>蒼井翔太さん&浅沼晋太郎さん出演、大阪公演2日目レポート
●「AD-LIVE 2017」Blu-ray&DVD
【通常版】
仕様:本編ディスク2枚組
価格:各7,500円+税(Blu-ray/DVD共通価格)
特典:特製ブックレット/オーディオコメンタリー(夜公演)特典映像(CM、PV集)
※各巻共通
※[Viewcast対応商品]
購入した映像商品の収録内容が、本編映像、特典などもすべてスマートフォンやタブレットで楽しめるデジタル映像サービス
Viewcast公式HP: http://viewcast.jp
【アニメイト限定版】
仕様:通常版+特典DVD
※特典DVD収録内容AD-LIVE 2017 CAST After Talk
(各公演終了直後の出演者による対談映像)ほか
価格:各8,000円+税(Blu-ray/DVD共通価格)
【各巻情報】※パッケージについては後日公開致します。
発売日:2018年2月28日
・「AD-LIVE 2017」第1巻(鈴村健一×てらそままさき)
【アニメイトオンライン】【Blu-ray】舞台 AD-LIVE2017 第1巻 鈴村健一×てらそままさき アニメイト限定版
・「AD-LIVE 2017」第2巻(鳥海浩輔×中村悠一)
【アニメイトオンライン】【Blu-ray】舞台 AD-LIVE2017 第2巻 鳥海浩輔×中村悠一 アニメイト限定版
発売日:2018年3月28日
・「AD-LIVE 2017」第3巻(関智一×羽多野渉)
【アニメイトオンライン】【Blu-ray】舞台 AD-LIVE2017 第3巻 関智一×羽多野渉 アニメイト限定版
・「AD-LIVE 2017」第4巻(豊永利行×森久保祥太郎)
【アニメイトオンライン】【Blu-ray】舞台 AD-LIVE2017 第4巻 豊永利行×森久保祥太郎 アニメイト限定版
発売日:2018年4月25日
・「AD-LIVE 2017」第5巻(高垣彩陽×津田健次郎)
【アニメイトオンライン】【Blu-ray】舞台 AD-LIVE2017 第5巻 高垣彩陽×津田健次郎 アニメイト限定版
・「AD-LIVE 2017」」第6巻(蒼井翔太×浅沼晋太郎)
【アニメイトオンライン】【Blu-ray】舞台 AD-LIVE2017 第6巻 蒼井翔太×浅沼晋太郎 アニメイト限定版
品番
1巻:Blu-ray(ANSX- 10101~2)/DVD(ANSB- 10101~2)
2巻:Blu-ray(ANSX-10103~4)/DVD(ANSB-10103~4)
3巻:Blu-ray(ANSX-10105~6)/DVD(ANSB-10105~6)
4巻:Blu-ray(ANSX-10107~8)/DVD(ANSB-10107~8)
5巻:Blu-ray(ANSX-10109~10)/DVD(ANSB-100109~10)
6巻:Blu-ray(ANSX-10111~12)/DVD(ANSB-10111~12)
>> AD-LIVE公式HP
>>AD-LIVE 公式Twitter(@AD_LIVE_Project)