この記事をかいた人
- 小澤めぐみ
- 営業職を経験後、記者業務に携わりフリーへ。主に男性声優、漫画、アニメなど浅く広く…今はもっぱら藤沢朗読劇中毒
2018年3月3日(土)、千葉・幕張国際研修センターシンポジウムルームにて、テレビアニメ『十二大戦』スペシャルイベントが開催。メインキャラクターを務める声優・堀江瞬さん、梅原裕一郎さん、岡本信彦さん、江口拓也さん、緑川光さん、西村朋紘さん、安元洋貴さんが登壇し、サプライズゲスト・チョーさんの登場や名シーンの振り返りトーク、Do As Infinityのサプライズライブなどに沸いた昼の部の模様をご紹介します!
本作は、西尾維新氏が小説、中村光氏がイラストレーションを担当した原作小説『十二大戦』(集英社刊)をテレビアニメ化し、2017年10月~12月にMBSほかにて放送。干支の名を宿す十二人の戦士たちが、十二年に一度開催され最後の一人として残ればどんな願い事でも叶うという“十二大戦”に挑み、互いの命と魂を賭けて戦う重厚な物語に、多くのファンが引き込まれました。
まず、キャスト&アニメスタッフが選ぶ十二大戦の名シーンを映像で振り返るコーナー「しゃべり倒して殺す! トークコーナー」へ。怒突対庭取の戦闘シーン、庭取対失井の戦闘シーン、必爺対妬良の戦闘シーン、砂粒と寝住の対話シーン、迂々真対失井の戦闘シーン、最終回で寝住が「ハンドレッド・クリック」というスキルで100通りの願い事をシミュレーションするシーンがピックアップ。どうしてもシリアスなシーンが多くなってしまう中、岡本さんは、砂粒のシーンについて「僕は砂粒が好きですね。綺麗事を言うだけではなく、行動にもうつせるのは強い砂粒ならではかと。憂城役だからではなく、個人的に一番友達になりたい存在です」と明かしました。
また、「キャラクターに共感や感情移入する瞬間は?」という質問に、迂々真役の緑川さんは「基本的には戦いたくないけど(苦笑)。バトルゲームなどでは、防御に力を入れた設定が多いかも」と回答。筋肉のあるがっしりした体形からは想像できないような穏健派の迂々真が見せた仕草に、安元さんら他の出演者だけでなく、演じた緑川さん自身も「萌えキャラですね」と笑顔を見せていました。
一方、寝住が願い事で忘れることを選択するシーンに共感を示したのは、梅原さん。「例えば、お昼ごはんに選択肢が多かったりすると、食べなくていっかってなっちゃうんです」と告白した梅原さんに、一緒に食事をしたことのある安元さんも「普段の梅ちゃんから、なるほどなって思うところがある」と納得した様子でした。
ゲームで判明!? 堀江さんの“闇が深い”
次に、「自分自身を褒め殺す!? 十二大戦in 幕張」ゲームに挑戦。このゲームは2人1組になり、相手(回答者)が考えた自分(挑戦者)の『好きな所BEST3』を1分間に全問正解すると、景品が獲得できるコーナーです。
例題も兼ねて、岡本さん(回答者)が考えた江口さん(挑戦者)の『好きな所BEST3』を、江口さんが当てていくことに。一番手に指名された2人は戸惑いながらも、ステージの左右に設置されたテーブルに分かれてスタンバイ。岡本さんがボードに書いた、江口さんの『好きな所BEST3』がスクリーンに映し出されると、クスクスと笑い声が広がります。答えを見ないようにしている江口さんは、不安からか落ち着きのない様子でその場をウロウロしたり腰に手を当てて考え込んだり。「特に1位はみんな好きでしょ?」「自分の顔見てどう思う?」など、岡本さんからの的確なヒントに拍手が起こる場面も。
そんな会場のリアクションも参考に、「え、何?」「メガネ?」など思い付く限りの自身の特長を挙げていく江口さんでしたが、結果は「背が高い」という1つだけ。岡本さんの「1:心がからっぽなところ、2:なんだかんだ背が高い、3:なんだかんだカッコイイ」という答えを見た江口さんは、「ちょっと! 心しかないよ。心で仕事してるんだから」と抗議するものの、“なんだかんだ”仲の良い2人に思わずほっこりしてしまいました。
その後も、回答者:緑川さん&挑戦者:チョーさん、回答者:安元さん&挑戦者:西村さんがゲームに挑みます。悩む挑戦者の姿や回答の理由などに、岡本さんや江口さんらも楽しそう。しかし、どのペアも近い答えで何とか1つは当てられるものの、全問正解には至らず……。
