この記事をかいた人
- 小澤めぐみ
- 営業職を経験後、記者業務に携わりフリーへ。主に男性声優、漫画、アニメなど浅く広く…今はもっぱら藤沢朗読劇中毒
2017年12月23日(土)、東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて「TSUKIPRO THE ANIMATION最終話先行“応援”上映会」が開催されました。
TVアニメ『TSUKIPRO THE ANIMATION』の最終話となる第13話の先行“応援”上映後、メインキャストの豊永利行さん、土岐隼一さん、斉藤壮馬さん、西山宏太朗さんがゲストとして登壇。
本稿では、光と笑いの渦に包まれた2回目公演の上映会&ゲストトークをご紹介します。
会場には、推しキャラの痛バックや4ユニットのマスコットキャラクターの縫いぐるみを付けた大勢のファンが集結。“応援”上映ということで、ペンライトやうちわなどの応援グッズを手に、今か今かとスタートを待ちわびます。
そんな中、『Growth』の衛藤昂輝役・土岐さんを先頭に、『SOARA』の大原空役・豊永さん、『SolidS』の奥井翼役・斉藤さん、『QUELL』の堀宮英知役・西山さんがステージに。登場からテンション高めの豊永さんに突っ込みつつ、土岐さんが進行役を務め、順にキャラクター紹介を兼ねて自己紹介。
翼らしくあいさつする斉藤さんに歓声が上がる一方、諸事情によりこの日の衣装が『SolidS』篁志季役・江口拓也さんからもらった服であることについて語った西山さんはファンの笑いを誘います。
さらに、豊永さんや斉藤さんらは「光る棒(ペンライト)を振って、上映を盛り上げて」と第13話への期待感を高め、一旦退場しました。
第13話は、『SOARA』『Growth』『SolidS』『QUELL』の4ユニットが目標としてきた「TSUKIPRO LIVE 2017 WINTER CARNIVAL」を1話丸ごと描いたライブ回。『SOARA』から幕を開けたライブは、『Growth』、『QUELL』、『SolidS』と引き継がれ、ラストは初の4ユニットによる楽曲が解禁されました。
モニターに映し出された明るく元気いっぱいの『SOARA』に応えるように、色とりどりのペンライトが会場を埋め尽くします。MCで語られるメンバー1人1人の言葉に、思わず涙ぐむファンも。
続く『Growth』では、ユニットカラー・緑色の光が映像の中で描かれるペンライトと同じように揺れ、メンバーのふとした表情や言葉に対する笑い声や黄色い声もアニメと重なり、現実とアニメの一体感が!
幻想的で壮大な雰囲気に包まれる中、『QUELL』へ。静かに澄んだハーモニーが響き渡り、メンバー同士のアイコンタクトや寄り添って歌う姿にファンの声が上がります。
癒しから一転、熱く激しい『SolidS』のパフォーマンスが会場のテンションを燃え上がらせます! メンバーの色気あふれるファンサービスには、悲鳴のような歓声も聞こえ、ライブはいよいよクライマックスへ。
4ユニットが集合し、それぞれのリーダーのMCから合同曲「Dear Dreamer,」を全員が歌い上げます。普段はバンドスタイルの『SOARA』メンバーも息の合ったダンスを披露。3DCGで描かれるメンバーのダンスやカメラワークの迫力、ファンサービスや表情、MCなどリアルなライブと変わらない高揚感と充実感を得られました。
最後に描かれるエンドカードも見逃せないかわいさです。
上映会が終わると、土岐さんらゲスト4人が再登場しました。土岐さんが「テレビ放送までネタバレしないように、よく我慢できますよね」としみじみ語ると、豊永さんが「これとかでしょ」と、手でハートマークを作るシーンを土岐さんと再現。
急に振られた斉藤さんと西山さんもハートを作ろうとしますがタイミングが合わず、代わりに某映画のポーズをピッタリと決め拍手が起こっていました。
