「初恋はキルアだと思います」──注目の新星ガールズバンド「GIRLFRIEND」MINAが新作＆アニメについて語る！

ガールズロックシーンの新星・GIRLFRIENDは、メンバー全員が作詞作曲を手掛ける平均年齢17歳の4ピースバンドです。SCANDALを輩出した大阪のキャレスダンス＆ヴォーカルスクールで2015年に結成されて以来、バンドとして着実にステップアップしてきた彼女たち。＜なんとなくだけじゃ生きていけない＞(「15」)、＜私も泣き出しそうで苦しくなることがあるから＞(「ヨンソク」)──等身大のメッセージで、同世代を中心にファンを増やしてきました。

そして、今年2月には念願のメジャー1st ALBUM『CHOCOLATE』をリリース（ゲームアプリ『テイルズ オブ レイズ ミラージュプリズン』のテーマソング「ミライリスト」など14曲を収録）。現在は、自身最長のツアーを回っているところです。そんななか、ベーシスト・MINAさんが、大のアニメ好きで、ツアー先のアニメイトを徘徊しているらしい！　という情報をキャッチ。最新作のお話はもちろん、アニメのお話もご本人にたっぷりおうかがいしてきました！

「昔のアニソンの雰囲気が好き」

──アニメイトタイムズでは初の取材になるので、MINAさんの自己紹介からお願いします。

MINAさん(以下MINA)：はい！　GIRLFRIENDのベースのMINAと言います。高校2年生の17歳です。GIRLFRIENDは、メンバー全員作詞作曲をしていて、ライブでも自分たちの作った曲を歌っています。今、対バンツアーを全18カ所回っているところです。ライブが続くと体力的につらくなってきたりするのかな？と心配していたんですが、しんどい部分もありますけど、やりがいもあって今凄く楽しいです。

──2月にアルバム『CHOCOLATE』をリリースしたばかりですが、その手ごたえは感じられていますか？

MINA：ありますね。ずっとアルバムが出したいって思っていたので、今回やっとアルバムが出せたことが嬉しくて。しかも、インディーズ時代の曲も再録音して収録できて……再レコーディングした曲を「音圧が上がってカッコよくなった」って言ってくれる方もいて、それも嬉しかったです。アルバムが出た日はメンバー同士で「おめでとう」って言い合いました(笑)。アルバムのプロモーションのときに、インタビュアーさんとお話をしていたら、アルバムへの愛がもっと深まっていきましたね。

──MINAさんは大のアニメ好きとうかがったのですが、どんなアニメが好きなんでしょうか？

MINA：『HUNTER×HUNTER』が凄く好きなんです！　小学校2年生のときに、アニマックスで初めて『HUNTER×HUNTER』を観たんですけど、もう衝撃で。「アニメって凄い！」って。ストーリーもキャラも凄く好きで……どんどん好きになっていっていきました。『HUNTER×HUNTER』の新作がMONDAY PARK（現MANPA）で放送される！ってなったときに、友達も観るようになって、学校内にアニメの友達もできたんです。友達と喋れば喋るほどアニメへの愛が深くなっていきました。

【Blu-ray】TV HUNTER×HUNTER ゾルディック家編

──特に好きなキャラクターというのは？

MINA：キルアです！　キルアの歳はもう越してしまったんですけど、当時は私のほうが年下で……めちゃくちゃカッコよくて、憧れていました。恋愛感情にも似たような思いというか。初恋はキルアだと思います(笑)。

戦っているときはカッコいいのに、ゴンと喋っている時は無邪気に子どもっぽく笑ったりするんですよね。できなかったことは茶目っ気でカバーするところも好き！　フィギュアも持っています。あと、ゴン、レイザー、クラピカも。年齢を重ねていくにつれて、ヒソカもカッコいいなって思うようになってきました。

──カッコいいですよね！

MINA：はい！(笑)　『HUNTER×HUNTER』は本当にキャラクターが良いなぁって思うんです。アニメを観てから単行本を買ったんですけど、小さい頃はキルアやゴンが実在してる感覚だったんです。で、単行本を読み始めて「あれ？　なんでアニメと単行本の世界が違うんだろう？」って。当時は作者の方がいて、声優さんがいて……ってことを知らなかったので、「あれ？　キルアたちって現実に生きてなかったの？」ってショックを受けました(笑)。ショックはあったんですけど、すっかり富樫（義博）先生のファンになって。で、『HUNTER×HUNTER』のラジオドラマを聞いているうちに、今度は声優さんに憧れを持つようになったんです。

──声の魅力に気づかされたのも『HUNTER×HUNTER』だったんですね。

MINA：はい！　キルアとゴンの声が女性だったということに当時は衝撃を受けました。女性でもあんなにカッコいい声が出せるんだって。

──では最初に好きになったアニソンも『HUNTER×HUNTER』ですか？

MINA：もちろん『HUNTER×HUNTER』です(笑)。「おはよう。」とか──。

──MINAさんが生まれる前の曲ですね。

MINA：そうですね(笑)。昔のアニソンの雰囲気が好きなんです。グリードアイランド編の「Pray」や「太陽は夜も輝く」も好きですね。最近は富樫先生の『幽☆遊☆白書』を観ているんですけど、凄く面白くて。飛影がキルアと重なって……でもゴンと幽助は全然雰囲気が違う。作品が違うのでキャラも変わってくるとは思うんですけど、そういうところも面白いなって。最近は『幽☆遊☆白書』のグッズも集めていて、ツアーのときに一人でアニメイトツアーを回ってるんです(笑)。

