この記事をかいた人
- 小澤めぐみ
- 営業職を経験後、記者業務に携わりフリーへ。主に男性声優、漫画、アニメなど浅く広く…今はもっぱら藤沢朗読劇中毒
2018年4月15日(日)、東京・北とぴあにて、『戦刻ナイトブラッド』戦ブラトークショー「天下分け目の大宴(おおうたげ)」が開催。メインキャラクターを務めた声優・花江夏樹さん、武内駿輔さん、森川智之さん、島﨑信長さん、小林裕介さん、森田成一さん、前野智昭さんが登壇し、TVアニメ収録の裏話などが語られたトークや、朗読劇やミニゲームの模様をご紹介します!
TVアニメ『戦刻ナイトブラッド』は、オトメイト・KADOKAWA・マーベラスの三社が共同で手掛けるスマホアプリゲームを原作にした、戦国時代の日本によく似た異世界『神牙(しんが)』で、吸血鬼や人狼の武将たちによる天下統一を巡る熱き戦刻ファンタジー。
ある日、ヒロイン・結月はスマホから突然放たれた謎の光に包まれ、見たこともない『神牙』と呼ばれる異世界へ。『神牙』は、世界を加護する特別な血を持つ姫神子が忽然と消えてしまったために、人々を襲う謎の化物『厄魔(やくま)』が出現し、織田信長や豊臣秀吉ら天下統一を目指す武将たちの争いも激化。
そんな中、戦場で秀吉に助けられた結月は、姫神子と同じ血を持つことが分かり、各軍の思惑へと巻き込まれていくストーリーです。
花江さんの進行で、織田軍と豊臣軍へ分かれて、キャラクターを演じての感想や気になったシーンを振り返る『戦ブラ!トーク!』へ。
すると、豊臣軍メンバーは本来5人にもかかわらず、2人しかいないと織田軍メンバーから指摘。
MC担当の花江さんは、『戦ブラジオ♪』で一緒にMCだった武内さんが今日はサブMCのような気持ちで進行に臨むと意気込むと、武内さんは「何も準備してないですが」と困惑しながらも、花江さんに寄り添いフォローしようとしていました。
まず、森川さんが信長を演じるにあたって「強い役ですが、熱血漢ではなく力を抜いて適当に演じました」と語ると、「適当!?」とキャスト陣がざわめきます。「適度に」というニュアンスだと説明し、そんな信長について「信長さんから見た信長様はどうだった?」と、花江さんが島﨑さんへ質問。
島﨑さんはゲーム内での信長の親しみやすい一面を紹介し、続く小林さんは、“紅一点”と自負する蘭丸についての魅力を語った後、「信長様は……」と森川さんの方を向くと、その隣に座る島﨑さんが反応を示したために、みんなから「ややこしい~!」と突っ込まれていました。
以前から長秀が好きだったという前野さんが「長秀は、信長様を心酔していて……」と話し始め、森田さんの「どっちの?」という問い掛けに、森川さんと島﨑さんがスッと立ち上がったため、笑いが!
