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『ダリフラ』TVアニメ第5話 PlayBack

『ダーリン・イン・ザ・フランキス』TVアニメ第5話 Play Back:コドモたちの色々な感情が錯綜、そしてストレリチアに3度目の搭乗を決意するヒロの運命は

2018年1月より放送中のTRIGGER×A-1 Pictures 共同制作によるオリジナル TV アニメーション『ダーリン・イン・ザ・フランキス』(ダリフラ)。本稿では、叫竜との大規模攻防を前にコドモたちの感情が錯綜した第5話「キミの棘、ボクのしるし」本編の内容を筆者が感じた印象と共に振り返っていきます。

 

叫竜の軍勢に立ち向かうことになるコドモたち、そして感情が揺さぶられるシーンの数々
プランテーション同士のキッシングによるマグマ燃料の受け渡しで大量の叫竜を呼び寄せてしまい、生死をかけた戦いに臨むことになってしまうコドモたち。それに対して高揚させるようなセレモニーを行うのは、自然なように見えて、何かこの世界はおかしい、と思わせるような描写だった。

それはその後の寄宿舎でのコドモたちの会話からも顕著に感じられる。食事時の挨拶やゼロツーを案内するところなどは、まさにそういう感じだ。どういうところで育っていて、どういう管理をされているのかが分かる描写だった。

さて5話の「キミの棘、ボクのしるし」は、A-1 Picturesの制作で、絵コンテと演出は高雄統子さん。アニメ『アイドルマスター』シリーズでも、感情の機微をものすごく丁寧に描いていた印象が強いのだが、5話はコドモたち……特にイチゴとゴローの感情をしっかり描いていたというところで、これ以上ない配置だったと思う。完成した映像にすごく惹き込まれたし、いち視聴者として、感情が揺さぶられるシーンが何度もあった。

いろんな感情を抑えこんでいたが、最後にそれが溢れ出し、ついに決壊してしまうイチゴは、話の前半から積み上げていく演出が素晴らしい! ゴローに関しても、コドモたちの中でひとりだけヒロの秘密を知ってしまったことで、わかりやすく動揺し、でも何もできない自分に対する苛立ちなのか情けなさなのかわからないが、優しいあまりに苦しんでいるところが印象的だった。


ヒロに対するイチゴ&ゴローの想い、しかしヒロの決意は固く
ゴローの最初の着替えのシーンを見て、今回はこのレベルで絵を描いていくんだなと驚いたが、この2人の描写以外にも、全体通してものすごい作画レベルで、まるで映画を見ているような感覚。ゴローが、死ぬ気でいるヒロの気持ちを知ったところもすごかったが、ゼロツーとイチゴのいわゆる修羅場もすごかった。

イチゴがゼロツーを引っ叩くところから、「人間って何さ」というゼロツーの表情! カメラが動いて、さらに音楽も絶妙な感じで盛り上がる。戸松遥さんの演技の凄みもあって何度見ても鳥肌が立つシーンになっていた。

しかもそれだけでは終わらず、イチゴをいつも通り優しく迎えようとするゴローと、そこでヒロのことで感情が爆発してしまうイチゴ。この2人のやり取りは胸が締め付けられるようなシーンだったし、ヒロを想って泣きじゃくるイチゴに手を差し出そうとして、「何だ、これ」と躊躇するゴローのシーンは、感情の名前がわからないコドモたちのことも描いていて、とても切ない気持ちになった。

ふたりともわけの分からない感情に押しつぶされそうになってしまうギリギリな感じがすごくよく出ていたし、ここまで、画と役者の芝居がバランスよく成立しているアニメはなかなか見られないと感じた。

まだまだ畳み掛けるが、最後はゼロツーとヒロの2人のシーン。ストレリチアに乗る覚悟=死ぬ覚悟をするヒロと、それをわかりながら笑うゼロツー。狂気にも見えるが、すごく美しくもある。狂気と美しさが同居する難しいシーンを作り上げていて、ここもやはり画と声の芝居が絶妙だった。

 
運命の出撃3回目、ヒロ、そしてコドモたちの運命は
イチゴとゴローの感情の大きな揺れ以外にも、コドモたちのことで見どころが多かった5話。たとえばミツルとココロが会話をするところなどは意外な組み合わせだったし、ゾロメがオトナへ憧れのようなものを強く持っていることがよりわかりやすく出てきた。

さらに第26プランテーションのコドモたち(26部隊)が出てきたことで、そことの違いも顕著に出ていたと思う。ヒロたち13部隊のフランクスの形が全部違っていたり、26部隊のコドモたちよりも感情が豊かだったり……これまでも特殊な位置にいることは何となく伝わってきたが、それが目に見えてわかる回でもあった。あと、26部隊のコドモたちは仲間の死に対して動揺するということもわかった。

6話はヒロが3度目にストレリチアに乗ったらどうなるか、そして大規模な戦いがある回になる。とても派手なフィルムになっていることは間違いないだろう。その前振りとなる5話がとてつもないクオリティだったので、期待せずにはいられない!