──ツイッターで拝見させてもらいました(笑)。

MINA：全国のアニメイトを回れるだけ回ろうって。この間『幽☆遊☆白書』のブロマイドを20枚くらい買いました(笑)。

──基本的に少年マンガが好きなんですか？

MINA：そうですね。『NARUTO -ナルト-』、『SKET DANCE』も大好きです。でも最近はいろいろ観るようになって、いまは『ラーメン大好き小泉さん』『神様はじめました』にもハマっています。『神様はじめました』の立花慎之介さんの声がキャラに合ってて、凄く好きです。

──アニメにハマっていたMINAさんが、キャレスボーカル&ダンススクール大阪校に通いだした経緯というのは？

MINA：当時はダンスを習っていて、近所にあったスタジオに通っていたんです。もっとダンスをやってみたいなと思っていましたし、歌にも興味を持つようになっていたので、キャレスボーカル＆ダンススクールに入れさせてもらいました。

小学校5年生くらいだったかな？　スクールまで電車で通っていたので、道中で『HUNTER×HUNTER』のラジオを聞いて「よし行くぞ！」って気合いを入れたり(笑)。ラジオはよく聞いていて『進撃の巨人ラジオ ～梶と下野の進め！電波兵団～』ってラジオ番組にお便りを送ったことがあったんですけど……読まれなかったです(笑)。

【DJCD】ラジオCD 進撃の巨人ラジオ～梶と下野の進め!電波兵団～vol.9

──読まれなかったんですね(笑)。キャレスボーカル&ダンススクールに通うようになってからは、聴く音楽のジャンルも広くなっていったのではないでしょうか？

MINA：そうですね。4人が集まってバンドを組むようになってからは、いろいろな音楽を聴くようになってどんどんハマっていきました。先輩であるSCANDALさんももちろん大好きです。

──バンドのどんなところに魅力を感じましたか？

MINA：バンドって自分たちで作詞・作曲をして、メンバーと伴奏を考えてCDにしていく……アイドルさんも好きなのでステージで歌って踊れるのも凄いなって思うんですけど、バンドは生の音をいつでも発信できるし、コンセプトも自分たちで考えられる。そういうところも魅力だなって思ってます。

「本当か嘘か分からないくらい嬉しかった」

──デビューシングルの曲「Hide & Seek」(2016)がテレビ東京系列アニメ『双星の陰陽師』エンディングテーマに決まった時は、かなり嬉しかったのでは？

MINA：それはもう(笑)。ずっとアニメに携わりたかったんです。どういう形になるかは分からなかったですけど、それが小学生のころからの夢だったので本当に嬉しくて。しかもメジャーデビュー・シングルで、アニメのタイアップっていう……。みんなでテレビをつけて『双星の陰陽師』を観たんですけど、自分のバンド名がクレジットに載るなんてって！って感動しました。

──「Hide & Seek」はどんな思いで作られた曲ですか？

MINA：もともとメロディやアレンジはあった曲だったんです。お話をいただいたときに物語の世界観に近づけて、歌詞をボーカルのSAKIKAが書いて……という感じで作りました。ベースはサビと間奏でオクターブ奏法という弾き方にチャレンジしています。跳ねるようなリズムを弾きたくて。アニメのお話をいただいた時から、そういう弾き方に挑戦したいと思っていたので、今回弾けて嬉しかったです。

【主題歌】TV 双星の陰陽師 ED「Hide and Seek」収録シングル 15/GIRLFRIEND 通常盤

──では、『テイルズ オブ ザ レイズ ミラージュ プリズン』のお話をいただいたときはどんな気分でしたか？

MINA：もちろん『テイルズ』の名前は知っていたんですけど、ゲームをプレイしたことはなかったんです。やってみたら凄く面白くて。もともと携帯ゲームが好きで、中学生の頃は『白猫プロジェクト』をよくやっていました。

『テイルズ オブ ザ レイズ ミラージュ プリズン』は(スマホを)横にして遊ぶじゃないですか。それも凄く新鮮で、グラフィックが凄く綺麗。サブシナリオの声優さんも豪華で「これはいいなぁ！」って。今は12章あたりをプレイしているんですけど、難しすぎて全然クリアできてないんです(笑)。頑張ってる最中ですね。

──「ミライリスト」が流れてきたときは、どんな気持ちになりましたか。

MINA：「えっ」っていうか(笑)。本当か嘘か分からないくらい嬉しかったですね。[Alexandros]さんが主題歌を歌っていたときにゲームをプレイしていたんですけど、「ここに流れるよ～」みたいなことを事前に聞いて……「ほんまにこんなにいい場所で私たちの曲を流してもらえるんかな？」って半信半疑でした(笑)。実際に聴いたら感動してしまいました。