豊永さんは第13話について、自宅で予習用の映像を見て、「Dear Dreamer,」のシーンで『SOARA』メンバーが踊っていることに驚いたと告白。ダンスシーンの身振り手振りを交えながら「空くんたちが頑張ってダンスレッスンしたんだろうなと思って」と、感慨深そうにしていました。
斉藤さんは、『SolidS』の世良里津花がファンサービスで見せた表情をまねして、「萌え~!!」と絶賛。『SOARA』の七瀬望の動きも「いいよね」と、4人とも気に入っているようで、「それぞれキャラクターらしい動きをしているよね。撮影も大変みたいで、細かいところまで見てほしいですね」と語りました。
西山さんも「本当に目が足りない……というか、首?」と、斉藤さんに賛同。すると、西山さんの首が増えたところを想像してしまい、笑いが止まらない豊永さん。
斉藤さんと土岐さんがイスに座る豊永さんを中心に、西山さんに首が増えたところを表現しようとしますが、ステージの位置的に土岐さんが豊永さんの前に屈んだことでトーテムポールのような状態に。思ってもみない体勢に、会場だけでなくゲスト陣も大爆笑となりました。
「気になるところが多すぎる」と盛り上がる4人は、「定点カメラでずっと1人だけ追いたい」「VRとか面白そう」と、イスから立ち上がってしまうほど白熱していきます。
ふと気づいた土岐さんは「一旦、座りましょう」と仕切り直すものの、自由に振る舞う3人に「1回目の公演で分かったからって、みんなが遊び始めちゃった」と苦笑い。「土岐さんなら何とかしてくれると思って」と、斉藤さんらはうれしそうに笑顔を見せていました。
これまでの収録について聞かれた西山さんは、『QUELL』メンバーだけでなく、望役・沢城千春さんと『QUELL』の久我壱星役・仲村宗悟さんと食事に行っていたことを明かしました。
「どんな会話をするか?」という内容から、沢城さんが店員さんに勧められるまま服をまとめ買いすることや、収録でセリフを読み間違えた後「あれ?間違えた」など声を出してしまったりすると、4人は沢城さんの思わぬ行動を次々と暴露。
沢城さんが望さながらの愛されキャラクターであることが伝わってきました。
また、土岐さんは『Growth』メンバーで収録終わりに必ずお肉を食べに行っていたと振り返ります。「お肉大好きな方がいて……」と、なぜかその人『Growth』の桜庭涼太・山下大輝さんの名前を伏せたままトークが進み、「匿名で話すのやめません?」と西山さんから突っ込まれていました。
斉藤さんからは、『SolidS』『SOARA』『Growth』らツキプロの楽曲を担当し、滝沢 章名義でも活動するじょんさんの話題が。土岐さんや豊永さんが遭遇したじょんさんの自由な一面や、『QUELL』の楽曲担当・はまたけしさんの癒される一面など話題はまだまだ尽きません。
終演時間が迫り、告知コーナーへ。2018年6月17日(日)開催の「TSUKIPRO LIVE 2018 SUMMER CARNIVAL」や『TSUKIPRO THE ANIMATION』Blu-ray&DVD発売について土岐さんが説明する間も、好き放題の3人。
斉藤さんは『SolidS』お決まりのコール&レスポンスで締めくくり、豊永さんは最後まで客席を笑いで盛り上げていました。西山さんは「上映会でのファンの皆さんのお声を聞いて、この作品の1ピースとしてかかわれて光栄だなと思いました」と語り、土岐さんが「3年間の集大成ということで、それぞれ表情が3年前とは違うと感じました。次はライブがあるので、そこでも成長した姿を見せることができると思います」とあいさつ。
さらに、土岐さんが昂輝の「ざまぁみろ」というセリフで会場を盛り上げ、豊永さんのアドリブに、すかさず西山さんが元ADである英知らしく「はい、OKで~す!」とADの仕草で綺麗にオチをつけていました。約1時間のイベントは、あっという間に感じられるほど、大盛況のうちに幕を閉じました。
この先行上映会のトークコーナーの模様は『TSUKIPRO THE ANIMATION』Blu-ray&DVDの最終第7巻に特典映像として収録されるそうなので、ぜひチェックしてください!