森川さん演じる信長様=“森長様”と森田さんが名付け、このイベントでは“森長様”で呼ぶこととなりました。
「豊臣軍は?」と振られた武内さんは、心のうちが見えづらいキャラクターだったが、ゲームからアニメと続けるうちに徐々に見えるような変化を感じたと振り返ります。
そんな武内さんに、花江さんは「面白いところで声が裏返るよね」と暴露し、慌てた武内さんは「セリフが少ない分、懸ける思いが……」と込める思いの大きさの裏返しであると、弁明していました。
花江さんが豊臣軍代表として選んだ、お気に入りのシーンでは、追い詰められた竹中半兵衛と結月が川に飛び込む第5話のシーンを紹介。
半兵衛のかわいさと、演じる逢坂良太さんの頑張る姿のかわいさが選んだポイントとのこと。森川さんも逢坂さんのかわいい声に、「誰が話しているか分からない」と、収録のマイク前の姿からは想像できないようでした。
森川さんが織田軍代表で選んだのは、狙われる結月が信長の部屋で過ごすことになった第9話のシーン。キャラクターの行動や演出に、キャスト一同も思わず笑いがこぼれていました。
次は、『シャッフル アテレコ!』のコーナー。
DVD&Blu-ray第5巻に納められた森川さんと小林さんのオーディオコメンタリー収録時に、イベントを終えた体で「キャラがみんな入れ替わってしまった」と感想を話したことがきっかけで、実現したコーナーです。
演じるのは第10話の一部で、連れ去られた結月を取り戻すため、1人で織田軍の城に乗り込んだ秀吉が話し合いの末、結月を無事に連れ帰るシーン。
役を決めるくじを引いた結果は、花江さんが秀吉役、武内さんが光秀役、森川さんが長秀役、島﨑さんが結月役、小林さんが勝家役、森田さんが蘭丸役、前野さんが信長役に。
気になる結月役を島﨑さんが演じることや小林さんの勝家役など、キャストの不安そうな表情に対し、ファンは興味津々。島﨑さんが不安からか足をバタつかせたり、森川さんが高音での発声練習をしたりと、始まる前から笑いを誘います。
そして、蘭丸のセリフから始まると、森田さんが語尾に「ねぇ」を付けた独特な話し方で一気に注目を集めます。
武内さんのカッコイイ光秀にトキメキ、前野さん演じる茨城弁の信長や意外とかわいい高音ボイスで島﨑さんが成り切った結月など、拍手と笑いの嵐になりました。
アンコールに応えた2回目の配役では、花江さんが蘭丸役、武内さんが光秀役、森川さんが信長役、島﨑さんが勝家役、小林さんが結月役、森田さんが長秀役、前野さんが信長役。
コメンテーターのような語り口で、語尾に「えぇ」を付ける花江さんや、2回目の光秀役にロボットのような抑揚のない話し方で変化を付ける武内さんと、楽しませてくれます。
セリフのほぼ全てをアドリブに変えてしまう森川さんや、やっぱり茨城弁を駆使して実は茨城県を統治していた(?)秀吉を演じる前野さんに爆笑必至。
最後は、結月役でも違和感がなさそうな小林さんの演技で、見事に物語を終えました。
笑いだけじゃない!! 胸キュンセリフにも注目です♪
8月開催の『戦刻ナイトブラッド』ライブイベント、舞台版『戦刻ナイトブラッド』についての簡単な情報紹介があり、豊臣軍テーマソングのMV『HEN-GEN-JI-ZAI』と織田軍テーマソングのMV 『クロソマレ』がスクリーンに流れた後は、ゲームコーナーへ。
進行を森川さんにバトンタッチして、島﨑さん、森田さん、前野さんの織田軍と小林さんを含めた豊臣軍に分かれて対決!
1回戦は『目指せオンリーワン 戦刻クエスチョン対決』として、会場に少数しかいない質問をしたチームが勝利となるゲームです。小芝居を交えつつ進行したり、BGMに合わせて変な動きをしたり。
豊臣軍は、激しい戦闘にちなんで「昨日、激しかった人」、織田軍は、戦いともいえるイベントに参加準備のため「昨日、深爪をした人」という質問が飛び出します。
2回戦は『風船リレー対決』。会場を半分に分け、ステージから1階席の最後列まで送って先にステージに戻ってきた軍の勝利となります。
森川さんの天然な発言や、森田さんの自由な振る舞いに笑顔がこぼれます。
ここまでの対決で、2勝した豊臣軍の勝利になるところですが、泣きの3回戦ということで、最終戦『戦刻胸キュンフレーズ対決』で勝った軍の勝利というルールに。
軍の代表者が担当キャラとして、「告白」というテーマで会場の拍手を多く集めた胸キュンセリフを言った方が勝利。そこで、森川さんのお手本が見たいというキャストの要望に、ファンも賛同します。
大御所の森川さんが収録現場に入る設定から始まり、ライトやBGMなどに指示を出すAD風の森田さんに、マイク周りを調整するスタッフ風の武内さんや島﨑さん、ヘアメイク担当風の花江さんなど、収録をイメージさせるような展開に。
森川さんが信長らしいセリフを老人のような声でしゃべり始め、「違った?」とおちゃめな一面をのぞかせます。改めて、カッコよく信長のセリフを決めると、ロック歌手のようにマイクスタンドを傾けて持ったり、ファンに近づくように愛を伝えたり。
「ハードル上げないで!」とキャストからクレームが出るほどのパフォーマンス力に、ファンも魅力されていました。
まずは、豊臣軍代表として、小林さんが挑戦。お手本からの流れで、ヘアメイク担当やADが準備するようにキャスト陣の小芝居が入ります。準備が整い、小林さんがマイク前に立つと、前野さんのしわざで身長より高い位置にマイクがあり、懸命に背を伸ばす姿がかわいらしい!
