吉野裕行さんと野島健児さんが奇跡のコラボ! 2人が作り出す表現のカタチから目が離せない!『NeotenY』ライブレポート
Kiramuneのリーディングライブなどでも共演している吉野裕行さんと野島健児さんの奇跡のコラボレーションライブ「Kiramune Special Project “NeotenY”」(以下、NeotenY)が2018年1月21日(日)に千葉・舞浜アンフィシアターで開催されました。
2017年9月23日、24日に野島健児さんがホストを務めるライブ『Reflection きみを見つけた雨上がり』をきっかけに今回のライブが実現。2017年11月26日(日)には大阪公演も行われ、少しづつ作り上げてきた2人のコラボ。
2人が作り出す可能性のステージの様子をレポートします!
ライブレポートをご覧になる前に、NeotenYの作戦会議に潜入したこちらの記事をぜひチェックしてみてください!
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●吉野裕行さん&野島健児さんの作戦会議に潜入! Kiramune Special Project “NeotenY”で見せる新たなチャレンジ
Kiramuneの世界に融合する野島ワールド
『Reflection』のイントロが流れ出すと、観客は一斉に立ち上がり、ピンクとグリーンのサイリウムが場内を輝かせます。“NeotenY“開催のきっかけとなった曲を2人でカッコよく歌い上げ、ライブのスタートを飾りました。
続いて2曲目からは吉野さんのソロパートに突入します。ちょっぴりセクシーな『CATWALK』をリズムに合わせてステップを踏みながら歌う吉野さん。客席を指差したり挑発する仕草には歓声もあがります。
爽やかな夏のナンバー『ブルーラグーンに恋して』では客の最後に天をめがけて投げキスを披露。「声を聞かせてちょうだい!」と観客を煽り、そのまま『マイペース』へ。ステージ前方でジャンプをしながらコール&レスポンスと「I LOVE YOU!」と客席に叫び会場を盛り上げました。
MCコーナーに入ると「マイペースボーイカモン!」と吉野さんが呼び込みをすると、「♪マイペースでいいよ It’s OK~」と歌いながら野島さんが登場。
ライブのタイトルになっている“NeotenY”について「大人でありながらも、子供っぽいところがあったり、そういうところがあるから創作や、僕らの伸びしろが無限に続いている」と話す野島さん。吉野さんも「NeotenYの優しい世界観をお届けできたらいいなと思います」と観客に語りかけました。
バンド紹介も挟み、ここからは野島さんのソロパートに。『Happy Endの白い地図』では観客と一緒に左右に手を振ったり、リズムに乗ってちょっとしたダンスを披露したりとノリノリな様子を見せました。
続いて「イェー!」「フー!」と簡単なコール&レスポンスの練習をすると、観客からの手拍子の中『やぁ みんな!!』を披露。ふんわりとしたあたたかい楽曲でステージ場を小走りに移動する野島さんに観客も優しい笑顔がこぼれます。
『でもそばに君がいる』では、かっこいいメロディーに乗せられた優しい歌詞に惹きつけられました。そのままMCに入ると「ずっとこの場所(舞浜アンフィシアター)で歌ってみたいなと思っていた」と、リーディングライブで来るたびに鼻歌を少しずつこぼしていたことも吐露。
大阪公演でのMCで吉野さんが「(健児は)面倒くさい」と話していたことに触れると、「面倒くさいのはね、よっちんの方ですよ!」と笑顔で反論。一緒に何かを作るときに細部までこだわってくれるとフォローも入れます。
野島さんと吉野さん2人のあり方、関係性についても「2人がどう絡み合っていくのか、それこそが芸術のカタチだと感じます」と9月からのコラボを振り返ります。
野島さんのライブではお馴染みの音楽と朗読のパフォーマンスも披露されました。『Gray Zone』は、マイクエフェクトも使用され、音楽に合わせて体を揺らして朗読をする野島さんの姿に魅せられました。
吉野さんが登場すると、野島さんはなぜか鬼のお面をつけ始めます。それをみた吉野さんも小道具から天狗のお面を取り出し、2人で豆まきをしたり、天狗の鼻をバットにしてみたりとステージ上で遊びだしました。(散らかした豆はしっかりと片付ける2人の様子に会場からは笑いが)
そのあとは2人で客席に降りて観客を指差したり、手を振ったりとファンサービスを振りまきながら何かを探し始めます。客席の至る所から様々なカバンを見つけだしていきます。吉野さんは途中でカメラマンさんからカメラを借りて撮って遊んだり、お客さんのカバンを持って行こうとしたりと自由に動き回りました。
ステージ上に集められたカバンからはボールとバットが出てきて遊んだり、ジャグリングをして見せたり、ビールを見つけて開けて飲んだりする姿にクスクスと笑いが止まりません。