――最終話「TSUKIPRO LIVE 2017 WINTER CARNIVAL」をご覧になった感想をお願いします。
土岐隼一さん(衛藤昂輝役):アニメの放送がスタートしてから3か月の集大成でした。アニメが始まる前から歌の収録をしていたので、ついにアニメが始まるんだな……という気持ちではいましたが、アニメを見たとき、準備期間を含めたら約半年、その期間を振り返ってみて、いろいろなことがあったなと思いました。
また、僕も含めて出演しているメンバーがすごく成長した3か月間だったなと感じています。
豊永利行さん(大原 空役):空くんとして、そしてSOARAとして、ようやく立てた武道館だったと思います。SOARAは、メンバーがそれぞれ悩みや辛い過去を抱えていて、それらを仲間の助けや支えによって乗り越えてここまで来た、という思いが空くんの中には強くあると思います。
僕たちキャストもイベントに出演する時に経験していることですが、あれだけたくさんのお客さんに囲まれてパフォーマンスを披露するというのは緊張感や不安もあって、プレッシャーも感じていたと思うんですが、彼らはお客さんの声援を力に変えられるんですよね。
MCから歌にかけてパフォーマンスをしている楽しそうな表情を見ていると、ここまで成長したんだなと、親心が芽生えました。
斉藤壮馬さん(奥井 翼役):SolidSは「もっと激しく求めて見せろ」という印象的なフレーズから始まったユニットですが、スタートした時は僕も翼も、武道館に立つということはビジョンとしてあったとしても、どこか「夢のステージ」という感覚があったんです。
それが、こうやって多くの方に支えられて、いざステージに立ってみて、みんな一緒になって大きく成長して来られたんだなという思いが強かったですね。アニメの最終回はひとつの大きな区切りではありますが、ここから更に『ツキプロ』のみんながもっと大きなステージに羽ばたいていけるように、新たな“翼”を授かったのではないかなと思います(笑)。
ひとつの集大成であり、ここから新たなステージに行けるような最終回でした。
西山宏太朗さん(堀宮英知役):QUELLにとっては参加してからあまりにも早いアニメ化だったので、ほかのユニットの中に入っていけるんだろうかという気持ちもありましたし、心配もありました。
ですが、いざやらせて頂くと、楽曲にも大変救われましたし、周りにいるメンバーのみなさんがあたたかく迎えてくださって……。最終話の「Dear Dreamer,」の絵を見たときに、こんなにも仲間として一緒にやれているんだと感動しました。
キャラクターそれぞれの成長を感じることもできましたし、とはいえ、まだまだこれからもっともっと大きくなっていけるメンバーですので、ぜひ注目してもらえるとうれしいです。
――SOARA、Growth、SolidS、QUELLの4ユニット合同楽曲「Dear Dreamer,」を歌ってみて、また、ほかの方が歌っているのを聴いてみての感想をお願いします。
土岐さん:もともとGrowthは四部合唱というか、4人の歌声が重なって、初めてひとつの楽曲になっていることが多いので、合唱したときの歌のイメージはありました。
ですが、17人という人数でひとつの曲を歌うというのは未知数だったので、どういう音になるんだろうなと、仮歌を頂いた時から楽しみでした。
実は僕が歌わせて頂いたのが終盤で、すでにレコーディングを終えている方々の歌を合わせたラフミックスを聞きながらのレコーディングだったのですが、聴いた瞬間、「これが『プロアニ』の音なんだ……」と感じることができたんです。
一種の心地よさがありましたし、このメンバーでひとつのものを作るのが初めてだったので、とても気持ちのいい感覚になりました。
豊永さん:レコーディングは僕がトップバッターだったのですが、じょんさん(滝沢 章さん)から「ゼロの状態からある程度の世界観のベースを作って頂きたいです」というお話を伺っていまして。
でも、まさかそれがほかの方のガイドボーカルになっていたとは、今日のトークで初めて知ったので、びっくりしました(笑)。空として歌わせて頂いているのでとても爽やかですし、SOARAの楽曲を歌うときは、みんなをひっぱるというよりも「みんな一緒に楽しんで歌おうよ!」と空の感覚になって歌っているので、僕が歌ったあとにみんなが加わっていくという過程を想像すると『ツキプロ』らしいなと思いました。
また、『プロアニ』のメンバーの団結力も感じますし、みんながそれぞれ各キャラクターを演じる中で培ってきたものがすべて詰め込まれて凝縮されていると思うので、4組のユニットを応援してくださるみなさんも感慨深いでしょうし、僕たちにとっても集大成であり、大団円だったと思います。