──「ミライリスト」はメンバー全員で作詞・作曲に参加されていますが、MINAさんが作られている曲(「甘い誘惑」「ヨンソク」「360」)は、曲ごとにカラーが違うのが面白いですね。

MINA：確かにそれぞれ違うかもしれない。「360」は、対バンライブのときに「キーの高い変わった曲を歌っているバンドだな」って印象付けられたらいいなっていうのが始まりで、複雑な構成の曲を作りたいなって。メロディを鍵盤で探しながら、コードをベースでつけていきました。世界観がアニメっぽいと言われることも嬉しいです(笑)。

──『CHOCOLATE』の1曲目を飾っている「甘い誘惑」は、いちばん古い曲にあたるそうですね。

MINA：そうなんです。この曲は、＜甘い誘惑について行かないように。 チョコレート中毒にかからないように＞ってフレーズが浮かんできて、その歌詞が合うメロディを考えて、ベースのコードを付けていった曲です。みんなでセッションして「こういうベースのフレーズが合うかな？」って考えながらベースラインは作っていきました。

──4人で話し合いながら曲を作っていくことが多いですか？

MINA：話し合いますね。作詞作曲をしたひとが中心となって曲を作るケースが多いんですけど、この曲も「こういう雰囲気にしたい」って伝えて。最初のギターのイントロはもともと違う曲のイントロだったんですけど「甘い誘惑」にピッタリだろうって持ってきたんです。オープニングっぽいイントロにしました。

「自分たちで曲を書いている分“共感する”て言葉が本当に嬉しい」

──今はツアー真っ只中ですが、各地のライブの反応はどうですか？

MINA：初めて行く場所も久しぶりに行く土地もあって。いつも来てくれるお客さんがだんだん増えてきたり……この間岡山に行ったときに「昨日YouTubeでGIRLFRIENDを知りました！」って女の子が来てくれて。YouTubeに最近カバー動画を上げているんですが、それを観て気になってくれたそうなんです。少しずつ同世代の方も来てくれるようになって凄く嬉しいです。少し年齢層の高い方が、背の低い年下の方に譲ってくれているお客さんもいて。「良いファンの方がたくさんいるなぁ」ってしみじみと思いますね。

──GIRLFRIENDの曲に共感される同世代の方もこれから増えてくるのではないでしょうか。

MINA：「共感する」って言っていただくことも増えてきて。自分たちで曲を書いている分「共感する」って言葉が本当に嬉しいです。もっともっといっぱい曲を書いていきたいなって思いますね。

──3月24日に行われるツアーファイナル『GIRLFRIEND％ JAPAN TOUR 2018 ～CHOCOLATE the FINAL～』はどうなりそうですか？

MINA：私たちの中で最長のツアーなんですけど、毎回全員で映像を観て改善点を探しているんです。ライブのたびに、“変わっていく自分たち”を感じるようになってきてて、それが楽しかったりします。楽しみながらもっと追求して、ツアーファイナルで最高のライブを届けられるようにしたいなと思っています。曲もどんどんバージョンアップしているので、楽しみにしててもらいたいですね。

──ライブが楽しみですね。

MINA：はい！　『テイルズ オブ ザ レイズ ミラージュ プリズン』のテーマソングに選んでいただいて、そのから知ってもらえた方にも、この記事を読んで知ってもらえた方にも、私たちが演奏しているところを観てもらいたいです。CDを聴いて、ぜひライブに来てほしいです！よろしくお願いします！　

──ありがとうございました！

[インタビュー・文／逆井マリ]
　

リリース情報

■1st ALBUM「CHOCOLATE」
発売日：2018年2月21日(水)

・CD+DVD
価格：3,426円＋税

・CD
価格：2,778円＋税

[Disc-1(CD)]
01.甘い誘惑
02.ミライリスト
03.吠えろ
04.光
05.マーメイド
06.Girl's Talk
07.15
08.JUMP
09.Hide&Seek
10.360
11.キセキラッシュ
12.聞いてほしいこと
13.ヨンソク
14.一直線

[Disc-2(DVD)]
□MUSIC VIDEO
・Hide & Seek
・15
・一直線
・キセキラッシュ
・ミライリスト
□「GIRLFRIEND% ～1st BIRTHDAY SPECIAL ～」＠LIVE HOUSE FEVER
・Hide & Seek
・Girl's Talk
・キセキラッシュ
□「キセキラッシュ」リリース記念ライブ＠大阪 FANJ twice OFF SHOT
□「ミライリスト」Music Video Making

ライブ情報

■『GIRLFRIEND％ JAPAN TOUR 2018 ～CHOCOLATE～』
3月24日(土) SHIBUYA CLUB QUATTRO（東京都渋谷区）

公式サイト
公式Twitter @GIRLFRIENDJAPAN

(C)いのまたむつみ (C)藤島康介 (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.