大きなキャリーバッグの中からは開けても開けても別のカバンが。最後に出てきたグッズのトートには、半分に割れた“NeotenY”の文字が入ったパネルが出てきました。そんなことをしているうちに台本とマイクを発見した2人。そのまま『Left of Right』で幻想的な世界を披露しました。
勢いそのままに2人で『シャララ』を歌唱。拡声器を使用して、ゴリゴリのロックな雰囲気に、決め台詞では客席から歓声も上がりました。
続いて『空耳クリスタル』では再び吉野さんのソロへ。かっこいいメロディーに爽やかな歌詞が乗せられた楽曲に観客も一緒に盛り上がります。
吉野さん1人でのMCでは先ほどの野島さんのMCでの発言について「俺からすると、野島健児というのは風変わりな男」と表現。野島さんの印象も、いろいろな作品で会っていくうちに変わってきたと話します。
「エンタメの形っていろいろあるから、いろんなことを取り入れて自分にしかできないものを作っていきたい」との言葉には強い意志が感じられました。
2人が作り出す奇跡のステージに目が離せない
MC開け、後半戦に突入するとそのまま吉野さんが『Last Question』『1st String』を立て続けに披露。天を仰いで「ありがとうございました」とはけていく吉野さんから野島さんにバトンタッチ。『モルフォ蝶の生まれる朝に』で音楽と朗読で独創的で神秘的な世界を作り出します。
『希望の1mm』は優しいながらも寂しいナンバーに乗せられる野島さんのハイトーンボイスに優しい拍手が起こりました。
朗読『Blank Page』で2人が作り出す世界観に観客が引き込まれると、その流れのままに『No Border』へ。電子音の組み込まれる優しいナンバーに、ステージから目を離せません。
曲が終わると、吉野さんは「健児が歌っているの、こっそり見てました」と野島さんに話しかけます。“Rflection”での吉野さんのゲスト出演をきっかけに、今回開催された「NeotenY」。
吉野さんは音楽と朗読の融合したステージを展開する野島さんに、「今度はKiramuneのステージに立って欲しかった」と今回の奇跡のコラボの経緯を紡いでいきます。
それに対して野島さんも「一緒にやると何が起こるんだろうという、わからないけどきっと面白いものになるだろうという可能性だけで思い切った部分もあった」「一つ一つやっていくうちに表現や歌の創造のその先に正解というものがあるんだなと感じられました」と答えます。
最後の曲を前に「まだまだこういう世界をもっと届けたいと思います」と語る2人に観客からは優しい拍手が送られます。
野島さんが「最後はよっちんに締めてもらいましょうか」とステージを託し、吉野さんが「ラストにふさわしい曲を聞いてください」と『The End』を力強い歌声で歌唱し、「ありがとうございました」と挨拶をするとステージ上から姿を消しました。
観客からのアンコールに応え、今回のグッズのTシャツに着替えた2人が手拍子に合わせて登場。野島さんの楽曲『Don’t worry~モノタリナイ物語~』を2人で熱唱。アップテンポでポップな楽曲に合わせて観客にも声をかけ、盛り上げていきます。
続いて『\わっしょい/』でタオルを回しながらステージ上を動き回る2人。その2人に合わせるように観客もサイリウムをくるくると回し、会場はキラキラと輝きを増します。
歌い終えた2人は「おじさんにはきついよ~」「もう裏声しか出ないよ」と言い合い笑います。「このライブでやっと新年が迎えられた気がします」と話す野島さん。お正月に引いたおみくじが空っぽだったというエピソードを話すと「未来は自分で作れってことですよ(笑)。まあ、もう1回引いて大吉だったんですけど」と笑顔を見せました。
今まで遊んでばっかりで、一緒に歌うことになるなんて思わなかったと言い合う2人。今回のコラボについてもストイックな吉野さんの姿に「この人とやれば僕もそういう部分が得られて何か楽しい表現ができるんじゃないのか」と思って声をかけたと野島さんが語りました。
そんな野島さんのメッセージに対して「もう歳だからね、時間がないからガンガン飛ばしていくしかないじゃん」と返す吉野さんのやりとりに笑いも起こります。
キャラクターとして、声のお仕事をやる以外にも音楽としての表現を楽しんでもらいたい、2人でやる意味、エンタメの可能性をお届けしたいと観客へメッセージを届けました。
最後の曲は「明日からまたハッピーな日々が過ごせるように残っているパワーを全部届けます」と2人が一緒に歌うために作った曲『君をみつけた雨上がり』を披露します。サビでは観客と一緒に手を左右に振り、歌声に込めたハッピーを観客へと届けました。
歌い終わるとバンドメンバーと一緒に「ありがとうございました」と挨拶。ステージを端から2人で歩き、観客一人一人に丁寧に声をかけ、奇跡のコラボは大盛況のうちに幕を閉じました。
[取材・文/菊地真由]