ゲームラストは、回答者:梅原さん&挑戦者:堀江さん。堀江さんは、梅原さんの様子が気になるのか、チラチラ確認しながら挑戦者のテーブルへ移動します。早速、梅原さんのボードがスクリーンに映し出されると、会場は爆笑の渦に! 梅原さんが「自分でもよく言ってる、これとか」と2位の部分を指すと、ファンからは「あぁー」と賛同する声が。「梅原さんは絶対、良いこと書かないはず。“トロい”とか……」と疑心暗鬼になる堀江さんが導き出した答えに、梅原さんが「それは、俺も知らないから」と突っ込むなど、どんどん堀江さんのキャラクター性が見えていきます。
制限時間を迎えた時点で1つしか正解していなかったため、主役の堀江さんは特別に延長戦へ。「これは、僕がこうじゃないから憧れているんです」という梅原さんや安元さんのヒント、懸命に読み取ろうとしたファンのジェスチャーから「化粧ノリ?」など珍回答連発に、正解は得られなかったものの大盛り上がり。「1:純粋、2:闇が深い、3:顔が濃い」という梅原さんの回答を受け、堀江さんは「微妙じゃないですか?」と、少しふてくされた表情に。ステージに置かれた自分のイスに戻った堀江さんは、隣に座る梅原さんの肩をつつき抗議している様子でしたが、梅原さんと顔を見合わせて笑う2人は、ほほ笑ましく感じました。
続いて、イベントオリジナルストーリーの朗読劇では、十二大戦中に、寝住がハンドレッド・クリックでシミュレートした世界が描かれました。キャラクターや背景などのイラストがスクリーンに映り、照明や効果音と相まって臨場感あふれる演出に。チョーさんがセリフに合わせて手を上げたり、視線を客席に向けたり。西村さんが素早くマイク前に移動したり、江口さんが第一声で通る声を出したりと、アフレコ現場を思わせるような、プロの演技をリアルに体感。危機迫るシーンやつい笑ってしまうシーンなど、アニメ本編を見逃していても楽しめるものの、アニメを見ているからこそリンクしている部分をより楽しむことができる内容となっていました。
朗読劇を終え、アニメ本編とは異なる一面の怒突を演じた西村さんは「文字が見えにくくて」と苦笑い。緑川さんは「(迂々真のシーンは)99%モノローグでしたけどね」と笑いを誘いつつ、「こんなふうに演じるのは貴重で、楽しかったです」と振り返りました。
アニメで終わらない! サプライズライブで明かされる新たな世界
さらに、2018年5月9日(水)スタートの舞台『十二大戦』のキービジュアルが解禁され、完成度の高さに出演者も含め会場は騒然。堀江さんは「かなりの再現度で驚いています。寝住は座り方もカッコイイ。女性キャストも、舞台でどう動くのか楽しみですね」と、期待を寄せます。舞台公式HPにて、すべてのキャラクターの全身ビジュアルが公開されることも発表され、それぞれのキャラクタービジュアルに注目が集まっていました。
最後に、出演者1人1人があいさつ。安元さんは「テレビアニメ『十二大戦』を1人でも多くの人に見てもらいたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします」とコメントし、江口さんは「1話から回を重ねていく度に引き込まれる作品です。次は、生きている弟と一緒に戦いたいですね」と語りました。「僕はずっと人が死ぬ作品に出たくて、今回叶いました。人は生と死に直面した時に本性が出ると思っていて、いつ死ぬか分からない緊迫感と緊張感でアフレコが終わる度ドッと疲れていました。5月には舞台もありますし、また新しいことにも挑戦したいです。引き続きよろしくお願いいたします!」と、堀江さんが締めくくりました。
出演者の退場後、寝住のセリフでイベントが終了したかと思われその瞬間、ステージには2つのシルエットが! Do As Infinityが歌うテレビアニメ『十二大戦』のエンディングテーマ『化身の獣』のサプライズライブだと分かり、驚きと喜びの歓声が響きます。
アニメのエンディング映像をバックに、力強い歌声でファンを魅了。リズムに合わせて鳴らされていたファンの手拍子は、曲が終わると割れんばかりの拍手へと変わっていきます。ボーカルの伴都美子さんから『化身の獣』が舞台『十二大戦』の主題歌になることが伝えられ、「『化身の獣』を舞台で聴いて、新たな十二大戦の世界を堪能してください!」とメッセージが送られると、今度こそイベントの幕が閉じました。
[取材・文/小澤めぐみ]
営業職を経験後、記者・編集業務に携わりフリーへ。男性声優を中心に、漫画、アニメ、外ドラ、BLなど浅く広く好奇心は一人前。飲食、旅行、音楽、(ヘタだが)写真撮影、話を聞くことも好きで、近年の自粛生活は苦痛。最近のお気に入りは『薬屋のひとりごと』『異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。』。王道モノから西東問わず歴史モノなど“ファンタジー”や“ミステリー”が好物。今はもっぱら藤沢朗読劇中毒