斉藤さん:SolidSは大人でセクシーなユニットなので、「Dear Dreamer,」のような爽やかな曲調のものは歌ってこなかったんです。ですので、すごく新鮮でしたし、みなさんもおっしゃるように『ツキプロ』のみんながひとつになれた曲でした。
「今、僕たちはこんな素敵な楽曲をお届けすることができますよ」というものを出せたのではないかと思います。ぜひ教科書に載せてほしいです(笑)。
西山さん:QUELLも落ち着いている曲だったり、壮大な曲が多い印象なので、「Dear Dreamer,」のようなタイプの曲は初めてでした。それに僕たちにとって、じょんさん(滝沢 章さん)の楽曲は初でしたし、お会いするのもレコーディング現場が初めてで、初めてづくしでした。
QUELLにとっては新しい広がり方のある曲でしたし、映像で見た時に、こんなにもキャラクターひとりひとりに魅力があるんだというのを改めて実感したので、より追求してみたいなと思いました。みなさんにも同じように思ってもらえたらうれしいです。
――最後にファンへメッセージをお願いします。
土岐さん:約3年という月日が経過し、すべてのユニットが成長して、今出せる最高のものを見せられたのが『プロアニ』だと思っています。みなさんのお力で僕も『ツキプロ』も大きく成長できたのではないかと思います。
ここから更に大きくできるようにがんばりますので、ぜひみなさんのお力添えをお願いいたします。
豊永さん:応援して頂きありがとうございます。ドラマCDからスタートしましたが、実は共演者が自分よりも若い人が多く、年齢的に自分が上の立場になるという現場を当時はあまりなかったので、自分よりも若いみなさんと一緒に、同じスタートラインに立ってやらせて頂いたという経験はプラスになっていますし、みなさんからの刺激を受けつつ歩んできた道だったと思います。
そういう感覚が『ツキプロ』という作品の中でリアルタイムで進行している時間軸と重なる部分でもあり、作品も僕自身も共演するキャストもみんなで成長している作品だなと思います。これからもぜひ応援をよろしくお願いいたします。
斉藤さん:SolidS、そして翼という存在に出会えて、とても楽しかったです。これからもみなさんに多くのものをお届けしつつ、僕らもみなさんから愛を頂いて、一緒に歩んでいけたらうれしいです。これからも、「もっと激しく求めて見せろ――!」
西山さん:キャラクター自身、めまぐるしい環境の中、がんばってきたんだなと思いましたし、映像を見ていてもダンスがあんなにできるようになって……と、いちファンとしても目頭が熱くなるような思いです。それに重なるように、僕たちもライブやイベントに参加させて頂いたり、そのような機会に恵まれてとてもありがたいです。
これからもみなさんにちゃんとお返しができるようにがんばりますので、応援よろしくお願いいたします。
[取材・文/小澤めぐみ]
営業職を経験後、記者・編集業務に携わりフリーへ。男性声優を中心に、漫画、アニメ、外ドラ、BLなど浅く広く好奇心は一人前。飲食、旅行、音楽、(ヘタだが)写真撮影、話を聞くことも好きで、近年の自粛生活は苦痛。最近のお気に入りは『薬屋のひとりごと』『異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。』。王道モノから西東問わず歴史モノなど“ファンタジー”や“ミステリー”が好物。今はもっぱら藤沢朗読劇中毒
発売日:2017年12月22日
価格:6,800円+税(Blu-ray・DVD共通)
パッケージ:志島とひろさん&沙月ゆうさん描きおろしイラスト使用
映像特典:第1話先行上映会 キャストトークダイジェスト、SolidSオープニング主題歌「Burny!!!」振付動画、CM集、PV集、ツキプロch.特別編 ユニット紹介スペシャル【SolidS編】
封入特典:「TSUKIPRO LIVE 2018 SUMMER CARNIVAL」(昼の部)最速先行抽選応募券、エンディング主題歌CD、キャラクターサイン入りピンナップブロマイド(サインは印刷となります。一部ランダムで直筆サインが封入されます。)、エンディングカード柄ポストカード、設定集冊子、ツキノパークアバターシリアル
アニメイトオリジナル各巻特典:缶バッジ2個セット(志季、空)
アニメイトオリジナル全巻特典:全巻収納BOX
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