そんなマイクの高さを活かして、夜空を見上げるシチュエーションであることを思わせるセリフからスタート。マイクを外してステージを歩きながら、蘭丸らしいセリフに『クエスチョン対決』で出たワードも織り交ぜ、歓声を集めました。
一方、織田軍代表の前野さんの時にも、同じく森田さんが股下くらいの高さにマイクをセッティング。
これに対し、膝まずいた姿勢から始めた前野さんは、長秀らしく信長への敬愛の言葉を交ぜながらマイクの高さを調節すると、ストレートに愛を告白します。最後に投げキスも贈り、黄色い声が上がっていました。
ここでの対決は引き分けとなり、最終結果は豊臣軍の勝利!
豊臣軍にはお食事券のご褒美が、織田軍には罰ゲームとしてセンブリ茶を飲むことに。
織田軍は一心同体ということで、勝利して笑顔の豊臣軍に見守られながら、進行役の森川さんも一緒にセンブリ茶を飲み干していました。
最後のコーナーは、『戦ブラ朗読劇~天下分け目の?贈り物大決戦!!!?~』と題した朗読劇へ。
とある町で、織田軍と出くわした秀吉は、官兵衛と勝家が女性に贈り物を買うという理由で町に寄ったことを知り、誰が一番女性を喜ばせる贈り物ができるかという対決を持ち掛けるストーリーです。
イベントを通じて出てきたワードも使いながら、それぞれのキャラクターらしいセリフや掛け合いに笑いが起こります。
女性に何をプレゼントするか、それぞれが考える一番のモノを挙げていく中、秀吉は「この町をプレゼントする」というところで、花江さんは会場の北(ほく)とぴあを「北(きた)とぴあ」と言い間違うミス!
武内さんが官兵衛らしく「裏で何度も、聞き直したりしてましたよね……」と、突っ込むところも相まって、ほほ笑ましい場面に。
最後まで、ライバルらしい秀吉と信長のやり取りやヒロインへの思いなど、キャラクターの魅力が感じられる朗読劇となりました。
再びステージにキャストが並び、「オトメイト」作品『Code:Realize ~創世の姫君~』とのゲームコラボやゲーム1周年記念企画など新情報も告知されました。
ラストは1人ずつあいさつし、森川さんは笑いを取りつつ「まだまだ楽しみなことが待っていますから、これからも応援宜しくお願いします」とコメント。
花江さんは、「もうすぐ1周年を迎えるということで、あっという間で。こうしてイベントも無事終えることができて、本当に楽しかったです」と締めくくりました。
[取材・文/小澤めぐみ]
営業職を経験後、記者・編集業務に携わりフリーへ。男性声優を中心に、漫画、アニメ、外ドラ、BLなど浅く広く好奇心は一人前。飲食、旅行、音楽、(ヘタだが)写真撮影、話を聞くことも好きで、近年の自粛生活は苦痛。最近のお気に入りは『薬屋のひとりごと』『異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。』。王道モノから西東問わず歴史モノなど“ファンタジー”や“ミステリー”が好物。今はもっぱら藤沢朗読劇中毒