[文/塚越淳一]

 

作品概要
■放送情報
TOKYO MX:1月13日より毎週土曜23:30~
とちぎテレビ:1月13日より毎週土曜23:30~
群馬テレビ:1月13日より毎週土曜23:30~
BS11:1月13日より毎週土曜23:30~
ABC朝日放送:1月13日より毎週土曜26:29~
メ~テレ:1月13日より毎週土曜26:39~
広島ホームテレビ:1月18日より毎週木曜27:00~
BSS山陰放送:1月19日より毎週金曜26:18~
BBCびわ湖放送:1月22日より毎週月曜26:45~
※放送開始日・放送日時は編成の都合等により変更となる場合がございます。予めご了承ください。

■主題歌情報
・オープニング主題歌
アーティスト:中島美嘉
曲名:KISS OF DEATH(Produced by HYDE)
作詞・作曲:HYDE
編曲:HYDE/Carlos K.

・エンディング主題歌
アーティスト:XX:me(キス・ミー)
作詞・作曲・編曲:杉山勝彦

■スタッフ
原作:Code:000
監督:錦織敦史
副監督:赤井俊文
シリーズ構成:錦織敦史/林直孝(MAGES.)
キャラクターデザイン/総作画監督:田中将賀
メカニックデザイン:コヤマシゲト
アクション監修:今石洋之
ミストルティンデザイン:中村章子
叫竜デザイン:岩崎将大
美術設定:塩澤良憲
美術監督:平柳 悟
色彩設計:中島和子
3Dディレクター:釣井省吾/雲藤隆太
3DCG:スタジオカラー/A-1 Pictures
モニターグラフィックス:座間香代子
撮影監督:佐久間悠也
音楽:橘 麻美
音響監督:はたしょう二
編集:三嶋章紀
制作:TRIGGER/A-1 Pictures

■キャスト
ヒロ:上村祐翔
ゼロツー:戸松遥
イチゴ:市ノ瀬加那
ミツル:市川蒼
ゾロメ:田村睦心
ココロ:早見沙織
フトシ:後藤ヒロキ
ミク:山下七海
ゴロー:梅原裕一郎
イクノ:石上静香
ハチ:小西克幸
ナナ:井上麻里奈
フランクス博士:堀内賢雄

■ストーリー
彼らは夢を見る。
いつの日か大空へはばたく夢を。
ガラスによって遮られたその空が、どれだけ遠いものだと知っていても。
遠い未来。
人類は荒廃した大地に、移動要塞都市“プランテーション”を建設し文明を謳歌していた。
その中に作られたパイロット居住施設“ミストルティン”、通称“鳥かご”。
コドモたちは、そこで暮らしている。
外の世界を知らず。
自由な空を知らず。
教えられた使命は、ただ、戦うことだけだった。
敵は、すべてが謎に包まれた巨大生命体“叫竜”。
まだ見ぬ敵に立ち向かうため、コドモたちは“フランクス”と呼ばれるロボットを駆る。
それに乗ることが、自らの存在を証明するのだと信じて。
かつて神童と呼ばれた少年がいた。
コードナンバーは016。名をヒロ。
けれど今は落ちこぼれ。
必要とされない存在。
フランクスに乗れなければ、居ないのと同じだというのに。
そんなヒロの前に、ある日、ゼロツーと呼ばれる謎の少女が現れる。
彼女の額からは、艶めかしい二本のツノが生えていた。

「――見つけたよ、ボクのダーリン」

●TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」×「アニメイトタイムズ」コラボページ
https://www.animatetimes.com/darli-fra/

TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」公式サイト
TVアニメ「ダーリン・イン・ザ・フランキス」公式ツイッター(@DARLI_FRA)

(C)ダーリン・イン・ザ・フランキス製作委員会
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